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[134] 題名:刮目 〜濃い時間を生かすために〜 名前:20期生 中村貴治 投稿日:2010年04月22日 (木) 23時04分
※[三戸ゼミナール掲示板]No:2988,投稿日:2010/04/21 Wed 22:57:58(削除済み) からの転載です。失礼致しました。
前回の刮目で発言することができませんでしたので、
掲示板にて書き記したいと思います。
今回のゼミで学んだことを2つの場面に分けて書きたいと思います。
1.今回のゼミで学んだこと@ 〜立っている土台は同じか?森と木を分けて考えているか?〜
昨日のゼミでは稀に見る熱い議論が交わされました。
お題は“ゼミチラシの内容について”です。
「・・・え?」と思われた方もいるかと思います。「勉強についてじゃないのか」と。
ですが、実際にこれを決めるのに数時間かかりました。
本来ならスッと決めるべき内容なのに、数時間です。
これは大きな問題です。「決めるべき時にしっかりと決める」ためにはどうしたらいいのか。
議論のむずかしさを再び知ると共に、何故遠回りしてしまったのか。
今年のゼミ全体の課題として考えていかなくてはなりません。
(まるでサッカー日本代表のようですね)
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さて、時間はともかくとして、議論の応酬は激しかったです。
しかし、決定打には至りません。というより、そもそもの議論がかみ合っている感じがしません。
「何故、相手は俺の言うことをわかってくれないんだ・・・?」
そんな空気がゼミ全体に流れ始めていました。
そこで、休憩をとり、話を改めて聞いてみると、次のことがわかりました。
はじめから意見を言う土台(前提)が違ってしまっている。
私たちは、ゼミチラシの内容を決めるため、次のような順序で話し合っていました。
[何故やるのか・何がしたいのか(目標・価値基準)]→[何をやるのか(具体的な内容)]
話がなかなか決まらなかったのは、最初の[何故やるのか]の時点からです。
改めて聞いてみてわかったのは以下の違いです。
意見A:[新ゼミ生獲得までの全行程の観点(全体)から]
→ [長く・精力的に続けられるように、ゼミに合った人を狙っていった方がいい]
意見B:[チラシからオープンゼミまでの観点(部分)から]
→[とりあえずなるべく多くの人にオープンゼミに来てもらえるよう、多くの人に受け入れられるような
チラシを作った方がいい(合った人にゼミに加入してもらうのは、オープンゼミから考えればいい)]
二つの意見の土台が違っているのですから、そこから出てくる意見は違っているのが当たり前です。
まず最初に、[新ゼミ生獲得までの全行程の観点(全体)]で
[何故やるのか(どんな人に何人程ゼミに入って欲しいのか)]という「全体目標」を決めた後、
[チラシからオープンゼミまでの観点(部分)]で
[何故やるのか(オープンゼミの段階ではどんな人にどれ位来て欲しいのか)]という「部分目標」を
決めるべきだったのでしょう。
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よって、私が昨日のゼミで学んだことの一つは、まず以下の2点です。
○「まず議論を交わす前に、意見を考える土台(前提)が違ってしまっているのに気づくべし」
○「『全体』と『部分』等、複数の視点(複眼)を意識するべし」
※結局この議論の行く末がどうなったのかは、追って3年生がゼミ報告をしますので、
そちらをご覧ください。
2.今回のゼミで学んだことA 〜往復作業が深みを生む!〜
意見が交わされたのに議論が進まなかったときのことを書きましたが、
次に、意見が出なくて議論が進まなかったときのことを書きます。
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それは、(いよいよ)勉強内容に入った時のことです。
私たちが今年度勉強していくのはCSR。その最初の勉強時間です。
論文の結論理解について話したのですが、どうも議論がかみ合わなかったため、
始めに道具である「役割責任」「内部社会的責任」「目的的結果」などを始めとした、
各概念の理解をすることになりました。
坂倉班が概念理解を意識したレジメを作成していたので、改めてその報告をする
ところから入ったのですが・・・。議論は全く進まず。
皆の「何についてどうコメントしたらいいのかわからない」という困惑した感情がひしひしと伝わってきました。
そこで議論が進み始めたのは小泉さんの指摘から。それは「いきなり概念について話すの
ではなく、もう少し具体的(事例など)なところから入ったら?」という趣旨のものでした。
始めてみると、確かに概念という抽象度の高いところに留まって話をしていたときより、
どんどん意見は出てくる。
自分の浅はかさを思い知った瞬間でした。
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よって、このことで学んだのは以下の点です。
○「抽象的なこと、(具体的なこと)だけ考えても深まらない。
考えを前に進めるには、抽象的なことと具体的なことの往復作業が必要である」
()に何気なく「具体的なこと」を追加していますが、
ベッティングなどを通じては、個人的に「そうなんじゃないかな?」と感じています。
とはいえ、まだまだ経験不足ですので、今後のゼミで実際に体験できるときを楽しみにしたいと思います。
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ここまでまとめたゼミで学んだことは、以下の3点でした。
○「まず議論を交わす前に、意見を考える土台(前提)が違ってしまっているのに気づくべし」
○「『全体』と『部分』等、複数の視点(複眼)を意識するべし」
○「抽象的なこと、(具体的なこと)だけ考えても深まらない。
考えを前に進めるには、抽象的なことと具体的なことの往復作業が必要である」
そして、これらのことと就活を絡めた話も書きたいと思うので、改めて投稿したいと思います。
今回のゼミで学んだことからいくつかまとめましたが、春休みを挟んで久しぶりのゼミでの議論、勉強。
「濃ゆいなあ・・・」と改めて感じました。
しかし、その濃い時間も「そこから何を学べるのか」、自分で問いを立ててみなければ、
価値を存分に引き出せないもの。
今回の投稿を含め、刮目は
・自分で学んだことを確認する
・そしてそれを相手に納得させる。共有させる
という観点で行っており、それが「自他ともに豊かにする」ことにつながっていると思っています。
これからも意識した視点で普段の生活・ゼミに臨み、そしてそれを相手に伝えられるよう、
刮目の場に臨んでいきたいと思います。