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新世界作品置き場

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タイトル:新世界、いつも通りの新年 コメディ

――正月と言えばワイワイガヤガヤ大騒ぎ! 未成年? 知るか! お前ら皆飲んで騒いで暴れ回れ! 新世界メンバーが繰り広げる正月は、笑いありほのぼのありだけどシリアスなしよのドタバタコメディ!

月夜 2010年07月09日 (金) 13時34分(66)
 
題名:新世界、いつも通りの新年(第一章)

鏡架「はいは〜い、皆さん手伝ってくださ〜い」

春「よし、俺はおせちを持っていこう。メカは人数分の取り皿を頼む」

メカ「分かった。マヤはテーブルの上を片付けてくれ」

マヤ「了解。あ、そういや誰か、煙草吸う奴いるか? 居ないなら灰皿も片すけど……」

蒼竜「あ〜、出来れば残しておいてくれるか? 食後に一服したいんでな」

マヤ「そうか。じゃあ残しておくよ」

白月「あら? 朱蒼さん、スルメってどこにやりました?」

朱蒼「スルメ? 確かさっき月夜ちゃんが冷蔵庫から出してたような……」

月夜「……ギクッ」

白月「……あんた、ちょっとこっち向きなさい……!?」

月夜「……」

白月「……何か言うことは?」

月夜「えっ、と……いや、美味しそうだな〜と思って見てたら、いつの間にかこんなに数が減っちゃっててさ〜。な、何でだろうね〜?」

白月「こんの……おバカッ! つまみ食いはやめなさいと、あれほど言ったでしょうっ!」

月夜「わ〜っ! ご、ごめんなさ〜い!」

春紫苑「まったく……いつもにも増して騒がしい奴らだ。雑煮一つまともに作れんとは、嘆かわしい」

艦隊「今に始まったことじゃないし、あの二人はあれくらい賑やかな方が、楽しくていいじゃないか。……ところで、お前何をしてるんだ?」

春紫苑「何をって……別に何もしていないが?」

艦隊「嘘つけ。何か、変なもん持ってたろ。ちょっと手を見せて……あれ?」

春紫苑「……納得したか?」

艦隊「おかしいな……確かに何か持ってるように見えたんだけど……」

春紫苑「頭だけでなく、遂に目まで悪くなったのか? 早くも末期症状だな」

艦隊「っんだとぉ!?」

春紫苑「何だ、怒るってことは、自覚症状ありってことか? いよいよもって救いようのない奴だ」

艦隊「うるせぇよ、バーカ」

春紫苑「語彙力の無さが顕著に表れた貶し方だな。嘆かわしい」

艦隊「バーカ、バーカ。お前の母ちゃんでーべーそー」

春紫苑「……ガキか、あいつは」

伽藍「ん……っと……?」

蒼竜「ん? 伽藍、何してるんだ?」

伽藍「あ……えっと……皆の分のお箸……用意しようかなって……」

蒼竜「おぉ、偉いじゃないか。……で、何でそんなに困った顔をしてるんだ?」

伽藍「あ、え……っと……あの……その……」

蒼竜「……箸が何本いるか、分からなくなったか?」

伽藍「……///」

蒼竜「仕方のない奴だな……。人数は全員で13人。箸は1人につき2本。じゃあ、全部で何本必要?」

伽藍「えと……2、足す2、足す2、足す2、足す2、足す……あ……」

蒼竜「どうした?」

伽藍「……指……足りない……」

蒼竜「……なるほど、そうきたか」

伽藍「……」

蒼竜「仕方ない、じゃあ、俺の指も貸して……って、それでもまだ足りないな。……あ、おい、マヤ」

マヤ「ん? 何だ?」

蒼竜「テーブルの片付けなんてもう終わったろ? 悪いが、ちょっと指を貸してくれないか?」

マヤ「指を? お前、俺のゴールドフィンガーを引きちぎるつもりか?」

蒼竜「違ぇよ。いいから来い」

紗女「坊っちゃ〜ん!」

蒼空「ん? 何だ?」

紗女「すいませ〜ん! ちょっと来てくださ〜い!」

蒼空「一体何……うぉ!?」

紗女「あ、坊っちゃん、来てくださいましたか、助かります」

蒼空「……紗女よ、これは……何だ?」

紗女「何って……鏡餅ですよ。見て分かりませんか?」

蒼空「そりゃわかるが……こんなバカでかい鏡餅、一体どうやって……」

紗女「ついさっき、餅天からクール天空便で届いたんですよ」

蒼空「……何だって?」

紗女「まぁ、細かいことは良いじゃないですか。とりあえず、扉を開けていただけませんか? これ、見た目通りすっごく思いんですよ」

蒼空「あ、あぁ、分かった……だが……」

紗女「ありがとうございます。それでは……」

――ガッガッ。

紗女「……あ、あれ?」

――ガツッガツッ!

蒼空「……そうなるよな、普通に考えて」

紗女「ぬぐぅ……も、餅の分際で生意気な……!」

――ガツンッガツンッ!

紗女「むむぅ……そぉいっ!!」

――ベキャッ!!

紗女「……あ」

――ガンッ!

蒼空「……」

――ゴロゴロゴロ……バキャンッ!

紗女「……」

蒼空「……一気にみすぼらしくなったな」

紗女「……う、うえぇぇぇん!」

蒼空「な、泣くんじゃない!」

紗女「だって……だって……一気にみすぼらしくなったって……うわあああぁぁぁぁん!」

蒼空「ち、ちょっと先端が欠けただけじゃないか。これだけ大きいんだ。まだまだ荘厳で立派な鏡餅だよ」

紗女「っく……えぐっ……ホ、ホントですか……?」

蒼空「あぁ、だからもう泣き止んでくれ……」

紗女「ヒック……は、はい!」

蒼空「ふぅ……バカの扱いも楽じゃないな……」

紗女「あぁ〜! い、今……今、私のことバカって言った……や、やっぱり私……う、うぅ……」

蒼空「だぁーっ! 悪かった! 俺が悪かった! だからもう泣かないでくれっ!」

朱蒼「は〜い、用意はできたかしら? それじゃ、皆座って〜」

月夜「春ちゃ〜ん、隣に座っても……」

春紫苑「断る」

月夜「ちょ、早ッ! なんでそんな拒絶すんのさ〜」

春紫苑「正月くらい静かな時を過ごさせろ。お前といたら、騒々しくてやってられん」

艦隊「月夜、今日くらい我慢してやれ。こいつの恥ずかしがり屋は、今に始まったことじゃないだろ」

春紫苑「だ、誰も恥ずかしがってなどいないだろう!」

月夜「な〜んだ、そうなんだ〜。んふふ〜、恥ずかしがらなくてもいいじゃ〜ん? 私と春ちゃんの仲じゃ……」

――クイッ。

月夜「……ほぇ?」

――グイッ!

月夜「はがっ!?」

白月「はいはい、貴女がKYなのは分かったから、そろそろ落ち着いて座んなさい」

月夜「なっ……こ、これは!? い、一体いつの間にっ!?」

白月「ついさっきよ……って言うか、そんなことにも気付かないなんて、貴女大丈夫?」

月夜「人を障害者扱いする……が……ぐはっ……!」

白月「暴れたら、即締め上げるんでよろしく」

月夜「ぐ……こ、この悪魔が……」

白月「なんとでもどうぞ」

艦隊「はははっ! そんな首輪付けられるなんて、月夜は間抜けだな〜」

春「……真性のバカだな」

マヤ「まったくもって……」

春紫苑「……その通りだな」

蒼空「……哀れな」

艦隊「? 皆、一体どうし、がっ……!?」

――ドサッ。

鏡架「……」

艦隊「ぐ……がが……」

鏡架「……」

紗女「き、鏡架さん……?」

鏡架「……え、あ、はい。何でしょう?」

紗女「えっと……やり過ぎじゃない?」

朱蒼「彼、どんどん青ざめてるわよ」

鏡架「へ?」

艦隊「……」

鏡架「あっ!?」

艦隊「がはっ! げほっ! い、息が……」

鏡架「ご、ごめんなさい!」

艦隊「お、俺を殺す気か……」

鏡架「すみません、つい……今度からは、もっと優しくしますから……」

艦隊「も、もっと……優しく……?」

蒼竜「……ダメだ、こいつら」

伽藍「……」

蒼竜「……ん? どうした、伽藍」

伽藍「……座布団……ない」

マヤ「あれ? 座布団足りなかったか? それじゃ、俺の使うか?」

伽藍「……いい……」

――ちょこん。

伽藍「……」

蒼竜「え?」

伽藍「ここがいい……」

蒼竜「ここって……おいおい、俺の膝は座る場所じゃ……」

伽藍「……ダメ……?」

蒼竜「あー……まぁ、別に構わねぇよ。その代わり、座り心地は保証しないぞ?」

伽藍「ありがと……」

蒼竜「ったく……」

マヤ「ふっ……」

蒼竜「な、なんだよ……その妙な含み笑いは……」

マヤ「いや。こうして見てると、歳の離れた仲の良い姉妹みたいだな〜と」

蒼竜「だ、誰が……」

伽藍「……///」

蒼竜「……お前が赤くなるな。俺まで恥ずかしくなる」

朱蒼「ん〜……まぁ、とりあえず皆各々の席には着いたみたいね」

月夜「それじゃあ、僭越ながら私が乾杯の音頭を……」

白月「取らんでいい」

月夜「ぐぇ」

朱蒼「はいはい、乾杯の音頭は私に任せなさいな。皆さん、目の前に杯がありますか〜」

皆『は〜い』

朱蒼「それじゃあ、ゴホン。え〜、新年最初のめでたき日、お日柄も良く、ただ1人の欠席者もなく今この時を迎えられたこと、とても喜ばしく思います。前年は皆さま方にとって、いかがなお年だったでしょうか? 終わり良ければ全て良しという方もいらっしゃれば、その反対の方、または徹頭徹尾全て良しという方まで様々でしょうが、今年一年が、各人一人一にとって素晴らしい年となることをお祈り申し上げながら、杯を交わしたいと思います。それでは……」

朱蒼「新年、明けましておめでとうございます」

皆『おめでとうございま〜す!』

朱蒼「今年もどうぞ、よろしくお願いします」

皆『よろしくお願いしま〜す!』

月夜 2010年07月09日 (金) 13時34分(67)
題名:新世界、いつも通りの新年(第二章)

月夜「あ、白月〜、私の分も海老取って〜」

白月「何で、私がわざわざ貴女の分までよそわなきゃならないのよ」

月夜「だって、この首輪のせいで、下手に上体乗り出したら伸びたヒモが皿とかに引っ掛かるんだもん」

白月「まったく、仕方ないわね……はい、どうぞ」

月夜「サンキュー。あ、後であのくりきんとんもお願いね。それから、昆布巻きと高野豆腐と……ローストビーフも入れて〜」

白月「……調子に乗らない」

月夜「ぐぇ」

春「見事なもんだな」

朱蒼「え?」

春「さっきの乾杯の音頭だよ。即席にしてはなかなかのものだったぞ」

朱蒼「そう? ありがとう。こう見えても、ああいうスピーチ的な空気、嫌いじゃないのよね」

春「それに、このおせちもなかなかだ。見栄えも味も素晴らしい」

朱蒼「ふふっ、嬉しいこと言ってくれるじゃない。どう? 惚れちゃった?」

春「さぁ……どうだろうな」

朱蒼「あら、意外と冷静なのね。あの手の誘惑には弱いのに」

春「……新年早々、周囲がドン引きするようなことはするなよ?」

朱蒼「分かってるわよ。そういうのは、夜、二人っきりになってからってことでぶほぉっ!!?」

――パタッ。

白月「……バカは一人で十分です」

メカ「一体、どこからボールなんか……」

マヤ「これが、本当のお年玉……いや、落とし玉ってやつか」

春「……はぁ」

伽藍「う……んん……」

蒼竜「……」

伽藍「ん……んぅ……」

蒼竜「……くりきんとんか?」

伽藍「え……あ、う、うん……」

蒼竜「ちょっと待ってろ……こんなもんでいいか?」

伽藍「あ、ありがと……」

蒼竜「どういたしまして。届かないなら届かないって言え。取ってやるから」

伽藍「……うん」

マヤ「……」

メカ「……」

蒼竜「な、何だよ、二人ともニヤニヤして……」

マヤ「いや……なぁ?」

メカ「あぁ。俺たちには冷たいくせに、伽藍に対してだけはやたら優しいな〜と」

蒼竜「べ、別にそういうわけじゃねぇよ……膝の上でうんうん唸られるのが、鬱陶しかったからなだけで……」

伽藍「……やっぱり、邪魔……?」

蒼竜「あ、いや、そういうことじゃなくてだな……」

マヤ「ははっ、心配ないよ、伽藍ちゃん。お姉ちゃん、伽藍ちゃんのことが大好きみたいだから」

蒼竜「なっ!? か、勝手に人のことお姉ちゃんとか言ってんじゃねぇ!」

伽藍「……ホント?」

蒼竜「あ〜……き、嫌いじゃねぇから、安心しろ」

マヤ「意外と照れ屋なんだな」

メカ「照れるな照れるな」

蒼竜「うるさい。お前ら、これ以上ふざけたことを言うなら、実力行使で黙らせるからな」

マヤ&メカ『おぉ、怖い怖い』

艦隊「……なぁ」

春紫苑「何だ?」

艦隊「どうしても、さっき雑煮の辺りでお前が何かやってたように思えてならないんだが、あれは結局なんだったんだ?」

春紫苑「だから、何もやってないと言ってるだろう」

艦隊「いや、なんか俺の本能が危険信号を……」

春紫苑「皆、普通に食べてるぞ」

艦隊「そ、そうだけど……むぅ……何か、俺のにだけ特別な細工とかしてないだろうな……」

春紫苑「……ほぅ」

艦隊「……な、なんだよ、今の妙な間は……」

春紫苑「何でもない。とりあえず、安心して食え」

艦隊「安心できる要素が無きに等しい状況で、何をどう安心しろと?」

鏡架「ふ〜、やっぱりお正月はお雑煮に限りますね。これを食べると、何だか新年って実感が改めてわいてきます……って、あら? 艦隊さん、食べないんですか? お雑煮」

艦隊「あ、あぁ……ちょっと……な」

鏡架「でしたら、私がいただきますね。一杯だけでは、ちょっぴり足りなかったものですから」

春紫苑「!?」

艦隊「なっ……ま、待て! 落ち着……」

鏡架「っ!? ぶ、ぶほっ!?」

――バタッ。

艦隊「あがっ!?」

――ドサッ。

艦隊「か、かは……し、死、ぬ……」

春紫苑「……結果オーライというやつか」

紗女「……坊っちゃん」

蒼空「何だ?」

紗女「私たち、まだ本編にもろくに出てないのに、こんなとこに居ていいんですかね?」

蒼空「別にいいんじゃないか?」

月夜「そうそう。これの執筆者、そこら辺のことあんま考えてなさそうだし」

白月「貴女に似てね」

月夜「なんですっ……ごはっ……」

――パタッ。

白月「懲りない娘ね。今、貴女の命運を握っているのは、この私なのよ? まだ分からないの?」

月夜「く、くそぅ……なんで執筆者と同じ名前なのに、私はこんなに待遇が悪いのよ……」

蒼空「そりゃ、あれだろ。執筆者がドMなんだろ」

紗女「なるほど……坊っちゃんと同じですね」

蒼空「なっ……だ、誰がドMだ! 俺にそんな趣味はない!」

紗女「え〜、本当ですか〜?」

蒼空「当たり前だ!」

紗女「でも、この前坊っちゃんの部屋をお掃除してた時、偶然見つけた書物には……」

蒼空「わー! わーっ! わーっ!!」

紗女「ふぁにふるんへふか(何するんですか)?」

蒼空「お前、なんで俺の部屋を掃除する時、いつもそういうことをするんだ! あの金庫には触れるなって、毎回言ってるだろ!」

紗女「でも、掃除をする時は徹底的に、塵一つ残さないことがメイドの鉄則でもあり、美学でもあるんです。金庫の中だって、掃除して然るべきでしょう?」

蒼空「そんな訳あるか! 俺が触るなって言ってるんだ! 主の命令こそ絶対だろう!」

紗女「そんな恥ずかしがらなくたっていいじゃないですか〜。主の趣味や嗜好を知ることだって、メイドにとって必要なことです。あ、次はメイド姿じゃなく、ガーターベルトでも着け……」

蒼空「わー! わーっ!! わあああああーっ!!!」

月夜「……ねぇ、白月」

白月「……言わなくていいわよ。貴女の言いたいこと、何となく分かるから」

―――

―――――、――――――――

鏡架「あははっ、ほらほらぁ、もっろ飲みらさいよぉ〜!」

艦隊「おぉう! なんぼでも持ってこいや〜!」

月夜「持ってこいや〜!」

艦隊「月夜ぉ!」

月夜「何よぉ!」

艦隊「飲み比べじゃあ!」

月夜「どんとこいや〜!」

紗女「いいぞ〜! もっとやれ〜、あはははっ」

白月「……あんたたち、もう何度目よ」

月夜「なによ〜、ノリが悪いわね〜! あんたも飲め〜!」

白月「また!? いい加減気持ち悪いんだけど……」

朱蒼「あら、気持ち悪いってことは、まだ飲みが足りてないのね」

艦隊「そうだ〜! 気持ち良くなるまで〜飲め〜っ!」

白月「はぁ……仕方ないわね。もう一杯だけよ?」

月夜「よ〜し! 良く言ったぁっ!」

鏡架「それじゃ〜、参加者〜スタンダ〜ップ!」

月夜「おぉ〜っ!」

艦隊「うぉ〜っ!」

白月「はぁ……」

朱蒼「第一レーン! 田舎の大自然が産み出した天然超特急! 彼女が知るべきは、世界の真実よりもまず一般常識!? 月夜選手〜!」

月夜「てんねんちょーとっきゅー!」

紗女「行け行け〜!」

朱蒼「第二レーン! 黙ってれば二枚目なのに、口を開いてしまうのは関西人のSagaか!? 不毛な体当たり芸人、艦隊選手〜!」

艦隊「っしゃ〜っ!!」

鏡架「負けんじゃらいわよ〜!」

朱蒼「第三レーン! 忘れられがちだけど、実は医学部大学院生と超エリート! ポジションは月夜のお姉さん!? 白月選手〜!」

白月「だ、誰がこんなバカの……」

月夜「お姉ちゃ〜ん♪」

白月「離れなさい! 鬱陶しい!」

朱蒼「では、ここで出艇前の選手の皆さんに、春さんより一言いただきたいと思います!」

春「これまた何度目なことやら……あぁ、ま、頑張ってくれ」

朱蒼「それでは、全員位置について〜。よ〜い……始めーっ!」

月夜「んぐんぐ……」

艦隊「ごくごく……」

白月「……はい、ごちそうさま」

月夜&艦隊『ブフォッ!』

蒼空「うわっ!? いきなり吹き出す奴があるか!」

朱蒼「勝者〜、白月選手〜! 東方不敗とは彼女の為にある言葉! 価値なき戦にも常に本気! その心意気に拙者惚れ申したという方はどうぞ拍手を〜!」

紗女「白月さんかっこいい〜♪ 私のお姉さん、いや、お嫁さんになってぇ〜♪」

白月「……貴女も大概質が悪いわね」

月夜「く、くぅっ……ふ、不覚……!」

艦隊「こ、この俺が……負けただと……!」

春紫苑「……今まで全敗してる奴の台詞か」

鏡架「らに負けてんろよ〜! 勝てって言ったれしょ〜!」

――グイッ。

艦隊「んがっ!?」

鏡架「出来ろ悪いペットにはぁ……おしおきが必要よれ〜?」

――バシッ、バシッ!

艦隊「あっ! あぁっ! も、もっと優しく……」

鏡架「きゃっはははは! ダ・メ♪ おしおきなんらから、もっろ激しくいくらよ〜?」

――ガスッ! ゴキャッ!!

艦隊「げふっ! ごふぁっ!?」

蒼空「……何か、凄い音鳴ってないか?」

春紫苑「気にするな。あいつにとってはいつものことだ」

蒼空「……あれが?」

紗女「鏡架さんばっかりズルいですよ〜。坊っちゃん、私もペット欲しい〜!」

蒼空「アホか、貴様。第一、お前はメイドだろう。メイドがペット欲しさに駄々をこねるなど、聞いたこともない」

紗女「そりゃそうですけど〜……そうだ! 発想の転換ですよ、坊っちゃん!」

蒼空「何が言いたい?」

紗女「私が坊っちゃんのメイドである以上に、坊っちゃんが私のペットになれば問題……」

蒼空「ありすぎだ、このアホが」

紗女「あぁ〜っ! アホって言った〜! っく……ど、どうせ私なんて……私なんて……っ!」

蒼空「あーっ! 悪かった! アホとか思ってないから、泣くんじゃない!」

紗女「ひっく……ホ、ホントですか? なら、ペット……」

蒼空「それは断る」

紗女「そ、そんなぁ……えっぐ……や、やっぱり私……私……」

蒼空「あぁっ!! もう、誰かこいつを何とかしてくれぇっ!」

蒼竜「……」

メカ「どうした?」

蒼竜「こいつを寝かせてくる。ここは少し騒がしいからな」

伽藍「すぅ……すぅ……」

マヤ「いつの間にか寝ちゃったのか。しかし、よくこんなうるさい中寝れるもんだな」

蒼竜「元々、あまり活発というわけではないからな。騒がしい雰囲気にも慣れなくて、疲れたんだろう」

メカ「それじゃ、とりあえず寝かし付けてきてやれ。二階上がって左手側に布団敷いてあるから」

蒼竜「わかった」



蒼竜「……これでよし、と」

伽藍「……」

蒼竜「それじゃ、俺は下に戻るとする……ん?」

――ギュッ。

伽藍「ん……」

蒼竜「ここに居ろ……ってか?」

伽藍「……んぅ……」

蒼竜「はぁ……仕方ねぇな……」

伽藍「……」

蒼竜「……」

月夜 2010年07月09日 (金) 13時44分(68)
題名:新世界、いつも通りの新年(第三章)

艦隊「んん……まだまだ飲めんぞ〜……」

月夜「こいや〜……ふひゅぅ……」

春紫苑「いい加減にしろ……このバカ共……くぅ……」

白月「すぅ……すぅ……」

紗女「……私もペットぉ……」

鏡架「らによぉ、だらしないわれぇ……もう終わりらのぉ……ぐぅ……」

メカ「よし、これで全員か」

マヤ「ったく……揃いも揃って潰れやがって。世話の焼ける奴らだ」

蒼空「同感だ。ここにはろくな女がいないな」

朱蒼「あら、失礼ね。私もその女枠の中にいるのだけど?」

蒼空「さほど酔ってもいないのに、酔ったフリをするのはいかがなものかと思うが」

朱蒼「あれぐらいのスキルがないと、世渡り上手にはなれないわよ? まだまだお子様ね〜」

蒼空「なっ……俺はもう十分大人だ!」

朱蒼「あらあら、ムキになっちゃって。可愛いわね」

蒼空「っ!? うるさい! もう俺は寝る!」

――バタン!

メカ「意外と感情的なんだな、あいつ」

マヤ「あんまりからかってやるなよ。あの手の子どもは、子ども扱いされるのが一番嫌いなんだから」

朱蒼「あら、まるで子育て経験のあるお父さんみたいね」

マヤ「……まぁな」

メカ「……」

朱蒼「さて、じゃあ下で春さんが待ってますし、戻りましょうか?」

マヤ「ん、そうだな」

メカ「……だな。戻るか」



春「……」

メカ「なんだ、こんなところに居たのか」

春「ん、あぁ、お前か。皆はもう寝かせてきたのか?」

メカ「あぁ。で、居間に戻ってきてみたら、お前が居ないんで、皆で探してたんだよ」

春「それは悪かった。ちょっと夜風に当たりたくてね」

メカ「なんだ、お前も酔っ払ったのか……って、まだ酒を片手に持ってるような奴が、そんなはずないか」

春「風流に月見酒でもたしなもうかと思って出てみたんだが……生憎、今宵は雲が厚くて月が見えなくてな」

メカ「月ねぇ……まぁ、見えたら見えたで、色々と考えてしまいそうだけどな」

春「それも尤もだ。だが、壮麗な三色の月を眺めながら猪口を傾けるっていうのも、それはそれでありとは思わないか?」

メカ「俺にはなんとも。そういった風流心は持ち合わせていないのでね」

春「そういや、あまりにも自然だったから気にならなかったが、お前、酒は飲んでも大丈夫なのか?」

メカ「俺にとって酒なんてのは、ちょいとばかし蒸発しやすい水って感じだからな。飲んでも飲まなくても、別に問題はない」

春「そうか。それじゃ、お前もちょっと付き合え」

メカ「何だ、一人の酒は寂しいってか?」

春「一人、静かに飲む酒も悪くはないが、語り合う誰かが傍に居た方が、酒ってのは数段美味くなるものなんだよ」

朱蒼「あら。でしたら、私たちもご一緒させていただいてもよろしいかしら?」

マヤ「夜風を身に浴びながら月を肴に一杯とは、なかなか羨ましいことをしてるじゃないか」

メカ「お前たちか。残念だが、月は見えてないぞ」

マヤ「そうか。ま、夜の静寂に抱かれながら飲むってだけでも、格別美味い酒になりそうなもんじゃないか。俺たちも混ぜろよ」

春「やれやれ。何だか知らないが、酒好きの年増ばかりが集まってしまったものだな」

朱蒼「誰が年増よ。まだまだ若いわよ、私は」

マヤ「右に同じく。年増呼ばわりはさすがに聞き捨てならないな」

メカ「あのメンバーの中ではって条件を付ければ、あながち間違っちゃいないだろう」

朱蒼「若々しさという点では、月夜ちゃんにだって負けないわよ?」

春「そこは自重することをオススメするがな」

マヤ「だな。あんなことばっかしてっと、いつか白月に殺されるぞ?」

朱蒼「ホントにね〜。ねぇ、春さん。どうするの?」

春「なにがだ?」

朱蒼「あの娘、貴方に少なからず好意を持ってるみたいよ」

春「そうか」

メカ「そうかってお前……素っ気ない返事だな」

春「一時の気の迷いというやつさ。誰にでもあることだ」

マヤ「それはどうかな? 熱しやすく冷めやすい、生存本能に基づく燃え上がる恋って訳じゃなさそうだが」

春「だとしても、俺ではその想いに応えられんよ」

朱蒼「何か、ワケありって感じじゃない」

春「まぁ、色々とな。さ、こんな暗い話は終わりだ。せっかくの酒が不味くなる」

マヤ「だな。じゃ、アダルティックな四人で、酒の飲み直しといきましょうか」

朱蒼「えぇ、そうね。それじゃ改めて……」

春「新年、明けましておめでとう。乾杯」

皆『かんぱ〜い』

月夜 2010年07月09日 (金) 13時45分(69)
題名:新世界、いつも通りの新年(あとがき)

皆さん


新年明けまして





















別にめでたくないよね















むしろ、可愛いおにゃのこを愛でたいよね。















新年早々すいません。
いや、もちろんあれは本音じゃありませんよ。
ほら、だって私、年上のお姉さん好きじゃないですか?

だから、あれですよ。

自分が愛でるより、包容力のあるお姉さんに愛でられたいわけですよ。















オメガ変態ですいません(´・ω・`)


















゜。゜(つ∀`)ノ゜。゜














皆さん、あけおめです。
やはり、メルブラだけじゃなくO.L.までリクエストされたなら、その流れで新世界もいかなきゃでしょ。

設定としましては、新世界メンバーの舞台裏といった感じでしょうか。

まぁ、細かいことは気にしない気にしない(´・ω・`)b

色々とキャラ崩壊したりしてますが、それも気にしない気にしな(ry

とりあえず、今までの作品が基本重たげなシリアスタイプ多めだったので、一つ思いっきりギャグ方向に走りたくなったというところですか。

つまり、これは誰のリクエストでもなく、私が勝手に書いたものとなります。

早い話が、リクエスト数が私の予想と執筆速度を大幅に下回っていたということです。







……(´・ω・`)










べ、別に落ち込んでなんかいないんだからn(ry


さて、それではこの作品に対する感想やら私のイメージ改善を求めるゴルァといったご意見は、下の「小説感想アンケート板」または「小説感想掲示板」、「月夜に吠えろ」の方までどうぞ〜。



ここまでは、とある百貨店で迷子の子どもを見つけ、館内放送してもらったものの、親がなかなか来なくて、何故かその間ずっとその子の遊び相手を務めるハメになった私、月夜がお送りしました。




















子「食らえ怪獣! コスモミラクルアターック!」

月「ぐぶほぉっ!? な、なんだその宇宙やら奇跡やら、なんか凄そうなのとりあえず混ぜてみた的なタックルは!?」

子「メビウスインフィニティの技だよ。知らないの?」

月「知らぬ。ウルトラマンはセブンこそ至高の存在なのだよ」

子「セブンって、あの頭になんか変なのつけた奴?」

月「おまっ……あの伝説の最強兵器、アイスラッガーを侮辱するとは……今のお主にウルトラマンシリーズを語る資格はない! 恥を知れ、恥をっ!!」








……なんて会話で盛り上がりました(´・ω・`)

月夜 2010年07月09日 (金) 13時46分(70)


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