【広告】楽天市場にて 母の日向けギフト値引きクーポン配布中

小説館

管理人が過去に書いた作品。誤変換など細かいミス以外はほぼ当時のまま保存していますのでクオリティは期待しないでください。

ホームページへ戻る

書き込む
タイトル:Perversion 恋愛

某18禁パソゲーの全年齢対象SS。全7話の予定だったのですが掲載サイトの不具合で6話が消滅…書き直す余裕がなくそのままになってしまいました。

Sひかり 2009年01月08日 (木) 00時37分(13)
 
題名:桜沢姉弟

隆「よし、これで今日の分は終わりだぞ。けいと」


け「やっと終わった〜・・・・今日は疲れたよ・・・」


とある住宅街に聳え立つマンションの一室。

隆之は隣の家で家庭教師のアルバイトをしている。



隆「来週からテストだろう、
  今、頑張らないと後で公開するぞ」


け「そうだけど・・・・あ、先生・・・窓の外」



教え子のけいとが窓の外を指差した


隆「ん・・・・?あ、雪か・・・」


窓の外では雪が降り始めていた


け「まだ・・・・冬なんだね・・・」


隆「そうだな・・・・もうシーズンは終わったと思っていたけど・・・・」


隆之が何気にそうつぶやくと・・・・





け「そう言えば・・・・あの時も・・・・だったよね・・・」



けいとはうつむいてさびしそうに言った



隆「え・・・・あ、そうか・・・・そろそろ・・・・だな」


け「うん・・・・」




2人は窓の外を見つめながらため息をついた



隆「もう・・・・1年か・・・・・・・・・・」









今から1年前




隆「はい、今日も満点だよ、はるかちゃん」


は「ありがとうございます、先生のおかげです!」


隆之は教え子であるはるかの答案を採点していた


隆「いや、はるかちゃんの実力だよ」


は「そんな・・・・」


すると、


コンコン・・・


廊下からノック音とともに声が聞こえてきた



母「はるか、ちゃんと先生の言う事聞いてお勉強してる?」


は「・・・あ、お母さん!ちゃんとやってるよ」


母「私、けいとを床屋さんに連れて行くから留守番頼んだわよ」



は「は〜い」


はるかが返事をすると


け「いいな〜お姉ちゃん・・・今日も先生と勉強できて」


けいとがドアを少し開けて覗き込んできた

隆「まぁまぁ・・、けいとはまた明日やるからね」


け「うん・・・・・約束だよ、先生」


けいとはそう言って家を出た




は「先生・・・・今日は夕方まで誰もいないですから・・・」


隆「うん、それじゃあ勉強はこの辺にしておこうか」


は「はい、ゆっくりしていって下さい」



はるかが笑ってそう言った途端



隆「はるかちゃん・・・・」



隆之はいきなりはるかの体を抱きしめた



は「・・・せ、せんせい・・・・?」



隆「今から・・・・ご褒美をあげてもいいかな?」



は「先生・・・うれしいです・・・・・」



そのまま二人は唇を重ねた・・・・


は「ん・・・・・んむ・・・先生・・・」


隆「さてと・・・今日ははるかちゃんに・・・」








隆之が自分のバッグに手をかけた、その時



プルルルル・・・・・





は「あ・・・・・ちょっと、すみません・・・」


部屋の外の電話が鳴り響いた


隆「誰だ・・・・これからはるかちゃんに今日のご褒美をあげようと思ったのに・・・」


は「あ、けいと・・・・どうしたの・・・?」



隆「けいとから・・・?」


隆之が廊下を覗き込もうとすると






は「せ、先生・・・!け、けいとと・・・お母さんが!」


はるかが血相を変えて隆之の元へ走ってきた









医者「とりあえず、大事には至っていないので・・・、
   一週間ほどで完治するでしょう」


は「そうですか・・・・よかった〜・・・・」



はるかちゃんが受けた電話は、
けいととお母さんが乗った車が事故にあったという内容だった



母「そんなに心配しないで、たいしたことないから」


は「だって・・・・いきなり事故って聞いてどうしていいかわからなくて・・・」



幸い、けいとは打撲だけ、お母さんも軽い捻挫程度で済んだ



け「いきなり車が飛び出してきて・・・・あわてちゃったから・・」


母「いいのよ、よかったわたいした怪我じゃなくて」




はるかちゃんがホッとため息をついていると



隆「ダメだ・・・・・忙しくて来られないって」



け「え〜、お父さん来ないの?」


隆之ははるかとけいとの父親に連絡を取った報告に来た



母「仕方ないわ、あの人今出張中だから・・・」


は「そうだよね・・・・お父さんおっきな会社の跡取りだからね・・・・・」


母「そうよ・・・一応、私も社員の一人だから文句言えないし」


け「でも・・・・今日どうやって帰るの?」


けいとはたいした怪我じゃなかったが、
お母さんは3日ほど入院が必要だった


は「あ、そっか・・・・バスはもう時間過ぎてるし・・・」


隆「それじゃあ、僕が送ってあげるよ」


け「本当?先生・・いいの?」


けいとがうれしそうに聞いてきた


母「すみません・・・・・色々と・・・」


隆「いえいえ、それじゃあ下で待ってるからね」



隆之は先に病室を後にした









その後、隆之ははるかとけいとの家に泊まった


隆「今日は、2人にいつものご褒美を一晩中してあげるよ」

け「やった〜、じゃあ一緒にお風呂入ろう!」

は「こら、けいと!その前に先生に私の作った料理を食べてもらうんだから」


その夜は父親も留守なのをいいことに3人で遊びまくった








翌朝


は「先生、今日はうちに来られないんですか?」


隆「うん、明日は大学で発表会があるから・・・、
  徹夜で準備しないと」


隆之は昨年まで通っていた大学で今も教授のサポートとして在籍している


け「せっかく今日も一緒だと思ったのに・・・」


けいとが残念そうに呟いた



隆「まぁまぁ、明日には帰ってくるから
  お母さんを迎えに行くまで昨夜の続きをしよう」


は「先生・・・そんな・・・」

はるかが顔を赤らめた


隆「それじゃあ、行ってくるよ」


け「先生、行ってらっしゃ〜い」









次の日の午後


隆「あれ・・・・?やけに静かだな・・・・」


隆之がマンションに帰ってくると隣の家には人の気配すらなかった



隆「買い物にでも行ったかな・・・?」


隆之がドアの前に立つと


隆「ん・・・・?これは・・メモ?」


新聞受けにははるかの字で置手紙が残されていた




は『先生へ
  病院から連絡があったので行ってきます』



隆「病院・・・?確か退院は明日の予定じゃ・・・、
  とりあえず行ってみるか・・・・」



隆之は車に乗るため駐車場へ向かった








隆「親父が定年になったから車もらってよかった・・、
  さてと、病室は確か・・・」



隆之が一昨日寄った病室へ向かうと



は「あ・・・・先生・・・」


はるかが病室の前で泣いていた



隆「どうしたんだい・・・?まさか、お母さんに何か・・・」



は「違うの・・・・」


はるかちゃんが目の前の病室を指差した


隆「え・・・・あれ?お母さん、何してるの?」


そこには2人の母親が身支度をしていた



け「あ、先生・・・・・・来てくれたんだ」


けいとが病室から隆之の元へ寄ってきた


隆「けいと・・・いったいどうしたの?退院は明日じゃ・・・」


け「あ・・・・先生・・・実は・・・」




けいとが言いかけると









は「先生・・・・私・・・・・お別れしないといけないんです・・・」


はるかちゃんが泣きながらそう言った



隆「え・・・・?どう言う事?!」





隆「お母さんが都心の大学病院に移るって?」


隆之はけいとからそう聞かされた



け「うん・・・お母さん、
  検査したら肺の病気にかかってるって」



けいとはさびしそうに語った



隆「そうか・・・・、
  でもはるかちゃんが・・・・・なんで?」



隆之が不思議そうに聞くとけいとの口調が変わった


け「それなんだよ、先生!
  全部お父さんのせいで・・・・!お母さんも、お姉ちゃんも!」





その夜


隆之ははるかちゃんの部屋に泊まった



は「先生・・・・わざわざありがとうございます・・・」


隆「いやいやいいよ・・・・それに、
  今日でしばらく会えなくなるんだろう・・・?」


隆之の言葉にはるかはうつむいた


は「はい・・・・お父さんに言われて・・・・」



隆「突然か・・・・
  お金がないから・・・とかけいとが言われたらしいけど」


は「でも・・・・うちのお父さん重役さんだし跡継ぎだから・・、
  そんなことはないのに・・・」


隆「・・・・・・・・・」


はるかの言葉に隆之は何も言えなかった


は「あ・・・先生、ごめんなさい・・・私」


隆「いやいいよ・・・それより、明日早いんだろう?」


は「あ、はい・・・そろそろ寝ないと」


はるかが時計を見てそううなずくと






隆「今日は・・・・一緒に寝よう・・・・」






隆之の言葉にはるかは驚いた


は「え・・・?でも・・・」



隆「・・・・・・嫌かい・・・・?」



は「いや、そんなことないです!嬉しいです!」



はるかは喜んで言った



隆「それじゃあ・・・・お休み」

隆之ははるかのベッドにもぐった












次の日

隆之とけいとは寒い歩道を歩いていた

隆「それで・・・・・お母さんは近くの病院でもいいって言ったてたんだ・・・」

け「うん・・・・・・、
  でもお父さんができるだけの事やっておけって言うから・・・」


2人は車を駐車場に停めて駅に向かっている


け「お父さんが昔からヘビースモーカーとかあまり帰ってこなかったって聞いてたけど・・・
  まさか・・・こんなことになるなんて・・・」


隆「けいと・・・・・・・・」









は「あ・・・・来てくれたんですね・・・・」


駅のホームではるかが待っていた


隆「当たり前だろう・・・・・はるかちゃん・・・・」


け「お姉ちゃん・・・・そろそろ時間じゃ・・・」


けいとが時計を見つめていった


は「大丈夫・・・・、雪で電車が遅れてるらしいから・・・・」



隆「そう言えば・・・・隣町では朝から降ってるらしいな・・・」



隆之が何気にそう言うと





は「おかげで・・・・先生に会うことができた・・・」


はるかは悲しそうにつぶやいた



隆「はるかちゃん・・・・・・」





隆之ははるかが何を言おうとしていたかはわかっていた





け「お姉ちゃん・・・・言われていたノート持って来たよ・・・」



けいとはバッグから一冊のノートを取り出した



隆「それは・・・・俺が渡したノート・・・?」



は「はい・・・あの時、先生にもらったノートです・・・」



それは、隆之が最初に家庭教師に来たとき渡したノートだった
はるかはそのノートを隆之に見せるように開いた



隆「まだ・・・・持っててくれたんだね・・・」



は「はい・・・・・大事な物・・・ですから・・・」



その中には一緒に勉強した内容と一緒に2人の写真もはさまれていた


隆「はるかちゃん・・・・あのときの写真も・・・」


は「先生と・・・一緒に勉強したり・・・・愛し合った時の
  ・・・・・・写真です・・・・」



はるかの瞳からは涙がこぼれていた



隆「はるかちゃん・・・・」




隆之がはるかの頬に手を触れようとすると






車掌『ご案内いたします。
   遅れております、多摩線代々木上原行き急行は9時50分ごろ到着予定です』




け「・・・・・・あと10分だって・・・・・」



到着時刻を知らせるアナウンスが駅構内に響いた




は「あの・・・先生・・・」


隆「なんだい・・・?はるかちゃん・・・」



はるかが何かを言い出そうとすると


ピピピピピ・・・・



け「あ、ちょっと僕離れて出てくるね」


けいとは鳴り出したケータイを持ってホームの反対側に走った



隆「あ・・・けいと・・・!」



は「先生・・・時間が・・・」


隆「あ・・・・で、何だい?」




けいとを追おうとした隆之をはるかが止めた









父『けいと、今どこにいる?』


電話の相手は父親だった


け「あ、今駅にいるよ・・・10分ほどで電車が来るって」



父『そうか・・・・ちゃんといるな』



父親は用件を聞いて電話を切ろうとすると






け「お父さん・・・、
  お姉ちゃんって来月結婚するんだよね・・・・・」


けいとは思い切って父親に問いだした




けいとの問いかけに父親はゆっくりとこう答えた



父『ああ、お前に伝えたとおりだ・・・
  わが社の系列となる千住院グループの社長の甥御様とな
  話が思った以上にまとまって来月にも式を挙げる』


け「でも・・・・・早すぎるんじゃない・・・?
  お姉ちゃんには・・・」


父『仕方ないだろう、
  母さんの治療費でお金もかかるし、
  何よりはるかに悪い虫がつく前に手を打たないと』



淡々と話す父親に対しけいとの口調は強くなった


け「だって、お母さんは近くの病院でもいいって言ってるのに、
  わざわざ都心の大きな病院に入れなくても・・・」


父『用心に越したことはないだろう』


け「そもそも、お母さんが体悪くしたのはお父さんのタバコとか
  家の事まかせっきりなのが原因だってお医者さんも言ってたし!
  それに、お姉ちゃんにだって、選ぶ権利はあるんだから、
  こんな強引に結婚なんて!」



父『やかましい!
  お前は男なんだからちゃんと大学を卒業して、
  俺の跡を継げばいいんだ!』



父親はけいとの返事をきっぱりと切り捨てた



け「・・・・お父さん・・・・・・・・・・」



父『それじゃあな、次に会うのは正月頃になるだろう』




ガチャ!



半ば強引に電話を切った父親にけいとはやり場のない怒りを感じていた



け「許せない、
  お母さんを・・・それに、お姉ちゃんも・・・、
  僕にもこんな・・・・・・!」









その頃、隆之ははるかちゃんからあるものを受け取っていた



隆「これは・・・・あの時のデジカメのフィルム・・・・?」



は「はい・・・・先生に撮ってもらったご褒美の・・・、
  こっそりコピーしておいたんです・・・」



隆之は勉強のご褒美としてはるかちゃんとの行為をデジカメに撮っていた



隆「ありがとう・・・・・はるかちゃんに持ってもらえればと思っていたけど・・・」


は「私も・・・・先生と撮ったこのフィルム・・・・大事に・・・・します・・・・」


はるかはすでに泣きながら喋っていた



隆「はるかちゃん・・・・泣かないで・・・・」



隆之がそっと泣きじゃくるはるかの頬に手を当てた




は「ごめんなさい・・・・でも・・・・でも・・・、
  先生と・・・・もう会えなくなるなんて・・・」



隆「はるかちゃん・・・・二度と会えなくなるわけじゃないから・・・」



は「そうですね・・・、
  でも・・・・・コレまでのアパートには1年は行けなくなるし・・・・」



隆「はるかちゃん・・・・」




隆之は泣き続けるはるかを

そっと抱きしめた




は「先生・・ごめんなさい・・・・、
  もっと・・・先生と一緒にいたかったのに・・・」



隆「はるかちゃんの・・・せいじゃないよ・・・・」




は「嫌だけど・・・・、
  お父さんの仕事の人と結婚するなんて・・・・、
  先生じゃないと・・・・・・・・・・・・・・・・」



隆「・・・・もう・・・何も言うな・・・・・」



隆之がはるかの頭をそっとなでた



は「・・・・・・先生・・・・・・・・・・」



はるかが隆之の腕の中で泣いていると


隆「あ・・・・雪だよ・・・・」

隆之は降雪に気がついた


は「本当ですね・・・・」


隆「隣町に降ってたから・・・こっちに動いてきたのか・・・」




は「この雪の・・・おかげで先生と・・・・
  感謝しないと・・・・いけないですね・・・」








プルルルルルルルル・・・・・


ガタンゴトンガタンゴトン・・・・


その時ベルとともにはるかが乗る電車が無常にもホームに入ってきた



隆「はるかちゃん・・・・もう・・・」



は「はい・・・・」



はるかが隆之の腕から離れようとすると





隆「はるかちゃん・・・・最後に・・・・!」


は「・・・せ・・・・先生?!」



隆之ははるかの頬を両手でつかみ


一気にはるかの唇を自分の顔へ近づけた




は「・・・・ん・・・・・せん・・・・せい・・・・」


はるかは逃げようとせずそっと唇を合わせた





2人はそのまま・・・・雪の降るホームで数秒ほど唇を重ねていた









その後けいとが2人の元へ戻り、
はるかは車内に乗り込んだ



車掌『列車まもなく発車します、ドアにご注意ください』



け「お姉ちゃん!元気でね・・・・!」


は「うん・・・・けいとも・・・頑張ってね・・・・」





プルルルルルルルル・・・・


プシュ〜・・・・



ドアがゆっくりと閉じられた



は「・・・・先生!」



はるかがドア越しに隆之に向かって叫んだ



隆「はるかちゃん・・・・」




隆之が返事をすると、
はるかは涙を流しながら叫んだ








は「ずっと・・・・ずっと・・・・
  先生のこと・・・・・好きでした・・・・・!」






はるかがそう言った途端、電車は動き出した






隆「はるかちゃん!
  ・・・・僕も・・・・大好きだよ・・・・・!」





発車し出した列車に向かって隆之は叫んだ









隆「それじゃあ・・・・やっぱり・・・・」


けいとと隆之は雪の振る中、駐車場に戻り車に乗った



け「うん・・・・、
  お父さんのタバコと家の事任されたストレスが原因だって・・・
  お医者さんが・・・・・」



隆「そうか・・・・それでお母さんは都心の病院に」



け「でも・・・近くの病院でもあまり変わらないって言われたのに
  お父さんが『大きな病院のほうがいい』って」



隆之は車を走らせた










それから一年

けいとは大学受験のため引き続き隆之の授業を受けていた





隆「あれから・・・・・・もう一年たつんだな」





け「お母さん・・・・・もう長くないって・・・」



母親はそれから治療を続けているが、
元々、父親の喫煙により体が弱っていたせいで完治は難しくなっていた



隆「そうか・・・・やっぱり、だめか・・・」



け「でも・・・・お父さんはそれでもいいって・・・」




隆「自分が悪いくせにお金がかかるから何て言ってて・・・、
  何なんだか・・・・」



隆之が愚痴っていると


け「先生・・・そろそろ、ご褒美・・・」


隆「あ、そうだな・・・・じゃあ準備して」



け「はい・・・先生」



けいとは勉強道具を片付けだした









け「先生、準備できました」


けいとはいつもどおりはるかが残していった制服に身を包んだ


隆「よし、それじゃあ始めようか」


隆之はけいとを抱き寄せベッドへと倒れこんだ



隆「けいと・・・・」


け「あ・・・先生・・・ん・・・・」



けいとは隆之の腕の中で目を閉じた






元々、はるかにご褒美としてやっていた行為だが、

次第にけいとも欲しがりけいとにも同様の行為をするようになった



け「先生・・・・僕・・・・大好きだから・・・」


隆「わかってる・・・・けいとが好きだから・・・」


けいとは少しさびしそうな表情をしていた


け「でも・・・・僕はお姉ちゃんと違うから・・・」



けいとが卑屈になってつぶやいた





隆「けいと・・・・」



け「先生が・・・・お姉ちゃんと恋人同士だって事、
  ずっとわかってた・・・。
  だから・・・・お姉ちゃんと一緒に3人でいた時も・・・、
  ちょっとさびしかった・・・・」





けいとは隆之に愛されていながらも、
姉との違いをジレンマとして感じていた


あくまで自分は元々男だと言うことではるかをうらやましく思っていたのだった




隆「それは違う・・・・
  はるかちゃんははるかちゃん・・・・けいとはけいと・・・だろう?」


隆之にはそれがわかっていた

だからこそ、はるかがいなくなった後もけいとの家庭教師を引き受けた


け「うん・・・・・・」



隆「俺は・・・けいとが大好きだよ・・・・
  だからこんなことできるんだ・・・」



け「先生・・・ありがとう・・・・」



けいとは少し照れながらうなずいた




隆「それじゃあ、けいと・・・ご褒美あげるよ・・・」


け「先生・・・・・・」




隆之とけいとはゆっくりと顔を近づけていった

Sひかり 2009年01月08日 (木) 00時40分(14)
題名:鮎川

隆之「ともかちゃん、今日も満点だね」

ともか「はい・・・先生のおかげです」


ともかは顔を赤らめながらも嬉しそうだった


隆「それじゃあ・・・いつものご褒美あげるよ」

と「・・・・はい・・・・・・・・」


隆之はともかを抱きしめた






隆之は新たに別の子の家庭教師を始めた

新学期を期に娘の成績を改善しようと思った鮎川家に週一で雇われたのだ



と「・・・・あの、先生・・・今日はお願いが・・・」


桜沢家と同じようにともかにもご褒美をあげていた

隆「なんだい・・・?ともかちゃん・・・・」



ともかはタンスの引き出しを開けあるものを取り出した


隆「それは・・・・・この間あげたブルマ・・・?」


ともかが取り出したのは隆之が以前プレゼントしたブルマだった


と「はい・・・、今日は先生と外に出たくて・・・」



隆「・・・え?今から・・・・・?」


と「はい・・・・もうすぐ地区の陸上大会があるんで・・・練習したくて・・・」


隆「いいよ・・・・今暇だから・・・・・」



隆之はともかと共に近くの公園に向かった





と「先生・・・・タイム・・・どうでした・・・・?」


隆「えっと・・・・9秒1・・・タイムは縮まったよ・・・」


と「ハァハァ・・・・よかった・・・・です・・」


ともかは汗をぬぐいながら喜んだ


隆「大会は来週だったっけ・・・応援に行くよ・・・」


と「・・・・嬉しいです・・・・・アタシ・・・がんばります・・・」



その後二人はしばらく練習した後別れた









大会当日



『続きまして、女子による50m走です』


先生「鮎川さん、そろそろ順番だよ」


と「・・・・はい、先生」


ともかはトラックで待機していた


先生「ウチの学校は最後だから・・・・・
   まだ時間があるから・・・」



と「・・・・ちょっと、トイレに行ってきます・・・」



ともかは走り出した





と「はぁぁ・・・・先生と約束したから・・・・がんばるって・・・・」



ともかは洗面所で顔を洗っていた


と「緊張しちゃダメ・・・・頑張らないと・・・」




その時



『○×代表の中橋さん、8秒95・・・大会史上タイ記録です』


と「え・・・・、アタシより速い・・・・」



ともかは愕然とした



と「この記録・・・・抜けるかな・・・・」



ともかは鏡を見つめていた





すると



「そんなに緊張しないで」



誰かがともかの肩を叩いた


と「え・・・・?」



隆「ともかちゃんはずっと頑張ったんだからさ・・・・
  いつも通りリラックスして・・・」



と「先生・・・・・・」


隆之はともかの顔を覗き込んだ


隆「ともかちゃん・・・・・」



と「あ・・・・先生・・・・」



二人は唇を近づけた











先生「鮎川さんはバスに乗らないの?」


と「はい、今日は一緒に帰る人がいて・・・」



ともかは荷物を抱えて駐車場へ向かった






隆「ともかちゃん・・・待ってたよ」


と「先生・・・・・わざわざ来てもらって・・・」


隆之はともかを車に乗せた



隆「おめでとう、大会新記録だっけ・・・」


と「はい・・・・先生のおかげです・・・」



車は信号待ちで止まっていた


隆「いや・・・・ともかちゃんが頑張ったから・・・」


隆之が後ろを向くと





と「先生・・・・・・ちゅっ・・・・」






ともかは隆之の頬に口付けをした





隆「・・・・ともかちゃん・・・・・・・」







と「せんせい・・・・・大好きです・・・・」



ともかは照れながら返事をした

Sひかり 2009年01月08日 (木) 00時40分(15)
題名:森崎

かなみ「お兄ちゃん、ここはどうするの?」

隆「またかよ、ここはさっきと同じでいいんだよ」

か「だってわかんないんだもん・・・・」


隆之は実家で妹の勉強を見ていた


隆「全く、もう夏休みも終わりだってのにこんなに宿題ためておくなよ」

か「しょうがないじゃない、色々とやることもあるんだから」


毎年同じ愚痴を聞いているような気がする


隆「全く・・・・急にどうしたんだ・・」






話はさかのぼること数時間前

隆之が実家に帰ったばかりのこと


か「あのね・・・・ちょっと話があるんだけど」


隆「ん?・・・・なんだい?」


か「実はね・・・・・」





そう言うとかなみはこう話し始めた








ある昼空の下を2人の女の子が歩いていた



か「いいなぁ・・・・ともかは成績もいいし足も速いし」


と「だからそんなにすごいことじゃないって・・・かなみちゃんだって・・・」


か「でも・・・いつもかなみに負けてるんだもん。この間のテストだってともかが1位だったし、私なんて桜沢君にも負けて3位だし」


と「それはその時、たまたま上手くいっただけだよ」


か「それにさ・・・ともかって家庭教師がいるんだって?」


と「うん、そうだけど・・・」








かなみは身を乗り出した

か「その家庭教師、お兄ちゃんじゃないの!!」


隆「・・・・まあ、そうだけど・・・・・・」


か「だ・か・ら、私にもやってよ〜!」


隆「え〜、勉強ぐらい自分でもできるだろう」


か「いいから!宿題残ってるんだし付き合ってよ」







かなみの半ば強引な頼みにしぶしぶ付き合っていた



か「あ〜あ、疲れた・・・・」


隆「疲れたって・・・まだ半分も終わってないぞ」


か「いいの、ちょっとトイレ行って来るね」


そう言うとかなみは部屋を後にした


隆「さっきから何なんだあいつは・・・」


そう言いながら隆之は机の上の問題集を覗き込むと



隆「ん・・・・?何だこれ・・」


隆之は机の上に貼られたシートの中の一枚の紙を見つけた



隆「これは・・・・・写真?」






数分後


か「あれ?お兄ちゃんどうしたの?」


隆「あ、戻ってきたか」


かなみは隆之が外出着に着替えていることに気づいた



隆「今日はこの辺にして出かけようか」


か「え?いいけど・・・・どうしたの?」




隆之はかなみを連れて外に出た






隆「こっちだったな・・・」


か「お兄ちゃん、いったい・・・・・あ」



隆之が向かったのは近所の公園だった





隆「ここでよく遊んだよな」


か「うん、そうだね・・・」



そう言うと隆之はかなみを公園の中に引き入れた



か「ここで・・・・約束したよね・・・」


隆「そうだな・・・・」



隆之はポケットの中にさっきの紙を忍ばせていた



それは・・・・幼いころに撮った写真だった








か『お兄ちゃん・・・・もっと遊ぼうよ』


隆『もう時間だぞ、そろそろ帰らないと』


隆之は砂場から離れようとしないかなみの手を引いた




か『じゃあ、明日もここで一緒に遊んでくれる?』


隆『うん・・・・明日でも明後日でも一緒にいるよ』


隆之がそう言うとかなみはおとなしく隆之の後について行った





か『ずっと・・・・いっしょにいてね・・・・』







写真の中では2人が砂場で仲良く写っていた



隆「そう言えば・・・・・あの頃までだよな、一緒だったのは」



か「お兄ちゃん・・・・・」


かなみは隆之の言葉にゆっくりと返事をした



隆「ごめんな・・・・あれから約束守れなくて」



か「ううん、いいよ・・・これからも一緒にいてくれるなら・・・」



隆「わかった・・・・・約束するよ」




そう言うと隆之は・・・・・

かなみをそっと抱きしめた




か「お兄ちゃん・・・・・・・・・」









一週間後


隆「どうしたかなみ?」


か『あ、お兄ちゃ〜ん。
  また明日テストだから・・・・教えに来て〜』


隆「またかよ・・・・わかったわかった、ちょっと待ってろ」


隆之はため息をつきながらも準備をし始めた





隆『あいつにやきもち妬かせるわけには・・・・いかないよな』


隆之は写真立てを見つめながらそう心の中でつぶやいた

Sひかり 2009年01月08日 (木) 00時41分(16)
題名:千住院

「次は〜、下北沢〜、下北沢〜」


次第に小さくなる車輪の音と共に車掌のアナウンスが響いた。






隆「ん?そろそろ時間だよ、なつゆちゃん」


隆之がそう言うと


な「ですから、“ちゃん”で呼ばないで下さい。私はレディですのよ」


隆「わかったよ・・・・それじゃあ採点するから」


隆之は返事もそこそこに答案を受け取った





隆之は住宅街の中心にある一軒の家で家庭教師をしている。

今度の生徒なつゆには社長令嬢でもあり初めは色々と苦労していた。


隆「はい、それじゃあ今日はこれで終わり」


な「ありがとうございました、また来週もよろしくお願いします」



隆之はなつゆの部屋を後にした




隆「成績は上がっては来ているけど・・・・・・やりにくいよなぁ・・・」









「そうですか、先生も…」


隆「りおんちゃんも大変だね・・・ずっと一緒に暮らしてるんだから」


り「いえ、それほどでもないですよ…」



隆之と話しているのはこの家の使用人りおんだった


隆「ずっとなつゆの身の回りにいるわけだから…」


り「わたしの仕事ですから」


りおんはモップをかけながら隆之と話していた




隆「それにしても…この家は2人しかいないんだね……」



隆之は人気のない廊下を見渡した


り「はい、ご主人と奥様は再来週の催事までヨーロッパに滞在なさっておりますので…」



隆「ふ〜ん……催事って?」




な「千住院グループの創立記念パーティですわ」



なつゆがその場に入ってきた


り「お嬢様、いかがなされました?」


な「りおん、そこが終わったら私の部屋を頼むわね」


り「かしこまいりました、すぐに参りますので…」


りおんはモップを持って部屋を後にした



な「先生、りおんから聞いておりますよね?」



隆「ああ、再来週は授業は休みだったっけ」



な「言ったとおり私も出席しますので・・・それでは」



そう言うとなつゆもその場を後にした




隆「・・・・・・帰るか」











と『え?来週にテスト直しですか?』



隆「うん、再来週に別なバイト入ってるから…繰り上げていいかな?」



と『はい、わかりました』



隆「じゃあまたね、ともかちゃん」




隆之は電話を切った






隆「さてと・・・・・・図書館はこっちだったな」









一週間後




な「先生のおかげで成績もあがりました」


隆「ううん、なつゆちゃんが頑張ったからだよ」



なつゆはテスト用紙を机に広げていた





隆「あのさ、なつゆ・・・・」


な「何でしょうか?」



隆之はゆっくりとつぶやいた



隆「これまで・・・親と会ったの何回ぐらいある?」




な「そうですね・・・・・・ほとんど年に1,2回ですから・・・少ないですわね」



隆「そうか・・・」


隆之はさびしそうに言った



な「それが・・・・どうされました?」



隆「いや・・・この間こんな本を見つけてね」



隆之はカバンから一冊の本を取り出した



な「これは・・・・・・私のお父様の・・・」


その本の著者にはなつゆの父の名前が書かれていた



隆「半生記らしいけど・・・すごい人生だよね」


な「そうですわ、一代で千住院グループを世界的企業に築き上げたのですから」



隆「いや、そうじゃなくてさ・・・」


隆之はページをめくりある文章を指した



な「・・・『子供の成長が楽しみだ。』これが何か?」


なつゆが不思議そうに聞くと


隆「さっき・・・年に1、2回しか会えないって言ってたよね?」



な「はい・・・」


隆「おかしな発言だよ・・・・・・忙しくてろくに会ってもいないのに・・・」


な「・・・・・・先生・・・」



なつゆは黙り込んだ




隆「・・・・・・さびしいんだな・・・やっぱり・・・」




な「・・・そんなことは・・その・・・」



なつゆはうつむきながら言った



隆「まださびしいと思えるならいいさ・・・こうなる前に・・・」



な「・・・・え?どういうことですか?」




隆「いや・・・・・じゃあ今日はこれで・・・」


隆之は部屋を後にした







数分後


り「お嬢様・・・・」



な「りおん・・・・・」



りおんがなつゆの部屋に入ってきた



り「先生の発言・・・・・わかりました?」




な「さぁ・・・・・よくわからなくて・・・・」



なつゆが不思議そうに言うと



り「なつゆお嬢様は・・・・・・ご主人や奥様の言う事は絶対だと思っていませんか?」



な「それは・・・千住院家の令嬢なのだから・・・」



り「それもそうですけど・・・その前に家族なんですよ・・・」



なつゆはハッとした


な「それは・・・・そうだけど・・・」


り「先生は・・・お嬢様の現状を危惧されていたのでは・・・」



な「危惧・・・?おかしいと思うのならわかるけど・・・」



なつゆには今一つわからなかった



り「それはですね・・・」









隆「なつゆはまだ・・・・・心のどこかにさびしさが残っていたな・・・」




隆之はネオンの下を歩いていた




隆「手遅れに・・・・・なる前に・・・・か・・・。
  これからだってのに・・・・・・・」

Sひかり 2009年01月08日 (木) 00時42分(17)


Number
Pass

ThinkPadを買おう!
レンタカーの回送ドライバー
【広告】楽天市場にて 母の日向けギフト値引きクーポン配布中
無料で掲示板を作ろう   情報の外部送信について
このページを通報する 管理人へ連絡
SYSTEM BY せっかく掲示板