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SLMメモリー1

Scout of Lost Memories
メモリー1
始まり






―――ここは、何処だろう…。
―――頭の中がぼんやりしてて、目が霞んで周りの景色がよく見えない…。
―――だけど、不思議な感じがする。
―――どこか懐かしい感じがする場所…。
―――僕は、この場所を…知っている…?
―――そこで、僕の視界は真っ暗になった。



「ふわあ〜…。もう朝なのか…」

 眠い目を擦りながら体を起こす少年。
 黄緑色の髪の毛に、紅蓮色の瞳をした少年、タクロウ。
 15歳の少年ポケモントレーナーだ。

 窓から見える外の景色は、のどかな田園風景が広がっている。
 ここは、シンオウ地方フタバタウン。
 傍から見れば、彼はごく普通の少年に見えるだろう。
 が、彼は他の子供達とは違う所があった。

 それは、彼に昔の思い出、即ち記憶が残っていない事。
 その為、誰が自分の両親なのかも分からない。
 そして、もう一つ…。

「誰か来る…」

 そう囁いた直後に、彼の家のインターホンが鳴る。
 玄関の扉を開けると、そこにはタクロウよりちょっと年上っぽい少年が立っていた。

「おーい、タクロウ!」

 家の中に少年の声が響く。
 それから数分と待たず、普段着に着替えたタクロウが玄関先に姿を見せる。

 身長はタクロウより少し上、コバルトブルー色の髪の毛と深緑色の瞳をした少年。

「和輝(カズキ)君…。僕、今起きたばっかりなんだけど…」

「お前、今何時だと思ってんだ?9時だぞ?」

「あれ…。そんなに寝てたんだ……」

「タクロウお前。もしかしてまた『あの夢』見てたのか…?」

「うん…。時々だけど、毎回似たような夢なんだ…」

 ちなみにその夢というのは、当然冒頭のあのシーンの事です(何)
 本人の言う通り、時々そのような夢を見るという。
 それが何を意味しているのかは、今後少しずつ説明していこう。

「何か関係あるのかもな。お前のその能力と」

 少し遅れたが、もう一つの、タクロウの他の子供とは違う所。
 それは、自分の周囲に居る人の現在位置を知ったり、会話をしている人の心理を読み取ったり出来る能力があること。
 また、その能力はポケモンに対しても使う事が出来る為、ある程度の意思疎通が出来るという面もある。

 突然家の中から、何かが玄関先に飛び出してきて、タクロウの肩に乗る。
 それは、桃色の体をしたポケモン、エーフィだった。

「フィル…。急に肩に乗らないでっていつも言ってるでしょ…。びっくりするよ…」

 フィル。それが、このエーフィのニックネームらしい。
 このエーフィ、相当タクロウに懐いているらしく、二人が会話をしているときもずっと側にいた。

「…それよりカズキ君。バトルするんでしょ?」

「おっと、そうだった。早く来いよ」

 本来の用事を伝え、帰って行く。
 しばらくしてタクロウも、エーフィのフィルを伴って家を出た。

「フィル、前から考えてた事なんだけどね。僕、旅に出ようと思うんだ。僕の、記憶を探す旅に」

 「え…?」という表情で見返すフィル。
 突然そんな話を切り出された為、当然と言っていい反応。

「記憶を探すだけじゃない。何で僕がこの能力を持っているのか。自分自身をもっとよく探す為の旅と言った方がいいかな」

 今度は、「なるほど…。」と言った感じの表情をした。
 そして、彼の向かった先では先程家に訪ねてきたカズキが待ち構えていた。

「よーし、じゃあ始めるぞ!今日こそ、お前のエーフィを倒してやるぜ!」

「フィル、頼むよ!」

 カズキの繰り出したガーディと、フィルが激突する…!
 その場で、一瞬強い閃光がほとばしった。








 時は流れて、その日の夕方。
 自宅、自分の部屋で窓から外の景色を眺めながら、タクロウはこれからの事を考えていた。



―――この旅で、どんな事になるのか解らない。どんな真実が待ちうけているのか解らない。
―――だけど僕は知りたい。自分の過去、自分の秘密を…。
―――例えどんな真相だとしても、僕は受け止めてみせる…。


「フィル、どんな事があっても、僕は君と一緒にいるからね」

 優しい言葉をかけられて、フィルはタクロウの側に寄る。

  ――タクロウ…。僕も同じだよ。僕も、何があっても君と一緒だよ…。


 今の彼なら、意識を集中する事でポケモンの言葉を聞き取る事も出来る。
 が、あまり長くは続かない。


―――ありがとう、フィル………。



 ♯翌朝

 旅支度を整え、まずはマサゴタウンに向かう事にした。
 というか、フタバタウンからはマサゴタウンにしか行けない(爆)


「……何で、君がいるの?」

 フタバタウンの町外れ、201番道路との境目の所に一人の少年が待っていた。
 コバルトブルーの髪の毛の少年、カズキだ。

「何、俺も一緒に行こうかと思ってさ。俺とお前の仲だし、一人よりずっと楽しいぜ?」

 と、否応なくタクロウと肩を組んだ。
 カズキにとって、タクロウの旅についていくのは決定事項となっているらしい。

「そうだね。1人よりは楽しいよね…」

「決まりだな」


―――記憶を求める旅。いつか、こんな時が来るとは思っていた。
―――この旅が終わった時、僕はどうしているのだろう…。


続く


後書き
元々別の某サイトで掲載して頂いていた作品なのですが、この度この場所で再掲載する事となりました。
この小説の題名の意味は『失くした記憶を探す』という意味です。
彼らの旅を、見守っていてください。
それでは、メモリー2もお楽しみに。

No.5 クロム 2009年01月20日 (火) 14時22分


簡単感想

タクロウとカズキ。
タクロウは意思疎通や相手の情報位置把握能力が高いこと。
カズキはタクロウと仲良しでいい奴だということ。
……2人のキャラを見るとこんな感じでしょうか?

始まりはタクロウの夢から始まり、この夢は一体どのように関わっていくのか、今後の展開が楽しみです。

ところで、旅の始まりって、ゲームと同じことが多いですよね。(何)

No.15 HIRO´´ 2009年01月29日 (木) 11時44分




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