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[68] 兄弟【武道家+シ―フ】
DJ - 2009年02月08日 (日) 20時23分

・兄弟ネタ・w・
・キャラ設定→フェイ=武道家。武道家ギルドのGM
       ラディ=シ―フ。副マス。フェイの弟



**

 「なにが武道家ギルドだ!もう貴様とはやっていけない!」

 投げつけられた酒瓶が、赤い中身をぶちまけた。

 「嫌なら辞めろ雑魚が。このギルドにクズは必要ない」

 顔についた液体を舐め、副マスシーフのラディはにやり笑った。

 「必要ないだと…お前が。お前が言うのかよ。」
 「フェイさんの弟だからお前はそこにいられんだよ。俺らはお前なんか副マスに認めた覚えはない!」

 言って、二人の武道家はラディの手から、制裁を受けた新人ギルメンを取り返した。

 「この冷血鬼!!!」

 脱退3名。

 
 **


 若いGM、フェイがギルドホールに入ってきた。

 「…」

 残る血の匂いにわずかに顔を顰める。

 あたりを見回すとそこには腕組みをし、柱を背にして立っている弟。口元に皮肉な笑いを浮かべている。

 何かを言いかけたフェイに、

 「ふん。正義や理想で人がまとめられるか」

 視線を合わさないままラディは言って、通り過ぎようとする。

 「ラディ」

 フェイは反射的にラディの腕を掴んだ。

 「ハッ。兄貴は甘いんだよ」

 笑い飛ばす。

 いや、フリだけだ。

 昔からこいつは、傷つくとこんな顔をする。他人に傷を見せぬようにして、一人どこかへ行ってしまう。

 「…。」

 だが、いったい俺が何を言えるのか。ラディが耐えているのは俺のせいなのだ。

 「なんだよ。用がないなら離せよ」

 できるだけ冷たく、ラディは言った。

 フェイはラディを抱きしめる。

 「すまん」

 腕に込められた力が、じわじわと心を締めつける。思わずそれに甘えてしまいそうになる自分を、叱咤する。

 「お前に…辛い役目を押し付けてしまって」
 「…何のことだかわからねーな」

 ラディは、いっそフェイの優しさが腹立たしかった。

 「うぜー。離せよ」

 心を裏切るぎりぎりの選択。
 ああ、本当はうれしいのだ。そんなフェイが好きなのだ。でも、それよりも。

 …夢を叶えたい。

 幼い日に誓った、俺たちの夢。

 そのためなら、俺は喜んで鬼になる――。

 ――わかったよ、ラディ。

 お前が鬼になるというのなら、俺はそれにふさわしいGMとなる。

 だから同情はしない。いや…俺が命じる。俺が命じたのだ。お前に鬼となれと。

 だから…本当の鬼は俺だ。お前は何も悪かない。恨まれるべきはこの俺なのだ。

 ――けれどせめて今夜だけ。

 そばにいようとフェイは思った。



**

・主従萌えのぁたしにとってギルドは不可欠なのだと気づきましタ>w<
・GMと副マス萌えーww



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