ちゅんさん、熱心に筥迫制作を続けていただきありがとうございます! 教本を作った者として、こんなに熱心に作ってくださる方がいること、大変うれしくありがたいこととお礼申し上げます。
筥迫はこのふっくら感がやはり持ち味ですよね。 とはいえ、この被せに綿を入れるという手法は、たぶん明治以降のものと思われます。 江戸時代はどちらかというと刺繍に高く肉を入れて立体的に仕上げていました。 これは職人芸のようなものなので、明治以降の既製品化された筥迫には高肉のイメージを綿入れに置き換えたのではないかと私は思っています。
教本では胴締めの綿にキルティング芯を使っていますが、私は実際にはこのような芯は使いません。 初心者向けにわかりやすく扱いやすいということでキルティング芯で代用しています。
キルティング芯は柔らかいので簡単に潰れてしまします。 ですから、潰れないように自分で操作しながら貼っていく必要があります。 薄糊はあくまで仮留めのような使い方で、アイロンを当てて初めて接着できるので、複雑な箇所の接着には適していません。 堅糊は「極薄」で使うことにより瞬間的にすぐに接着できるので、瞬間的に造形していく箇所には非常に有効です。
堅糊にはある程度の厚みで完全に接着するための使い方と、薄く取って瞬間的に接着するための使い方があります。
rom筥 [442] 05/01/(月) 20:40:43
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