ソニシャ*前戯 (55) |
- 日時:2009年08月29日 (土) 11時04分
名前:七氏
アサランが書けなくてカッとなって書いた。 ソニ→シャでお口遊びだけです。攻めの奉仕苦手な人注意。
◆◇◆
「Hands up!」
部屋中を跳ね回るような大声と、突如ズシリと襲ってきた胸部への重量感に安眠を妨げられる。 肺を圧迫される息苦しさに一度唸った。それからゆっくりと目を開く。 銃口が至近距離でこちらを向いていた。
「……何をしてるんだ。人の上で」 「GUNごっこだよ。ほら、Hold 'em up!!」 「ふざけるな。人の銃を勝手に触るんじゃない。…あと言っておいてやるが、安全装置がついたままだぞ」
ベッド横のナイトテーブルを横目で見遣ると、護身用の銃が無くなっていた。 おそらく目の前に突き付けられているコレがそうだ。 彼は持っている銃を見回したが、安全装置の取り外し方が分からないのだろう。 つまらなさそうに長息をついた。
「ちぇ、ノリが悪いな」
ゴト、と鈍い音を立てて銃が机の上に返された。
「胸の上に飛び乗られ無理矢理起こされて、誰がノリよく対応できるんだ」 「もう昼じゃないか。起きなきゃダメだろ」 「今日はオフだ。だから寝かせてく…」 「知ってるよ。久々のオフだからオレも会いに来たんじゃないか!」 「…」
人の話は最後まで聞け、とは彼に言っても今更無駄な気がしてやめた。 最近顔を出さないと思ったら、一応の配慮はあったのか。結局こうやって押しかけてくる辺り、微妙に的外れな気がしてならないが。 とはいえ、出ていけと言って易々と出ていくような奴ではないとも分かっているので、口を噤んで次の手を考える。 覚醒しきった脳は再び眠りにつけそうにない。とりあえずは、この息苦しい状況を脱するのが先決か。
「退け」 「やだね!シャドウが今日一日オレと遊んでくれる、って言うなら退いてやってもいいけど」 「…」
自分の相手をして当然、という物言いに呆れを通り越し、少しばかり苛立つ。
「断る。僕は疲れてるんだ」
起き上がることができないまま、額に掌を宛て、疲労と呆れの交じった息を吐き出した。 --指の隙間から彼がニヤリと笑うのが見えて、瞬こうとした目を大きく見開いた。
「じゃあ、」 「っ!な、なにを…」
青い陵線がするりと布団の中へ潜り込む。彼の移動で生まれた風が腹部で渦巻いてこそばゆかった。 胸の重りが無くなり体を起こそうとしたが、中途半端な体勢のまま、上半身を殆ど両の肘から先で支える状態になった。 そこで下腹部の異変に気付いてしまったのだ。足の間の弱い部分に、微かになぞるような、あたたかい感触。 思わず、う、と小さく声をあげた。
「ソニ、ック…何してる…」 「嫌でも遊びたくなるようにしてやろうと思ってね」
両の手の平で、まだ反応の無いそれを柔らかく包まれた。
「やめろ!」 「やーだね!」
生暖かい口内へと迎え入れられ、舌で愛撫される。 根本から先端へ、欲を促すようになぞられる。裏筋に這わされて、ぞくりと言い知れぬ感覚が走る。
「ひゃろう、ほほ、ふきらろ?」 (シャドウ、ここ、好きだろ?) 「く、くわえなが、ら喋…るなぁ…っ!」
微かに触れ動くだけの唇と吐き出される息に、自身が早くもビクビク痙攣していた。
「あっ、はあ…!くっ…」 「我慢、すんなよ」
彼の舌と自身の先端を結ぶ唾液の糸がぬらりと光り、いやに淫靡だった。 口を開けば喘ぎが漏れそうで、目を開けば弄ばれる自身と彼が視界に入りそうで、全て、閉じた。 腰を退かせた僕に、逃げるなよ、と彼が呟いた気がしたが蘯ける意識の中で聞き取ったそれは定かではない。 そもそもこのような快楽から、君から、逃げられるわけなどないというのに。 意識を手放しかけた頃、先端に指を突き立てられ官能が覚醒した。
「っひ…ぁ、あ…!」
ぴりぴりとした快感が先から全身へ巡る。 耐え切れずに溢れた汁がつぅーと自身を伝い落ちる。 刺激を欲して膨れ上がった僕を彼の指がやわらかくなぞると、伝うほどだった欲液がどくどくと湧きだした。
「ソニッ…ク…!や、やめろっ!もう…!!」 「安心しろって。最後までしてやるよ」 「っう、ぁ…ちっ、が…うぁ!」
限界まで張り詰めたそれをもう一度口に含まれる。 自分の欲望と彼の唾液でぬるりと包まれ、彼が食む度にじゅぷじゅぷと卑猥な水音をたてた。 捌け口を求める熱を導くように、舐め上げ、吸いつく。 もう、我慢できない。
「ん、んっ!あ、ぁあ…!!」
シーツの上で大きく跳ねて**を放つ。彼の口内へ注ぎ込まれたそれは、ごくりと音が聞こえるように飲み下された。 口端から一筋溢れて伝った白線を、彼は手袋で拭った。
「えらくたくさん出したじゃないか。溜まってた?久しぶりだもんなぁ」 「っ…黙れ…」 「続き、する?」 「嫌だと言っても…君の熱は、治まらないの…だろう?」
大きく肩で呼吸をしながら答える。溜め息をつけば、自分だけ息があがっているのがなんだか可笑しくなってきた。
「はは、それはお互い様だろ!」 「……久しぶり、だからな」
眉間に寄せたしわを解いて、諦めたように瞬きをし、顔を緩める。 互いの視線を交わらせ笑みを返し合わせてから、寄せてきた唇をゆっくり受け入れた。
おわり。
◆◇◆
続き書いてもよかったんですが、とりあえずここだけ書けたらいいやとか思ってたので前戯のみで失礼。
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