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音速針鼠で801スレ専用小説置き場

Tranquilize the Emerald(ナコソニ・エロ) (15)
日時:2009年03月15日 (日) 11時37分
名前:157

はじめまして。スレで出ていた儀式ネタ、使わせていただきました。
実際に遊んだ・観たことがあるシリーズはバトル・ライダーズ・アニメだけですので間違いがあるかもしれません。
あと個人的趣味によりナッコ×ソニです。エロです。諸々ご了承ください。





祭壇の周囲に築かれた広場を、風が渡ってゆく。
その風を全身で受けながら、ソニックとナックルズは向かい合い立っていた。
「…そうか。どーも妙な空気を感じると思ったら、コイツが原因だったのか」
ソニックが横目でちらりと睨んだものを、ナックルズも見やる。

彼らの背丈ほどの高さに祀られているのは、巨大な結晶体である。
ナックルズとその先祖が代々守護し、時に力を借りてきたマスターエメラルドと呼ばれるそれは、
ソニックらの目の前で、普段見られない異様な光を発していた。
まるで結晶全体が振動しているかのようだが、よく見ればエメラルド自体は微動だにしていない。
――光が不安定に明滅を繰り返しているために、がくがくと震えているかのごとくみえるのだ。
それに加えて、エメラルドの内部から響いていると思しき奇妙な音。
傷口が風に触れて、痛がって泣いているみたいだ。
結晶に破損があるわけではないが、そうナックルズは思っていた。

「どうしてこんなことになっちまったんだ?」
ソニックが尋ねると、ナックルズは一拍おいて口を開いた。
「…分からん。昨日までは何ともなかったんだが、今朝はこのおかしな音で目を覚ました」
そう答える間にも、エメラルドはまるで規則性などない光と音の強弱を繰り返していた。
ナックルズは結晶の表面にぴたりと手を当てた。
「エメラルドの内部のエネルギーが、小さな暴走を起こしている状態みたいだ。
 今はただ光っているだけだが、このまま放っておいたら暴走は次第に大きくなっていく。
 小規模なうちに止めないと、何が起こるか分からない」

「…なんだか見てると頭がクラクラしてくるぜ。で、どうしてオレをここに呼んだんだ?」
その問いにナックルズは「う」と小さく呻き、目を泳がせた。
この場所にソニックを連れて来たのはナックルズだった。
マスターエメラルドに異変が起きている。お前の手助けが必要だ。
そう告げるなり、よほど急を要するのか、木の上でドーナツを頬張っていたソニックに
返事をする間も与えず、切羽詰まった形相でここまで引っ張って来たナックルズ。
そこから始まって、どうもコイツの様子がおかしい、とソニックは感じていた。
「Hey,ナックルズ? オレの助けが必要なのはいいとして、何をどうすりゃいいのかさっぱり分からないんだがな」
そう言って顔を覗き込むも、
「いや、そ、そのな…」と口ごもるナックルズに、ソニックは次第に苛立ちを覚え始めた。
「何なんだよ一体。ハッキリしてくれないなら、もう行っちまうぜ」
ソニックは靴先を石畳にトントンと叩きつけた。
「ま、待て! …分かった、今から説明する」

ナックルズは溜息を一つつくと、祭壇のそばに置かれていた木箱を運んで来た。
金属製の枠に繊細な文様が施されたそれは、長年使いこまれてきた風格を放っている。
錠前の外された蓋をナックルズが開くと、二人分の衣服が姿を現した。
「…エメラルドが理由の分からない異常をきたすことは、昔からあったらしい。
 そんなとき、オレの一族はこの服を着て特別な行いをしてそれを鎮めたそうだ。
 いわゆる『儀式』みたいなもんだ」
「なるほど。誤作動を起こしたマシンを、テイルスがゴーグル付けて修理するのと同じだな。
 I got it.コイツを着ればいいんだな」
自分の役割に納得したらしく、ソニックは木箱から青い刺繍の入った衣装を取り出そうとした。
「あ、ま、待てソニック!」
ナックルズは何故かどぎまぎとしながら、ソニックの選んだ服を掴み取った。
「…そっちは、オレのだ」
「なーんだ、どっちがどっちを着るとか決まってるのか?」
「あ、あぁ。それをオレが着て、『儀式』の前の祈祷をすることになっている」
「ちぇっ、青の方が良かったんだけどなー」
ナックルズに奪われた、麻色の生地に幾何学的な青糸が走る衣装を横目に見ながら、
ソニックはもう一方の衣装を広げてみた。
ナックルズのものとペアになっているらしく、一見したところ、糸が橙色に染められている以外に大きな違いはない。
長袖のゆったりとしたワンピースを民族衣装風にアレンジしたもの、といった感じだ。
(もちろん、「民族風ワンピース」じゃなくて「民族衣装」そのものなんだろうけどな)
が、よく見てみれば先程の服よりも比較的細身の者が着ることを前提としている作りで、
どことなく女性的な印象を受ける服だ。
だがソニックが着る上で支障はなく、やや古びた見てくれとは裏腹に着心地も悪くない。
箱の中に残っていた腕輪や首飾りも装着し終えたソニックは、石柱の死角になる場所で着衣していた
ナックルズの前に躍り出た。

「へへっ、どーだ?」
腕輪の付け心地を確認していたナックルズの目がソニックに向き、ソニックもまたナックルズの
普段目にすることのない祭事時の姿を初めて目にした。
ナックルズはソニックを見るなり一瞬息を呑み、すぐさまバツが悪そうに視線を逸らした。
ソニックはニヤリと口を曲げる。
「…へーえ、なかなかサマになってるじゃんか。さすがエメラルドの護衛役様だな」
肩をぽんと叩くと、ナックルズの頬がカッと赤くなった。
その反応が面白くてたまらなず、ソニックはけらけらと笑った。
それと同時に、ソニックはナックルズをからかうことで
自らの気恥ずかしさを誤魔化そうとしている自分を感じていた。
儀式の衣服を纏ったナックルズは、想像以上に凛々しく勇ましい。
そんなナックルズが自分を見て「その服、似合ってるな」などと言い出せば
頬を赤らめていたのは自分の方だったかもしれない。
ナックルズの初めて見る姿に、ソニックはくすぐったい気持ちを覚えていた。

「…ふざけていないで、儀式の準備を始めるぞ」
そう言うとナックルズは、一振りの剣を腰から抜き取った。
剣といっても刃のない儀式用の直剣であるが、柄にあしらわれた大小の宝石が神々しさを感じさせる。
それを逆手に構えると、ナックルズは祭壇の前に腰を落とし、式前の祈祷を始めた。
マスターエメラルドを守護し管理する者としての知識は、全て頭にある。
生まれて初めて目にしたエメラルドの奇妙な異変も、対処法はすぐに判断できた。
太陽を見て思わず目を細めるのと同様に、体に刻み込まれている知識なのだ。
だが復旧のために必要とされる『儀式』は、とてもナックルズが口に出して言えないようなものだった。
まさか本当にそれを行わなければならない時が来るとは、と剣を足元の紋様に合わせて突き立てながら
ナックルズは激しく困惑していた。
エメラルドの守護者が一番強く想う者と、祭壇の前で交わるという考えも及ばぬ儀式に。

何故そんなことを、と思わずにいられないが、尋ねようにも答えを知る者はいない。
自分が「一番強く想う者」として即座にあの青いハリネズミを思い浮かべたことを誰も知らないように。

(そんな…とんでもないこと、アイツに言えるわけねぇだろ…!)
だから何も言わずにソニックをここまで連れて来た。
実際に『儀式』を行う段となればどうしてもその内容を告げざるを得ないのに、
がさつなようで色事にはウブそのものなナックルズには、どうしても切り出すことが出来なかった。
しかし口ではためらう一方、頭の中では『儀式』の始めから終わりまでのイメージが
遠慮なしに再生されて止まないのだった。
――オレはおもむろに立ち上がり、ソニックを祭壇に押し倒す――
――ソニックはわけが分からずきょとんとした顔のままだが――
――あらぬ所に手を伸ばされ、自分が何をされようとしているか悟り逃れようとするも――
――オレの手が『儀式』に臨むために用意された衣服の裾をたくし上げ、そして―――

「ぬあああぁぁぁぁぁッ!!」
淫らに乱れるソニックがいやになるほど鮮明に浮かんできて、ナックルズは唸り声をあげた。
「W,What!? どうしたナックルズ!?」
目を丸くしたソニックが駆け寄ってくる。
「大丈夫か? どこか痛むのか?」
「なっ、何でもないっ!!」
肩に伸ばされそうになった手を慌てて振り払い、ナックルズは息を整えた。
中断した祈祷の文句を再び詠唱し始めるが、幾度となくそれを邪魔しに来る想像を、ナックルズは必死に抑え込んでいた。
今は緊急事態なのだ。不具合を起こした機械を修理するのと同じだ。
迅速に確実に。
決してソニックと交わることが目的なのではないのだ。
確かにそれはすごく嬉し…いやいやいや。
これは儀式なんだ。
儀式なんだ。儀式儀式。
儀式なんだあぁぁッ。
ナックルズは祈祷に集中しようと努めた。
しかし、ナックルズの胸中では振り切ることのできない欲望が消えず渦巻くのだった。

その時、マスターエメラルドが一際強い光を放った。
同時にびりびりと足元に響くような叫びを上げ、結晶全体がかすかに振動していることが
ナックルズにもソニックにも分かった。
まずい。エメラルドが求めている『儀式』が遂行されないために、歪みが生じ始めている。
一刻も早く暴走を食い止めないと、エメラルドからエネルギーが溢れ出してしまう。
そうすればこのエンジェルアイランドを中心に、良からぬ事態が引き起こされることになる…。
「ソニック!!」
ナックルズは剣を鞘に収めるとソニックに歩み寄り、両肩を掴んだ。
そのあまりの力強さに、ソニックはびくりと体を震わせた。
「……『儀式』を始める。あの赤い布が敷かれてる場所に座ってくれ」
「O,Okay,あそこだな」
踝のあたりで大きく広がった裾を風になびかせながら、ソニックは言われた位置に腰を下ろした。
その目の前に、黒い筒状の物を手にしたナックルズが立った。
筒は上部に空いた穴に栓が取り付けられており、中からはチャプチャプと音がする。
どうやら何かの液体が入っているらしい。
それは何だ、とソニックが訊くより早く、ナックルズが小さくソニックの耳元で呟いた。
「……すまない、ソニック」

ソニックがその意味を理解できぬうちに、ナックルズは液体を呷った。
空になった水筒がカタ、と音を立てて投げ捨てられる。
ナックルズはソニックの頬を両手で包むと、一瞬の逡巡ののち、唇を彼のそれにあてがった。
(!!!??)
ソニックの手足は硬直した。
次いで、口内に液体が流れ込むのを感じた。
途端に表現し難い香りが喉の奥から湧き上がって来る。
突然の出来事に抵抗も忘れ、ソニックは正体不明の液体を素直に飲み込んでしまった。
「……ッゲホ!! なッ、何を……!」
ソニックは思わずナックルズを突き飛ばした。
咳き込んで滲んだ視界の中に、バランスを失ってよろける赤い影がぼんやりと映る。
一体今、ナックルズは自分に何をしたのか。
ひとまずそれを尋ねようとしたとき、頭がくらりと傾くような感覚に襲われた。
未だ甘ったるい匂いを立ち上らせるあの液体のせいだ、とソニックは気付いた。
花を漬け込んだ酒のような、蜂蜜を混ぜた薬のような…。
そのあまりに強烈な匂いが、嗅覚に衝撃を与えているのだと思った。
しかし違和感は頭だけでなく、次第に体のあらゆる所にまで及んだ。
その『違和感』は苦痛とは違う。むしろその逆といえた。
それを証明するのかのように、ソニックは自分の下腹部のものが熱と共に膨張するのを感じていた。
布越しにもその反応が見て取れることに気付き、ソニックは慌ててそこを手で押え込んだ。
そしてその時、もう一つのことにも気が付いた。
口移しであれを自分に飲ませたナックルズも、同じく『こうなって』いるのではないか、と。

――気が付くと、ソニックの体は祭壇で仰向けとなり、両腕を押さえ付けながら
戸惑ったような表情でこちらを見つめているナックルズがいた。

「…安心しろ。今のは『交わりやすく』するためのものだ」
そう言いながらナックルズは、とろりと潤んだ目を泳がせるソニックの衣服の裾から慎重に手を差し入れた。
どくん、どくん、と心臓が大揺れしているのが分かる。
何かを探るナックルズの手が、ソニックの最も熱い部位に触れた瞬間、ソニックは甘い声を弾かせた。
同時に、戒めの解けた左手でナックルズの肩を押し飛ばそうとする。
「おっ、お前っ、どこ触ってるんだっ……!」
ソニックの頬が、かあっと発熱する。
その様子を見下ろしながら、ナックルズは指に付着したぬるりとするものをソニックの腿にこすり付けた。
ソニックがぴくりと全身で反応した。
それを見て、場違いながら安堵の気持ちをナックルズは覚えた。
一族に伝わる催淫薬はしっかりとその効き目を発揮しているようだ。
「今ので、感じたんだな?」
ナックルズがそのまま指を走らせ、再びソニックの陰茎に辿りついても、ソニックは何も言わなかった。
ただぶっきらぼうな視線を、一瞬ナックルズに向けた後ぷいっと逸らしただけだった。
普段はぺらぺらとよく喋るくせに、こういうときに口が利けないのか。
ナックルズは何かが胸に沸き起こるのを感じながら、ソニックの着物を一息に胸元までめくった。
そして目の前で起立したものを指でなぞると、不意にそこへ口を近づけ、先端を舌で撫でた。

「!? ナッ、ナック…っ!?」
ソニックはあまりに衝撃的な刺激を受け、上体を起こしかけた。
だがナックルズがそこを口に含んで舐め続けるので、体を支える腕の力を失ってしまった。
呼吸をしようとすれば、それが浮ついた喘ぎに変わってしまう。
しかしそうでもしなければ、この快楽に全てを任せてしまいそうだった。
「あっ、はっ、はな、せっ……!!」
ダメだ。ナックルズを押し退けようにも、腕に力が入らない。
それどころか、ナックルズを引き離すために押し当てた手が、まるで自分のものを
咥えさせるために押さえつけているように見え、ソニックは慌てて引っ込めた。
そうする間にもナックルズの舌の動きが、どんどんソニックを昂ぶらせてゆく。
このまま続けられたら、すぐにも限界を迎えてしまいかねない。
コイツの口の中で……アレを、出す…なんて、そんなこと出来るか!
そう抗う気持ちと、快楽に身を委ねてしまいたくなる気持ちとが、ソニックの中で拮抗していた。
「……っ…これが、『儀式』…だってのか…?」
全身を駆け巡る熱に翻弄されながら、そう問うのが精一杯のソニックから、
食らいついたときと同じく何の前置きもなしにナックルズは離れた。
ちゅるっ、という音に伴った快感にソニックの体は震えたが、
果てるまで続けてくれなかったことへの物足りなさと、またそう感じてしまった自分への淫らな背徳感を覚えた。
息を荒げたままのソニックを見つめながら、ナックルズは口許を手で拭った。
「……もっと、しても大丈夫か?」
え、と一言返す間に、ナックルズは自分の衣服をたくし上げ、祭壇に膝をかけてソニックの上にのしかかった。
「…もっとも、そうしなければ儀式は完了しないんだが」
文末に「申し訳ありません」と付け足してもおかしくない口調で、ナックルズは言った。
まさか、この展開は。
あれを舐めるより、もっとすごいことをしようとしているのか。
それは、その、つまり。
ナックルズが衣服を腰まで捲ると、怒張したものが姿を現した。
それを見た自分の背筋に甘い衝撃が走るのを、ソニックは強烈な性欲求と共に感じた。

ナックルズは己の顔を、吐息が混じり合う近さまでソニックに寄せた。
ソニックの目に怯えの色が浮かぶのが見てとれる。
だがそれはこれからナックルズがどうするつもりか理解しており、またソニックがそれを拒否し
逃げ出すつもりではないことの証明でもあった。
「…そ、その、それってさ、つまり……」
今まで見たことのない引きつった笑顔を浮かべながら、ソニックが小声で尋ねる。
「…エッチ?」
そう口にしてしまってから、ソニックの頬がみるみる赤らんでゆく。
その反応の愛らしさに、ナックルズもつられて顔を熱くした。
「…早い話が、そうだ」
目を逸らし気味に答えるナックルズを、ソニックはじっと見つめ、
「…ほ、本気でか? だって、あの、オレ、男なんだけど…」
「んなことは分かってる!!」
ナックルズは半ばやけになって語気を荒げ、ソニックの両腿を掴んだ。
ソニックの喉から「ひっ」という声が漏れる。
「悪いが、あんまり時間がねぇんだ。お前だってさっさと終わらせて欲しいだろ?」

そう言うとナックルズは、ソニックの奥まった部分に自らを押しつけた。
当然ながら、ソニックは慌てふためき手足をばたつかせた。
「N,No way! 無理無理絶対無理だって!!」
「無理でも何でも、これが済まねぇと儀式にならないんだよ」
「け、けど誰か来たらモロに見られるだろ!」
「今こんな場所までやって来る物好きがいるか? すぐ終わらせりゃいいだけの話だ」
「だっ、だからってさ、せめてもうちょっと心の準備ってものをさ」
「さっきからぎゃーぎゃーうるせぇな!!」
「うるさくもなるだろっての!!!」
――ひとしきり騒ぐと、二人は再び自分たちの置かれている状況を確認した。
双方とも、頭の温度がだいぶ上昇している。
ナックルズが小さく咳ばらいをした。
「大丈夫だ。さっき飲ませたアレには、体の負担を軽くさせる作用もある」
「つまり」と言って、ナックルズは腰をぐっと前に進ませる。
ソニックは声にならぬ声を上げた。
「……こうしても、平気ってことだ」
「………っあ」
ナックルズがソニックの中に潜り込んでゆく。
よし、上手くいった。
挿入を続けても痛みを訴えないのは、薬が効いている証拠だ。
しかしそれでもソニックの内部は熱く潤み、ナックルズの膨張したものをきつく締め付ける。
その中を引き抜く寸前まで戻りながら、もう一度挿入してゆく。
もう一度。
もう一度。
その動きが与える快感は、二人からあふれる喘ぎを抑えられないほどになった。
「あっ……くあぁッ……!」
ソニックはすがるものを求めて腕を振りながら、身をよじる。
その熱い体を、ナックルズは思わず抱き締めた。
すると、衣服の肩口を握り締める強い手が返ってくる。首筋に吹きかかる吐息が甘い。

堪らない。
こうして今ソニックと交わっているという事実も勿論のこと、この行為には儀式という正当な名目があるがゆえに、
ソニックが自らに従わざるを得ない立場にあるという優越感も、一層ナックルズを昂ぶらせた。
(…こうして言うこと聞いてりゃ可愛いのによ)
催淫薬を含ませるためでなく、ナックルズはソニックの唇に食らいついた。
(どうしていつも、遠いところへ走って行っちまうんだ)
舌が絡まり合い、求め合い、もつれる。
その感触すらこの上ない快楽と感じるのも、薬の効き目なのだろうか。
そろりと離れたソニックの唇から、あ、と小さな声が漏れた。
ふと何か動きを感じ、繋がっている部分を見下ろすと、ソニックが自らの紅く起立したものを掴み、
上下に擦っている様が目に映った。
何かから逃れるように両目をぎゅっとつぶりながら扱くその先端は、露に触れたかのごとく濡れている。
ナックルズの全身が、どくんと波打った。

あぁ、オレは。
こんなみっともない行為を、ナックルズの目の前でしてしまうなんて。
そんな恥辱を感じてなお、ソニックは手を止められなかった。
けど違う。これは、オレがインランとかそういうんじゃない。
さっきナックルズが言ってたおかしな薬のせいだ。
そのせいでオレは、こんな、ナックルズのを入れられながら、自分のを……。
体中から汗が噴き出る。
こんなことをしている自分を見て、ナックルズはどう思っていることだろう。
恐ろしくてとても目を開けられず、顔も横へと逸らそうとする。
「……大丈夫だ。じきに、『儀式』は済む。だから、」
荒い息遣いと共に、ナックルズが苦しげに呻いた。
だがその呻きが苦痛から来るものではないことに、ソニックは気付いていた。
そっと目を開いてみる。
ナックルズは恐ろしいほど真剣な顔でこちらを見つめていた。
視線を絡ませながら、ゆっくりと腰を引くと、体の最奥を突くかのように自らを押し込んだ。
それはソニックの秘部への、最後の大波だった。
儀式の衣服はお互いの体液に濡れ、かすかな冷たさをもって肌に張り付いているが、
むしろそれが心地良いとすら感じられる。
いつもの運動靴を履いたままの足が、ぴくりと痺れたように跳ねる。
いつもの手袋にくるまれた手で、ナックルズの背を引き寄せる。
「…あっ……! なっく、るず……っ!!」
「……だから、ソニック、一緒に……!」
身を焦がすような快楽と共に、ソニックは白濁したものを放った。
ナックルズはそれが自分の頬に跳ねるのを感じながら、**した自身をソニックから抜き取る。
既に限界を迎えていたそこからソニックの腹部に、熱い精が降り注いだ。
ソニックの脚に、二人が混じり合った液が伝わり落ちた。
「……っは……」
肩で呼吸をしながら身じろぎも出来ぬソニックの背後で、マスターエメラルドが最後の一声を上げると、
暴走寸前であったことが嘘のように、静けさと安定を取り戻す様子を見せた。

「……終わった、か」
安堵の息をつきながら、ナックルズは装いを正した。
そうしたところで衣服のあらぬ部分が湿っていることは隠せないのだが、行為が終わったというけじめだ。
仰向けになったまま目をとろんと虚空にやっているソニックの衣服の乱れも直してやった。
そろそろ薬効は切れかかっているだろうが、ソニックは未だ呆然としているかのように見える。
ナックルズは安堵によるものではない息を、聞こえないくらい小さく吐いた。
なんて酷いことをしたんだ、という思いが今更ながら脳裏を埋め尽くす。
そもそも何故エメラルドを制御する儀式にこんなことを必要とするのか、それを問うても仕方がない。
夫婦和合とか子孫繁栄とかがエメラルドの回復に作用する、というようなもっともらしい理由があるならまだしも、
今回のこの場合どちらにも類されないにも関わらずきちんと目的は果たせた。
だから理由など考えるだけナンセンスだ。しかし。
エメラルドの守護者が一番強く想うものとして、真っ先にソニックを思い浮かべたのは自分だ。
自分のせいで、ソニックを巻き込んでしまった。
儀式のために仕方ないからといって、我を忘れソニックの体を貪ってしまったのも自分。
ナックルズは激しい罪悪感と自己嫌悪に苛まれていた。
いっそのことこのまま振り返りもせず逃げ出してしまいたいくらいだったが、そんなことは出来ない。
せめて水場で体を洗ってやろう。
そう思ってソニックを抱きかかえようとしたとき、そっと頬に手を伸ばされた。

「……ソニック?」
深い緑をたたえた視線が、じっとナックルズを射る。
「…お前、さっき『さっさと終わらせて欲しいだろ』って、訊いたよな」
そう言いながら、ソニックの手がナックルズの首から服の下へ潜り込んだ。
え、という変に甲高い声が、ナックルズの口からこぼれた。
「……ホントに、これで終わりで、……いいのか?」
もう片方の手が、ナックルズの濡れた部分に伸ばされた。
ナックルズの目がこれ以上はないというほど丸くなる。
「ソッ、ソニッ……!?」
すぐに反応を示し始めたナックルズ自身を弄びながら、ソニックはかすかに微笑んだ。

「もう少しだけ、楽しんでいこうぜ?」



――――END

 (16)
日時:2009年03月15日 (日) 13時32分
名前:nanashi

ナコソニをあああああありがとおおおお!!!!
GJです!!
最後、自分から誘っちゃうソニ最高w

 (17)
日時:2009年03月15日 (日) 19時40分
名前:ななし

ナコソニ激しくGJでした!ごちそうさまです!

 (19)
日時:2009年03月18日 (水) 16時35分
名前:157

コメントありがとうございます。
儀式ネタを提供してくださった方、スレにコメントをくださった方にも、
スレの方は話題が移ってしまってるのでこちらでお礼申し上げます。

ソニとナコのような、攻め受け共にオトコマエな組み合わせが大好きです。



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