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新世界作品置き場

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タイトル:新世界1 SF

――突如として、意味のわからない世界に飛ばされた、9人の個性豊かなキャラクターが繰り広げる、アトリエ常連メンバーの入り乱れるハチャメチャ長編小説第一作目! 会話だけで構成された作風が、読者の豊かな想像力を掻き立てる!?

月夜 2010年07月09日 (金) 02時28分(1)
 
題名:新世界1(第一章)

――ザァン。

月夜「う……ん……」

――ザザァン。

月夜「……あれ?ここは……」

春「……ん」

朱蒼「……うぅ……」

鏡架「ん……んぅ……」

マヤ「……つつ……何なんだ、一体……」

春紫苑「…………」

白月「もう……何だってのよ……」

メカ「む……ここは……」

艦隊「いててて……」


『………………』


――ザザァ。

月夜「……えっと」

春「……ふむ」

朱蒼「……うん」

鏡架「……まぁ」

マヤ「……色々と」

春紫苑「…………」

白月「……聞きたいことはあるけど」

メカ「……まずは」

艦隊「……とりあえず」


一同『……誰?』


――…………。

月夜「……そ、それじゃあ、まだ良く状況が呑み込めてないけど、初めに自己紹介でも……」

――バキィッ!!

一同『っ!?』

――グアアァッ!!

マヤ「なっ!?」

白月「き、恐竜!?」

メカ「何で今の時代に?」

鏡架「そ、そんなことより、は、はは、早く逃げませんと!!」

春「そうだな。早くここを離れた方が良さそう……」

月夜「……か、」

春「……どうしたんだ?」

月夜「……かっこいい〜っ!!」

月夜を除く一同『…………』

月夜「ねぇねぇ、あれに馬みたく乗ったり出来ないかな?」

艦隊「なっ!?で、出来る訳ないだろ!恐竜だぞ!?恐竜!!」

月夜「何でよ〜。恐竜には乗れないなんて、一体誰が決めたってのよ」

朱蒼「常識的に考えて、明らか無理でしょう!」

月夜「何言ってるのよ!常識なんて、打ち壊すためにあるようなものでしょ!?」

春紫苑「……阿保か」

月夜「カッチーン!何よ!初対面の人をアホ呼ばわりなんて、あなた失礼じゃない!」

春「コントがやりたいなら後でやれ!今は逃げるぞ!」

メカ「そうだな……あっちの方へ走れ!森の中に小さな洞窟がある!」

春「……何?……いや、考えるのは後だな。よし!皆、一気に森の中へ駆け込め!」

朱蒼「ほら!行きますよ!」

月夜「きょーりゅー……カッコいいのにぃ……」





――グアァァッ!

マヤ「……どうやら、見失ってくれたようだな」

朱蒼「そのようですね」

月夜「うぅ……きょーりゅー……」

春紫苑「…………」

白月「まだそんなことを……どうやら貴女は本格的にバカなようですね」

月夜「ガチーン!そういうの、バカって言う方がバカなんだぞ〜!」

白月「子どもですか、貴女は。死にそうな目に合いながら、よくもまぁそんなちゃらんぽらんな事が言えたものですね」

月夜「何ですってぇ〜っ!」

朱蒼「ほらほら、ケンカしないの。さっきのやつに見つかったらどうするんですか?」

月夜&白月『むぅ〜……』

鏡架「ふぅ……でも、一時はどうなることかと思いましたわ」

春「まだここが安全と決まった訳ではない。気を緩めるな」

メカ「戻ったぞ」

春「あぁ、どうだった?」

メカ「この少し奥に、かなり開けた空洞があった。他には特に通路も見当たらないから、多分出口はここだけだろう。地盤もしっかりしている。余程の大地震でもこない限り、そう易々と崩れたりはしないはずだ」

春「なるほど。まずは一安心と言ったところか」

艦隊「それじゃ、ここが安全と分かったことだし、まずは奥に行って、各々自己紹介でもするとしますか?」

春「そうだな。そうしよう」

月夜 2010年07月09日 (金) 02時29分(2)
題名:新世界1(第二章)

春「なら、私から時計回り順に自己紹介といこうか。私は春という者だ。元の世界では、コンピュータープログラミング関連の職に付いていた。よろしく」

月夜「コンピュータープログラミングってことは、春さんって機械に強いんですね」

春「あぁ。まぁ、人並み以上にはな。さぁ、次は君の番だぞ」

月夜「あ、はい。えぇっと、私は月夜っていいます。元の世界では、気ままな大学生をやってました。良く天然って言われます。不束か者ですが、どうぞよろしく♪」

白月「天然って言うより、ただ単なるバカでしょ」

月夜「あぁ〜っ!またバカって言った〜!」

白月「バカにバカって言って何が悪いのよ?本当のことでしょ」

春「ごほんっ!……二人共、自己紹介くらいは静かに出来ないのか?」

月夜&白月『う……』

艦隊「さて、静かになったところで、俺も軽く自己紹介しておくかな。俺は艦隊。元の世界では暇な学生生活を送ってた。色々あるだろうが、これからよろしく」

月夜「艦隊さんも学生なんだ?私とおんなじだね」

艦隊「月夜は大学生だろ?俺はまだ高校だ」

月夜「えぇっ!?まだ高校生なの!?私より年上だと思った……」

艦隊「俺も、今さっき聞くまで、月夜のことを年下だと思ってた。あ、俺のことは艦隊って呼び捨てで良いよ」

月夜「うん、分かった。よろしくね、艦隊」

艦隊「こちらこそ」

白月「白月と言います。去年大学を卒業し、今は大学院の方で研究に没頭しているわ。よろしくお願いね」

春「大学院の研究員か。何を専門に扱っているのだ?」

白月「そんな……まだ入りたてで、研究員だなんて大層な者じゃ……一応、ちょっとした医術をかじりながら、今はウイルスやワクチンなどの研究をしています」

月夜「へぇ〜、つまりはお医者さんってこと?」

白月「……貴女、人の話を聞いていましたか?大学院で研究をしていると言ったでしょう」

月夜「……あれ?違うの?」

白月「……貴女、ほんっとうにバ……」

春「そこまでにしておけ。……やれやれ。ケンカになる前に、次の奴、さっさと自己紹介してくれ」

春紫苑「……春紫苑だ」

月夜「…………え?終わり?」

春紫苑「……あぁ」

月夜「ダメダメ。春紫苑、自己紹介っていうのは、皆と仲良くなるための第一歩だよ?もっと明るく、自己主張しなきゃ」

春紫苑「……興味ない」

月夜「ぶ〜!」

朱蒼「まぁまぁ、良いじゃない月夜ちゃん。今はこうでも、きっとすぐに慣れるわよ。心配しないで」

月夜「……そうかな?」

朱蒼「えぇ。そうよね?」

春紫苑「…………」

朱蒼「ふふっ……さて、次は私の番ね。私の名前は朱蒼よ。元いた世界では、とある病院の看護婦長を務めていたわ」

鏡架「へぇ〜、朱蒼さんって、看護婦さんなんですね。そう言われればそんな感じもするかもしれませんね」

月夜「うんうん。何か、包容力があって面倒見の良い、優しいお姉さんって雰囲気だよね」

朱蒼「ふふふ。たまに患者さんにも似たようなことを言われるわ」

艦隊「……惜しいな」

月夜「何が?」

艦隊「いや、こんなに美人で優しい看護婦さんがいる病院なら、わざと自分で骨折ってでもいきたいなって」

月夜「わざと骨折ってって……貴方、もしかして」

艦隊「もしかして……何だよ?」

月夜「…………ドM?」

艦隊「違うわ!」

マヤ「次は俺か。俺はマヤ。土木建築業を営む小さな会社の経営者だ。よろしくな」

メカ「なるほどな。なかなかに良い体格をしているなと思ったが、そのためか」

マヤ「あぁ、学生時代から工場現場のアルバイトとかやってたからな」

メカ「ほう。結構な力自慢ということか。頼りになりそうだ」

マヤ「あぁ。頼りにしてくれ」

月夜 2010年07月09日 (金) 02時30分(3)
題名:新世界1(第三章)

鏡架「では、今度は私ですね。私の名は鏡架と申します。今年で大学生活を終え、来年からは母の経営する会社に勤める予定です」

月夜「へぇ〜、お母さんが会社を経営してるなんて、鏡架ってやっぱりお嬢様なんだね」

鏡架「やっぱりとは?」

月夜「いや、しゃべり方とか仕草を見てたら、どことなく高貴な感じがしたからさ」

鏡架「そんな大きな会社ではありませんし、それほど裕福な家庭に育ったという訳でもありませんよ。これは、幼い頃から母にしつけられたものです」

艦隊「何言ってるんだよ。立派な社長令嬢というやつじゃないか」

鏡架「……そう……ですね」

朱蒼「…………?」

艦隊「俺のとことは大違いだな」

月夜「大違いってことは、艦隊の家は貧しい家庭だったの?」

艦隊「あぁ……六畳一間の狭い一室に四人家族、しかもガスや電気、水道まで通ってなくて、毎朝の朝食は味気ないパン一枚だけ………………って、おい!!」

――…………。

マヤ「……ノリツッコミまでの状況展開、えらく凝ってたな」

白月「……おまけに、思いっきり滑ってるし」

艦隊「うっ……」

月夜「えぇっ!?艦隊って、そんなに辛い生活してるの!?」

艦隊「……え?」

月夜「うぅっ……貴方がそんな極貧生活を送っているなんて…………これからは、何かあったら直ぐに私のところへ来るのよ!?」

艦隊「あ、えと……その……」

マヤ「……哀れまれてるぞ?」

艦隊「う、うるさいな!」

白月「にしても、この非常識娘は……少しは人を疑うということを知れというものね」

月夜「ん?白月、今何か言った?」

白月「いえ、別に何も」

メカ「最後は俺だな。俺はHGCA-M.KV-Type1063だ」

一同『…………え?』

メカ「言い忘れていたが、俺は人間じゃない。人を模して造られた、精巧な機械だ」

――…………。

一同『……えぇ〜っ!?』

月夜「じ、じゃあ、外見はそんなに人間そっくりなのに、実は人間じゃないってこと!?」

メカ「そうだ。触ってみれば、そのことが良く分かるだろう」

マヤ「どれどれ……のわっ!?つ、冷たい!?まるで氷に触れてるみたいだ」

朱蒼「本当……体温というものが、まるで感じられないわ。それに、脈拍も全くなしよ」

メカ「分かったか?」

月夜「うん。分かった。貴方、本当に人間じゃないんだね。…………えぇっと」

メカ「HGCA-M.KV-Type1063」

月夜「そうそう。……でも、その呼び方は何か嫌だなぁ。呼びにくいし覚えにくいし、何より堅苦しいよ。他に呼び名はないの?」

メカ「無いな。俺みたいな機械は、機体の種類と製造番号で区分けされるのが普通だ。それが呼びにくければ、好きなように呼んでくれ」

月夜「それじゃ、メカ」

艦隊「即決かよ!」

月夜「シンプルで良いじゃん。響きもどことなくカッコいいし。……ダメ?」

艦隊「いや、ダメとは言わないけど……その……なんていうか、もっとこう……」

メカ「よし。なら、これからはそう呼んでくれ」

艦隊「そっちも反論無しの即承諾かい!」

メカ「呼び易ければそれで良い」

艦隊「……そういう問題か?」

鏡架「あの……メカさん?」

メカ「ん?」

鏡架「貴方って、全身機械なんですよね?」

メカ「あぁ」

鏡架「なら、その原動力は何なんでしょうか?見たところ、電気や原子力の類ではなさそうですし……」

メカ「何だ、そんなことか。これだ」

艦隊「……って、ネジ巻き式かよ!」

メカ「原始的な手法ではあるが、エネルギーの伝導効率はなかなかのものだぞ」

艦隊「いや、そこ問題じゃなくて」

月夜「ねぇねぇ、目からビームとか出せる?」

艦隊「出せるかっ!」

メカ「悪いが、それは出来ない」

艦隊「ほらな。いくらなんでも、さすがに無理……」

メカ「ただ、大した殺傷能力はないが、木に火を付けるくらいの光の束なら放射可能だ」

艦隊「って、出るのかよっ!」

朱蒼「……ツッコミ役も、楽じゃなさそうね」

艦隊「分かってくれるかい……姉さん……」

月夜 2010年07月09日 (金) 02時31分(4)
題名:新世界1(第四章)

春「さて、これで一通り自己紹介は済んだな」

鏡架「これからどういたしましょう?」

春「そうだな……もう外も暗いし、先のこともある。余り出歩かない方が得策だろう」

メカ「賢明な判断だな」

マヤ「なら、今日はここで休むか」

月夜「わ〜い!キャンプっ♪キャンプっ♪」

白月「……相変わらず、緊張感の欠片も無い娘ですね」

朱蒼「ま、まぁ、メンバーの中には、こういうテンションな人も一人くらい居る方が、ギスギスしたムードになりにくくて良いんじゃない?」

春紫苑「…………」

春「とりあえず、今日はもう休もう」

月夜「えぇ〜、もう寝ちゃうの〜?」

春「こういう予測外の事柄に巻き込まれた時というのは、目は冴えていても、脳や体は慣れない環境に疲労しているものだ。無理にでも寝た方が良い」

月夜「むぅ……」

春「……まぁ、強制的に寝ろと言うつもりはない。中央の火は付けたままにしておくから、各自寝たい時に寝れば良いだろう。だが、余り夜更かしはしないようにな」

一同『は〜い』





月夜「は〜るちゃん♪」

春紫苑「…………」

月夜「ねぇ、はるちゃんってば〜」

春紫苑「……僕のことか?」

月夜「あったりまえじゃない。他に誰がいるって言うのよ」

春紫苑「…………」

月夜「あれ?気に入らなかった?」

春紫苑「…………」

月夜「春紫苑って何だか呼びにくいから、ちょっと可愛くはるちゃんにしてみたんだけど……」

春紫苑「…………」

月夜「……イヤ……かな?」

春紫苑「……ふん。好きに呼べば良い」

月夜「良かった」

春紫苑「……おい」

月夜「何?」

春紫苑「何で隣に座っているんだ」

月夜「何でって……なんとなく」

春紫苑「なら離れろ。鬱陶しい」

月夜「そんな邪険にしなくても良いじゃない。隣に居るくらい良いでしょ?」

春紫苑「だから、鬱陶しいとさっきから言って……」

月夜「まぁ……強いて言うなら、何だか寒そうに見えたから……かな」

春紫苑「……寒そう?」

月夜「うん。何て言えばいいのかな…………暖かい場所に居ると、いつかここも寒くなってしまうんじゃないかって怖くなるから、それなら最初から冷たい場所に居た方が良いやって、諦めちゃってるような感じ」

春紫苑「…………」

月夜「……って、ごめん。こんなヘタクソな説明じゃ、意味分かんないよね」

春紫苑「……いや」

月夜「……やっぱり鬱陶しい?」

春紫苑「……好きにしろ」

月夜「……ふっふっふ……」

春紫苑「……ん?」

月夜「……好きにしていいんだね?…………そりゃっ!」

――ギュッ。

春紫苑「なっ!?」

――ドサッ!

春紫苑「お、お前、何やってるんだ!」

月夜「何って……ギューッて」

春紫苑「止めろ!今すぐ離れろ!」

月夜「良いじゃん。はるちゃんだって、この方があったかいでしょ?」

春紫苑「そういう問題じゃない!」

月夜「もう、恥ずかしがらなくても良いじゃないの〜」

春紫苑「僕は恥ずかしがってなどいない!今離れろ!すぐ離れろ!直ちに離れろぉっ!!」

月夜 2010年07月09日 (金) 02時31分(5)
題名:新世界1(第六章)

鏡架「…………」

朱蒼「どうしたの?」

鏡架「あ……朱蒼さん……でしたかしら?」

朱蒼「えぇ。眠れないのかしら?」

鏡架「はい……あまり眠たくなくて……」

朱蒼「そう」

鏡架&朱蒼『…………』

朱蒼「……昔々、あるところに一人の少女がいました」

鏡架「え?」

朱蒼「少女は身よりのない孤児で、親戚中をたらい回しにされていました。彼らにとって、親戚という関係だけで無理矢理預けられた少女など、ただの厄介者でしかなかったからです」

鏡架「…………」

朱蒼「ある日、少女は親戚の叔父に殴られました。朝、本来彼を起こさなければならない時間に、起こすことができなかったからです。叔父は、無抵抗な少女を何度も殴りつけました。何度も、何度も……死んでしまうんじゃないかと思うくらいに、何度も……」

鏡架「…………」

朱蒼「やがて、すっかり頭に血の上ってしまった叔父は、少女に背を向けたと思うと、キッチンから包丁を手に戻ってきました。右手に光る鋭い刃と、明らかに正気を失った彼の瞳に恐怖した少女は、反射的に手近にあった陶器製の灰皿を投げていました」

鏡架「……!?」

朱蒼「その後は、目を覆いたくなるような凄惨極まりない光景と、鼻を突く血生臭い匂いだけ。そして、警察に保護された少女は、地方の更正院へと送らました」

鏡架「…………」

朱蒼「…………」

鏡架「……あの……続きは?」

朱蒼「お話はこれでおしまい」

鏡架「え……?」

朱蒼「とある場所、とある時に少女だった女の話……よ」

鏡架「……何故、私にそんな話を?」

朱蒼「単なる気まぐれ。世の中には、赤の他人の方が話しやすいってこともあるでしょう?」

鏡架「そう……かもしれませんね……」

朱蒼「…………」

鏡架「……私は……」

朱蒼「…………」

鏡架「私は……っ……!」

朱蒼「……はい、そこまで」

鏡架「え?」

朱蒼「無理は体に毒よ?話したくない時に、話す必要はないわ」

鏡架「あ……」

朱蒼「さぁ、色々あって今日は疲れたでしょう。もう休みましょう」

鏡架「はい……あ、その……」

朱蒼「ん?」

鏡架「……ありがとうございました」

朱蒼「……えぇ」

月夜 2010年07月09日 (金) 02時32分(7)
題名:新世界1(第七章)

春「むぅ……」

メカ「ん?どうしたんだ?」

春「いや、どこからどう見ても、人間にしか見えないなと思ってな」

メカ「それはそうだろう。ある一人の人間をモデルとして、1/10000ミリ単位まで精巧に作り上げられた体だからな」

春「ほう……どの程度の技術力があるのだ?」

メカ「そうだな……衛星とリンクされているから、常に最新の情報が得られるし、自分の位置も分かる」

春「何だ、それなら話は早い。今、俺達のいる位置が分かれば、すぐに対応策が練れるじゃないか」

メカ「……ダメなんだ」

春「何故だ?位置が分かるんじゃないのか?」

メカ「それには、絶対に必要な条件があるだろう?」

春「絶対に必要な条件?」

メカ「……ここが地球上であることだ」

春「……違うと?」

メカ「あぁ。何度衛星に問いかけても、この場所は“NOT FOUND”のままだ」

春「電波が届いていないという可能性は?磁気嵐が起きれば、稀にだがそういう現象も起こり得るだろう」

メカ「いや、磁場に乱れは感じない。電波が妨害されている様子もないしな」

春「そうか……確かに、今の時代の地球に、恐竜が生息しているような地域、あろうはずがない」

メカ「そういうことだ。調べてみたところ、大気組成は地球のそれとほとんど変わらないようだ」

春「せめてもの救いというやつだな」

メカ「違いない。とにかく、ここがどのような場所なのかだけは、できるだけ早期に調べておかなくてはな」

春「そうだな。何も知らない今のままの状況が、一番危険だ」

メカ「では、今の内に、俺は少しここについて調べてこよう」

春「それなら、俺も同行……」

メカ「いや、お前は休んでおけ」

春「何?」

メカ「お前自身が言っていただろう?自分では気付かなくとも、その実、体は疲労しているとな」

春「しかし……」

メカ「しかも、ここは人工の灯りに照らし出された都会じゃない。自然に抱かれた暗闇の世界だ。視界もまともに確保出来なくて、調査など可能だと思うか?」

春「…………」

メカ「それにだ。無理にでも休んでおいた方が良いと月夜に言ったのは、他ならぬお前だろう?そんなお前が夜遊びに行って、あいつが納得して寝るはずがない」

春「……ふぅ、分かった。今夜はお前に任せるよ」

メカ「良い答えだ。それじゃ行ってくるぞ」

春「あぁ」



月夜「あ、メカ、こんな夜中にどこ行くの?」

メカ「ちょっと周辺の調査にね」

月夜「面白そうね。私もついてっていい?」

メカ「ダメだ。言われた通り、大人しく寝てろ」

月夜「ぶー。なんでさ〜」

メカ「真っ暗闇の中で、物を正確に見れる程、お前は良い目をしていないだろう?」

月夜「大丈夫だよ。メカが何か明かりになるようなもの持ってるんでしょ?」

メカ「ダメだったらダメだ。外は危険過ぎる。大人しく寝ていなさい」

月夜「ちぇ……は〜い、わかりましたよ〜だ」

メカ「良い子だ」



春「……地球じゃない、か……」

月夜 2010年07月09日 (金) 02時33分(8)
題名:新世界1(あとがきその1)

最近PCを手に入れ、

ブラインドタッチの訓練に精を出し、

ユーチューブで動画を見まくり、引きこもり、

遊びに外に出れば、一人で、もしくは友人とパチンコ三昧。

こんな私は、もしかして……
















……廃人?














ま、廃人も一つの道だよね。

ランクアップしたら、まだ超人への派生も残ってるし(意味不)








。゜。(つ∀`)ノ。゜。








さて、このように廃人へとまっしぐらに突き進んでいる私ですが、皆さんから予てより要望のあった、常連さんを登場人物とした小説を作ってみました。

もう、何て言うか……その……
















ごめんなさい(爆謝)













皆さんの性格、言葉遣い、果てには性別まで、私が勝手に改変しちゃいました。

いやね、個人的なことになりますが、男女の比率を均等にしたかったのですよ。


……まぁ、約一名、人ですらない方が居ますが、そこはさすがに無断じゃまずいだろうと思い、本人に許可はとってありますから、多分モウマンタイかと(´・ω・`)

ちなみに、新たな常連さんの方には、途中参加という形で乱入してもらいますのでよろしく(´・ω・`)b

イヤな場合は、こっそり私の方まで連絡下さいませ( ̄д ̄;)


そして、今回は新たな試みとして、全対話形式でやってみました〜。

会話文ばっかで分かりにくいわヴォケガァッ(°Д°♯)等々ございましたら「小説感想アンケート板」または「小説感想掲示板」、「月夜に吠えろ」まで、どうぞお便りをb

とりあえず、第一作目ということで、全員の初期設定をば。

月夜 2010年07月09日 (金) 02時38分(9)
題名:新世界1(あとがきその2)

男女比1:1(プラスメカ一人)の、無人島生活設定でやりたいと思います。



月夜
スーパーナチュラルな女。
本人は極めて一般人だと思っているが、実は最もそれとかけ離れたポジションに立っている。
常識を逸脱したピントで物事を解釈し、それが行動に反映しているため、やること為すこと何もかもがおかしい。
緊張するということを知らず、いつもポワポワとしている、ムードメーカー兼トラブルメーカー。


マヤさん
豪快で力自慢な男性。
大雑把な性格で、細かいことは他人任せ。
考えること自体は嫌いだが、本能的な発想力という点では他を圧倒する。
趣味でかじったサバイバル知識のため、食べられる野草などの生きていく知識も持っており、とても頼りになる人。


春さん
いつも冷静でしっかり者な男性。
焦りは本来の思考力を鈍らせると考えており、どんなハプニングに際しても、決して平常心を忘れない。
思考力、判断力共に長けており、有事においては紛れもないリーダー格。
少し堅物な空気を醸し出していて、余り笑顔は見せない。
が、本人は結構お笑いが好きだったりする。


春紫苑さん
普段は無表情な男性。
喜怒哀楽のどの感情も、表に出さないようにしており、他人にはあまり心を開かないが、性格は結構分かりやすい。
常に物事の的を射る的確な目を持ち、無意識的な危機回避能力に富んでいる。
……が、誰かさんの持ち込む予測不可能な連続トラブルのせいか、その能力は目立っていない。
本人は気付いていないが、寝相が究極的に悪く、他人の寝床に潜り込んだりはしょっちゅう、たまに寝返りの連発で朝起きたら外だったりもする。
たまにするツッコミはなかなか鋭い。


艦隊さん
面白いということを、どこまでも探求する男性。
その面白さの中には、センスのない下らぬジョークから、体当たり芸人さながらの特攻まで、ジャンルは様々。
ただ、面白さを求めるあまり、無茶をすることもしばしば。
たまに滑るのは、本人曰く愛嬌らしい。


朱蒼さん
世話焼きでちょっと姉御肌な女性。
細かい心配りに富み、人の心を読むのが得意。
逆境に強く、どんなハプニングにも動じない。
……素振りをしてはいるが、実は結構怖がりさん。
皆にとって、自分が姉のような存在であることを自覚しているため、周りに不安を芽生えさせないよう、気丈さを装っているだけである。


白月さん
ちょっと性格のキツい女性。
好きなことは好き、嫌いなことは嫌いと、自分の意思をはっきりと持っている。
いつも皮肉なことを口にするが、それは自分の心を他人に読まれたくないとのことから。
しかし、すぐに感情を面と声色に出してしまうため、実は皆に筒抜けだったりする。
根は優しく、結構激情家。


鏡架さん
物静かでおしとやかな女性。
良いとこのお嬢様で、恵まれた教養環境の中で培った知識はメンバー中随一。
その反面、余り外に出ることがなかったせいか、世間の一般常識に欠ける節がある。
トラブルに弱く、予想外のことが起きると、真っ先にパニクる困ったちゃん。


メカさん
人の心というものを解する、人間と何ら変わりないメカ。
もちろん喋ることもでき、AIも備わっているため、人間のように新たな知識を学習したり、物事を考えるという行為も可能。
不測の事態に遭遇した時も、決して動揺することがないのは、メカの特権か。
目からビームが出せるのに、原動力は何故かねじ巻き式。


ご不満あれば、どうぞばっさり斬り付け下さい(´・ω・`)

月夜 2010年07月09日 (金) 02時42分(10)


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