――ザァン。
月夜「う……ん……」
――ザザァン。
月夜「……あれ?ここは……」
春「……ん」
朱蒼「……うぅ……」
鏡架「ん……んぅ……」
マヤ「……つつ……何なんだ、一体……」
春紫苑「…………」
白月「もう……何だってのよ……」
メカ「む……ここは……」
艦隊「いててて……」
『………………』
――ザザァ。
月夜「……えっと」
春「……ふむ」
朱蒼「……うん」
鏡架「……まぁ」
マヤ「……色々と」
春紫苑「…………」
白月「……聞きたいことはあるけど」
メカ「……まずは」
艦隊「……とりあえず」
一同『……誰?』
――…………。
月夜「……そ、それじゃあ、まだ良く状況が呑み込めてないけど、初めに自己紹介でも……」
――バキィッ!!
一同『っ!?』
――グアアァッ!!
マヤ「なっ!?」
白月「き、恐竜!?」
メカ「何で今の時代に?」
鏡架「そ、そんなことより、は、はは、早く逃げませんと!!」
春「そうだな。早くここを離れた方が良さそう……」
月夜「……か、」
春「……どうしたんだ?」
月夜「……かっこいい〜っ!!」
月夜を除く一同『…………』
月夜「ねぇねぇ、あれに馬みたく乗ったり出来ないかな?」
艦隊「なっ!?で、出来る訳ないだろ!恐竜だぞ!?恐竜!!」
月夜「何でよ〜。恐竜には乗れないなんて、一体誰が決めたってのよ」
朱蒼「常識的に考えて、明らか無理でしょう!」
月夜「何言ってるのよ!常識なんて、打ち壊すためにあるようなものでしょ!?」
春紫苑「……阿保か」
月夜「カッチーン!何よ!初対面の人をアホ呼ばわりなんて、あなた失礼じゃない!」
春「コントがやりたいなら後でやれ!今は逃げるぞ!」
メカ「そうだな……あっちの方へ走れ!森の中に小さな洞窟がある!」
春「……何?……いや、考えるのは後だな。よし!皆、一気に森の中へ駆け込め!」
朱蒼「ほら!行きますよ!」
月夜「きょーりゅー……カッコいいのにぃ……」
――グアァァッ!
マヤ「……どうやら、見失ってくれたようだな」
朱蒼「そのようですね」
月夜「うぅ……きょーりゅー……」
春紫苑「…………」
白月「まだそんなことを……どうやら貴女は本格的にバカなようですね」
月夜「ガチーン!そういうの、バカって言う方がバカなんだぞ〜!」
白月「子どもですか、貴女は。死にそうな目に合いながら、よくもまぁそんなちゃらんぽらんな事が言えたものですね」
月夜「何ですってぇ〜っ!」
朱蒼「ほらほら、ケンカしないの。さっきのやつに見つかったらどうするんですか?」
月夜&白月『むぅ〜……』
鏡架「ふぅ……でも、一時はどうなることかと思いましたわ」
春「まだここが安全と決まった訳ではない。気を緩めるな」
メカ「戻ったぞ」
春「あぁ、どうだった?」
メカ「この少し奥に、かなり開けた空洞があった。他には特に通路も見当たらないから、多分出口はここだけだろう。地盤もしっかりしている。余程の大地震でもこない限り、そう易々と崩れたりはしないはずだ」
春「なるほど。まずは一安心と言ったところか」
艦隊「それじゃ、ここが安全と分かったことだし、まずは奥に行って、各々自己紹介でもするとしますか?」
春「そうだな。そうしよう」
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