「雨よりも濃い雫」の感想はこちらです。
恐かったらごめんなさい。
name:招夏
Date:2011年09月19日 (月) 13時10分 No.30
よくそんなこと願ったもんだ…
こんにちは、拝読致しました〜。
悪い奴も最後には改心するってことなんですかねぇ。いやいや、人の心ほど読みにくいものはありません。だからこそ面白いんですけどね^^;
なんだか良く分かんない子どもめいたものがうぞうぞ集まって来たら、私だったら怖いと思うだろうなぁ。(いくら自分が願ったことで、しかも血がつながっていたとしても…)この人、この後どうするんだろ…とつい想像して、寒くなってしまいました。
あ〜いかん、なんか夢にうぞうぞ出てきそうな気がする〜(冷汗)
name:モギイ
Date:2011年09月19日 (月) 19時14分 No.35
遊びが過ぎたのですね
子供達は彼を愛してはいないだろうに、そして彼もそれを
わかっているだろうに、それでも呼び出してしまったのは
血のつながりと言うものに強い憧れを抱いていたから
なのでしょうね。
聞き入れられた願いという形を取ってはいますが、
実はこれは悲しく残酷な報いだったのではないかと感じました。
雨の音よりも無音の
外は今雨ですが、その音の中で読むとさらに雰囲気が出ます。
この男が最後に思いを寄せたのが、愛する女でも友でもなく、闇に葬った子どもだったというのが、さびしい人生ですね。
「死んだ子の歳を数える」と言いますが、死んだ魂が時を経て成長していたという描写が、胸を打ちます。
男は罰せられることを望んでいたのか、愛されることを求めていたのか。距離をへだてた無言の向き合いの中に、その両方があったと思います。
咳払いをしたときに、呼応して彼らがゆらゆら揺れたことに、何かしらの救いを感じました。
読んでいて、ちょっと泣きそうになりました。いいお話です。
血は水よりも濃くあって欲しい
ごきげんよう、三里です。
最後にすがれるのは血のつながり。孤独であるなら余計に。
向こうがこちらのことを愛していなくても、たとえ憎んでいても、求めてしまうのはヒトも動物ってことですかね。
なんてことを考えました。
雨音の消炎作用で、登場人物全ての痛みが少しでも癒されますように。洗い流されますように。
そう祈ってしまう作品でした。
人間だけの感情
人間の社会的知恵が、基本的に本能と対立する運命にある以上、出産調整という概念もまた本能を対立するわけで、要するに血と言う本能を求めたら血を見るという教訓、、、、、などと解釈したら味気ないので、そのまま、これがdogさんの願望であると解釈しました。うん。犬も猫も、いまや強制避妊が当たり前ですからなあ。ペットの立場としては、避妊させられるぐらいなら、こういう血まみれのゾンビであっても欲しいと思うわけですよね? あ、狼には関係ない話なんで。
ヤり捨ては漢の浪漫
とか書いたらまたあちこちから石や火炎瓶が投擲されるような気がするんですが、森鴎外先生も仰ってるっぽいしいいよね!
sleepdogさんの発言からも、ホラーを意図して書かれたとは思うんだけど、怖さは感じなかったなあ。シチュエーションを丁寧に丹念に書きましたよ、という感じで。技術的な面に関してはいつものことながらさすが、という思いです。
name:楠沢
Date:2011年10月09日 (日) 18時58分 No.146
拝読いたしました
こんにちは。作品を拝読させていただきました。
せっかくの企画なので各項目ごとに感想を述べていきたいと思います。
☆はホラー度に合わせて0−5までの六段階。
今後投票やらなんやらあるそうなので自分メモ的に☆づけさせていただいています。項目は作品とそのときの気分で変えていますので、☆の数はあまり気にしないでいただけると嬉しいです。
<ホラー度 0>
怖いというよりもやるせないなあという感じなので。
コメディではないので☆でもいいのかなと読み直してみましたが、やっぱり個人的には0でした。
<やるせない度 ☆☆☆☆☆>
怖いとも悲しいとも違ってやっぱりこれはやるせない話なのだと思いました。
<短くまとめた度 ☆☆☆☆☆>
書く人によってはもっとだらだらと書ける話ではありますが、きれいにまとまっていると感心いたしました。
個人的に無駄なくすっきりしている作品が好きなので尊敬いたします。
<総評>
なんやかんや言って人間は血筋にしがみつくものと思っておりますので、子供達を呼び寄せた男の行動は納得のいくものでありました。それにしても馬鹿な男だなあとか思ったりしなくもないのですが、そういう人少なくないと思うので心の中だけにしまっておきます。
name:ナノハ
Date:2011年10月09日 (日) 21時26分 No.156
最後を知った時
「雨よりも濃い雫」拝読しました。
何とも言えないお話でした。
死が近づいた時、自分の種を残しておきたいと思うのは本能のようなものでしょうか。そこまでして、と思うのも私が女だからなのかなぁ。。
形になる何かを残す時、そこに愛がなくとも報われるのか考えさせられました。それでもゆらゆらとした子どもたちを目の前にして、満足だと思う彼は人間らしいのかな。いつまでも雨の音がついてくるような、じっとりした怖さでした。
ありがとうございました!
生まれなかった命
一気に読んで、読後にじわじわ来るお話です。
重い静寂と雨だれの音。
人の業の深さ。
ふと頭の中に、供養塔に供えられたこけしの顔が浮かびます。
合掌。
name:りい
Date:2011年10月11日 (火) 14時26分 No.204
寒い
こんにちは。
人生に終わりが見えた時。望んだものは、自分がかつて冷酷にも捨てた命だった。
死んでもなお意志があるとするならば、子どもたちには「NO」ということも出来たわけですよね。
それをせずに男のもとへ集まったのはなぜだったんだろう。
男を責めたかったのか、それとも…?
逆に、どうして男は最後の最後に自分の子を呼び寄せたんだろう。
罪を償いたかったのでしょうか?
ただひたすら無言でいるというのが、寂しいというか、寒々しいというか。
いろいろと考えたくなる作品でした。
name:前条
Date:2011年10月29日 (土) 23時15分 No.286
秋も終わりに近いですが。
そんな夜に読むには、雰囲気がはまり過ぎていて。
今日、雨が降っていなくて良かったなと思います。
ホラーという意味では、怖くはないのですが、
私は、短くまとめられない人間なので、
この字数で、これだけ強い印象のある作品は、正直、感嘆するばかりです。
自業自得とはいうけれど
女を泣かすとこういうしっぺ返しを食らうというお手本のようです。
流れた子供たちが、主人公に何の感情も抱かずにただ立ち尽くしているところが印象的です。不気味な情景なのに、なぜか静かな安らぎを感じる、不思議な味の話でした。