玄鳥 定例句会

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9 働かぬ貌して歩く蟻一匹      投稿者:世話人 (2017年08月12日 (土) 21時46分)[11268]
   オサム 美鈴 紫翠 進二 (4点)


月番 > 詠みきれなかった句です。採られた方教えてください (2017年08月13日 (日) 02時08分)[11287]

循子 > 「蟻一匹」の前に軽い切れがあるのでしょうか?「…貌して歩く」のは主人公である人間でしょうか?教えてください。 (2017年08月14日 (月) 10時18分)[11312]

オサム > 切れは無く、「…貌して歩く」のは蟻だと思いました。ただし、人間が蟻の顔から働くのか、働かないのかなど判別がつく訳もなく、これは怠け者ではあるけれど、労働以外の分野(芸術や音楽など)で世の中に役立っているという自負を持つ作者が、蟻に自分を投影しているのではないかと思いました。余談になりますが、蟻の集団では常に一定の割合で働かない蟻が出るそうで、働かない蟻にも何かしらの重要な役割があるのでは…という説があるそうですね。 (2017年08月16日 (水) 00時44分)[11334]

月番 > オサムさん、ありがとうございます。理解するのに私の頭はますますオーバーヒートしてます。採られた皆様も切れが無いとお考えでしょうか。それにしても蟻にも働かない蟻がいるなんてびっくりです。 (2017年08月16日 (水) 11時17分)[11341]

循子 > 人間と同様に働かぬ蟻がいるとは…。生きとし生けるものは個体によってそれぞれなのでしょうから、当たり前かも。面白いですね。でも働かぬ貌したひとが案外働き者だったり、その反対もあり。やっと歩けるだけの老人はみな働かぬ貌になり。これは難しい句でした。 (2017年08月17日 (木) 14時29分)[11359]

進 二 >  列になって餌を運ぶ働き蟻の横を、所々で少し大きな兵隊蟻が振り返り立ち止まりつつ手ぶらで歩む姿を子供の頃、しゃがんで眺めていたことがありましたが、そんな景を俳諧味を込め、人間とも重ねて上五中七で表現されたのかと読みました。ファーブルやシートン、夢中で読んだものでした。 (2017年08月18日 (金) 16時22分)[11399]

榮一 > 蟻も雄蟻は働きません。さすればこの蟻は雄か。いずれにしても蟻は働きものは先入観かもしれません。そのことを踏まえた句です。 (2017年08月19日 (土) 10時42分)[11411]

世話人 > 作者は新保吉章さんです。 (2017年08月20日 (日) 19時45分)[11435]
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10 蝉時雨まっただなかの孤独感    投稿者:世話人 (2017年08月12日 (土) 21時45分)[11267]
   杏花 美鈴 洋子 孝子 直 吉章 鈴子 千尋 淳子 (9点)


月番 > 今月の最高得点句です。皆さまよろしくお願いします。 (2017年08月13日 (日) 02時11分)[11288]

循子 > 誰もが体感するので、よくわかる句です。しかし、孤独感は人それぞれの違いがあり、それは日々違うものでもあります。秋思程度のものか、死を思うほど深いものか?自分の孤独は全く人には伝わらぬものだという諦観が私にはあります。「孤独感」を読み取るのは難しい。 (2017年08月14日 (月) 11時19分)[11316]

千尋 > 「まっただ中の孤独感」「まっただ中の孤独かな」とすれば循子さんの言われる孤独感が少し柔らかくなるような気がしています。またこの孤独感は死を思うほどの強い孤独ではないのではと思っています。わたしの家の前は公園ですから、午前中はすっごい蝉の大合唱です。シャーシャーシャージージージーミーンミーンミーン、そんな中に入ると頭の中が真っ白になって一人取り残されたような気分になります。そんなちょっとした孤独と思っていただきました。
(2017年08月14日 (月) 16時03分)[11317]

洋子 > 蝉時雨の中にいるときの孤独な感じがよくわかり、好きでいただきましたが、「孤独感」という観念的な言葉が大き過ぎるので、この言葉を使わないで、具象的なものを斡旋して、独りぼっちな感じを言い表したらいいんじゃないかなと思いました。なかなか難しいことですけど・・・。 (2017年08月16日 (水) 08時53分)[11335]

> 家から徒歩で五分の所に多くの樹がある公園があります。朝早くから、蝉の大合唱、その中で、ゴルフの素振りをしています。孤独感は意識して考えない様にしています。 (2017年08月16日 (水) 20時18分)[11350]

月番 > ご主人を亡くした友は二世帯住宅で息子さん夫婦と暮らしています。二階からの息子一家の笑い声で孤独を感じると言っていました。静まりかえっているより音の中で孤独を感じるのかと思います。 (2017年08月18日 (金) 10時41分)[11391]

鈴子 > 今日は久しぶりに晴れて朝から蝉が鳴いております。循子さんのおっしゃるように「孤独感」は難しいです。イメージでは解るのですが、「感」で解り辛くなった様な気がします。駅前のスーパーに買い物に出かける時、蝉時雨に圧倒されて、凄いな〜と思う事があります。蝉時雨に逆に元気づけられる時もあります。 (2017年08月18日 (金) 11時32分)[11395]

榮一 > 孤独感でいただけませんでした。 (2017年08月19日 (土) 10時43分)[11412]

世話人 > 作者は渡利寿美さんです。今月の最高点を得られましたので、来月の月番をお願いします。 (2017年08月20日 (日) 19時46分)[11436]
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11 大西日旧居留地の丸ポスト     投稿者:世話人 (2017年08月12日 (土) 21時44分)[11266]
  紫翠 循子 鈴子 保子 剛 義之 宜子 美保子 (8点)


月番 > 句姿がすっきりしていると思います。よろしくお願いします。 (2017年08月13日 (日) 02時13分)[11289]

循子 > 素材、句姿、まるごと私の好みなので、それ以上言うことなし。 (2017年08月14日 (月) 10時38分)[11314]

宜子 > 旧居留地であれば、神戸、長崎か横浜が思われます。今は建物だけが残り、観光地となっているのでしょう。そこには昔ながらの丸いポスト。大西日がなにかを思わせます。 (2017年08月15日 (火) 19時50分)[11325]

月番 > 皆様、駆け込みで書き込みおねがいします。 (2017年08月18日 (金) 11時05分)[11394]

> 意識していても見当たらないが、丸いポストは正式には郵便差出箱1号と呼ばれるらしい。何となく昔のお役所の匂いがプンプンとする。今はもう四角い箱型のポストばかりで、丸から四角へと置き換えが行われたのは郵便物を収集するための合理化だったようである。神戸も横浜も旧居留地は史跡として残された観光の地である。旧居留地だから景観の為に残されたらしいポスト。それも大西日と云う景観の中に在れば注目される。ずいぶん前だが、3年ほど暮らした横浜の勤め先は山下町にあり、後ろに中華街を控え、前の山下公園は休日には大勢の観光客で賑わった。多くの人は旧居留地などとは思わず、またポストもそんな合理化の果ての物だなんて誰も思わない。が、俳人とはこんなところに目を付けて一句をものにする。 (2017年08月18日 (金) 16時35分)[11400]

世話人 > 作者は主宰先生です。 (2017年08月20日 (日) 19時47分)[11437]
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12 空蝉や手足に残るからみ癖      投稿者:世話人 (2017年08月12日 (土) 21時42分)[11265]
  美鈴 進二 直 吉章 淳子 (5点) 


月番 > 一生懸命踏ん張って生きた証ですね。ご意見お聞かせください (2017年08月13日 (日) 02時26分)[11290]

オサム > 酒を飲むと、どうしていつも人に絡んでしまうのだろう?そうか、私の前世は蝉だったに違いない!…空蝉を眺めていてふっとそんな思いがよぎったのかもしれませんね… (2017年08月18日 (金) 02時38分)[11380]

進 二 >  読み返すまでもなく、にやっとしてしまう句。少し軽いのではのご指摘もあろうかと思いますが、何分蝉の殻ということで、頂戴しました。 (2017年08月18日 (金) 17時19分)[11401]

榮一 > 蝉はしっかりと体を支えて羽化します。癖ではないのです。 (2017年08月19日 (土) 10時46分)[11413]

世話人 > 作者は森内洋子さんです。 (2017年08月20日 (日) 19時49分)[11438]
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13 唖蝉の肩に止まるや星生まる    投稿者:世話人 (2017年08月12日 (土) 21時41分)[11264]
  加津子 (1点)


月番 > 加津子さんお願いします。 (2017年08月13日 (日) 02時38分)[11293]

加津子 > 唖蝉の肩に止まるやというフレーズでいただきました。 (2017年08月17日 (木) 21時31分)[11371]

月番 > 採られてない方のご意見お聞かせください。お願いします。 (2017年08月17日 (木) 21時33分)[11373]

オサム > (唖蝉の肩に止まるやという)フレーズに対して、(星生まる)がちょっと唐突で大げさな気がしました。例えばこれが(結跏趺坐)ぐらいなら鈍い私にもイメージ出来たのですが… (2017年08月18日 (金) 00時20分)[11376]

洋子 > 「結跏趺坐」いいですね。よくあっているように思います。 (2017年08月18日 (金) 09時33分)[11384]

義之 > 作者に申し訳ないが「唖蝉の肩に止まるや結跏趺坐」は、いいですね。永平寺を訪ねた時の景を想起します。 (2017年08月18日 (金) 10時04分)[11387]

月番 > ありがとうございます。書き込み嬉しいです。もっとありましたらスっごく嬉しいです。 (2017年08月18日 (金) 10時46分)[11392]

榮一 > 配合も説得力がなければ伝わらないようです。 (2017年08月19日 (土) 10時48分)[11415]

世話人 > 作者は松谷眞佐子さんです。 (2017年08月20日 (日) 19時50分)[11439]
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14 小暗がり墓地さわがしき送り盆  投稿者:世話人 (2017年08月12日 (土) 21時40分)[11263]
  直 寿美 主宰 (4点) 


月番 > 小暗がりなので今風の霊園ではなさそうですね。 (2017年08月13日 (日) 02時30分)[11291]

寿美 > 大体墓地は小暗がりにありそれらしい雰囲気を醸していますが、お盆だけは色鮮やかならくがんのお菓子がセロファンに包まれたまま上げられているのを目にすることがありますが、私もそうですが納骨堂をかいました。実家も墓じまいをして納骨堂にしました。
蚊に食われながら草取りや墓掃除から解放されて助かっています。この句は昔ながらのお墓が想像できました。 (2017年08月14日 (月) 09時41分)[11311]

月番 > 四国の長曾我部氏も墓じまいをしたようです。墓を継ぐというのは難しいことです。今日は、送り盆ですが生憎の雨でお墓に行きかねています。牛に乗ってゆっくり帰るからいいかと勝手に解釈しています。 (2017年08月16日 (水) 12時24分)[11344]

> 先日80歳の誕生日を迎え、そして盆になり、お墓を買うか、納骨堂にするか、迷つております。佳い句に会えました。 (2017年08月16日 (水) 20時40分)[11351]

榮一 > 妻の実家の長崎の島ではお盆は墓の前で花火を焚きます。初めてでびっくりしたことを思い出しました。 (2017年08月19日 (土) 10時52分)[11416]

世話人 > 作者は小川紫翠さんです。 (2017年08月20日 (日) 19時51分)[11440]
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15 箱庭の川を跨ぎてシンゴジラ    投稿者:世話人 (2017年08月12日 (土) 21時39分)[11262]
  鈴子 寿美 美保子 (3点)


月番 > 詠みきれなかった句です。ご意見お聞かせください (2017年08月13日 (日) 02時37分)[11292]

寿美 > 子供の夏休みの作品を想像しました。自分の子供時代とは違ってプラスチックの精巧なおもちゃがでまわっています。昔は遊び道具もなく夏休みの宿題はほとんど手作りでいろいろ楽しく遊びながら作ったものですが、現代は本物と見違えるような苺、りんご、バナナしかり、お腹すいてると思わずがぶりといきそうなくらい見目形色彩ゆたかです。ゴジラなどを箱庭に置く発想が現代っ子がやりそうだなと作者もお孫さんの発想に感心してできた句だろうと思います。 (2017年08月14日 (月) 08時33分)[11306]

加津子 > ありがとうございました。シンゴジラの映画の予告が頭に残っていて想像が膨らみませんでした。夏休みの作品は親に手伝って貰ったのを思い出しました。 (2017年08月14日 (月) 21時41分)[11321]

月番 > すみません。月番でした (2017年08月14日 (月) 21時43分)[11322]

鈴子 > シンゴジラは加津子さんが書いておられるように映画の予告で目にしました。シンゴジラを「箱庭の川を跨ぎて」とされた事が面白い発想の句と思いました。 (2017年08月16日 (水) 19時37分)[11349]

榮一 > 映画の撮影のような句です。子供をシンゴジラと見立てたのであれば感心できません。 (2017年08月19日 (土) 10時55分)[11417]

世話人 > 作者は佐藤美鈴さんです。 (2017年08月20日 (日) 19時52分)[11441]
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16 似た家の異なる家族原爆忌  投稿者:世話人 (2017年08月12日 (土) 21時38分)[11261]
  吉章 眞佐子 加津子 美保子 (4点)  


月番 > 原爆忌、とても難しい季語です。吉章さんお教え下さい (2017年08月13日 (日) 02時41分)[11294]

美保子 > 戦争が始まる前には通りからでも笑い声が聞こえるような、夕方、父親が帰って来るのを待って、食卓を囲むのが当たり前のそれでも、一軒一軒、違う家族があったはずである。それが、あの原爆が落とされて、その瞬間に消えてしまった。似た家であるが、一つ一つの家の過去、その時、未来の重さを詠まれているのかと思いました。 (2017年08月15日 (火) 20時48分)[11329]

加津子 > 日常の暮らしを突然奪われた。けれど確かに人生を歩んでいた。命の尊さを感じました。 (2017年08月17日 (木) 21時46分)[11374]

眞佐子 > 宅地には似た家が並んでいますが、一つ一つ異なった生活があるとおもいます。原爆により一瞬に消えた町にも、このような平和な暮らしがあったのだと今更の様に思われます。 (2017年08月18日 (金) 10時19分)[11388]

榮一 > 建売ならば同じような家が並びます。家は似ていても住む人はまちまちです。普通の事です。それにたまたま八月六日だったと言うことです。どのように係わるかがよくわかりませんでした。 (2017年08月19日 (土) 11時00分)[11418]

世話人 > 作者は木村オサムさんです。 (2017年08月20日 (日) 19時53分)[11442]
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17 木苺の土手ピアニカが通り過ぐ   投稿者:世話人 (2017年08月12日 (土) 21時36分)[11260]
  紫翠 進二 眞佐子 宜子 鈴子 保子 千尋 (7点)


月番 > 皆さまよろしくお願いします。 (2017年08月13日 (日) 02時44分)[11295]

宜子 > 「木苺の土手」がステキでした。ピアニカの練習をしながら子供が通り過ぎます。少し道具立てが揃いすぎている感もありますが、ホッとする風景です。 (2017年08月15日 (火) 19時54分)[11326]

鈴子 > 木苺の土手とピアニカの意外な取り合わせ、光景も見えて来ます。 (2017年08月17日 (木) 17時11分)[11362]

眞佐子 > 高校生が土手でトランペットの練習をしているのをよく見かけますが、木苺の土手はピアニカが合うと思います。 (2017年08月18日 (金) 09時38分)[11386]

榮一 > 偶然にしても面白さが感じられませんでした。 (2017年08月19日 (土) 11時02分)[11419]

世話人 > 作者は鈴木美保子さんです。 (2017年08月20日 (日) 19時55分)[11443]
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18 風涼し芭蕉生家の通し土間     投稿者:世話人 (2017年08月12日 (土) 21時34分)[11259]
  紫翠 洋子 孝子 眞佐子 宜子 鈴子 千尋 寿美 (8点)


月番 > すっきりとした句と思います。よろしくお願いします。 (2017年08月13日 (日) 02時46分)[11296]

千尋 > もう何年前になるでしょうか。名古屋の実家に車で帰るときに名神高速道路を通らないで、京都から伊賀上野を通って鈴鹿越えをしたことがあります。
そのとき俳聖殿や芭蕉の生家に寄りました。入り口を入ると芭蕉の筆の軸が掛けてあって「桃青」というしなやかな字を初めて見たと思います。そして昔の商家のような建物なので通し土間を通ると庭があってそこに書斎と句碑があったと記憶しております。
暑い中、芭蕉の生家に行かれて土間を通る風にしばし涼を得られたのでしょうか。 (2017年08月14日 (月) 01時31分)[11305]

寿美 > 昔はセメントやコンクリートもなく土を叩き固めた土間でした。ひんやりと夏は涼しく冬も冷たいとは感じませんでした。懐かしさやいろいろ想像を掻き立てる句でした。 (2017年08月14日 (月) 08時41分)[11307]

洋子 > ネットで伊賀上野の芭蕉生家の写真を見ました。昔の土間はひんやりとしていた記憶があり、涼しさを感じられますね。 (2017年08月16日 (水) 09時10分)[11338]

眞佐子 > 通し土間の類似句はあると思いますが、芭蕉生家でいただきました。 (2017年08月18日 (金) 09時29分)[11383]

榮一 > 出来た句です。名所旧跡は間違いのない写生句を残します。 (2017年08月19日 (土) 11時04分)[11420]

世話人 > 作者は村上直さんです。 (2017年08月20日 (日) 19時57分)[11444]
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19 火の山に囮仕掛けて眠りけり    投稿者:世話人 (2017年08月12日 (土) 21時33分)[11258]
  紫翠 循子 進二 保子 (4点)


月番 > 力不足で詠みきれなかった句です。お教え下さい (2017年08月13日 (日) 02時48分)[11297]

保子 > 「囮仕掛けて眠りけり」のフレーズはよく見かけます。「火の山」に惹かれて頂きましたがどう解釈するかが難しい処でした。作者の心象風景と受け取りました。心平らかになったらいいなと思います。 (2017年08月16日 (水) 23時14分)[11352]

循子 > 火の山は幾つか実在するようですが、保子さんのように心象風景と読むこともできます。私は「囮仕掛けて…」のフレーズも知らなかったので、単に面白い句だなぁ、と思って頂きました。言われてみれば、中七以下はありそうな感じですね。 (2017年08月17日 (木) 15時08分)[11361]

榮一 > 夜明けとともに移動する鳥を狙った霞網などに囮を仕掛けたということです。霞網などは現在禁止されているように思います。回顧の句で心象かもしれません。
(2017年08月19日 (土) 11時13分)[11421]

世話人 > 作者は山内宜子です。 (2017年08月20日 (日) 19時57分)[11445]
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20 わが命戦国長かれ夏の月      投稿者:世話人 (2017年08月12日 (土) 21時32分)[11257]
  淳子 (1点)


月番 > 中七をどう読むのかわからないのですがお教え下さい (2017年08月13日 (日) 02時51分)[11298]

循子 > 自分の若かりし頃はずっと戦の中にあった、という苦い思いを逆説的にお詠みになっているのか…。終戦記念日の前後ですから、そんなことを感じ取りましたが、どうなんでしょうか。難しい。 (2017年08月17日 (木) 21時21分)[11369]

義之 > 「戦国」を、辞書で引けば「戦争でひどく乱れた世の中」とあるが、応仁の乱以後の戦国時代では無く、太平洋戦争のような時代を「戦国」と云われれば、違和感を覚える。「戦乱」「動乱」くらいが、分かり易いかもしれない。 (2017年08月18日 (金) 00時22分)[11377]

洋子 > 「長かれ」というのは「長くあれ」でその状態が続くことを願う、という意味ではないでしょうか。 (2017年08月18日 (金) 09時37分)[11385]

榮一 > 言いたいことの芯をもう少し整理したいですね。 (2017年08月19日 (土) 11時16分)[11422]

淳子 > 長かれを長しと形容詞にとりました 若き頃ながく戦の中にあられて、強烈な思い出が消え去ることがなく人生の思いでの中に強烈に残るものと思います。いま幸せの中に夏の月をどんなに、美しく見上げていらつしゃることかと
思いました1週間留守にしていました。いまごろすみません (2017年08月20日 (日) 18時18分)[11426]

世話人 > 作者は桝室杏花さんです。 (2017年08月20日 (日) 20時00分)[11446]
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21 八ミリに蝉採る兄のピケ帽子  投稿者:世話人 (2017年08月12日 (土) 21時31分)[11256]
  オサム 吉章 剛 加津子 美保子 主宰 (7点)  


月番 > 八ミリを回す音も聞こえてきそうです。 (2017年08月13日 (日) 02時53分)[11299]

美保子 > 自分の結婚式の時は義兄が八ミリを回してくれて、今でも、フィルムは残っています。八ミリで撮るのが蝉である、八ミリに慣れていない為に、蝉をとっているのか、昆虫好きということなのか。「八ミリに撮る」「蝉採る」「とる」
どちらにかかるのかなと思いました。私は下五ピケ帽子という言葉がいいなと思います。今でも、見かけるのですが、いかにも夏帽子といった趣で句全体の映像が子供の頃のなつかしさ、兄弟、姉妹の居る事のなつかしさを思わせてくれます。 (2017年08月15日 (火) 20時32分)[11328]

千尋 > なるほど確かに、八ミリを撮っているのが兄さんとも読めますね。美保子さんは優しい方です。わたしは単純に父親がピケの帽子を被って蝉採りをしている息子を撮影していて、傍らには虫かごを持たされた妹もいるのかしらなどと読みました。撮るのは良いのですが、あとでこの素人の撮った八ミリを見るのも大変でした。
夏らしい句ですね。 (2017年08月16日 (水) 15時17分)[11347]

美保子 > 千尋様、確かに、ていねいに読めば、蝶を採っている兄を となるわけで、当然、父親ですね。恥ずかしい。でも、おかげ様で、疑問が解けました。ありがとうございます。 (2017年08月17日 (木) 22時19分)[11375]

オサム > 避暑地の森でまだ幼い兄がそおっと蝉を採ろうとしているシーンが古い8ミリフィルムに残っていた。背後から撮っており、そこには兄のお気に入りのピケ帽子が大きく映し出された。なぜかそのフィルムはそこで終わっているので、兄が上手く蝉を採ったのかどうかはわからないままなのであった… (2017年08月18日 (金) 00時52分)[11378]

義之 > ピケ帽子の意味が分からず、その語感も何となく好みで無かったので、何も調べずにパスしました。高得点に改めて、ピケ帽の意味を調べたところ、髭面の中学生かと思っていた兄が、幼稚園児にイメージが変化し、本句の良さが理解出来ました。 (2017年08月18日 (金) 10時19分)[11389]

加津子 > 初めての子は、写真もいっぱいありますが、二人目からはいつも上の兄弟と一緒です。作者はまだ生まれてなかったのかしらと思いました。 (2017年08月18日 (金) 11時01分)[11393]

> 家庭用として売られた8ミリは映像のみで、確か音声も無かったように記憶している。撮影機も映写機も、当時は高価で誰でも持てるという代物では無かった。いま撮影されたフイルムは懐かしく見直されるが、機材は生産を終了して、中古カメラ店やブックオフが陳列している。もう時代の遺物のような物だろう。フイルムも多くはDVD等に焼き付けられて、後の時代に引き継がれているが、いずれは何処かへ紛れてしまう運命なのかも知れない。正直に申し上げると、こんな句は私には嫌な時代ばかりが現れる、でもとても懐かしい。困ったものである。この句の1点は、ピケ帽には似合う季節と場所がある。 (2017年08月18日 (金) 12時18分)[11396]

保子 > 八ミリの映像の場面が季語として成り立つのでしょうか?鑑賞しているのが炬燵であっても?
(2017年08月19日 (土) 00時24分)[11402]

> 伊藤さん、私もそんな疑問を持つ一人です、無季と思っています。でも、少なからずこのような映像の中の景色であっても、許してしまうのです。広く広く解釈して、とでも云えば良いのかも知れません。何となく雰囲気として、お盆に里に帰って、昔のフイルムを見ながら、もうすでに彼岸にいる兄を、映像の中に見ている。 (2017年08月19日 (土) 10時47分)[11414]

榮一 > 絵にかいた牡丹は季語ではありません。同じように八ミリに移った蝶も夏帽子(ピケ帽子)も季語にはなりません。全体的に夏の蝶、捕虫網、ピケ帽子と想像すれば自ずと季感が出て来るようです。無季ですが気になりませんでした。 (2017年08月19日 (土) 11時22分)[11423]

保子 > ありがとうございます。もっともっと柔軟性を持ちたいと思いました。 (2017年08月19日 (土) 18時41分)[11425]

世話人 > 作者は安田循子さんです。 (2017年08月20日 (日) 20時01分)[11447]
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22 露草に取り囲まれて消える家   投稿者:世話人 (2017年08月12日 (土) 21時30分)[11255]
  オサム 杏花 洋子 孝子 保子 加津子 美保子 (7点)


月番 > 書き込みお願いします。 (2017年08月13日 (日) 02時55分)[11300]

循子 > 空き家がどんどん増えてゆく昨今です。買い手のつかぬまま、放置されて植木も雑草も伸び放題。
露草は好きな花の一つです。花そのものは儚げですが、案外逞しくはびこってきます。やがてこの空き家の周りも露草が生え放題となり、家は朽ちるのを待つのみ。こんな情景を思いました。しかし露草よりも先に十薬なんぞが取り囲むような気がして、これは無いだろうと、通過しました。
でも幻想の世界として読めば、一種いまブームの「怖い絵」ワールドとして、楽しめそうです。 (2017年08月13日 (日) 23時42分)[11302]

加津子 > 露草は本当にたくましいです。お茶の木に蔓のように伸びてはびこっています。これは実感として頂きました。 (2017年08月14日 (月) 21時13分)[11320]

美保子 > 夫の実家が義母が残り、ひとりの生活がままならなくなった頃には草取りに追われました。つゆ草も沢山。つゆ草のみに覆われるというよりも、つゆ草に取り囲まれて、最後には家も消えるというのは、ある意味、救いなのかという思いで頂きました。露草は雑草とは言え、優しい雰囲気の花です。染物の下絵にも使われるそうです。 (2017年08月15日 (火) 20時18分)[11327]

洋子 > 梅雨草は大好きな花、大好きな色です。繁茂した露草にうずもれて、一軒の家が滅びていくということに心惹かれるというのは、現実問題からしたら少し甘いのかもしれませんが。 (2017年08月16日 (水) 09時17分)[11339]

洋子 > 済みません、「露草」の変換間違いでした。 (2017年08月16日 (水) 09時22分)[11340]

保子 > 昔物語の一齣のように鑑賞しました。 (2017年08月16日 (水) 23時24分)[11353]

オサム > 掲句を読んで、なんとなく(ひるすぎの小屋を壊せばみなすすき 安井浩司)を思い出しました。そして、芒ではある意味常識的なのに、儚げだが逞しい露草をあっせんされた所に、かえって荒涼感を感じました。人によっては「露」→「消える」が、ちょっと気になるかもわかりませんね。 (2017年08月18日 (金) 01時06分)[11379]

榮一 > 露草はせいぜい丈が50センチぐらいです。取り囲まれて消える家はくぼ地の中に建っている家か。よくわかりませんでした。 (2017年08月19日 (土) 11時26分)[11424]

世話人 > 作者は石田剛さんです。 (2017年08月20日 (日) 20時02分)[11448]
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八月定例句会 投稿者:世話人 (2017年08月12日 (土) 21時13分)[11254]

 句会準備中 ∈^0^∋

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七月定例句会 投稿者:世話人 (2017年07月12日 (水) 22時52分)[11074]
句会の皆様
 暑中お見舞い申し上げます。
先日、池袋のジュンク堂で、夜の7時半から長谷川櫂とのトークセッションがあるというので参加してきました。約30人の人が長谷川櫂を囲んで、お茶を飲みながらの2時間でした。その長谷川櫂の数々の話の中で、印象に残っているのが「俳句は、ぼんやりしているときに出来る」でした。「考えながら作った句は理屈になりやすい」とも。楽しい充実の2時間でした。
それでは、今月も自然体を思わせる22句が揃い、皆様のコメントを待っています。
主宰先生、今月もご指導ご教示のほど宜しくお願い申し上げます。
今月の月番は、先月に続いて、小川紫翠さんにお願いします。  宜子

     句会 19日(水)まで  作者発表 20日(木)


紫翠 > 暑中お見舞い申し上げます
まさかの連続の月番ですが、不慣れなため十分な進行はできませんが宜しくご協力をお願い致します。 (2017年07月13日 (木) 05時04分)[11075]

世話人 > 期日が来ましたので、作者を発表しました。
主宰先生、今月も各句へのご指導、ご指摘、感謝申し上げます。
紫翠さん、二ヶ月に亘り月番をお務め頂き、有り難うございました。
猛暑の中、懇切に書き込みを頂きました皆様、大変、勉強になりました。今後の貴重な糧と致します。来月は石田加津子さんの月番となります。よろしくお願い申し上げます。
それでは、梅雨も明け、いよいよ猛暑の日々となります。呉々も皆様ご自愛くださいませ。 (2017年07月20日 (木) 20時46分)[11252]

紫翠 > 連日暑い中を、ご協力頂き有難うございました。行き届かない進行に関わらず、活発な書き込み感謝申し上げます。 (2017年07月21日 (金) 07時18分)[11253]
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1 捕虫網動体視力付きゆかず      投稿者:世話人 (2017年07月12日 (水) 22時44分)[11073]
  保子 紫翠  (2点) 


月番 > 下五にまだ工夫の余地がありそうな気がしておりますがどうでしょうか。 (2017年07月13日 (木) 05時07分)[11076]

循子 > 捕虫網で蝶や蝉を追っかけた子供時代の記憶はどなたもおありでしょうから、共感は得やすいと思いますが、「追い付かず」という終り方はどうも弱いようで、気になりました。動体視力という言葉の硬さも少し残念。 (2017年07月13日 (木) 15時24分)[11100]

> 自分の身に起こっている視力の衰えを云っているらしい。「付きゆかず」に嘆きのような心が見える。動体視力と云う小難しい言葉に、取り合わせられた補虫網は少しだけ面白い。動体視力は動いている物を見分ける能力のことであり、うっすらと句の中身は見えるが、動体視力と云う言葉の硬さが安田さんと同じ気になった。高齢者の運転免許の書き換えは特別の講習を受けねば免許は更新できない。もう2度も私は講習を受けたが、どこかでこの動体視力も試されているように思う。田舎に居ても、今は虫も少なく、また補虫網で虫を捉えて遊ぶ子供たちも、ほとんど見ることも無い。 (2017年07月13日 (木) 15時53分)[11101]

月番 > 早速貴重な書き込みを有難うございます。 (2017年07月14日 (金) 10時49分)[11109]

孝子 > じつは先日息子の引越し前のマンションを通り過ぎた時に樹もおおいところであるためか、網をもったおじさんカッコおじいさんをみた、珍しいし子供が近くにいるかと思ったがその様子もみえなかったことを思い出した。下五のいいかたに考え方があってもいいかと、思いました。 (2017年07月14日 (金) 16時57分)[11118]

保子 > 「捕虫網」と「動体視力」面白いと思って頂きました。「捕虫網」としてこだわれば「瞬発力」かなと思いました。 (2017年07月16日 (日) 00時42分)[11165]

榮一 > 捕虫網で捕まえるのは飛んでいる虫だけとは限りません。動体視力はやはり言い過ぎのように思います。 (2017年07月19日 (水) 11時54分)[11208]

世話人 > 作者は渡利寿美さんです。 (2017年07月20日 (木) 20時09分)[11230]
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2 賢治の夜とみすゞの真昼夏の蝶    投稿者:世話人 (2017年07月12日 (水) 22時43分)[11072]
  オサム 直 美鈴 剛  (4点)


月番 > 新鮮な世界が広がっているように思いますが。 (2017年07月13日 (木) 05時10分)[11077]

> その筋に暗く、私は賢治もみすゞも好んで読む事は無かったが、好きとか嫌いとかは別にして、両人とも、人口に膾炙した詩人である。いずれも若くして死んで、後に世に問われた童話や詩の多くは、今も愛されてフアンは多い。夜と真昼で比較され、夏の蝶などを配されれば、私などひとたまりも無い。なんで賢治が夜で、みすゞが真昼なのかは、詮索する事も無いようだ。フアンならきっと解っている。「と」の、並立助詞は不要ではとか、「みすゞの真昼」は「に」も考えられると、眺めているばかりである。 (2017年07月15日 (土) 12時42分)[11140]

オサム > 限りなき詩の世界を夏蝶が力強く往来している。イメージ先行の句だとは思いますが、こういう句もあっていいと思うのです。 (2017年07月15日 (土) 23時51分)[11161]

洋子 > 金子みすゞの詩 「星とたんぽぽ」 青いお空の底ふかく、海の小石のそのように、夜がくるまで沈んでる、昼のお星は眼にみえぬ、見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ、・・・(以下略)
何か参考になりますでしょうか。
(2017年07月16日 (日) 10時12分)[11173]

オサム > 洋子さま、みすゞの詩をご紹介いただきありがとうございました。やっぱりみすゞは昼の感じですね。七五調が繰り返される詩のリズムが心地よいですね。 (2017年07月16日 (日) 23時45分)[11181]

> 賢治の(銀河鉄道の夜)や,みすゞの(大漁)は、それぞれ夜と昼の詩であり、夏の蝶は大きく美しい揚羽蝶を想い頂きました。 (2017年07月17日 (月) 11時56分)[11184]

月番 > それぞれの作品世界、有難うございました。 (2017年07月17日 (月) 16時08分)[11190]

世話人 > 作者は主宰先生です (2017年07月20日 (木) 20時10分)[11231]
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3 少女らの足の長さよ夏休み         投稿者:世話人 (2017年07月12日 (水) 22時41分)[11071]
 オサム 洋子 孝子 杏花 鈴子 宜子 千尋 眞佐子 加津子 
 進二(10点)


月番 > 高点句ですが、この作品の見どころを教えてください。 (2017年07月13日 (木) 05時15分)[11078]

循子 > 高点句ながら、どうも既視感が拭えませんでした。 (2017年07月14日 (金) 22時04分)[11119]

洋子 > 確かに既視感がありますが、やっぱりみんな、少女の長き足をいいなあと思って見惚れているんでしょうね。三鬼は乳房でしたけど・・・。私はひそかに少年のカモシカのような足がいいなあと思っているのですが・・・。 (2017年07月15日 (土) 10時19分)[11129]

加津子 > 今どきの少女は、手足が長くて素敵です。憧れで頂きました。 (2017年07月15日 (土) 10時50分)[11131]

月番 > 率直なご意見有難うございます。個性を出すには下五ですが、この作品はどうでしょうか。 (2017年07月15日 (土) 11時19分)[11132]

宜子 > 「少女」が「少年」であっても読める句かもしれませんが、ドキッとするのは少女のようです。下五は、答えをだしているようで、少し安易な気がします。 (2017年07月15日 (土) 13時09分)[11141]

進 二 >  座五に「夏」まで入れてくれていますので、避けがたく三鬼が浮かびましたが、結局頂きました。 (2017年07月15日 (土) 13時31分)[11143]

循子 > 洋子さん、進二さんがお書きになったとおり、「おそるべき君等の乳房」が先ず出てくることは避けようがない。三鬼作品の衝撃がなければ、掲句はもっと共感を得られたかも知れない。もう一つ。季語が「夏休み」であること。いかにも付きそうなものが付いている気がします。おそるべき乳房に「夏来る」。参りました、としか言い様のないこの座五と同じ「夏」が入ったことで、マイナスイメージが増したのではないでしょうか。 (2017年07月15日 (土) 14時16分)[11152]

鈴子 > さらっと詠まれている処に好感が持てました。掲句から、「おそるべき君等の乳房」には行きつきませんでした。、季語の夏休みは安易だったように思います。 (2017年07月15日 (土) 16時43分)[11156]

眞佐子 > 最近の少女らの足は長くて格好いいです。寝そべって長い足を並べて、本を読んだりしているのを見るとやはり夏休みかな、とも思います。 (2017年07月16日 (日) 16時09分)[11176]

孝子 > 昨夜ながながと書き込みをしまして、最後のときに、全部飛んでというか消えてしまい、パソコンの調子が悪くて疲れてしまいました。そんなわけで、簡単なコメントになりますがおゆるしください。昨日久しぶりに電車にのって、前に座っている少女たちの見事な足にあっとうされました。休みのためか制服でかくされることなく、見事に長くすてきです。ああ夏だなと実感したしだいです。三鬼の句もわかっていますが季語も開放感があっていいと思います。 (2017年07月17日 (月) 10時58分)[11183]

榮一 > 最近の若者は男女とも背が高くてスマートな人が多くなった感がある。一世紀もすればこんなにも容姿が違うものかと恐れ入る。また、そのことが言われて久しい感がするその延長線上の句であり既視感もある。夏休みでは弱い気もします。 (2017年07月19日 (水) 12時05分)[11209]

世話人 > 作者は伊藤保子さんです (2017年07月20日 (木) 20時11分)[11232]
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4 花火尽きてけだるい海の残りをり    投稿者:世話人 (2017年07月12日 (水) 22時40分)[11070]
 直 鈴子 美鈴 紫翠 千尋 剛 宜子 吉章 
 主宰 (10点)


月番 > 続いての高点句です。中七がポイントになると思いますが。 (2017年07月13日 (木) 05時20分)[11079]

循子 > 「花火尽きて」の字余りも、次の「けだるい」という心象的な形容と響きあうところがあります。発想としては「誰もいない海」と似ています。好きか嫌いかという分け方をすれば、文句なく大好きと答えます。ならば採るべきだろうと、いうことになります。心情的に参った句を採らない理由は…羞かも。 (2017年07月13日 (木) 16時13分)[11103]

千尋 > この気怠い海が嫌いですが、魅力に負けてしまいます。 (2017年07月14日 (金) 00時26分)[11105]

紫翠 > 好みからいえば、上五の「て」を削り、「けだるい」を工夫していただけると尚よかったと思います。 (2017年07月14日 (金) 10時55分)[11110]

宜子 > 「けだるい海」を納得するかどうかだと思います。花火の終わった後の海岸、人々の喧騒が去った後の浜辺で、海を眺めたらきっと「けだるい」だろうと思います。勿論、人が、自分が気怠いのです。最近、ひと夏を過ごすのが頓に気怠くなってきました。その、けだるさを句にしたり、読んで鑑賞できるうちはまだ大丈夫かな?と思いたいです。 (2017年07月15日 (土) 13時21分)[11142]

> 各地で開催される海辺の花火大会は、今が盛りである。が、私は観衆の集まる花火大会の余韻ではないような気がした。「尽きて」と云っているので、花火は折に触れて青春の例えに引き出される事もあり、何時も遊び疲れていた、自分の若い頃を思い出すことになった。考えすぎと云われようが、海も自分も気怠いのではなかろうか。花火、海と云えば青春時代の象徴のようなものであり、昭和30年代の裕次郎の映画の世界である。いずれも気怠い海が暗く横たわってゐたような気がする。 (2017年07月17日 (月) 12時49分)[11185]

> お盆が過ぎて夏の最後のイベント、花火大会が海岸近くで行われている。この時期は海はクラゲが多くなり、泳ぐ事ができない。氷菓子など食べながら、花火を楽しんでいる。家路につくとき、宿題が多く残つており、気怠い気分でとぼとぼと少年時代を思い出すとても、惹かれました。 (2017年07月17日 (月) 13時24分)[11186]

月番 > たくさんの書き込み有難うございます。どうしても「けだるい」に行き着くようですね。 (2017年07月17日 (月) 16時18分)[11191]

榮一 > 尽きての「て」は取れますね。明るい光と破裂音が一瞬のうちに静寂に変わります。力が入った後の気怠さを暗い海に見たのが良かったようです。三々五々帰る人込みも気怠さを助長するように感じます。 (2017年07月19日 (水) 12時13分)[11210]

世話人 > 作者は木村オサムさんです (2017年07月20日 (木) 20時11分)[11233]
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5 古人形納めてくぐる茅の輪かな     投稿者:世話人 (2017年07月12日 (水) 22時39分)[11069]
  杏花 循子 紫翠 眞佐子 (4点)


月番 > 「古人形」の「古」は削れそうですがどうでしょうか。 (2017年07月13日 (木) 05時22分)[11080]

循子 > 人形供養をして下さるお寺があって、天理市の正暦寺など、その一つですが、掲句は茅の輪くぐりなので神社でしょう。古い人形は簡単に捨てられぬ愛着、ゆかり、記憶などと結びついているので、処理に困るものでもあります。人形には魂がある、なんていう人もあり。私事ですが、あなたが死んだら、人形たちはどうしたらいいんだろう…、と子が呟いたことがあります。まだお寺にも神社にも納めてはいませんが、私も気にはしております。古人形は文字通り、こういう古い人形を茅の輪くぐりのとき、引き取って頂かれたのではないでしょうか。もともと雛流し(春)も形代として人形を流すことから始まったようです。この「古」はその意味で削れぬものであろうと思います。この方の人形にもさまざまの思いが籠るものだったに違いない。 (2017年07月13日 (木) 16時00分)[11102]

千尋 > 現実的なことを申し上げて、批難されそうですが、この頃の神社仏閣はお札やお守りでも、自分のところに関係のないものは受け付けて頂けない所が多いです。
ですからお人形などは、言わずもがなです。
茅の輪くぐりの時は参拝者が多いので、社務所も混雑しているでしょうし。
たった今ですが、随分前に地方の小さな神社で誰もいない茅の輪を一人でくぐったことを思い出しました。都会、または大きな神社ではないのかも。 (2017年07月14日 (金) 00時24分)[11104]

月番 > 「古」は単純ではないようですね。有難うございました。 (2017年07月14日 (金) 10時59分)[11111]

保子 > 「人形を納めて」で良いのではと思います。「くぐる茅の輪」でお人形さんの状態が分かると思いますので。「古」は確かにそうですが、ちょっと寂しい気がします。 (2017年07月16日 (日) 01時00分)[11166]

眞佐子 > 隣の町に古い人形の供養をしてくださるお寺がありましたが、神社でもあるのかもしれません。昔初詣の時に、お札や何かを焼くところがあり、古い人形も一緒に焼いてもらったことがありました。「古」はなくても解るような気もします。 (2017年07月16日 (日) 16時26分)[11177]

榮一 > 和歌山の淡島神社の人形供養は有名ですね。もちろん供養は有料ですが全国からお雛様や五月人形が集まるようです。古人形の供養と夏越の祓とが重なったようです。夏越の祓では人形(ひとがた)に名前を書いて息を吹きかけて納めることもありますから古人形としないと紛らわしくなりますね。夏越の祓に古い人形も納めることができるのかどうかは知りませんが。 (2017年07月19日 (水) 12時36分)[11211]

世話人 > 作者は渡辺淳子さんです (2017年07月20日 (木) 20時13分)[11234]
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6 みちのくの花十薬の真白なる    投稿者:世話人 (2017年07月12日 (水) 22時37分)[11068]
  洋子 義之 剛 (3点)   


月番 > 上五が動くように思いますが。 (2017年07月13日 (木) 05時24分)[11081]

洋子 > 私は「みちのく」でいただきました。十薬は何処にでもはえ、道端の埃をかぶった花はかえって疎まれるような花ですが、草深い、山深いみちのくにあってこそ清浄な白さが際立つように思います。特に巨大津波に襲われ、復興ままならないみちのくにおいては、白い十字の花は祈りの十字架のように感じられます。

(2017年07月14日 (金) 10時01分)[11106]

月番 > 復興が絡むのですね。よく分かりました。有難うございます。 (2017年07月14日 (金) 11時01分)[11112]

義之 > 月番様の意見にも洋子さんの意見にも同感です。日陰に育つどくだみは、その名前、葉や茎の色、強烈な匂い、清楚な十字の白い花と、強い自己主張のある植物です。作者の思い入れに共感し、頂きました。 (2017年07月15日 (土) 00時23分)[11126]

月番 > 有難うございます。作者の意思がよく伝わるのですね。 (2017年07月15日 (土) 11時24分)[11133]

> 好んで日陰に自生する十薬は、私の地方でもドクダミと呼ばれ、好まれることは少ない。宮本さんの書かれた通り、生命力の強い宿根草である、根を張って毎年始末に困るほど蔓延する。「みちのく」と云うのは、青森を含めた東北の太平洋側を云うようである。仕事の関係で付き合った人たちも多い。一般的と云うか、通説と云うか、東北の人達は粘り強く、我慢強いと良く言われる。そんな似合いの事を考えながら一点を投じた。 (2017年07月15日 (土) 13時33分)[11145]

榮一 > 花十薬で真白い十字は見える。真白は蛇足のように感じました。余り背景を意識した句はどうかと思います。 (2017年07月19日 (水) 12時56分)[11212]

榮一 > 真白なるはやはり震災を意識した上にあるように思います。 (2017年07月19日 (水) 12時59分)[11213]

世話人 > 作者は太田鈴子さんです (2017年07月20日 (木) 20時14分)[11235]
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7 玉手箱逢魔が時の月見草   投稿者:世話人 (2017年07月12日 (水) 22時36分)[11067]
   義之 寿美 千尋 (3点)    


月番 > 取り合わせですが、そのポイントを教えてください。 (2017年07月13日 (木) 05時26分)[11082]

義之 > 「逢魔が時の月見草」からは、何やら怪しさが漂い、「玉手箱」からは、タイムスリップのイメージを抱く。筒井康隆のファンタジックな小説の世界を想像。 (2017年07月15日 (土) 00時05分)[11125]

千尋 > 義之さん、ありがとうございます。何て書こうか悩んでました。
数年前に鈴子さんからいただいた月見草がいつの間にか植木鉢から飛んで、我が家の庭(マンションの一階だから)のあちこちに大きな花を咲かせています。夕方とか明け方に見ると迫力があります。白い月見草の群れがいっせいに咲いているのを目にすると時を翔られそうな気がしてきます。 (2017年07月15日 (土) 02時37分)[11127]

月番 > 分かりやすい解説を有難うございます。 (2017年07月15日 (土) 11時36分)[11134]

循子 > 夕暮に咲く白い月見草は、それほど大きくはない所為か、逢魔が時というイメージとは程遠い。実に儚げに見え、一般的に月見草と言われる黄色のオオマツヨイグサとは大違い。禍々しいなどとは思えないのです。月見草と大待宵草・待宵草とは記事も写真も別々に記載されているものもありますが、角川の大歳時記は月見草で一括りになっています。ややこしいですね。
さて逢魔が時の月見草はどちらなのか。 (2017年07月15日 (土) 14時58分)[11153]

千尋 > たしか、以前にも「月見草」は話題になったことがありましたね。その頃はまだ、花の白い月見草は見たことがありませんでした。
月見草といえば花は太宰の黄色い花で朝方のしぼむときに赤くなるマツヨイグサのことと思っていました。しぼんでも黄色いままなのはオオマツヨイグサです。
たしかに歳時記はこの月見草に関しては曖昧ですね。
前にも書いたかもしれませんが、白い花を付ける日本古来の月見草は、わたしの持っている昭和28年発行(初版昭和15年)の牧野富太郎植物図鑑には「野生状態トナラズシテ了り現時ハ世間殆ンド之ヲ見ザルニ至レリ。世俗往々おほまつよひぐさヲ以テつきみそさうト呼ブハ非ナリ…」とあります。
黄色い花を月見草としたのは太宰が関係しているのかしら。そのあたり興味がつきません。
本題から逸れました。すみません。 (2017年07月16日 (日) 01時34分)[11169]

千尋 > 我が家の白い月見草は背丈は低いですが、けっこう大きい花をつけます。が、背丈が低い分マツヨイグサより部が悪いかもしれません。 (2017年07月16日 (日) 01時39分)[11170]

循子 > 千尋さん、有難うございます。御坂峠の月見草は千尋さんのおっしゃる通り、マツヨイグサですよね。私、御坂峠へ見に行ったことがあります。竹久夢二の「宵待草」も黄色ですね。そうすると随分前から「世俗往々…非ナリ」だったかも。鈴子さんから頂いた「日本古来の月見草」は梅雨に入ってから殆ど雨の降らない我が家の小庭でも元気に咲いています。 (2017年07月17日 (月) 23時34分)[11197]

循子 > 上記、、ちょっと本題から外れました。すみません。 (2017年07月18日 (火) 10時47分)[11202]

榮一 > 夜に白い花が咲いて翌朝には赤くなって萎みます。そんな変化を玉手箱と重ねているのですかね。それとも夕方の薄暗い時を玉手箱の煙を通して見たようだとしているのでしょうか。いずれにしても玉手箱は何か唐突のように感じます。 (2017年07月19日 (水) 13時13分)[11214]

世話人 > 作者は小川紫翠さんです (2017年07月20日 (木) 20時15分)[11236]
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8 ドクターの愛想笑いや半夏生   投稿者:世話人 (2017年07月12日 (水) 22時36分)[11066]
  杏花 直 紫翠 (3点)  


月番 > 「半夏生」の効果を教えてください。 (2017年07月13日 (木) 05時31分)[11083]

紫翠 > 患者の微妙な心理をうまく捉えているように感じました。 (2017年07月14日 (金) 11時02分)[11113]

> 怪我をして病院に行く。レントゲン他検査をして医師が愛想笑いしながら、話始めるとたいした事はなく、きびしい顔で話されると、骨折入院手術となる。愛想笑いは嬉しい。半夏生はまだ梅雨が明けてない頃をさす。なにか不安感あり。 (2017年07月17日 (月) 15時27分)[11187]

榮一 > 半夏生は時候も烏杓も片白草もあります。使いづらい季語ですね。句の半夏生は夏至の三候の時候の事だと思います。半夏生には様々な禁忌があることを思えばドクターの愛想笑いは不気味ですね。 (2017年07月19日 (水) 13時23分)[11215]

世話人 > 作者は若林千尋さんです (2017年07月20日 (木) 20時16分)[11237]
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9 白薔薇の崩るるときを怖れけり 投稿者:世話人 (2017年07月12日 (水) 22時34分)[11065]
  洋子 循子 淳子 寿美 美鈴 吉章  (6点)   


月番 > 美意識を意識しての作品と思いますが、一番の魅力を教えてください。 (2017年07月13日 (木) 05時33分)[11084]

循子 > 一日花と違って、薔薇は満開になってから、暫くは目を楽しませてくれます。切り花でも綺麗なままで、何日か。そしてなにかの拍子に花びらに触れたりすると、はらりといっときに散ります。それは掲句の「崩るるとき」そのものです。蕾が開き切った時から、もうそろそろ散るんじゃなかろうか、触れてはならぬ、という気持ちが「怖れけり」となった。白であることに何か意図があるのかと、今ふっと思ったのですが…。考え過ぎかも。「一番の魅力」の答にはなってないかも知れません。 (2017年07月14日 (金) 22時35分)[11120]

洋子 > 循子さま、句評をありがとうございます。私は、好きな句だけれどもとても書けないだろうなと思いながらいただいた句です。で、私が思っていたのは海老蔵さんの奥様の麻央さんのことだったのです。乳がんのラストステージを公表し、ブログをつづっていくのですが、次第にあちこち転移し、助からないだろう、とひそかに思いながら助かってほしいと、祈り続けた日々・・・。その心情にぴったりの句だったのです。勝手読みですみません。
(2017年07月15日 (土) 09時51分)[11128]

月番 > 鑑賞はそれぞれ適切なのかなと思いました。有難うございます。 (2017年07月15日 (土) 11時42分)[11135]

榮一 > 自己の生と重ねているのですね。 (2017年07月19日 (水) 13時30分)[11216]

世話人 > 作者は山内宜子です (2017年07月20日 (木) 20時17分)[11238]
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10 かけ違いのボタンのままに夏のシャツ    投稿者:世話人 (2017年07月12日 (水) 22時33分)[11064]
  オサム 淳子 孝子 進二 宜子  (5点)


月番 > 「ままに」が気に夏たのですがどうでしょうか。 (2017年07月13日 (木) 05時35分)[11085]

宜子 > 夏のシャツならボタンのかけ違いはありそうです。シャツくらいなら、そのまま直さずに夏の終わりまで。と思ったのは、おそらく「ままに」の効果かと。若い二人のひと夏の恋を思ってしまいました。 (2017年07月15日 (土) 13時31分)[11144]

進 二 >  気付いた時には夏も終わりに、熱中症が他人事であった頃のひと夏のお話なのでしょうか。 (2017年07月15日 (土) 13時42分)[11147]

オサム > お二方の鑑賞通り、若い頃のひと夏の物語が浮かんできます。さらに(かけ違いのボタンのままに)というフレーズが、誰にでもある青春時代の悔恨を想起させます。 (2017年07月15日 (土) 23時59分)[11162]

孝子 > ままに・が悩ましいところですが、シンプルな句でありながら考えようによってはいろいろなことが想像できる楽しみがあって好きな句です。 (2017年07月17日 (月) 19時58分)[11193]

榮一 > 若い二人の事情であればシャツは紛らわしいです。やはり夏のシャツのボタンをかけ違っているのでしょう。 (2017年07月19日 (水) 13時36分)[11217]

世話人 > 作者は鈴木美保子さんです (2017年07月20日 (木) 20時18分)[11239]
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11 ダムを見に進めや進めかたつむり      投稿者:世話人 (2017年07月12日 (水) 22時33分)[11063]
  淳子 美鈴 洋子 加津子 美保子 主宰 (7点)


月番 > どのように鑑賞するのか教えてください。 (2017年07月13日 (木) 05時37分)[11086]

洋子 > 私は単純に、ダムを見に角振り立てて必死に進んでいく蝸牛がいとおしいように感じて、蝸牛に1票でした。
蝸牛を人になぞらえて目標に向かって懸命に歩いている人とも取れますが、私は蝸牛のままで面白いです。 (2017年07月14日 (金) 10時13分)[11107]

月番 > 有難うございました。 (2017年07月14日 (金) 11時05分)[11114]

循子 > 「進めや進め」が戦中の少国民であった私には、即、軍歌のあれこれに繋がるのです。困ったものです。 (2017年07月14日 (金) 22時41分)[11121]

加津子 > 私は、応援歌と受け取りました。かたつむりが自分と重なりました。 (2017年07月15日 (土) 10時44分)[11130]

月番 > 世代によっても受け取り方が異なるのですね。 (2017年07月15日 (土) 11時44分)[11136]

美保子 > カタツムリの目標とするものがダムだなんて、気の毒ですが、あの巨大なコンクリートの壁を点にもみえるかどうかのカタツムリが進んでいる姿を思い浮かべたとき、洋子さんのように愛おしく、「進めや進め」でひたすらさがいいなあとおもいました。 (2017年07月16日 (日) 16時00分)[11175]

榮一 > 取り合わせの句と思います。かたつむりがダムを見に行くのではないと思います。ダムを見に山路を登るに家族を鼓舞して「進めや進め」と命令的に言っているようです。それに歩みの鈍いカタツムリを配合しているのです。ダムを見にで切れないと思っています。 (2017年07月19日 (水) 13時49分)[11218]

世話人 > 作者は石田剛さんです (2017年07月20日 (木) 20時19分)[11240]
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12 やがて盆人の往き来のしきりかな     投稿者:世話人 (2017年07月12日 (水) 22時31分)[11062]
   循子 宜子  (2点)  


月番 > 説明的なのが気になったのですがどうでしょうか。 (2017年07月13日 (木) 05時39分)[11087]

宜子 > 「人の往き来」といいながら、実は魂の、亡き人のそれと見えました。やがて盆ですから。お盆の時期は、過ぎ去った人が特に懐かしくなります。と、ここまで読んで、いつか自分の中の思い出に浸っていました。句の善し悪しは分かりませんが、そのような気分にさせてくれた一句でした。 (2017年07月15日 (土) 13時39分)[11146]

循子 > 辺鄙な山村などでは人口減少に歯止めがかかりません。明日香村などもその一つです。室生村も合併して宇陀市となりましたが、人口が減っていることに変わりはありません。良い環境で子育てをしたいという若いカップルが移住してくると、話題となり、地方のTVが取り上げたりしますが…。そんな集落にも八月の盆が近づくと、都会へ出て行った子や孫たちが里帰りし、いっときは盆踊りなどで、集落は賑いを見せます。そういう光景を思い、ホッとする句でした。 (2017年07月15日 (土) 15時28分)[11154]

オサム > 句の内容はすばらしいと思いました。共感できます。ただ句の形という点では、月番様がおっしゃるように、特に(やがて盆)というのがちょっと散文的(説明的)であると思いました。(やがてお盆である。今年も、生者、死者含めて人の往来が頻繁になるのである。)という文章を直接的に17音に縮めた感じがちょっと冗長かなと思ったのです。時々、俳句の入門書などに、「俳句は線ではなく、点である」というのを見かけます。そういう意味では掲句の形は線的かもしれません… (2017年07月17日 (月) 00時06分)[11182]

月番 > 採られた方は郷愁からでしょうか。オサムさんには踏み込んだ解説を有難うございます。 (2017年07月17日 (月) 16時28分)[11192]

循子 > 線ではなく点である。そのとおりですね。つい情に惹かれがちなのは私の悪癖です。気を付けます。有難うございました。 (2017年07月18日 (火) 11時05分)[11204]

榮一 > 盆と正月は帰省や旅行などで人の往来が多くなるのは当たり前ですね。集落の若者の同窓会などもそんな時期に多いように思います。 (2017年07月19日 (水) 13時53分)[11219]

世話人 > 作者は新保吉章さんです (2017年07月20日 (木) 20時20分)[11241]
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13 ひと棲まぬ市営住宅のうぜん花 投稿者:世話人 (2017年07月12日 (水) 22時31分)[11061]
  保子 寿美 鈴子 眞佐子 進二 吉章  (6点)      


月番 > 上五に工夫の余地がありそうな気がします。ご意見をお願いします。 (2017年07月13日 (木) 05時40分)[11088]

進 二 >  句の実の部分が空き家になった市営住宅、 のうぜん花の花の色・大きさ・植物全体の広がり、そこへ開花期の鬱陶しさが先ず。煩わしさがよく見えました。 (2017年07月15日 (土) 13時53分)[11149]

鈴子 > 市営住宅に限らず、空き家をよく見かけます。上五の「ひと棲まぬ」はリズムを考えての事でしょうが、わたし自身は「ひとの棲まぬ」で頂きました。今が盛りの凌霄花がしずかに揺れているさまが読み取れます。 (2017年07月15日 (土) 21時07分)[11157]

保子 > 建て替えの為か人の居なくなった市営住宅。凌霄花のはらりと散ってすぐ次の花が明るく派手やかに咲いている。次の世代への逞しさを感じました。 (2017年07月16日 (日) 01時18分)[11167]

眞佐子 > 凌霄花は切っても切ってもそこらに根を張ってあちこちから芽を出す力強い植物ですので、人が居なくても勢いよく花を咲かせているのだと思います。凌霄花の逞しさが良く出ています。 (2017年07月16日 (日) 16時45分)[11178]

榮一 > 高度成長時代の市営の団地ですね。団塊世代の結婚と大いに関係がありそうです。少子化の現代では団地や市営住宅は余り需要がなさそうです。空き家が多くなるのも納得ですね。かといって惹かれるまではいきませんでしたが。 (2017年07月19日 (水) 14時05分)[11220]

世話人 > 作者は安田循子さんです (2017年07月20日 (木) 20時21分)[11242]
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14 会議室の椅子をひく音梅雨曇        投稿者:世話人 (2017年07月12日 (水) 22時29分)[11060]
  杏花 宜子 保子 直 鈴子 進二 剛 吉章
  美保子 千尋 主宰 (12点)


月番 > 今月の最高点句です。書き込みをお願いします。 (2017年07月13日 (木) 05時43分)[11089]

宜子 > 会議室の椅子を引く音が聞こえるのなら、おそらく会議の前か後。ギーなり、ゴトンなり、ちょっとした音に反応した瞬間。季語の梅雨曇がいろいろなことを想像させます。その想像を邪魔しないように書かれています。 (2017年07月15日 (土) 13時45分)[11148]

進 二 >  社員旅行の打合せではなさそうですね。然るべき議案とずっしりした椅子が浮かんできますね。後は些かの緊張をもって議長の入室を待つ。窓の外は梅雨曇り。いやはやですね。「椅子をひく音」にリアリティーが出ましたね。 (2017年07月15日 (土) 14時05分)[11150]

保子 > 「椅子をひく音」に緊張感あり。会議の真最中に思わず椅子を引いて体勢を立て直そうとしたのかも。 (2017年07月16日 (日) 01時31分)[11168]

美保子 > 案外、まだ、入社間もない、新入社員が、慣れない会議の真っ最中に椅子をひいたら、ギ と一瞬、音がしてしまった。皆の視線を浴びて社会人の大変さを味わったのでしょうか。季語の梅雨曇が座っている人の状況まで想像させてくれるようでした。 (2017年07月17日 (月) 16時07分)[11189]

> 自分の経験に照らし合わせての想像を書いてしまうが、椅子を引く音は、きっと重苦しい会議を終えた際の音ではなかろうか。どんな会議でも、常に問題が提起されて、ほとんどがその対応等を協議するものである。梅雨曇りがそんな事を暗示させているようだ。立派な円卓やお尻の埋まるような椅子の会議もあり、これは椅子を引く音など聞こえる筈も無い会議である。この句の会議室からは椅子を引く音が聞こえるのだ、会議に加わった人達の会議を終えた安堵感のような音なのだろう。 (2017年07月18日 (火) 09時22分)[11200]

> 私は、今玄鳥の他、大和高田市主催の「葉月句会」に参加している。市の公民館会議室で第一水曜午後一時から実施、一人五句提出二十名で約百句の句を、八名で手分して表に書き込み、コピーして全員に配布して歩く。毎月、戦場です。この雰囲気よく、解ります。 (2017年07月19日 (水) 09時51分)[11207]

榮一 > 営業会議を思い出します。朝の9時から遅い時は夜の11時までしていた記憶があります。引く音はこれから会議が始まる音ですね。現在は昔のような効率の悪い会議はしないようです。梅雨曇りが憂鬱さを思わせますね。 (2017年07月19日 (水) 14時13分)[11221]

世話人 > 作者は石田加津子さんです。今月の最高点を得られましたので、来月の月番をお願いします。 (2017年07月20日 (木) 20時22分)[11243]
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15 室生寺の闇に煌めく恋蛍         投稿者:世話人 (2017年07月12日 (水) 22時28分)[11059]
  洋子 淳子 杏花 寿美 美保子 (5点)


月番 > 「闇」と「恋蛍」が気になりました。 (2017年07月13日 (木) 05時45分)[11090]

洋子 > 昔、高野山が女人禁制だったので、室生寺は別名女人高野と呼ばれていました。恋に悩む女人がたくさん訪れたことでしょう。それを「闇に煌めく恋蛍」と表現されたのでしょうが、主宰先生がいつもおっしゃっておられるように、少し情が出過ぎているかな、と思いました。「闇に煌めく蛍かな」の方がすっきりと伝わるように思いました。 (2017年07月14日 (金) 10時31分)[11108]

月番 > 分かりやすい解説を有難うございます。 (2017年07月14日 (金) 11時09分)[11115]

循子 > 室生寺門前の川は大阪の淀川までつながっていると、受付の女性からお聞きしたように思います。水に関わる龍伝説の地でもあります。蛍も出るのでしょうね。「闇に煌く恋蛍」は洋子さんがお書きのとおり、情の出過ぎた感じ。女人の怨念を思わせるようです。 (2017年07月14日 (金) 23時11分)[11122]

月番 > 「情の出過ぎ」がお二人の一致点です。控え目の表現を心掛けるべきですね。 (2017年07月15日 (土) 11時49分)[11137]

美保子 > 室生寺は長い間、行ってみたい憧れの場所で、行ってからは、室生寺という名前だけでも、反応してしまうぐらい、好きなお寺になりました。皆さんが書いていらっしゃる通り、なのでしょうが、自分でも作句の時に心がけるべきことなのですね。 (2017年07月16日 (日) 15時51分)[11174]

榮一 > 室生寺、闇、恋蛍では情感が出過ぎです。これだけ揃うと作為を強く感じてしまいます。 (2017年07月19日 (水) 14時16分)[11222]

世話人 > 作者は村上直さんです。 (2017年07月20日 (木) 20時24分)[11244]
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16 川風に揺れる簾や倚松庵        投稿者:世話人 (2017年07月12日 (水) 22時27分)[11058]
  義之 孝子 保子 加津子 主宰  (6点)


月番 > 「倚松庵」がポイントと思いますが。 (2017年07月13日 (木) 05時50分)[11091]

循子 > 20と同じ谷崎潤一郎ゆかりの倚松庵が舞台です。考え方として川風に簾が揺れるのは、至極当たり前のシーンであろうかと思い、両作品の間で、最後まで迷いました。しかし、これはこれで「倚松庵」をシンプルに描いていることが魅力でもあります。 (2017年07月13日 (木) 15時15分)[11099]

月番 > 簡潔な書き込みを有難うございました。。 (2017年07月14日 (金) 11時14分)[11116]

加津子 > 私は川風に惹かれました。家の中を通り抜けるようです。訪れたことがないので想像がふくらみました。 (2017年07月15日 (土) 22時05分)[11158]

保子 > 「椅松庵」詳しいことは分かりませんが、上五、中七で奥ゆかしい風情を感じました。 (2017年07月16日 (日) 01時44分)[11171]

孝子 > 場所がわからなくて、調べてまた新しいことを知るチャンスを頂いたと感謝しています。でも今はこの字がでてこないので省略しています。そういうわけで知ったことから想像していただきました。昔は谷崎氏の奥さんのことで、いろいろとやなひとと思っていましたが、今回感じ方もかわりました。句としてはすっきりしていいと思いました。 (2017年07月17日 (月) 20時15分)[11194]

榮一 > 倚松庵は住吉川沿いにあります。住吉川は少なくなった天井川です。谷崎はここで細雪を書いています。外連味がなくシンプルでいいと思います。 (2017年07月19日 (水) 14時22分)[11223]

世話人 > 作者は森内洋子さんです (2017年07月20日 (木) 20時25分)[11245]
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17 終焉の予言の喇叭凌霄花        投稿者:世話人 (2017年07月12日 (水) 22時20分)[11057]
    吉章  (1点)


月番 > むずかしい作品ですが、吉章さん解説を宜しくお願いします。 (2017年07月13日 (木) 05時53分)[11092]

吉章 > これが最終のメッセージであり、今後は金輪際この件について二度と論議を行わないという予告の文言のように解した。喇叭の余韻がもの哀しく耳底にひびく、淋しい静なのうぜんかつらの花が少し揺れている。作者には無情の花というべき。 (2017年07月15日 (土) 14時06分)[11151]

循子 > 身近な人間関係としての読みも当然あるかと思いますが、私は「終焉の予言の喇叭」というフレーズはは新約聖書の「ヨハネの黙示録」を念頭に書かれているのだと思いました。内容は信仰に関わることなので、深く読んだことのない私の理解が及ぶところではありません。ただ七人の御使いがそれぞれ喇叭を与えられ、次々に鳴らして人々に警告する。宗教画でもときどき天使が喇叭を鳴らしているものを見かけます。最近は殆ど見なくなりましたが、黄色い喇叭状の花が俯きに咲いているのを屡々見かけました。訊いたら、あれはエンゼルトランペットという花だということでした。成程うまく名付けたものだと思いましたが、凌霄花も近年よく見かけるのは、エンゼルトランペットの小型みたいな形の新種?が多いようです。ヨハネ黙示録に詳しい方の作品かと感じましたが、外れていたら作者さん、お許しを。 (2017年07月17日 (月) 23時16分)[11196]

榮一 > ヨハネの黙示録迄出てくるとお手上げです。確かにのうぜん花や朝顔はラッパ型ですが。 (2017年07月19日 (水) 14時26分)[11224]

世話人 > 作者は宮本義之さんです (2017年07月20日 (木) 20時25分)[11246]
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18 木苺や渓の流れに手を洗う 投稿者:世話人 (2017年07月12日 (水) 22時18分)[11056]
保子 直 加津子 進二 美保子  (5点)      


月番 > 「木苺」の効果を教えてください。 (2017年07月13日 (木) 05時55分)[11093]

加津子 > 木苺の赤い色に渓の流れがいっそう清冽に感じました。 (2017年07月15日 (土) 22時59分)[11160]

保子 > 「木苺や」で切れていますが、作者は摘んだのでしょうか。その手を渓の流れで洗ったのでしょうか。紅い色の落ちるまで。対岸に木苺が密集してあったのでしょうか。五感を刺激されます。 (2017年07月16日 (日) 01時59分)[11172]

美保子 > 小学校、中学校を自然豊かな所で過ごしました。木苺の赤、渓 と言えば、石に当たって、砕けるしぶきの白、あるいは石や魚が透けて見える流れ、色の対比が浮かびあがるようなきれいな句だと思います。 (2017年07月17日 (月) 15時55分)[11188]

> 先日、二上山に登りました。竹内街道の一番登り易い路からいくと、あじさい、夾竹桃、合歓の花、半夏生の花が満開でした。木苺には会えなかつたが、登り路に沿つて、小川があり、手を洗いタオルを濡らして首に巻き楽しい登山でした。
(2017年07月19日 (水) 08時46分)[11206]

榮一 > 摩耶山の谷川沿いの流れに沿って成っていて木苺はよく取って食べました。実の黄色やつでしたが名前は知りません。田舎育ちは神戸に来てもその辺の臭覚は確かなものでした。手を洗うのは取った後か取る前か、いずれにしても子供時代はあんまり必要性を感じませんでした。 (2017年07月19日 (水) 14時40分)[11225]

世話人 > 作者は松谷眞佐子さんです (2017年07月20日 (木) 20時26分)[11247]
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19 水彩のモンパルナスや半夏雨     投稿者:世話人 (2017年07月12日 (水) 22時18分)[11055]
オサム 鈴子 紫翠 眞佐子 加津子 (5点)


月番 > この作品の魅力を教えてください。 (2017年07月13日 (木) 05時57分)[11094]

加津子 > 芸術家が愛した頃のモンパルナス。季語がいいと思いました。今のモンパルナスには、59階建ての高層ビルがそびえていて半夏雨は似合わないと思いました。 (2017年07月15日 (土) 22時37分)[11159]

オサム > そういえば、あのモジリアニを題材にした「モンパルナスの灯」という映画もありました。若き芸術家がこぞっていた19世紀後半から20世紀前半のモンパルナスの町。水彩画を見ながら、希望と絶望が交差したそんな時代のことを思い起こしているのかもしれません。半夏雨は…それなりに効いていると思いました。 (2017年07月16日 (日) 00時12分)[11163]

眞佐子 > 実際のモンパルナスの町は知りませんが、私も「モンパルナスの灯」の映画を思い出していただきました。モジリアニの描く女性の姿に、半夏雨も良いのではないかとおもいました。 (2017年07月16日 (日) 16時55分)[11179]

鈴子 > 水彩のモンパルナス、想像の膨らむ好きな句です。季語の半夏雨も効果的にはたらいたように思います。 (2017年07月18日 (火) 22時13分)[11205]

榮一 > 水彩画のモンパルナスですね。芸術家たちが沢山集まった街と聞きます。画も実際の街も知らないので想像がつきませんでした。半夏雨は半夏生の日に降る雨の事ですね。画も陰鬱な画なのかもしれませんが。 (2017年07月19日 (水) 14時47分)[11226]

世話人 > 作者は佐藤美鈴さんです (2017年07月20日 (木) 20時27分)[11248]
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20 倚松庵の松の夕蝉男下駄       投稿者:世話人 (2017年07月12日 (水) 22時16分)[11054]
   オサム 淳子 義之 孝子 循子 美鈴 千尋 眞佐子 剛 
   加津子 (10点)


月番 > 高点句です。やはり「倚松庵」がポイントと思いますが。 (2017年07月13日 (木) 06時00分)[11095]

義之 > 句の作り方としては既視感があるのでしょうか。具材も揃い過ぎといった感じですが、一読すれば、実に心地よい響きです。 (2017年07月14日 (金) 23時45分)[11124]

紫翠 > 書かれた通りと思います。 (2017年07月15日 (土) 11時52分)[11138]

循子 > 16と同じ倚松庵を扱っているので迷いました。結局こちらを頂いたのですが、そのあとも気になりました。松、夕蝉、男下駄。それぞれがかなり自己主張しているようで、つまりは義之さんの「具材も揃い過ぎといった感じ」そのもの。確かに一読した時は、こちらに惹かれる。でも倚松庵を描くには16で十分ではないか、踏ん切り悪く、そんなこと考えております。すみません。。 (2017年07月15日 (土) 16時36分)[11155]

オサム > たしかに揃い過ぎ感もあるとは思います。ただ、これだけの材料が揃ってこそ、夕方帰宅した潤一郎が、松子夫人と倚松庵の居間で庭を眺めながらのんびり過ごしている姿などが浮かんできたのです。 (2017年07月16日 (日) 00時23分)[11164]

眞佐子 > 循子さんと同じで16と迷った句でした。具材も揃いすぎかもしれませんが、こちらも良いと思いました。 (2017年07月16日 (日) 17時03分)[11180]

> ネットのお陰で、訪ねたことも無い場所が見える時代である。大谷崎と呼ばれた文豪は、この倚松庵の外に、京都や神奈川にも旧邸として家が保存され残っているらしい。16番の句と同じ「倚松庵」と云う古い建築物に凭れた句であるが、16番はモノクロだが、この句は少し色彩が見えるような気がした。そして焦点のあたる男下駄が何となく艶っぽい。小説は読んだ記憶もないが、句の裏側にはそれなりの時代の景色は見えて来るようだ。 (2017年07月18日 (火) 09時34分)[11201]

榮一 > 倚松庵、松、夕蝉、男下駄と具だくさんです。揃い過ぎて重たく感じてしまいました。物語が出過ぎるようです。 (2017年07月19日 (水) 14時52分)[11227]

世話人 > 作者は樋口進二さんです (2017年07月20日 (木) 20時30分)[11249]
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21 炎天や地獄の門の裸体像    投稿者:世話人 (2017年07月12日 (水) 22時15分)[11053]
   循子 寿美 美保子 主宰  (5点)   


月番 > 取り合わせの作品ですが、循子さん鑑賞をお願いします。 (2017年07月13日 (木) 06時05分)[11096]

循子 > ロダンの「地獄の門」と思います。未完に終わった、もとは石膏の作品。ブロンズ像が製作されたのは死後だそうで、世界に幾つかあります。地獄の門の頂上に三体の裸像。その下のタンパンと言われる部分に有名な「考える人」があります。三体の裸像はそれを見下ろしているようです。タンパンの下の扉と両端の部分には様々のポーズの人体。ダンテの神曲に想を得たとかで、それぞれ意味のある人物らしいのですが、詳細は知りません。長いダンテの神曲も読み込んだわけではありませんが、人間の救いの無さ、というようなものを感じます。掲句は国立西洋美術館のブロンズ作品でしょうか。天辺の三体の裸像の、触れれば火傷しそうな熱が「炎天」という季語で伝わってきました。それは「地獄の門」と意味的な繋がりも出てくるのですが。 私が実物を見たのはオルセー美術館の石膏作品でしたから、その時は別の衝撃でした。
日本の地獄絵には、その先に救いがありますが、西洋の地獄の門はもっと厳しい(という気がする)。 (2017年07月13日 (木) 15時00分)[11098]

月番 > きめ細かく、分かりやすい鑑賞を有難うございました。俳句は奥が深いですね。 (2017年07月14日 (金) 11時24分)[11117]

榮一 > 地獄の門は上野の西洋美術館のロダンの作品です。ロダンの地獄の門は世界に七つあるそうです。裸体に炎天がよく効いています。 (2017年07月19日 (水) 14時57分)[11228]

世話人 > 作者は久野孝子さんです (2017年07月20日 (木) 20時31分)[11250]
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22 青梅雨の部屋の真ん中オルゴール  投稿者:世話人 (2017年07月12日 (水) 22時13分)[11052]
    義之 孝子 (2点) 


月番 > 「オルゴール」の効果を義之さんお願いします。 (2017年07月13日 (木) 06時08分)[11097]

義之 > 歳時記にある通り、青梅雨は青葉の頃の梅雨と解釈。そんな時期、部屋のまん中にオルゴールがあったとしても、違和感はない。定番の「トロイメライ」だろうか?が聴こえてくる。上五〜中七から、庭に面した、ゆったりしたリビングルームが見える。透明感あふれる作品である。 (2017年07月14日 (金) 23時36分)[11123]

月番 > 明快な鑑賞と解説を有難うございました。 (2017年07月15日 (土) 11時54分)[11139]

孝子 > 中七で一応きれているので、オルゴールが部屋の真ん中にあるとは思わなかった。つい先日探し物をしていて鏡台のしたに箱があり、何だっけと思いだしてみたら、漆器の箱で開けてみたら、曲が流れオルゴールだった。青梅雨の少しくらい心理気分のときに、ふっとオルゴールを聞く。音が静かに部屋をながれる。たしかに透明感が感じられる句です。 (2017年07月17日 (月) 20時30分)[11195]

循子 > この句にも興味があって、どうしようかと迷いました。ただ、「真ん中」で切れるような感じもあり、「真ん中(の)オルゴール」と「の」を補って読むか、それも迷いました。私は全く何もない部屋、その真ん中にオルゴール一つだけがある。ちょっとシュールな景を想像しました。メロディもそれほど長閑なものではなく…青梅雨のせいかも知れません。心惹かれるものがあります。 (2017年07月17日 (月) 23時54分)[11198]

榮一 > オルゴールが働いていませんし句を分からなくしています。作者は何が言いたいのかそれが伝わってきませんでした。 (2017年07月19日 (水) 15時00分)[11229]

世話人 > 作者は桝室杏花さんです (2017年07月20日 (木) 20時32分)[11251]
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七月定例句会 投稿者:世話人 (2017年07月12日 (水) 22時11分)[11051]

句会準備中 (^Д^)

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六月定例句会 投稿者:世話人 (2017年06月12日 (月) 21時51分)[10870]
句会の皆様
 今年も梅雨の候となりました。梅の木のある家のお庭から、青い実が落ちてきます。
俳句界では、俳句をユネスコ無形文化遺産へ登録しようという運動が起こっているようです。この運動を進めている有馬朗人氏は俳句を「真珠のような美しい短詩」と書いています。
それでは、今月も22粒の真珠のような句が揃いました。皆様のコメントを待っています。
主宰先生、今月もご指導ご教示のほど宜しくお願い申し上げます。
今月の月番は、小川紫翠さんにお願いします。  宜子

     句会 19日(月)まで  作者発表 20日(火)


紫翠 > 不慣れな進行となりますが、全員のご参加とご協力宜しくお願い致します。 (2017年06月13日 (火) 10時04分)[10871]

世話人 > 期日が来ましたので、作者を発表しました。
主宰先生、今月も各句へのご指導、ご指摘誠に有り難うございました。
今月の最高点句は小川紫翠さんの作品でした。二ヶ月続けての月番となります。お忙しいところ恐れ入りますが、宜しくお引き受け下さいますようお願いします。書き込みを頂きました皆様、大変、勉強になりました。有り難うございました。
それでは、今年も猛暑の季節、なんとか乗り切りましょう! (2017年06月19日 (月) 20時59分)[11049]

進行係 > 慣れない進行にもかかわらず、たくさんの書き込み有難うございました。主宰先生におかれましては、全作品にわたりご指導を頂き厚く御礼申し上げます。 (2017年06月20日 (火) 06時27分)[11050]
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