玄鳥 定例句会

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05・職を辞す文の書き出し風光る 投稿者: (2014年04月13日 (日) 16時16分)[3215]
 3点(淳子 進二 紫翆) 


月番 > 「職を辞す」というのはどういう状況と思われましたか。「風光る」ですから希望のようなものを感じましたが、進二様いかがでしょうか。 (2014年04月15日 (火) 20時27分)[3257]

進二 >  春は定年を全うされた方、又、株主総会をもって退任された方から、思いの籠った退職の挨拶文を戴く季節であります。一抹の寂しさや今迄出来なかったことを、これから、どう楽しもうかの期待が読み取れるものであります。座五に「風光る」があることで、この方の仕事人生の充実感や達成感が感じ取れます。読まして貰った方まで「良かったですね。お疲れ様でしたね。」の気持ちになります。「文の書き出し」の措辞も、これからを感じさせていいですね。私も、いずれは書く立場に。 (2014年04月18日 (金) 10時33分)[3315]

孝子 > 読みの下手な私は退職届、辞表とよんでしまいました。でも、風光るでまだまだ希望があるよ人生には、とよみました。 (2014年04月18日 (金) 16時05分)[3320]

> 石田加津子さんでした。 (2014年04月20日 (日) 10時33分)[3347]
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06・紋白蝶父に未完の納経帳 投稿者: (2014年04月13日 (日) 16時15分)[3214]
 6点(オサム 紋子 眞佐子 宜子 紫翆 吉章)


月番 > 「父に未完の」というフレーズで、櫂未知子の「白梅や父に未完の日暮あり」を思い出しました。 (2014年04月13日 (日) 21時54分)[3223]

吉章 > 父は故人..を前提にして採った句。作者の知らない父の一面をふと垣間見た。若し元気でいたらこの納経帳はもう余白が少ないだろう。と作者の知らない父の一面を覗いた?紋白蝶との関わりは作者しか分からない。
(2014年04月15日 (火) 14時15分)[3252]

オサム > 納経とは辞書によると、(現世の安穏、来世の幸せを祈願し、あるいは追善供養のために、経文を写して諸国の霊場に納めること。)とある。掲句からは色んなことが想像できるが、私は東日本大震災で失った大切な人への追善供養を思った。納経は道半ばながら、ある意味、父の魂はようやく解放されたに違いない。(紋白蝶)がそう思わせてくれる… (2014年04月16日 (水) 01時01分)[3275]

月番 > オサム様の「紋白蝶」の読み方、感心しました。納経帳は、私は、寺社にお参りした時に記念にスタンプを押す朱印帳と同じものかなと思い、お遍路など回り切れなかったということかなと思ったりしていました。 (2014年04月16日 (水) 09時36分)[3277]

宜子 > 「未完の納経帳」に惹かれました。そして「未完の納経帳」に配された「紋白蝶」
の、なんと優しく、美しいことかと。  (2014年04月18日 (金) 06時17分)[3313]

紋子 > 私の納経帳も空白の多いことに気づかされた句です。発心のころを忘れいる今の私は、「父に未完の納経帳」に素直に心を寄せられます。「紋白蝶」に優しさが溢れています。 (2014年04月18日 (金) 14時55分)[3316]

> 岡部榮一主宰です。 (2014年04月20日 (日) 10時35分)[3348]
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07・浮彫の飛天の踵紫木蓮 投稿者: (2014年04月13日 (日) 16時14分)[3213]
 10点(義之 オサム 加津子 紋子 宜子 章子 梟夢庵 主宰)


月番 > 宇治平等院の修復が終わり、浮彫の飛天が美しく飛んでいることでしょう。 (2014年04月13日 (日) 21時57分)[3224]

オサム > 仏を讃え、光背のごとく舞う天女のしなやかな踵。川原寺裏山で数多く出土した三尊專仏上部の浮彫の飛天あたりでしょうか。そんな彫刻を鑑賞した後、外に出ると、紫木蓮が空の同じ方を向いていっせいに咲いております。きっと作者様の目には虚空を舞う飛天がはっきりと見えてきたことでしょう。掲句の崇高な取り合わせに脱帽です… (2014年04月17日 (木) 01時35分)[3301]

千尋 > オサムさんの読みに脱帽です。
飛天のかわいらしい踵に目をつけたところが良いなあ。楽器を奏でる飛天ではなくて舞踊担当の飛天なのでしょうね。点を投じるべきでした。 (2014年04月17日 (木) 19時57分)[3306]

紋子 > 優雅な飛天の踵と紫木蓮の取り合わせ、宇治平等院鳳凰堂の雲中供養菩薩52体に、魅せられて飽かず眺めていたことを思い起こしました。
(2014年04月18日 (金) 15時19分)[3318]

加津子 > 飛天の踵と紫木蓮の取り合わせに躍動感と上品さを感じました。 (2014年04月18日 (金) 17時24分)[3323]

榮一 > 宇治の平等院を思いました。飛天の踵が見えていた記憶はありませんが妙に実感があります。紫木蓮のふくよかな蕾や色もよくあっているようです。 (2014年04月19日 (土) 03時53分)[3332]

> 安田循子さんでした。 (2014年04月20日 (日) 10時36分)[3349]
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08・土筆出よ蒲公英咲けよ瑞巌寺 投稿者: (2014年04月13日 (日) 16時13分)[3212]
 1点(眞佐子)


月番 > 東北の被災地に向けての句と思われますが、眞佐子様お願いします。 (2014年04月15日 (火) 20時30分)[3258]

眞佐子 > 東北の被災地に対する励ましの句としていただきました。松島湾の近くの瑞巌寺及び湾の小島の五大堂も津波の被害受けたと思います。土筆も蒲公英も咲いて、元の東北に早く戻って欲しいものです。 (2014年04月17日 (木) 19時36分)[3304]

榮一 > 震災の東北ですね。応援歌はわかりますが通り一遍のような気がしました。 (2014年04月19日 (土) 03時44分)[3331]

> 舛室杏花さんでした。 (2014年04月20日 (日) 10時37分)[3350]
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09・ひとり啜りさざ波となる卒業子 投稿者: (2014年04月13日 (日) 16時13分)[3211]
 3点(美保子 洋子 孝子)


月番 > 卒業式の風景と思いますが、美保子様、いかがでしょう。 (2014年04月15日 (火) 20時34分)[3259]

美保子 > 「ひとり啜り」という表現が新鮮で、最初はわからなくて、調べてわかったのですが、この場合は「すすり泣く」位の意味でいいのでしょうか。卒業式で、一人が涙ぐむとその輪が広がって・・さざ波となる という風に読みました。 (2014年04月15日 (火) 22時42分)[3266]

月番 > 美保子様、ありがとうございました。私もそのように思います。よくあることと思いました。 (2014年04月15日 (火) 23時11分)[3267]

> 新保吉章氏でした。 (2014年04月20日 (日) 10時38分)[3351]
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10・紅枝垂樹液も桜色ならむ 投稿者: (2014年04月13日 (日) 16時12分)[3210]
 2点(剛 保子) 


> 「む」は(ん)推量の意を表す助動詞であるが、転じて意思,仮想、可能と多様な意もあるようだ。色を断定している潔さのようなものがふと思えて面白い。心情を桜に託す句は多い、この年の紅枝垂桜に見惚れて(入れ込んで)いるのでしょう。毎年見上げる花の色は、或る年には鮮やかに見え、また或る年は褪せて見えることもある。毎年花が終わり始めると来年も見られるかと思うのは、私ばかりでは有るまいと、思えば何となく納得させられる。 (2014年04月15日 (火) 11時29分)[3246]

保子 > 「樹液も桜色ならん」ちょっと間を置いて違う世界に入ったような感じ。羨ましい感覚。 (2014年04月16日 (水) 21時34分)[3291]

美保子 > この句も戴きたかった句の一つです。紅枝垂れの花の色は樹液からにじみ出たのではと思うほど、きれいな色だと・・ああ、日本人に生まれて良かったと。「花見に行きたい」という私に夫は釣に行きたいがために、「つつじの頃に行こう」と言いました。花見といえば、桜ですよね。 (2014年04月19日 (土) 20時47分)[3341]

> 月番の森内洋子さんでした。 (2014年04月20日 (日) 10時39分)[3352]
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11・海棠や化粧化粧の般若面 投稿者: (2014年04月13日 (日) 16時11分)[3209]
 2点(主宰)


月番 > お面のことについてはからきしだめなので、主宰先生、思いっきりご講義下さいませ。 (2014年04月13日 (日) 22時00分)[3225]

循子 > 「化粧」は般若面からして「けわい」と読むのでしょうか、それとも「けしょう」でよいのでしょうか?そんなところで閊えてしまいました。 (2014年04月14日 (月) 23時47分)[3237]

梟夢庵 > 私は日本語のレトリックによくある同音異字のもじりかと思いました。つまり「化粧化粧」は「化生化生」だと読みましたが。それだけで一句を支えるのは無理でしょう。なお、「化粧化粧」を「ケワイケショウ」と読ませる例もあるようです。 (2014年04月15日 (火) 22時09分)[3264]

月番 > 梟夢庵先生、化粧化粧、あるいはケワイケショウとはどういうことでしょうか。ネットで検索しても、化粧品の瓶のような写真が並んでいるだけです。よろしくお願いします。 (2014年04月15日 (火) 23時25分)[3269]

循子 > ありがとうございます。「化粧化粧」が同意語を重ねて一語となり、「ケワイケショウ」と使われるとは、全く知りませんでした。狂言の《鏡男》、《金岡》に出てくると、辞書にあります。日本語は面白いと、改めて感じるところです。しかし梟夢庵先生の「化生化生」には、もっと感じ入っております。作者の方にそれだけの作意があったとしたら凄いなあと敬服。いっそだれにもわかりやすく「化粧化生」と表記するのは×ですか?もっともそうなると一語ではなくなりますね。 (2014年04月16日 (水) 00時03分)[3271]

榮一 > 「けわいけしょう」は言葉を重ねてリズムをとっているのでしょう。般若が鬼女の面であれば女の業の化身だろうと思う。海棠の花に楊貴妃の故事があるようです。牡丹などと同じく美しさを例える花のひとつのようです。句は海棠を見てふと楊貴妃の故事から生涯を思ったのでしょう。海棠の花にも業のようなものを思ったのでしょう。 (2014年04月19日 (土) 03時38分)[3330]

> 宮本義之氏でした。 (2014年04月20日 (日) 10時40分)[3353]
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12・万華鏡の中の暖色目借時 投稿者: (2014年04月13日 (日) 16時10分)[3208]
 2点(美鈴 章子)


月番 > 章子様よろしくお願いします。 (2014年04月15日 (火) 23時27分)[3270]

章子 > 孫達が帰った後の万華鏡と目借時とくれば春昼の至福のひと時うつらうつら夢心地です。 (2014年04月16日 (水) 09時37分)[3278]

月番 > 章子様、ありがとうございました。お孫さんの残していかれた万華鏡なのですね。状況がよくわかりました。美鈴様はどうでしょう。 (2014年04月16日 (水) 09時53分)[3281]

> 久野孝子さんでした。 (2014年04月20日 (日) 10時40分)[3354]
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13・回り道のデイケアーバス花の土手 投稿者: (2014年04月13日 (日) 16時09分)[3207]
 4点(美鈴 洋子 惠美子 循子)


循子 > 一年に一度の桜です。ちょっと回り道をして、川沿いの道を走ってあげるスタッフの優しさ。そのことに1点を投じたいと思いました。来年の桜を見ることの出来る保証は無い、と毎年思いながら20年ほど経ちましたけど。 (2014年04月14日 (月) 23時25分)[3235]

月番 > 私は循子様と同じ気持ちでいただきましたが、美鈴様、恵美子様はいかがでしょうか。 (2014年04月15日 (火) 08時56分)[3243]

美鈴 > 花の盛りに郡上八幡に行ったのですが、市内循環バスが出ていまして、利用いたしました。その折に高齢の方の乗り降りの介助をさせていただいたことを思い出しました。
デイケアーの行き返り、花を楽しんでおられる人のうれしそうなお顔が浮かんできます。 (2014年04月15日 (火) 18時38分)[3255]

惠美子 > 母が 小高い丘のデイケアーバスで、近くのお寺へ寄って下さった桜が綺麗だった!と、目を輝かせていたことを思い出させてくれました。 いつか・同じ経験をするのだろうな〜と思うと、素通りは出来ない句です。 (2014年04月16日 (水) 10時25分)[3283]

榮一 > 心模様はわかりますがやはり敬遠してしまいます。 (2014年04月19日 (土) 03時59分)[3333]

> 樋口進二氏でした。 (2014年04月20日 (日) 10時41分)[3355]
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14・茶畑に逃げれば蜆蝶に会う 投稿者: (2014年04月13日 (日) 16時08分)[3206]
 1点(淳子)


月番 > 「逃げれば」はどう効いているのでしょう。 (2014年04月13日 (日) 22時13分)[3227]

循子 > (主人公が)蜆蝶を見たのは茶畑に逃げたからだということなのでしょうか。そこらの因果関係がわかるようで、わかり難い。 (2014年04月14日 (月) 23時34分)[3236]

梟夢庵 > ちょっと難しいので間違っているかもしれません。まずこの句は文語ではなく口語表現です。文語であれば「逃げれば」ではなく「逃ぐれば」ですから…。それはさておき、この句の「ば」(接続助詞)は逃げるの已然形「逃げれ」に付いています。その用法はいろいろありますが、その中の偶然的条件で「茶畑に逃げてきたところ、たまたま蜆蝶に会った」ということです。ただ、この句は<逃げて来し茶畑蜆蝶に会う>と二句一章の形にするべきかと思います。それでも、「どうして逃げて来たの?」と言う人は無視すればよいと思います。間違っても<泣きに来し茶畑蜆蝶に会う>などと妥協してはなりません。 (2014年04月17日 (木) 23時25分)[3309]

月番 > 淳子様、独選句です。コメントをお願いします。 (2014年04月19日 (土) 09時18分)[3337]

淳子 > 青空の下見渡す限り広い緑の茶畑に可憐に飛び交う蜆蝶がとても合つているような気がしました。紋白蝶だったら採らなかったと思います。逃げれば、にすこし抵抗を感じましたが、茶畑と蜆蝶にひかれてしまいました。梟夢庵先生が説明して下さってすっきりしました。 (2014年04月19日 (土) 11時39分)[3338]

月番 > ありがとうございました (2014年04月19日 (土) 12時01分)[3340]

> 鈴木美保子さんです。 (2014年04月20日 (日) 10時42分)[3356]
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15・三粒ほどもらう仁丹春の昼 投稿者: (2014年04月13日 (日) 16時07分)[3205]
 12点(義之 加津子 紋子 鈴子 宜子 循子 吉章 千尋 梟夢庵 主宰)


月番 > 今月の最高点です。賛否両論のご意見を楽しみにしております。 (2014年04月13日 (日) 22時17分)[3228]

吉章 > 仁丹という懐かしい健康常備薬と春昼の組み合わせが、自ずから人と人のふれあう暖かさのような想いがじわりと湧きあがってくる、そんな気持ちで
を与えてくれるようで戴いた句。 (2014年04月15日 (火) 13時58分)[3250]

吉章 > 「そんな気持ちを」..に訂正 (2014年04月15日 (火) 14時01分)[3251]

加津子 > 小さなケースから掌に仁丹を出すのは至難の業です。出過ぎてしまったのを皆で分け合ったのかまわりの仲間達の気配も感じていただきました。 (2014年04月15日 (火) 14時29分)[3253]

紋子 > 眠気を催すほどののどかな春昼と、爽やかな仁丹の清涼感との取り合わせが素晴らしい。銀色の仁丹の小さな粒、「三粒ほど」の表現が良くて頂きました。 (2014年04月15日 (火) 16時33分)[3254]

梟夢庵 > 情景はよく見えます。そしてこの句の読みは、それ以上でもなければそれ以下でもありません。そう考えた途端この句に納得し、この句は私の中にすっぽりおさまりました。 (2014年04月16日 (水) 22時53分)[3297]

宜子 > 難しい言葉も、難解な言い回しも無く、優しく軟らかく表現している、このような句が好きです。 (2014年04月18日 (金) 06時06分)[3311]

榮一 > 容器を振ったら三粒ほど手の平に乗ったのでしょう。手の平で光る仁丹が見えるようです。 (2014年04月19日 (土) 04時03分)[3334]

> 今月の最高点は伊藤保子さんです。 (2014年04月20日 (日) 10時44分)[3357]
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16・月夜野にぜんまいゆると解きけり 投稿者: (2014年04月13日 (日) 16時06分)[3204]
 2点(美保子 惠美子)


月番 > 「月夜野」は固有名詞としては群馬県北部にあった町で、町村合併により町名は消滅しましたが、月夜野パーク、月夜野ビードロパーク、月夜野きのこ園など、いろいろな施設があるようです。 (2014年04月13日 (日) 22時11分)[3226]

循子 > 「解きけり」は他動詞です。ここでの使い方はおかしくないでしょうか?
月夜野は月番さんによれば地名だそうで、こんな美しい町名が消えたとは残念。 (2014年04月15日 (火) 00時23分)[3240]

美保子
「解きけり」は他動詞で、「ぜんまいがゆると解いた」という程度に意味になるのではないかと思いながら、頂きました。素材の一つ一つに惹かれてしまったということです。「解きけり」を「解けてしまった」という意味にしようと思ったらどのようにすればいいですか。ご指導くださればうれしいです。 (2014年04月15日 (火) 22時00分)[3263]

梟夢庵 > 「解きけり」は他動詞ですが「解けけり」とすれば自動詞になります。「け・け・く・くる・くれ・けよ」(か行自動詞下二段活用) (2014年04月15日 (火) 23時17分)[3268]

惠美子 > すこし気になりながら・・深く考えていないこの頃を反省しています。  この句の時は 人間は優しい・善い夢を見ているように思える句。 (2014年04月16日 (水) 10時42分)[3285]

美保子 > 梟夢庵先生、ご指導ありがとうございます。自分で文法の本で確認すべきところを申し訳ありません。このように、教えて頂けるのですから、少しずつでも自分の物になるように頑張ります。「月夜野」という町名は本当に消えてしまったことは惜しいですね。作者様はひょっとすると、この地の出身なのかなと思いました。そして、恵美子さんの書いていらっしゃるような雰囲気の句だと思いました。 (2014年04月16日 (水) 21時51分)[3293]

> 山内宜子さんでした。 (2014年04月20日 (日) 10時45分)[3358]
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17・スナックの足拭きマット花の雨 投稿者: (2014年04月13日 (日) 16時06分)[3203]
 8点(義之 美鈴 オサム 加津子 洋子 宜子 保子 章子)


月番 > 高点句で、沢山の方の共感を得られた句です。ご感想をお願いします。 (2014年04月15日 (火) 20時36分)[3260]

オサム > せっかく満開の花見を楽しんで一杯やっていたのに、雨が降り出したのである。とりあえず退散して帰路についたものの、途中で頃合いのスナックを発見してしまったのである。足ふきマットを越えて、心の中の桜を肴に第二ラウンドが始まるのである… (2014年04月16日 (水) 00時38分)[3274]

梟夢庵 > 花の雨と足拭きマットつまり原因と結果が並べてある構成はどうかと思います。配合の句としても飛躍のおもしろさがありません。
(2014年04月17日 (木) 21時42分)[3308]

> 若林千尋さんでした。 (2014年04月20日 (日) 10時46分)[3359]
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18・梵字消ゆ卒塔婆伝う春の雨 投稿者: (2014年04月13日 (日) 16時05分)[3202]
 1点(吉章)


梟夢庵 > 上五を「消ゆ」と終止形で切らないで、「消ゆる」と連体形にして中七以下に続けるべきでしょう。<梵字消ゆる卒塔婆伝ふ春の雨>でしょうか
…。 (2014年04月14日 (月) 21時57分)[3234]

循子 > 梟夢庵先生のご指摘通りと思います。どこかひっかかる感じがあったのですが。 (2014年04月15日 (火) 00時33分)[3241]

吉章 > 上五の訂正によって、より実感として春雨の風情が鮮明になった感じがします。梵字は普通でさえ解読出来ない字体ですが、雨に濡れて更に判読出来ず故人への想いが更に深まるのではと惹かれる処がありました。 (2014年04月15日 (火) 13時35分)[3247]

> 渡辺淳子さんでした。 (2014年04月20日 (日) 10時47分)[3360]
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19・無人島漂着さくら植へにけり 投稿者: (2014年04月13日 (日) 16時04分)[3201]
 2点(美保子 杏花) 


月番 > 「十五少年漂流記」をちらりと思いました。「植へ」は「植う」が、ゑ・ゑ・う・うる・うれ・ゑよと活用しますので、「植ゑにけり」となると思うんですけど。 (2014年04月15日 (火) 20時48分)[3261]

美保子 > 月番様、「植ゑにけり」が正しいのですね。ありがとうございます。この欄への書き込みをしたつもりだったのですが、今見たら、ありませんでした。重なるかもしれませんがその時はお許しください。掲句については、よく無人島に持っていくものを問われることがありますが。「さくらを植える」という行為が何物にも優先されるということに惹かれました。 (2014年04月16日 (水) 22時17分)[3295]

梟夢庵 > 月番さんの書かれたとおりです。「植う」はワ行下二段活用です。 (2014年04月16日 (水) 22時25分)[3296]

> 木村オサム氏でした。 (2014年04月20日 (日) 10時48分)[3361]
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20・一車線残る都電に花の雨 投稿者: (2014年04月13日 (日) 16時03分)[3200]
 8点(剛 杏花 紋子 進二 鈴子 循子 梟夢庵) 


月番 > 都電は東京都が経営する軌道(路面電車)の略称及び愛称で、1972年以降は荒川線のみとなっているそうです。 (2014年04月13日 (日) 22時29分)[3229]

循子 > 路面電車はクルマ社会の到来で邪魔もの扱いされ、ほとんど姿を消しましたが、思えば廉くて便利な交通手段でした。軌道にヒールが嵌りこんで、困った経験は私だけではないようでした。車掌さんまで乗っていたことが嘘みたいです。「花の雨」が効きすぎるくらいよく付いていて、いい感じ。 (2014年04月16日 (水) 23時41分)[3299]

鈴子 > 一車線に違和感を感じながらも、中七、下五の都電に花の雨に惹かれて選をしてしまいましたが、一車線ではなく、一路線、一系統にされた方が良かったように思います。ゆっくり、ゆっくり走っている都電には心が和みます。まして、花の雨ならなおさらです。 (2014年04月17日 (木) 18時21分)[3303]

梟夢庵 > 以前にもこのネット句会に都電荒川線が登場しました。沿線の薔薇が配合されていたと記憶しています。今回は雨にぬれた枝垂れ桜でしょうか、この句は剛さんの世界。名セリフが期待されます。剛さんお願い致します。 (2014年04月18日 (金) 15時16分)[3317]

> 安田さんや太田さんの書かれている通りです、都電はとても懐かしい。いまは都バスや地下鉄に取って変わりましたが、市ヶ谷台地の牛込の奥に住んで居た頃に、13系統と呼ばれた都電で飯田橋まで出て、12系統に乗り換えて勤め先まで通っていました。いまはその下を大江戸線が走っております。残ったこの荒川線も二度目の東京の勤務先、南池袋のすぐ近く停留所が有りましたが、乗ることも無く過ぎてしまいました。残った理由は、この路線だけが都電を通すだけの路線道路だったと訊いて居りますが、どうなのでしょうか。混みに混んだ高層ビルやマンションの谷間に秘かに咲いて、花を散らす桜には、一際の風情があると思い込みました。 (2014年04月18日 (金) 21時22分)[3327]

梟夢庵 > 早速に書込みを頂き、剛さんありがとうございました。 (2014年04月18日 (金) 21時37分)[3328]

> 三島章子さんでした。 (2014年04月20日 (日) 10時49分)[3362]
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21・半分は花に埋もれ観覧車  投稿者: (2014年04月13日 (日) 16時02分)[3199]
 5点(惠美子 孝子 眞佐子 鈴子 千尋)


千尋 > 何処にこんな観覧車のある遊園地が?・・と考えて思い浮かべたのは、浅草花やしきの遊園地です。 (2014年04月14日 (月) 15時06分)[3233]

千尋 > 満開の花の雲から出るとその桜の下で手をふっているのお母さんが見え隠れします。
今お台場などにあるような、あんな大きな観覧車ではなく、デパートの屋上などにあった籠が10個くらいの小さな観覧車を思い出しました。兄と二人で乗ったな〜。 (2014年04月15日 (火) 01時37分)[3242]

鈴子 > 私も5年ほど前浅草花やしきの観覧車に乗ったことがあります。桜時ではありませんでしたがこじんまりとした遊園地の観覧車に乗り、急に子供に還った気分になったひとときでした。花時だったらきっと掲句のような光景だったかも知れないと思いながら頂きました。
(2014年04月15日 (火) 21時08分)[3262]

惠美子 > 動物園の桜時の観覧車を想像しました。 上から眺める桜やこどものはしゃぐ声まで聞こえてきて・・半分は花に・・は、巧い表現方だと思いました。 (2014年04月16日 (水) 11時05分)[3287]

眞佐子 > 随分昔のことですが、友達とお花見に行ったのが、桜の名所の遊園地でした。花の間から見える観覧車やジェットコースターを眺めながら弁当を食べた事を懐かしく思い出させてもらいました。遊園地は今はもうありません。半分は花に埋もれてはよく解ります。 (2014年04月17日 (木) 20時17分)[3307]

> 佐藤美鈴さんでした。 (2014年04月20日 (日) 10時50分)[3363]
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22・穴を出づ兵隊蟻の大あぎと 投稿者: (2014年04月13日 (日) 16時02分)[3198]
 5点(剛 美保子 美鈴 鈴子 千尋) 


美保子 > 「穴を出づ」は春の季語で「蟻」は夏の季語だと思うのですが、このような場合はいいのかと思いながらでも、「大あぎと」がブリキの兵隊を思わせて楽しく穴を出てくる様子を思ってしまいました。 (2014年04月15日 (火) 22時36分)[3265]

月番 > 「蟻」は夏の季語ですが、「蟻穴を出づ」は「啓蟄」のことで春の季語だそうです。因みに「蟻穴に入る」は秋の季語として載っていました。 (2014年04月16日 (水) 09時43分)[3279]

美保子 > 月番様、ありがとうございます。考えてみれば、「蛇」も夏の季語ですから、同じように考えればよかったのですね。勉強しなければならないことばかりです。 (2014年04月16日 (水) 22時08分)[3294]

循子 > 掲句だと「穴を出づ」は兵隊蟻にかかっているので、連体形にするべきではないでしょうか? (2014年04月16日 (水) 23時17分)[3298]

月番 > 循子様、確かに連体形にするべきところでしたね。 (2014年04月17日 (木) 00時36分)[3300]

> 虫達が冬籠りから穴を出る(這いだす)のは、啓蟄と云う季語に代表されるが、蛇などはまた別格のようである。盛んに穴を出入りする蟻に焦点を合わせ、虫眼鏡等で眺めている趣があって、この句は一種の観察の上の想像の世界、虫達のカリカチュア?と、でも云えば良いのかも知れない。いま虫達は薬物を撒かれたりして、最近は蟻もそこいら辺りでは見かけないが、巣穴を深く掘って蟻も越冬をして、じっと春を待つ。生態学上の蟻や蜂はコロニーを持つとされ、役割もはっきりとしている。働き蟻の中でも、兵隊蟻と呼ばれるのは動きも活発で攻撃的であり、大顎(あぎと)を持つ。気温が高くなると、繁殖をする為の女王蟻の餌を求めて活動を始める。子供の頃に蟻を捕えて手や足に噛みつかせ、胴を切り離すと蟻の頭だけ噛みついたまま残されてしまう、そんな遊びがあった。視点は「大あぎと」に定まって、何やら人間の世界の事にも思える。 (2014年04月17日 (木) 08時51分)[3302]

千尋 > 剛さん、そんな遊びがあったなんて・・。
「穴出づる兵隊蟻の大あぎと」とすれば、簡単に五七五にできたはずですが、それでは上から下へ流れて句にしまりが無くなってしまいます。「穴を出づ」ここで切れているのではと思い戴きました。穴を出たのはもちろん蛇も百足も蟻もと読みました。わたしの苦手なものばかりです。 (2014年04月18日 (金) 02時25分)[3310]

月番 > 確かに「穴を出づ」で切ってもいいですね。皆様のご意見にいつも右往左往の私です。 (2014年04月18日 (金) 16時46分)[3321]

> 梟夢庵先生でした。 (2014年04月20日 (日) 10時52分)[3364]
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23・のどけしや天眼鏡で見る盆栽 投稿者: (2014年04月13日 (日) 16時01分)[3197]
 5点(オサム 淳子 惠美子 孝子 保子) 


オサム > 縁側から庭の盆栽をゆっくりと眺めていて、もう充分に堪能したのである。ふっと思いついて天眼鏡を取り出して、改めて盆栽の一枝一枝をじっくりと見ているのである。それでも春の日永の午後の時間はまだたっぷりあるのである… (2014年04月16日 (水) 00時24分)[3273]

月番 > 面白いストーリーですね。他の皆様はいかがでしょう。 (2014年04月16日 (水) 09時47分)[3280]

惠美子 > のどかな平凡さが・すこし物足りなくもあり(すみません)至福のときでもある句に惹かれました。 (2014年04月16日 (水) 11時23分)[3288]

保子 > 冒頭の「のどけしや」で幸せな感じが充分出ていると思いましたが、その幸せ感のお仲間に入りたくて選をしました。 (2014年04月16日 (水) 21時46分)[3292]

淳子 > 保子さんと同じ思いです.盆栽はいたしませんが花が大好き。それぞれの花鉢が、重くなって思案中です。 (2014年04月19日 (土) 11時53分)[3339]

> 今井紋子さんでした。 (2014年04月20日 (日) 10時53分)[3365]
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24・海軍の挙手花冷えの九段下 投稿者: (2014年04月13日 (日) 16時00分)[3196]
 7点(義之 杏花 進二 眞佐子 循子 紫翆 吉章)


月番 > 「九段」と聞けば二葉百合子の「上野駅から九段まで〜」という「九段の母」を思い出し、終戦前後の幼児期にすぐに帰ってしまいます。靖国神社があり、昭和の、戦争中の思い出が色濃く残っているところですね。 (2014年04月13日 (日) 22時39分)[3230]

循子 > 海軍の挙手、九段下。花冷えが据えられて完成です。十二分にパターン化した句と思いながら、やはり手が伸びてしまう。戦中派の感傷といわれればそれまでです。歌は知りませんが、「九段の母」という映画をこどもの頃に観たような…。 (2014年04月15日 (火) 00時12分)[3239]

吉章 > 100%戦争の回想句です。この傾向の作品からもう足を洗いたいと思いながら、矢張りつい手を出して仕舞う自分から抜けられないことを、改めて認識しております。 (2014年04月15日 (火) 13時47分)[3248]

月番 > ほとんど戦後派に属する義之様はいかがですか。 (2014年04月16日 (水) 10時38分)[3284]

月番 > 上記、同色にて失礼いたしました。 (2014年04月16日 (水) 10時47分)[3286]

義之 > 月番様、ご指名恐れ入ります。まずはネットからの引用です。「九段下」:九段北三丁目に靖國神社があり、「九段」「九段下」が同神社の通称にもなっている。九段南一丁目には日本遺族会が本部を置く九段会館が、また隣接する三番町には千鳥ヶ淵戦没者墓苑がある。九段南一丁目には千代田区役所があり、周辺は公的機関が多い。地区名は、江戸城吹上庭園の役人の官舎が坂の途中に9棟並んでいたこと、もしくは急坂で9つの段があったことが由来とされる・・・・・。
 「ゲゲゲの女房」というTVドラマがありましたが、モデルとなった水木しげる氏は戦後、自分が経験した戦争の体験を自らの漫画の題材として、発表したとあります。当時、私が中学生のころ、貸本屋の世界で、太平洋戦争をテーマとした漫画が、茂氏の作品をはじめ、一時一世を風靡しておりました。何冊も読み漁るうち、戦争のことをくまなく知ることになったのです。原発にしろ、靖国問題にしろ、日本の国益を左右する重大なテーマだと考えますが、明確に自分の意見を主張することが難しいのは、私の無知のせいでしょう。首相がなんと言おうとも、作者は靖国にお参りをし、帰路、振り返り、海軍式の小さな敬礼で敬意を払うのです。

(2014年04月18日 (金) 19時22分)[3325]

月番 > 義之様、ありがとうございました。「海軍の挙手」が具体的に見えてきました。この「海軍の挙手」を別の解釈をされた方もおありかと思いますので、どうぞお書き込下さい。 (2014年04月19日 (土) 09時04分)[3336]

> 剛でした。目論んだ、海軍の小さな挙手を宮本さんが書いてくれました、有難う。 (2014年04月20日 (日) 10時25分)[3342]
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四月定例句会について 投稿者: (2014年04月13日 (日) 15時58分)[3195]
定例句会の準備を致します。

  ゆく春の耳掻き耳になじみけり 万太郎
  赤い椿白い椿と落ちにけり   碧梧桐

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26年度ネット句会参加費(年会費)納入のお願い 投稿者:節子 (2014年03月21日 (金) 19時15分)[3193]
今年度のネット句会参加費をお願いいたします。
なお、年会費の対象期間は、26年1月〜12月です。
 年会費  1000円 
 締切日  5月末日
 納入先  紀平節子(みなと支部) 郵送又はメール便でお願いします。
 (受領確認:句会掲示板に掲載します。ご確認ください)


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三月の定例句会について 投稿者: (2014年03月13日 (木) 20時34分)[3036]
  北陸は朝から一日雨が降り続きました。きのうは一日晴れて暖かい南風が 吹き、気温が15℃を超えて、気象台は春一番と宣言しましたが、まだまだ三 寒四温の日が続きます。今日は全国的に春の嵐が吹き荒れて居るようで、皆 さま気を付けてお過ごしください。

  少し遅くなりましたが、選句が揃いましたので、3月の定例句会の準備を 致しました。今月の月番は先月の最高点者の宮本義之さんです、宜しくお願 い致します。岡部主宰、梟夢庵先生には、ご指導をお願い致しますと共に、 参加の皆さまにも宜しくお願い申し上げます。
 また、13日の開催予定が少しずれこみましたので、終了日を19日(木)から 20日(金)と、一日繰り下げて、21日に作者名を記載いたします。


義之 > 定例句会に参加させて頂くだけでも重荷と感じる中、思いもかけず月番という重責を担い、戸惑っております。不慣れで、何かと不手際があると思いますが、皆様方には、できるだけ多くの書き込みを頂きますよう、よろしくお願いします。 (2014年03月14日 (金) 02時24分)[3037]

月番 > 3月の句会もあと残り3日となりました。まだ書き込みのお済でない方、ご意見ご感想を、お願い致します。因みにGQの句番については、未だ空白です。お採りになられました方、ご意見のある方々の書き込みをよろしくお願いします。 (2014年03月18日 (火) 09時32分)[3123]

> 今日は春彼岸の中日です。三寒四温の日が続いておりますが、皆さんお元気でしょうか。もうすでに九州各県と高知で桜の開花宣言がなされ、桜前線は北上を始めました。北海道に上陸するのは4月の終わり頃のようで、それにしても日本列島は長い。期日が来ましたので投句者名を記載いたしました。岡部主宰、梟夢庵先生には適切なご指導を戴き有難うございました。また月番を務めて下さいました、宮本義之さんを始め、参加の皆さまにも厚くお礼を申し上げます。来月も更に宜しくお願い致します。 (2014年03月21日 (金) 10時15分)[3192]

榮一 > やはり重いテーマです。戦争を体験した人が高齢になっています。昨今の中国や韓国の主張もどうかとは思いますが正しい歴史の検証と教育は確実に実施する必要はあると思います。 (2014年04月19日 (土) 04時14分)[3335]
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01・天と地をつなぐがごとく春驟雨 投稿者: (2014年03月13日 (木) 20時27分)[3035]
(美鈴 杏花 鈴子 保子)4点


月番 > 春のにわか雨・・・実景は良く見えますが、「春驟雨」の春は効いているのでしょうか? (2014年03月14日 (金) 02時50分)[3039]

循子 > 「天と地をつなぐがごとく」で、実景というよりむしろ斜線で描かれた浮世絵の景がすぐに浮かびました。そんなところに掲句の弱さもあるのかと思いました。春驟雨は驟雨の激しさよりも、「どこか、華やぎと艶とを含んでいる(角川俳句大歳時記)」ので、そういうものが少し出てほしかったという気がします。。
(2014年03月15日 (土) 11時55分)[3062]

梟夢庵 > やはり「ごとく俳句」のわるい例というべきでしょうね。
むしろ「ごとく」などない方がすっきりするのでは…。
春を出そうとしても浮世絵に負けそう…。
(2014年03月16日 (日) 22時00分)[3104]

榮一 > 見立てにも飛躍がほしいですね。 (2014年03月20日 (木) 00時56分)[3148]

> 鈴木美保子さんでした。 (2014年03月21日 (金) 09時51分)[3170]
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02・声たてて折れた古木や春の雪 投稿者: (2014年03月13日 (木) 20時27分)[3034]
 (無点)


月番 > 「声たてて」が私には分かりにくいのです。擬人法なのでしょうか。それとも作者自身の叫びなのでしょうか。皆様よろしく願いします。

(2014年03月14日 (金) 02時56分)[3040]

循子 > 時ならぬ春のドカ雪で、庭の古木が音立てて折れた瞬間でしょうか。永い年月を共に生きてきた古木だけに「声たてて」に作者のかたの思いがこもっているのでしょうが、ちょっと言い過ぎの感があり、残念です。 (2014年03月15日 (土) 12時03分)[3063]

> 何の古木かは解らないが、時ならぬ春の大雪で折れてしまった。古木その物?はたまた枝か、が気になる。単純に声を出さない方が良いと思う。 (2014年03月18日 (火) 11時27分)[3131]

榮一 > 雪の重みで木が折れる時の音を擬人化したようですが平凡な感じです。 (2014年03月20日 (木) 00時54分)[3147]

> 久野孝子さんでした。 (2014年03月21日 (金) 09時52分)[3171]
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03・橋下に猫住みつきぬ春の水 投稿者: (2014年03月13日 (木) 20時26分)[3033]
 (義之 孝子 鈴子 梟夢庵 主宰)7点 


義之 > 具材も表現方法も平凡で、何の衒いも感じさせませんが、長閑な春の情景が浮かんできます。こういう句に出会うと、心が和みます。奥行のある句なので様々な深読みが可能です。「猫住みつきぬ」からその猫を間接的に飼っておられる橋下の住人の姿も想像できます。春の雪解け水の冷たさも詩情を豊かに感じさせます。 (2014年03月14日 (金) 19時37分)[3044]

千尋 > つい猫の傍にいるホームレスが気になりました。 (2014年03月16日 (日) 12時48分)[3091]

孝子 > 近くに一級河川があり、橋も近いのでこの光景はよくみます。ブルーテントの家も多く並び、犬や猫もすみついています。なかには、門から入口まで、豪華に?しているのもあったりして・・脱線しました。すみません。春の水がきいてるとおもいます。
(2014年03月16日 (日) 14時53分)[3093]

梟夢庵 > 座五の「春の水」が平凡のようですが、巧みな止めと思います。そのため出てきそうなホームレスが気になりませんでした。なお、私なら字余りになっても「橋の下に」とします。 (2014年03月16日 (日) 22時19分)[3105]

循子 > 橋下にはどうしても抵抗があります。「橋の下に」に賛成です。 (2014年03月17日 (月) 09時53分)[3110]

えいいち > 「橋の下に」でのびのびします。初句の字余りはあまり気になりませんから。 (2014年03月20日 (木) 01時01分)[3149]

> 佐藤美鈴さんでした。 (2014年03月21日 (金) 09時52分)[3172]
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04・抜けし歯を空に抛りて卒園す 投稿者: (2014年03月13日 (木) 20時26分)[3032]
 (オサム 加津子 惠美子 紋子 進二 眞佐子 宜子 循子 主宰)10点    


月番 > 今月の最高点句です。お採りになりました皆さま、書き込みをお願い致します。 (2014年03月14日 (金) 02時37分)[3038]

加津子 > 元気な男の子のランドセル姿まで見えてきて楽しくなりました。 (2014年03月15日 (土) 00時54分)[3053]

循子 > 子どもの頃、抜けた歯を空か屋根かに抛り投げて、
げて、新しい歯が生えてくるようにというおまじないがあったように思いますが、定かではありません。目新しくはないけれど、乳歯が生えかわるという成長期は力と希望があって、こちらも素直に卒園おめでとうと言ってあげたい。加津子さんがお書きのように、なぜか男の子が浮かびます。 (2014年03月15日 (土) 12時19分)[3064]

惠美子 > 幼稚園はたいてい二階建て・・男の子が屋根に向けてなげたのでしょう〜ね。 おそらく 届かず・・花壇の土に落ちるのも・かわいい花を咲かすのでしょうね〜! (2014年03月15日 (土) 13時30分)[3067]

循子 > すみません、いま気がつきました。[3064]の書き込み、見苦しい箇所がありました。 (2014年03月15日 (土) 20時47分)[3080]

千尋 > 初めて乳歯が抜けたとき(ぐらぐらになった歯を歯医者さんで抜いてもらいました)、祖母から下の歯が抜けた時は上すなわち屋根の上に、そして上の歯が抜けたときは縁の下に投げて良い歯が早く生えるようにお祈りするのよ!歯は一生使う大事なものだからと教わりました。
ですからこの句はちょっと当たり前なことかな〜と思って通り過ぎました。 (2014年03月16日 (日) 02時11分)[3086]

孝子 > 千尋さんとまったく同じに教わりました。このごろは、高層建築がふえて、教えようがなくなってきて困ります。だから、空にほうりても卒園すで収めたのもあまり、感じませんでした。 (2014年03月16日 (日) 14時58分)[3094]

眞佐子 > 私も千尋さんと同じように教わりました。「卒園す」で次は小学学校の入学式と、子供の成長が感じられていただきました。 (2014年03月16日 (日) 19時52分)[3097]

眞佐子 > すみません「学」が二重になりました。 (2014年03月16日 (日) 19時55分)[3098]

榮一 > 歯を屋根に抛るのは卒園児では少しどうかとは思いましたが。 (2014年03月20日 (木) 01時05分)[3150]

> 今月の最高点は森内洋子さんです。 (2014年03月21日 (金) 09時53分)[3173]
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05・春の風邪カルボナーラとロゼワイン 投稿者: (2014年03月13日 (木) 20時25分)[3031]
 (杏花 進二 千尋)3点


月番 > 日曜日のランチでしょうか?杏花様お願いします。 (2014年03月14日 (金) 19時41分)[3045]

循子 > カルボナーラとロゼワインなら、食欲が出るというのが、春風邪なんでしょうか?それとも、そうしたご馳走を食べることを楽しみにひたすら養生につとめるということ?あるいはカルボナーラとロゼワインは春風邪のイメージ、ということ?教えてください、千尋さん。 (2014年03月15日 (土) 12時29分)[3065]

梟夢庵 > 名詞ばかり並べてありますので、いかようにも読めますが
あまり難しく考える句ではなく、ムードで読めばいいのではないでしょうか。ところで
<マダムX美しく病む春の風邪 高柳重信>はフランス人と確信します。 (2014年03月16日 (日) 23時10分)[3106]

千尋 > マダムXはフランス人ですか。美人は何をしても絵になるのですねぇ。それにしてもこの掲示板の活字のエックスはペケに見えて色気がありませんね。
循子さん、わたしはカルボナーラを食べないので大きな口は叩けません。ベーコンやミルク類、チーズ、卵黄で作ったソースに絡めたスパゲティは栄養価もあって、見た目もきれいで体にも良さそう。ピンクのワインもムードを盛り上げる。実際にはそうとう鬱陶しいものだが、軽いおしゃれな春の風邪もあるのではないかと思いました。 (2014年03月18日 (火) 01時23分)[3122]

榮一 > パスタとワインの取り合わせですがいろいろと候補がありそうです。 (2014年03月20日 (木) 01時10分)[3151]

> 浅村恵美子さんでした。 (2014年03月21日 (金) 09時54分)[3174]
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06・千の風受けてふくらむ猫柳 投稿者: (2014年03月13日 (木) 20時24分)[3030]
 (美保子 保子 紫翠)3点


美保子 > 千の風 はとても有名になった歌の題名でもあります。百、千など 多数 を表す言葉でも重い言葉とありふれた感じの言葉とがあるので、この 千の風も少しだけ迷いましたが、猫柳がいろいろな希望の風を一身に受けとめてふくらんだ、なんて素敵だと思いました。 (2014年03月15日 (土) 20時16分)[3076]

保子 > 照る日曇る日その時々の風を「千の風」と表現したのでしょう。ゆったりとした感じを受けました。 (2014年03月18日 (火) 23時28分)[3137]

紫翠 > 「千の風」が気になりましたが、情景を良く捉えていると思います。 (2014年03月19日 (水) 10時35分)[3140]

> 若林千尋さんです。 (2014年03月21日 (金) 09時55分)[3175]
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07・うららかや途中止まりの電車来る 投稿者: (2014年03月13日 (木) 20時23分)[3029]
 (剛 加津子 淳子 進二 保子 紫翠 吉章 梟夢庵)9点


吉章 > 途中止まり、が効果があったと思います。何だ途中止まりかという呟く声や、まだ終点までの電車が来ないのか?などの不満の声が「うららかや」と奇妙に結びついて思わず手が動いた。そんな感じでした。 (2014年03月14日 (金) 19時03分)[3043]

加津子 > 私は、作者がその電車に乗ったのか気になりました。途中どまりの電車に乗って乗り継いで少しゆったりのんびりした気分になったのではと思いました。 (2014年03月15日 (土) 01時16分)[3054]

美保子 > 恥ずかしいのですが、「途中止まり」という意味があまりはっきりしないのです。終点まで行かないという意味でしょうか。どなたかお教え下さい。 (2014年03月15日 (土) 20時33分)[3079]

義之 > 通常、終点まで行く電車やバスが、ラッシュ時や、終電の時間帯によっては、途中駅止まりとなっている場合があります。又、JRなどの巨大交通網では、事故でダイヤが乱れたとき、途中の駅で運行停止となるようなケースもあります。いずれの場合も、乗客の混乱や戸惑いを避けるため、運行関係者側は、表示や放送等で注意を呼び掛けているようです。 (2014年03月16日 (日) 02時18分)[3087]

美保子 > 義之さん、さっそく教えてくださってありがとうございます。自分でもあまりに当たり前の事をお聞きしたようで、苦笑しています。宮崎は陸の孤島と言われるぐらい田舎で地下鉄も電車も走っていません。鉄道の便もよくなく、東九州自動車道が昨日全面開通したばかりです。ですから、本当に車が生活のほとんどを支えてくれています。だから、感覚としてわからなかったようです。 (2014年03月16日 (日) 21時12分)[3103]

> 住んで居る地に依っても異なるが、地方の電車は殆ど始発から、終点までが普通であって、途中止まりの電車は少ない。朝の通勤や登校の時間帯以外は一時間に一本のみもある。関東や関西の大都市圏の電車は、準急、特急と冠を持つ電車さえあって、後発して次々と各駅停車を置き去りにする。作者は電車の表示を見ながら、乗ろうか乗るまいかと逡巡して居るのでは無さそうで、目的地へ急ぐようでも無いのだろう、麗らかがそれを示している。上手いと思う。 (2014年03月18日 (火) 11時06分)[3129]

紫翠 > 住まいの最寄り駅までゆかない電車を見送る軽い失望感を上手く表現されたと思います。「うららか」との関わりをどう読むのかがポイントのように思います。 (2014年03月20日 (木) 17時22分)[3166]

> 今井紋子さんです。 (2014年03月21日 (金) 09時56分)[3176]
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08・整体で出くわす従妹花菜漬 投稿者: (2014年03月13日 (木) 20時22分)[3028]
 (保子 紫翠)2点


循子 > ある、ある!そんな感じなのですが、「従妹」の必然性が私にはわかりませんでしたので、通過しました。 (2014年03月18日 (火) 10時53分)[3127]

保子 > 「従妹」と出くわす?出くわしてしまった?何やら微妙な心理の「出くわす」を感じ面白い。「花菜漬」がちょっとこぢんまりしているかなと思います。 (2014年03月18日 (火) 23時42分)[3139]

紫翠 > なかなか俳句表現になじまないようなところをうまく掬い上げたと思います。 (2014年03月19日 (水) 10時38分)[3141]

榮一 > 季語の花菜漬が乱暴な気がしました。 (2014年03月20日 (木) 01時14分)[3152]

> 石田加津子さんでした。 (2014年03月21日 (金) 09時57分)[3177]
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09・菜の花やサナトリウムに俳誌着く 投稿者: (2014年03月13日 (木) 20時21分)[3027]
 (美保子 洋子 惠美子 孝子 紋子 進二 宜子 循子 千尋)9点


惠美子 > 私も高血圧等で入院した折に「わかりやすい俳句の作り方」の本を買いました。
サナトリリウムに俳誌だけなら平凡感が・・ですが、菜の花の黄が 春を待つ患者さんの気持ちが出ていて・・早く回復されるような気にさせました。 (2014年03月15日 (土) 13時56分)[3068]

洋子 > 故郷の町に1級河川がながれていて、その河川敷に人が集まって体操のようなことをしていました。結核療養所の人たちだ、と聞いたような記憶があります。本当に療養所の人たちだったか定かではありませんが、きっと菜の花の季節だったのでしょう。そこの人が亡くなって、追悼文集のようなものが出されて読んだ記憶があります。療養所の人たちは俳句、短歌、詩、等文学にも親しんでいたことと思います。明るい春が来て、前向きに過ごされている療養所の皆さんの姿が見えました。 (2014年03月15日 (土) 20時03分)[3073]

美保子 > 短期の入院ならば、家族の方が届けてくれるでしょうが、直接、届くようにされていることからしても、療養生活に少しでも自分の生活の一部をそばに置いておきたいと願う気持ちなのでしょう。俳誌が届いた時の気持ちが菜の花であらわされていると思いました。 (2014年03月15日 (土) 20時04分)[3074]

孝子 > サナトリウムというからには、郊外の清浄な長期の患者を治療している療養所とおもわれます。だからこそ、直接俳誌が届くようにしているのでしょうね。菜の花の季語をもってくることにより、明るさ、希望をあらわして、詠み手も少し安心した気持になれます。 (2014年03月16日 (日) 14時46分)[3092]

千尋 > 昔はサナトリウムというと結核療養所でしたが、結核の治癒率が高くなったので今は精神疾患や認知症、脳卒中の後遺症などの病気の療養所になっているようです。
やはり今でもサナトリウムというと少し暗いイメージです。この句は今のサナトリウムではなくて、郊外にあった結核療養所でしょう。療養所の周りに広がる田園の菜の花が咲き始めた。回復期になった患者さんに俳句雑誌が届いたのでしょう。退院の目処も立ったようです。
さだまさしの「サナトリウム」も思い出しました。 (2014年03月17日 (月) 01時57分)[3108]

循子 > 堀辰雄や立原道造に憧れた青春は、いまや遥か遠くにかすんでいます。サナトリウムという言葉には特別の思い入れがあるのです。現実は暗いものを孕んでいたに違いないのですが、そこで多くの文芸・文学が生まれ育まれたことを思うと、「菜の花」の斡旋がとりわけ佳いなあ、と感じました(『菜穂子』が意識下にあるのかも)。菜の花で明るさ、希望が見えるというのは、孝子さんのおっしゃる通りです。 (2014年03月17日 (月) 10時29分)[3112]

梟夢庵 > この句のサナトリウムが昔の結核療養所でありその回想の句であったとしても、あるいは現在の例えば精神疾患のように長期療養を必要とする施設であるとしても、そこに入所中の患者が定期購読している「ホトトギス」や『俳句』を心待ちにしているのは、今も昔も変わるまいしその心情もよく分る。でも、私がへそ曲がりかもしれないが、今さら俳句の題材として取り上げるには平凡に過ぎはしないかと言いたい。もちろん、配合される季語の象徴作用によって多少の読みの広がりはあるにしても、今さらの感じは抜けない。つまり、ずいぶん昔に通り過ぎた、少し色あせた景色を見る感じ。

(2014年03月17日 (月) 22時55分)[3120]

循子 > たしかに梟夢庵先生のおっしゃる通りかも知れません。しかし、とお言葉を返すようですが、去る八日に亡くなられた村越化石氏は1941年から国立療養所栗生楽泉園に入り、過日亡くなられたのもここであったと思います。然為れば、あながち過去のこととばかりに片付けられない気がするのです。菜の花は見えない目にも鮮やかな記憶として存在するものではなかったでしょうか。 (2014年03月18日 (火) 11時25分)[3130]

梟夢庵 > 私が復員した当時は、まだストマイなどの治療薬の入手はほとんど不可能な上に食糧事情も劣悪で、結核の治療現場は悲愴であったことは知ってますし、俳句を始めて間もない私にも石田波郷の俳句は強烈な印象を与えました。それらについて云々するつもりはありません。今問題としているのは、今このネット句会に投句されている句です。近くで菜の花が咲いている高原のサナトリウムの絵画的ともいえる風景を表現している、そのことについて意見を申しあげたもので、それ以上でも以下でもありません。 (2014年03月18日 (火) 23時41分)[3138]

榮一 > 三田の療養所に入所していた四十年前のことを思い出します。その頃の療養所は木造の長屋の作りでした。それが鉄筋の十階建になり現在はなくなっています。五年ほど前に一度訪ねたところ療養所も総合病院になって結核病棟も縮小していました。句は懐かしい風景ではありましたが。 (2014年03月20日 (木) 01時24分)[3153]

> 木村オサム氏でした。 (2014年03月21日 (金) 09時57分)[3178]
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10・啓蟄や書架に掛りし菅の笠 投稿者: (2014年03月13日 (木) 20時21分)[3026]
 (義之 美鈴 加津子 淳子 紋子 眞佐子 宜子 梟夢庵)9点 


義之 > 菅の笠といえば、童謡「茶摘み」に「あかねだすきに菅の笠」という歌詞を思い出します。そして、昔話には、「笠地蔵」がありますが、現代では、お遍路さんの装束の必須品でしょうか。しかしながら、私は啓蟄と書架の取り合わせから、晴耕雨読を感じました。 (2014年03月15日 (土) 02時46分)[3057]

眞佐子 > 我が家の書架にもおわらの笠が何年も掛けられていますので、同感と思いました。啓蟄と菅の笠の取り合わせが面白かったです。因みに富山県の高岡市に菅笠の産地があります。 (2014年03月16日 (日) 20時03分)[3099]

梟夢庵 > 私は笠と啓蟄から、嵯峨野の落柿舎を思い浮かべました。庵主の去来も、立ち寄った芭蕉もそして何よりこの句の主人公の、旅に出たくてウズウズしている気持ちが伝わってくるようです。書架に掛けられた笠(=作中主人公)が啓蟄という適切な季語を得て、たちまち京の嵯峨野へ滑空し芭蕉や去来の時代へと飛翔する、その壮大なイメージの飛距離が爽快で楽しい。 (2014年03月18日 (火) 22時35分)[3136]

孝子 > ちょっと、嬉しかったのが、最初に嵯峨野の落柿舎の菅笠を思い、一番最初に学生のころ、あの馬酔木の咲いてる入口、誰もいない縁側に友人と二人座って、留守番のおじさんがお茶をいれてくれて、ゆっくりおしゃべりをした思いで、まさかその時…そのあと何度か通いましたがはじめの感動はありません。何で選ばなかったのかが自分でも不思議でしたが、書き込みをみて、あ、私の読みがまちがえてるから自信がなくて取れなかったのかとおもっていたところに、先生の評を見てうれしくなりました。何を言ってるのか自分でもわからなくなりすみません。 (2014年03月19日 (水) 17時26分)[3145]

> 岡部主宰です。 (2014年03月21日 (金) 09時58分)[3179]
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11・ポン菓子を買う母愛しひな祭り 投稿者: (2014年03月13日 (木) 20時20分)[3025]
 (無点)


月番 > 「ポン菓子を買う母」とありますが、作者の思い出なのでしょうか。それとも現実の景なのでしょうか? (2014年03月16日 (日) 02時35分)[3088]

循子 > 母親を「愛し」と思えるのは、子が齢を重ねてからだと思うので、掲句のおかあさまはかなりのお年でしょうか。そうすると、この現実は少々かなしいものと読めます。それだけに「愛し」が要らなかったというか、述べ過ぎたというか、そんな感じを持ちました。 (2014年03月17日 (月) 10時41分)[3114]

> 戦後のお菓子の少ない時代は子供の定番の菓子でした。「ばくだん」とか、「ぱっかん」と言いましたが、最近は全く見ません。この句、母はまだ存命であるように思える。安田さんの言うように、母親を「愛し」と思えるのは、お互いに年齢を重ねてからだろう。おとこ(子)に云わせれば愛しいに決まっている。「愛しい」とまで言わない方が良いと思う。 (2014年03月18日 (火) 11時51分)[3132]

榮一 > 「愛し」で言ってしまつた感がします。情や小主観は裏側に。 (2014年03月20日 (木) 01時30分)[3154]

> 舛室杏花さんでした。 (2014年03月21日 (金) 09時59分)[3180]
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12・セシウムの泥をせつせとつばくらめ 投稿者: (2014年03月13日 (木) 20時19分)[3024]
 (オサム 惠美子 淳子 孝子)4点


惠美子 > 小さな胸(?)がキュッとなる句。 東北の被災者の家も早く再建されることを願うばかりです。  (2014年03月15日 (土) 14時03分)[3069]

オサム > 一時退避させられたまま、いまだ人は戻れぬ家の軒下で、今年も燕は律儀に巣作りに励んでいるのでしょう。人間は被爆しないように、ある程度の手段を講じることが出来ますが、野生の鳥や動物たちはなす術がありません。(せっせと)が物哀しさを誘います… (2014年03月16日 (日) 00時45分)[3084]

孝子 > 悲しい句だとおもいました。 (2014年03月16日 (日) 15時01分)[3095]

淳子 > 何も知らないツバメは、自然の営みのままにせっせっとつが、いばむ姿が、穢れを知る者の目にいとしく哀しい思いを、抱きました。 (2014年03月17日 (月) 10時26分)[3111]

淳子 > せっせっとつが、いばむ姿を
せっせとついばむ姿に訂正ください。
さい。


(2014年03月17日 (月) 10時37分)[3113]

榮一 > セシウムは出さないで福島の象徴的なものを出したほうがすっきりしそうです。 (2014年03月20日 (木) 01時33分)[3155]

> この句の「せつせ」は、ひょっとしたら「せっせ」。「つ」は、小文字の「っ」ではないだろうかと、少し引っかかりました。国語辞典などに寄りますと、「せっせ」は、地道に働くさま。たゆまず努め励むさま。とあります。皆さんの投句をメールで受け付けて、ワードでその句をコピーさせて貼り付けの処理をしておりますが、ワードは「せつせ」に、注意のマークを示しました。私の悪い癖、曲解になりますが「せつせつを」せつせ、と、抑えた、縮めたようにも思えました。「せつせつ」は、せつ‐せつ【切切】心に強く迫るさま。また、心のこもっているさま。せつ‐せつ【屑屑】こせこせと小さな事にこだわるさま。「―たる小人物」せわしく働くさま。「―  」とあり、どちらにもとれるようで迷いました。 (2014年03月20日 (木) 12時36分)[3165]

> 梟夢庵先生です。 (2014年03月21日 (金) 10時00分)[3181]
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13・桜にはまだ早き夜深爪す 投稿者: (2014年03月13日 (木) 20時19分)[3023]
 (洋子 惠美子 孝子 循子)4点


循子 > 格別なんの意味があるわけでもなく、浅春の一夜、爪切っている女(の筈)。「桜はまだかいな」など思っていたら、うっかり深爪してしまった。まだ艶のある女の爪と、幻影のなかの桜の花びらの色が重なって、いっとき私はいい気分でありました。 (2014年03月15日 (土) 12時45分)[3066]

惠美子 > 私は男の方が、去年の夜桜のことなどを思い浮かべながら(きっと いい思いをされたのでは・・?)うっかり深爪をされたのでは・・と想像してしまいました。  でも、循子さまのは色っぽい!! (2014年03月15日 (土) 14時15分)[3070]

洋子 > 花冷えの走りのひりひり寒い夜、深爪のひりひり痛む感じ、早くあたたかくなれ、早く爪が伸びて、と、現実的な思いでいただきました。 (2014年03月15日 (土) 19時52分)[3071]

孝子 > 主人や息子が夜爪をきると、いつも、ほら親の死に目にあえないのにいいのとか、世を詰めるっていいことないのよと、私はいつも怒っています。だから、ほら見なさい、夜爪なんかきるから、深爪してなんて思って頂いたわけではないのですが、…桜の関連は実際わからないのですが・・ (2014年03月16日 (日) 15時07分)[3096]

えいいち > 早い、深いの並びですが「深爪す」には作為を感じてしまいました。 (2014年03月20日 (木) 01時41分)[3156]

> 山内宜子さんです。 (2014年03月21日 (金) 10時01分)[3182]
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14・「空色のたね」とふ菓子舗春の雪 投稿者: (2014年03月13日 (木) 20時18分)[3022]
 (美保子)1点


月番 > ネットで調べてみましたが「空色のたね」という菓子は、見当たりませんでした。パン屋さん、カフェなどのホームページを見つけましたが、きっと何処かに、お菓子屋さんもあるのでしょう。美保子さまお願いします。 (2014年03月15日 (土) 03時16分)[3060]

美保子 > そらいろのたね - Wikipedia
子供が幼稚園の時に、福音館の絵本を定期的に購入していました。たぶん、その時に目にした程度だったのですが、その童話の題名がお菓子屋さんの名前だなんて、まるで春の入り口に立つような気持ちになりました。 (2014年03月15日 (土) 19時56分)[3072]

洋子 > 「そらいろのたね パン」で検索すると、熊本県阿蘇郡小国町」にあるパンやさんがでています。
私は貼り付けというようなことはしたことがありませんのでできませんが、あしからず。 (2014年03月15日 (土) 20時11分)[3075]

循子 > http://soraironotane.jp/ (2014年03月15日 (土) 21時59分)[3083]

美保子 > 皆さん、ありがとうございます。私が書き込みしました、絵本のあらすじは私の貼り付けをドローして右クリックで検索して戴けば、少しだけわかるのですが。男の子が自分の模型飛行機とキツネの持っていたそらいろのたねを交換してあげたら、空色の家が生えてくる・・というような話です。実際にあるものを句に詠む時にはいかに多くの人が知っているかという事も大事だと教えて頂いたことがあります。誰にでもわかってもらえるという点では難しいのでしょうか。
(2014年03月16日 (日) 21時04分)[3102]

循子 > 福音館の絵本は私も何冊か買い与えましたが、どれも懐かしく未だに処分しかねています。「そらいろのたね」が好きだったひとが、それをお店の名前にしたということでしょうね。昔はこどもの読み物も限られていましたから、「ああ、あれ?」と言う感じで共感を得やすいと思いますが、今は国内外の素敵な絵本が溢れていますから、衆知度も低いかも知れません。福音館ではありませんが、岩波から出た「ちいさいおうち」と言う絵本が次男も私も好きで、いまも大事にしていますが、それをもとに中島京子さんが小説を書き、最近になって山田洋次さんが、それを映画に作り上げました。絵本にある赤い屋根のちいさい家が洋次監督の頭にずっとあったのだそうで、妙に親近感を持ちました。話が逸れましたが、掲句は「そらいろのたね」を知らなければ、春の雪の取り合わせも判断出来ない弱さを持っているように思います。 (2014年03月17日 (月) 00時28分)[3107]

作者 > みなさんの書き込みを読ませて頂きながら自分の迂闊さを恥じ入っております。私の思い違いだったことがはっきりしました。昨日の夕方出かけてお店の名前を確かめてきましたが、正確には「空いろ」でした。お店に行くまでずっと「空いろのたね」だと思っていましたが・・・・・どうもすみませんでした。選をして頂いた美保子さん、ありがとうがざいました。 (2014年03月17日 (月) 13時47分)[3115]

循子 > 別に「空いろのたね」というお店が現実にあるかないか、あまり問題ではないと私は思いますけれど、どうなんでしょうか。 (2014年03月18日 (火) 10時34分)[3125]

美保子 > 作者様、私も「そらいろのたね」というお店がなくても、いいと思います。私が実際にあるものと書いたのは、絵本の事(つまり、この絵本をどのくらいの方が知っているか)という事をかきたかったのです。おそらくは、(私の希望?)私の読みのとおり、作者様も「あ、絵本と同じ名前のお店だ」という流れで句がうまれたのではと、そうだとすれば、私は楽しい句に出会えたのだと・・・すみません。ひとりよがりのことを。 (2014年03月18日 (火) 20時41分)[3135]

榮一 > 屋号は特徴あるものも含めて沢山あります。この句の作り方はその中の一つです。事実がそのまま俳句になるとは限りません。作者が掴み出すものがほしいところです。 (2014年03月20日 (木) 01時51分)[3158]

> 太田鈴子さんです。 (2014年03月21日 (金) 10時01分)[3183]
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15・三寒四温父の顔母の顔 投稿者: (2014年03月13日 (木) 20時17分)[3021]
(洋子 杏花 鈴子 吉章)4点


洋子 > 三寒の時は父のように厳しく、四温の時は母のように優しい感じ、ということでいただきました。 (2014年03月15日 (土) 20時17分)[3077]

鈴子 > 季語の「三寒四温」は私にとって、なかなか手強い?季語で一句も作ったことがありませんが、掲句と出遭ってハットしました。。このところ自分の日々の暮らしに感けて、30年ほど前に亡くなった父、8年前に亡くなった母のことを思い出しました。7,5,5とリズムの悪さがありましたが、今の私はしみじみとさせられた一句でした。 (2014年03月17日 (月) 19時49分)[3119]

榮一 > 当季雑詠は暗黙の基本です。 (2014年03月20日 (木) 01時44分)[3157]

> 小川紫翆氏です。 (2014年03月21日 (金) 10時02分)[3184]
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16・女の背混じる立飲み春のくれ 投稿者: (2014年03月13日 (木) 20時17分)[3020]
 (剛 美鈴 吉章 千尋 梟夢庵 主宰)8点


月番 > 玄鳥誌2月号に大倉操さんの「ポインセチア女が通う立ち飲み屋」があります。類句かそれとも全く別の句なのでしょうか?私にはわかりませんが、両先生よろしくお願いします。 (2014年03月14日 (金) 19時52分)[3046]

> そんな句が有ったとは気が付きませなんだ。が、正直な気持ちであるが、全く別の句でしょう。どちらもそれぞれの季節の中の逞しい女性の姿を追って居るようで面白い。今の世の中はひと昔前と比べると女性の遇され方が違う、社会人であれば尚更の事であるし、この句は寒さも和らぎ始めた繁華街の片隅や駅前、たぶん仕事の退け時であろう「おーやるじゃないか」の気持ちがある。 (2014年03月17日 (月) 09時23分)[3109]

榮一 > 女性の新入社員を思いました。 (2014年03月20日 (木) 01時55分)[3159]

> 樋口進二氏です。 (2014年03月21日 (金) 10時03分)[3185]
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17・物干しの目刺し一連峡の村 投稿者: (2014年03月13日 (木) 20時16分)[3019]
 (剛 美保子 義之 美鈴 淳子 鈴子 循子)7点 


義之 > 「峡の村」から海沿いの狭い平地にへばりついた、半農半漁の村を想像しました。目刺は、自家用なのでしょう。春の日差しと風を感じます。 (2014年03月15日 (土) 02時58分)[3059]

美保子 > 義之さんの書き込みの通りだと思います。さすがです。私は漠然と峡の村というと山奥のイメージを抱きましたが、目刺しですものね。一句の中に商い用ではないことも感じさせて、リズムもいいと思いました。 (2014年03月15日 (土) 20時30分)[3078]

> 喰い物の句に弱い。勝手に物語を創ると、海に山が迫っている過疎の村と覚えた。峡谷沿いの道をさかのぼると温泉でも有りそうである。目刺しは鰯に殆ど限られるし、一夜干し位なら堪えられない。寂しい佇まいでも、矢張り生活が有り、この句には人間が生活しているの、趣があると思いました。 (2014年03月17日 (月) 15時52分)[3117]

鈴子 > 物干しの目刺し、風が来る度に少し翻り青光りのする一連の目刺し。峡の村の様子が目に浮かびます。 (2014年03月17日 (月) 19時22分)[3118]

循子 > 一連ですから、自家用でしょうね。
まだ冷たい風に揺れている目刺を思いました。鰯を買ってきて一部は目刺にして保存するのが、いまでも峡の村の暮らしか、と。 (2014年03月18日 (火) 10時28分)[3124]

榮一 > 物干しは言い過ぎのような気がしました。 (2014年03月20日 (木) 01時59分)[3160]

> 松谷真佐子さんです。 (2014年03月21日 (金) 10時04分)[3186]
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