玄鳥 定例句会

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01・臘梅や寺院にもあり定休日 投稿者: (2013年02月13日 (水) 07時46分)[1206]
 4点(花紅 保子 鈴子 循子)


月番 > 穏やかなゆったりとした雰囲気が伝わってくるようです。 (2013年02月14日 (木) 00時30分)[1209]

梟夢庵 > 文語の自動詞「あり」の活用は「ら・り・り・る・れ・れ」(ラ変)ですので、正確には<臘梅や寺院にもある定休日>とするべきです。原句のままでは三段切れになります。
なお、寺院に定休日はないと思います。あるとすれば宝物館でしょう。 (2013年02月14日 (木) 22時03分)[1232]

循子 > たしかに三段切れですね。反省。
定休日についてですが、去年、奥琵琶湖吟行の折、鶏足寺か、どこかのお寺が休みだったので、寺に休日なんて、そりゃイカンだろうと笑った記憶があります。それを思い出したのです。考えてみれば、その寺のたまたまの休日で、定休日ということは普通あり得ませんよね。あのお寺はなんであの日お休みだったのか、そのほうが気になってきました。 (2013年02月15日 (金) 16時22分)[1247]

千尋 > 昨年の梟吟行会で行った石道寺が月曜日はお休みでした。なんで?と思い、問い合わせをしました。
村の住人で管理しているので、月曜の拝観は休みにしているとのことです。
戦乱のため散乱していた観音さまを、今も大切に維持するために村民がそれぞれの所に集めて管理されているようです。
このごろ大きなお寺でも無住持が増えたと聞いています。観音様の像にはあれやこれやと心配ですが、無宗教です。 (2013年02月15日 (金) 23時02分)[1252]

循子 > 千尋さん、ありがとうございます。腑に落ちました。石道寺だったんですね。毎月曜日だとやはり「定休日」ということになるのかしら。 (2013年02月16日 (土) 10時05分)[1256]

保子 > 「定休日」「寺院にもあり」に作者の気持ちがでているかなと感じました。三段切れのこと、有難うございました。 (2013年02月16日 (土) 15時49分)[1261]

梟夢庵 > そのことは、吟行のときに聞いて知ってました。しかし、それを寺院の定休日と呼べるかどうか極めて疑問に思います。
戦国時代の戦乱や明治の廃仏毀釈の際に、付近の住民が仏様を密かに隠しとおし、部落の人が共同で無住寺ながらお守りしている話も知っています。
そうした事柄を句に表現したいならば、おのずから別のとらえ方があるでしょうし、仏像の盗難の問題ならば俳句の埒外のことと思います。
要は、本来庶民の苦難を救うために開かれるべき性質の寺院が、何らかの原因で定期的に締められいるのを、「定休日」などと安易な言葉で表現することに、私は強い違和感を感じます。

(2013年02月16日 (土) 16時01分)[1262]

保子 > 「定休日」は商売として初めて成り立つ言葉と思い至りました。 (2013年02月19日 (火) 01時04分)[1300]

鈴子 > 寺院の「定休日」選をするときはその意外性に一点を入れましたが、梟夢庵先生の書き込みで三段切れも含めて、多くを学びました。有難うございました。 (2013年02月19日 (火) 11時10分)[1306]

> 枡室杏花さんでした。 (2013年02月20日 (水) 09時35分)[1329]
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02・額縁の眼澄みおり一二月 投稿者: (2013年02月13日 (水) 07時45分)[1205]
 1点(剛)


月番 > 「額縁の眼」作品としての「眼」なのでしょうか、選をされなかった方もお願いします。 (2013年02月14日 (木) 00時36分)[1210]

梟夢庵 > 「一二月」は「十二月」と表記するべきです。
「眼」は画中の人物(たぶん肖像画)の眼と考えるのが自然です。 (2013年02月14日 (木) 22時15分)[1233]

> 先生の書かれた通り十二月と私も思いました。ただ投句は当季雑詠としており二月の句会でもあり少し躊躇しました。私は一二月(いちにがつ)読んでしまえば当季と思い、横書きにすると漢字はこんな事にもなると妙に納得したものです。田舎の大きな家の仏間等は亡くした父母の写真が額縁に掲げられ、普通には入らない部屋、使わない部屋もあります。冷え込んだ部屋と写真、眼(まなこ)は改めて思う親達を感じてしまいました。 (2013年02月15日 (金) 08時21分)[1236]

千尋 > 春なので、剛さんのように一二(いちに)と読みました。が、なぜ二月(ふたつき)間なのか悩みました。正月、如月、または特別な一日に限っても良いのではとも思いました。 (2013年02月15日 (金) 15時53分)[1245]

> 四方花紅さんでした。 (2013年02月20日 (水) 09時34分)[1328]
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03・まんさくや暗夜行路の栞紐 投稿者: (2013年02月13日 (水) 07時44分)[1204]
6点(杏花 鈴子 順子 紫翠 榮一)


月番 > 「まんさく」と「暗夜行路」そのあたり、いかがでしょうか。 (2013年02月14日 (木) 00時40分)[1211]

杏花 > 暗夜行路と言えば 志賀直哉彼の奈良の屋敷へ吟行その他にて何度か行きました
暗夜航路にしおり、好きなページなのでしようね、ひかれて戴きました、何度も読み返してみるさまが栞紐、なかなか作れない何気ない事を句にされることに惹かれます。 (2013年02月14日 (木) 14時57分)[1228]

杏花 > 美しいまんさく彼の庭に春が
漢字で金縷梅 美しい花
春一番に咲く花よろしいかと思います。 (2013年02月14日 (木) 15時13分)[1229]

循子 > 「暗夜行路」は題名どおり非常に暗い小説だったと思います。「暗夜行路の」ですから栞紐はその小説のどこかに挟まっているわけです。「まんさく」からして、「暗夜行路」とはちょっと違うかと私は感じましたが、ふっとこの小説の一シーンを思い出しました。子供時代に父親から無理やり羊羹を口に入れられる場面です。まんさくの花の形状からして忽ち納得がいきました。あれは衝撃的で、何十年経っても忘れられないものです。この句は頂けばよかったなあと思っています。 (2013年02月15日 (金) 16時59分)[1248]

順子 > この句は、季語の「まんさく」でいただきました。中七からはそのもので動かせません。私の地方では山に近い方で一番に花を咲かせる木ですが、細く捩れた四弁のなんともややこしい姿に、「暗夜行路」に読むしがらみのようなものを感じました。
(2013年02月16日 (土) 18時14分)[1270]

鈴子 > まんさくは地味で目立たない花ですが、子供のころから「春にいっとう早く咲く花」と覚えていました。
暗夜行路に挟んであった栞紐、どんなページに?興味がわきました。 (2013年02月17日 (日) 15時45分)[1285]

榮一 > まんさくは順子さんの言うように四弁花ですね。黄色くて明るい感じですがよく見ると花弁が捩じれてすっきりした花ではありません。そんなところがなんとなく暗夜行路に結びついているようにおもいました。 (2013年02月19日 (火) 05時08分)[1301]

紫翠 > 暗夜行路は大変読みずらかった記憶があり、「栞紐」に共鳴しました。 (2013年02月19日 (火) 17時55分)[1307]

> 浅村惠美子さんでした。 (2013年02月20日 (水) 09時33分)[1327]
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04・画仙紙に終りの一画雪起し 投稿者: (2013年02月13日 (水) 07時43分)[1203]
 0点(無し)


月番 > 画仙紙に終りの一画、勢いのある筆太の字、イメージとして伝わってくるものがありますが。 (2013年02月14日 (木) 00時54分)[1212]

> 冬に日差しに恵まれる地ではたぶん予想もつかない。雪起こしとは、大陸から日本海を越えて寒波が到来すると鳴る雷のことである。大雪の前兆といわれ、日本海側の雪国に住まねばの感じがあるような季語ではある。この句の画仙紙は手漉きの書画用の大型のものではあるまいか。書の文字は書き順もあり作者は最後の一画をもって書の文字を決めて、折から鳴った腹の底に響くような雪起こしに、また大雪に対する気持ちも引き締めたのである。 (2013年02月15日 (金) 07時43分)[1235]

循子 > 子供のころ過ごした丹後半島も雪が多くて、「雪起こし」だね、とおとな達が話すのを聞きながら、怯えていたものです。剛氏の文章を読ませて貰いながら、座敷に画仙紙を拡げて、なんというのか特殊な太い筆で掛軸用の文を書いていた父のことを思い出しています。終わりの一画の筆を置き、ほっと緊張が解けた一瞬、雪起こしを聴いた。…この句に一点を捧げたくなりました。 (2013年02月16日 (土) 10時41分)[1257]

> 跡治順子さんでした。 (2013年02月20日 (水) 09時32分)[1326]
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05・赤ん坊のよちよち歩き餅ふくらむ 投稿者: (2013年02月13日 (水) 07時42分)[1202]
4点(惠美子 循子 千尋 吉章)


月番 > 春のさきがけ、思わずにっこりしてしまいます。 (2013年02月14日 (木) 00時56分)[1213]

吉章 > 説明も解説もいらない句、危なげな足取りで家族からの応援で満身の力を込めて一歩づつ踏む表情がよく表れています。名句ではなく誰にでも分かる、ほのぼのとした幼児の動きを巧みに捉えた処に着目。 (2013年02月15日 (金) 10時57分)[1237]

千尋 > 「餅ふくらむ」としたところで、ふっくらとした赤ちゃんに風邪をひかせないように厚着させて散歩している姿が浮かびました。 (2013年02月15日 (金) 16時09分)[1246]

循子 > 「餅ふくらむ」が赤ちゃんの愛らしい様をよく表していて、文句なしに好きです。 (2013年02月15日 (金) 17時08分)[1249]

惠美子 > 座五の字余りは・ほとんど頂かないのですが・・よちよち歩き感が出ているようで、好きでした。 (2013年02月17日 (日) 09時20分)[1278]

> 小川紫翆さんでした。 (2013年02月20日 (水) 09時31分)[1325]
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06・春泥の鎌倉越えや海光る 投稿者: (2013年02月13日 (水) 07時41分)[1201]
 7点(惠美子 進二 眞佐子 保子 章子 紫翠 千尋)


月番 > 春泥の先にあるもの、光る海。選をされなかった方もお願いします。 (2013年02月14日 (木) 01時00分)[1214]

杏花 > 東京にて息子一家と江ノ電にて鎌倉へ行きましたが〜どうも春泥がピンときません路は美しい石の路だったものですから、海光るは良いです・ (2013年02月14日 (木) 15時24分)[1231]

循子 > この句、好きなのですが、鎌倉をそれほど知らないので、実感無く、残念です。 (2013年02月16日 (土) 11時01分)[1258]

千尋 > 「鎌倉越え」に随分悩みました。
鎌倉は関西からは遠いのであまり行くチャンスに恵まれず、地形などあまり知りませんが、三方を山に囲まれている鎌倉に陸から入るには切通しを通らなければならなかったようです。
源頼朝や義経、新田義貞などの名とともに「切通し」が必ず出てきます。春のぬかるみの切通しを越えて鎌倉に入ると、海が見えるのでしょう。光る海に春をさらに感じたのでしょうか。鎌倉に詳しい方、教えてください。
ゆっくり鎌倉に行ってみたくなりました。  (2013年02月16日 (土) 16時32分)[1266]

順子 > 「一気飲み」と迷った句ですが、千尋さんの書き込みにありますように、いくつかの街道があるのでしょうが・・・きっと、作者には実感のある素晴らしい景と思います。 (2013年02月16日 (土) 18時35分)[1271]

順子 > 失礼しました。作者さんすみません。 (2013年02月16日 (土) 19時13分)[1273]

孝子 > 鎌倉越えにこだわりましたが、鎌倉は好きで一時間もあればいくのでよく行きます。狭い地域なのに、繁華街もあればまわりにはたくさんのハイキングコースや街道切通しがあります。珍しいのは紅葉谷たしか獅子谷とかもありました。 (2013年02月17日 (日) 11時42分)[1283]

保子 > 北条時宗の腹切りやぐらを左にみて登りました。結構きつかったのですが、展望台に出た時は感激しました。春泥の頃は大変だろうなと思い、同じ処かわかりませんが、「海光る」に納得です。 (2013年02月18日 (月) 01時04分)[1288]

保子 > 北条時宗ではなく北条高時です。訂正いたします。 (2013年02月18日 (月) 01時19分)[1290]

眞佐子 > 鎌倉へは一度行ったきりですが、春泥の鎌倉越えで「切通し」を思いました。「海光る」が好きです。 (2013年02月18日 (月) 19時29分)[1297]

榮一 > 鎌倉の極楽寺で半年ほど住んだことがありますが、山には登ったことがなく山の上から海を眺めたことがありません。切通で単車で転んで足をねん挫したことがあります。道の印象としては粘土質であったように思います。春泥は納得です。もう、四十年もまえのことですが。 (2013年02月19日 (火) 05時35分)[1303]

紫翠 > 春泥の記憶はないのですが、雨上がりのぬかるみの記憶があります。ですからスンナリと作品の情景が見えました。 (2013年02月19日 (火) 18時00分)[1308]

> 久野孝子さんでした。 (2013年02月20日 (水) 09時30分)[1324]
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07・煌めきをあつめて春へ急ぐ川 投稿者: (2013年02月13日 (水) 07時40分)[1200]
 2点(剛 花紅)


月番 > 春の川の煌めきが見えるようです。 (2013年02月14日 (木) 01時03分)[1215]

> 都会の中を流れ海へそそぐ大きな河であっても、春が近くなれば、日差しが川面に照り映え、その緩い流れに春が近いのを感じさせる。雪の降る土地に住んでいるので殊更にこんな句に感応してしまう。春が近くなって雪が融けはじめると、川は増水して急流に変わる、そしてその流れは春の陽光を集めてきらきらと眩しく流れる。この冬の厳しい寒さを乗り切ったという、感動のような気持ちが春へ急ぐにあると私は見た。 (2013年02月16日 (土) 08時10分)[1253]

> 新保吉章氏でした。 (2013年02月20日 (水) 09時30分)[1323]
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08・寒の水一気飲みして受験の子 投稿者: (2013年02月13日 (水) 07時39分)[1199]
 5点(孝子 進二 杏花 花紅 順子)


月番 > 今、受験の時期ですね。大雪に降ったり、いろいろとご家族の方も大変ですね。 (2013年02月14日 (木) 01時09分)[1216]

杏花 > 今から受験に行く心意気が伝わります・
今の時期ですね。 (2013年02月14日 (木) 15時16分)[1230]

孝子 > 一気飲みしてがいいですね。これから頑張るぞという気構えが、伝わります。そしてそれを見守る家族の気持ちとか、あたたかさとか、頑張れとこちらも声をかけたくなります。 (2013年02月15日 (金) 13時35分)[1240]

千尋 > ただの老婆心でありましょうが、受験の前に水を一気飲みなんかしたら、試験中にお腹が痛くなったり、トイレに行きたくなったりと、集中できないのではと心配になりました。 (2013年02月15日 (金) 14時38分)[1244]

循子 > 千尋さん同様に、現実的な私は心配のほうが大きい。受験は春というより底冷えの時期というイメージが強いし、実際に私は死にそうな思いをした経験があって、寒の水の一気飲みはやめたほうがいいですよ、と言いたい。 
まったく大きなお世話の老婆心ですけど。 (2013年02月15日 (金) 17時16分)[1250]

保子 > 。寒の水、受験の子の雰囲気が崩れてしまうようで「一気飲み」に少々違和感ありです。 (2013年02月16日 (土) 16時05分)[1263]

順子 > 受験生が居るのですが、二階から駆け下りてきて,立ったままガバッと飲んでいます。ので、追い込みの受験生の気合いと読みました。母親は、内蔵によい深層水だとか言っているけど・・子知らず。 (2013年02月16日 (土) 19時10分)[1272]

鈴子 > 私も「一気飲みして」は気になりました。「一気に飲んで」でも良かったように思いました。 (2013年02月16日 (土) 19時40分)[1275]

進 二 >  応援歌だとおもいますので余り色々とは・・・。中学受験の頃のことが少し浮かびました。頑張って下さい。 (2013年02月17日 (日) 11時01分)[1281]

> 大賀華文さんでした。 (2013年02月20日 (水) 09時28分)[1322]
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09・立春の海見て風を賜りぬ 投稿者: (2013年02月13日 (水) 07時38分)[1198]
 2点(千尋 紫翠)


月番 > 穏やかな立春の海。波の音が聞こえてくるようです。 (2013年02月14日 (木) 01時34分)[1222]

千尋 > 立春の海はまだまだ冷たくて厳しいイメージの方が強いのですが、日差しや海の色にはもう春を感じます。春色の風をもらったのでしょう。 (2013年02月16日 (土) 16時37分)[1267]

紫翠 > 淡々とした表現ですが「立春の海」に「風を賜りぬ」とした作者に感服しました。 (2013年02月19日 (火) 18時06分)[1309]

> 梟夢庵先生でした。 (2013年02月20日 (水) 09時27分)[1321]
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10・婦人誌のモデルの手足春の水 投稿者: (2013年02月13日 (水) 07時37分)[1197]
 3点(剛 惠美子 宜子)


月番 > 「婦人誌」この名称懐かしいです。選をされなかった方もお願いします。 (2013年02月14日 (木) 02時00分)[1227]

循子 > おっしゃられてみれば、なるほど「婦人誌」って、なつかしいですね。さしずめ「主婦之友」、「婦人倶楽部」という母の時代の雑誌が思い浮かびます。付録にいわゆるスタイルブックがついていて、それを見て、母が洋服を縫い、セーターを編んでくれました。当時は堀部和子(わこ)さんという美少女がモデルとして際立っていました。のちの映画女優津島惠子さんです。すらりとした「手足」はいかにも都会のお嬢様でした。 (2013年02月15日 (金) 17時30分)[1251]

宜子 > 近頃、女性たちはその年代を問わず、キレイに、元気になりました。 (2013年02月16日 (土) 08時34分)[1254]

> モデルの伸びやかな細長い手足から、駅の売店等に並ぶ横文字の雑誌なのでしょうか、春の水をかなり考えました。季語に使われている水は、寒くらいを思いつくのみで、夏とか秋は印象が薄い、それゆえの春の水だろうと思いました。
現代の食生活や生活環境は私達の時代はとは違い、男女とも手も足も長くモデルはその体型を維持するために、涙ぐましい努力をしている筈です。食いたいけれど無い無いの窮乏時代を思いながら、こんな句を見ると反射的にふっと笑いたくなるのです。
(2013年02月18日 (月) 07時48分)[1293]

> 千尋編集長でした。 (2013年02月20日 (水) 09時26分)[1320]
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11・牛乳の瓶の触れ合う浅き春 投稿者: (2013年02月13日 (水) 07時36分)[1196]
 3点(眞佐子 宜子 吉章)


月番 > 瓶の牛乳。今は容器や種類が様ざま、いろんな思いがありますね。 (2013年02月14日 (木) 01時52分)[1225]

吉章 > 起床前、配達される乳瓶のカチカチふれあう音を聞いている作者にはつい先日まで聴いた音とは異なる何か春めいたように聞こえた..「乳瓶の触れ」には既視感がありましたが待春の思いに共鳴。 (2013年02月15日 (金) 11時15分)[1238]

宜子 > 牛乳の容器がビンからパック詰めになったのは、いつごろからでしょうか。牛乳の味が薄くなったと感じています。 (2013年02月16日 (土) 08時37分)[1255]

眞佐子 > 最近、また瓶の牛乳が配達されるようになりました。雪国では、冬は雪のせいか、瓶のふれ合う音はあまり聞こえませんが、雪が解けますと瓶のふれ合う音が弾んで聞こえるような気がします。既視感があるかもしれませんが、同感とおもいました。 (2013年02月18日 (月) 19時47分)[1298]

榮一 > 吉章さんが言うように牛乳瓶の触れ合う音には既視感がありますね。 (2013年02月19日 (火) 05時12分)[1302]

> 三島章子さんでした。 (2013年02月20日 (水) 09時24分)[1319]
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12・猫柳人に離れて歩きけり 投稿者: (2013年02月13日 (水) 07時36分)[1195]
 4点(章子 紫翠 榮一)


月番 > 猫柳、それ自体が幻想的と思います。 (2013年02月14日 (木) 01時58分)[1226]

章子 > 春とは名のみ、未だ寒い夕暮れの帰り道にふと春の気配を感じ季節の移ろいを楽しみながら自然と人から離れて歩いた、若い頃を懐かしく思い出しました、季語の猫柳が効果的と思いました。 (2013年02月18日 (月) 09時46分)[1295]

榮一 > 春先に川べりに咲く銀鼠のような花の猫柳は周りのまだ芽吹かない木々や草花の中にあって意外と目立たない花のように思います。歩くは言いすぎかも知れませんが人に離れている感じはよく出ているとおもいました。 (2013年02月19日 (火) 05時47分)[1304]

紫翠 > 「人に離れて歩きけり」は含蓄のある表現で「猫柳」との取り合わせも良かったと思います。 (2013年02月19日 (火) 18時11分)[1310]

> 山内宜子さんでした。 (2013年02月20日 (水) 09時23分)[1318]
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13・菰解いて叩けば春の木になりぬ  投稿者: (2013年02月13日 (水) 07時35分)[1194]
 11点(剛 孝子 杏花 眞佐子 章子 循子 順子 宜子 吉章 梟夢庵)


月番 > 春の木、になるのにいろんな方法があるのですね。 (2013年02月14日 (木) 01時41分)[1223]

吉章 > 「叩けば」が有効打だったと思います。何十日か菰や縄で括られていた樹木に対する優しい作者の労りの声が聞こえてくるようです。あとから気になったこととして「菰解いて」と「春の木」の重なりをどう思われるか?各位のご意見をお願いします。 (2013年02月15日 (金) 11時57分)[1239]

孝子 > とても上手な句とおもいました。春の木といえばつばきは春の木とおもっていましたが、新しい春の木の発見がすばらしいです。無駄なことばもなく最高です。重なりはまったくきになりませんでした。 (2013年02月15日 (金) 13時42分)[1241]

循子 > 石田郷子さんの《春の山たたいてここへ坐れよと》を思い出します。「叩く(たたく)」という動詞が春を待つ、感じる、といった場合の表現に何故か相応しい気がするのです。 (2013年02月16日 (土) 11時12分)[1259]

順子 > そろそろ樹木医のによる、句にある風景がみられます。桜並木で実際に見るのですが、樹齢や木の状態によって菰が巻かれているようで、菰なしもあります。叩けば春の木になるに大変共鳴しました。また、樹木医でなくても我が庭の木々を叩きながら「よしよし」と頷いておられる、お父さんも見えてきます。 (2013年02月16日 (土) 20時23分)[1276]

千尋 > 神戸では毎年、啓蟄の日のテレビのニュースに、姫路城の松の菰はずしが映ります。この句の優しい情はよく伝わり、いただこうかとずいぶん迷いましたが、毎年見る映像に邪魔をされたようです。 (2013年02月17日 (日) 00時31分)[1277]

梟夢庵 > 遅くなりましたが、吉章さんのご質問にお答えをしておきます。
吉章さんは、おそらく「菰解いて」を樹木の雪折れ対策の一つとして行っている「菰巻・藪巻」(いずれも冬の季語)に対応して「菰巻解く・藪巻とる」を春の季語と考えておられるのだと思います。
確かに「菰巻・藪巻」は冬の季語として歳時記に登載されていますが、「菰巻解く・藪巻とる」はどういう理由か分りませんが、歳時記に載っていません。
したがって、春の季語が二つ重なっているわけではありません。
(2013年02月17日 (日) 17時41分)[1286]

梟夢庵 > ついでに、千尋編集長が書いておられる姫路城などの菰巻について触れておきます。
こちらの方は、樹木の雪折れ対策とは全く違う、松の害虫駆除を目的としたもので、歳時記には載っておりません。
松の害虫(幼虫マツケムシ)は、寒くなると地上に降りて落ち葉の下など温かい場所を求めて越冬する性質があります。そこで、松の幹の低い所に菰を巻き、ここで越冬するよう誘導します。
虫が動き出す啓蟄のころになると、巻いていた菰を外し、菰もろとも燃やして駆除するものです。
菰の巻き方を見ますと、とても雪折れを防げるようなものではなく、すぐに判別がつきます。
この方法は江戸時代から行われてきたものですが、害虫と共にその天敵の幼虫も一緒に焼いてしまいますので、最近疑問視されているようです。


(2013年02月17日 (日) 18時35分)[1287]

月番 > 春の季語が重なっているわけではないという事なのですね。有難うございました。 (2013年02月18日 (月) 01時14分)[1289]

保子 > 「春の木」の春、7番の「春へ急ぐ」の春、が気になりました。 (2013年02月18日 (月) 01時27分)[1291]

> 新保さんの書かれたような事も感じていましたが、先生が書かれて納得しております。冬期間の寒さや雪から守るために施された菰巻は、多雪地の雪吊りや雪囲いとほぼ同じで、冬囲いでひとつに括れるようにも感じました。神社や庭園等の雪囲いは荒むしろで木の幹を巻きますし、低い灌木等はすっぽりと覆います。金沢では木もそうでしたが武家屋敷の土塀にも、ひと冬菰がかけられ、それが季節の風物詩となっていました。菰をかけて眠らせそれを解いて、もう春だよと木を叩いて眠りを覚ましてあげた。長い冬を耐えた木にたいする慈しみの気持ちを強く感じたものです。 (2013年02月18日 (月) 09時43分)[1294]

章子 > 松並木の菰外しを思っておりましたので、先生のお説に納得です。 (2013年02月18日 (月) 10時00分)[1296]

> 岡部主宰でした。 (2013年02月20日 (水) 09時22分)[1317]
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14・春驟雨色深まりし大鳥居 投稿者: (2013年02月13日 (水) 07時34分)[1193]
 4点(孝子 鈴子 宜子 吉章)


月番 > 春驟雨の後の大鳥居、また別の情景になったのでしょうか。 (2013年02月14日 (木) 01時45分)[1224]

孝子 > 私もいつも雨のあとの景色の変わりよう。色の変化等気になって、句にしたりしましたが、なかなかうまくいきませんでした。この句はすっきりとその変化をうたって上手だなと羨ましくおもいました。大鳥居の重みも深まったように思います。 (2013年02月15日 (金) 13時47分)[1242]

吉章 > 通り雨が上がったあとから見上げる色鮮やかな朱の大鳥居
はことさらに作者の胸にひびく朱の色であったに違いない。京都の伏見稲荷や、新潟の弥彦神社などの大鳥居を思いだして共鳴した句。 (2013年02月17日 (日) 10時41分)[1279]

鈴子 > 中七の「色深まりし」に共感しました。作者の深い洞察力を感じた句です。 (2013年02月17日 (日) 15時04分)[1284]

> 伊藤保子さんです。 (2013年02月20日 (水) 09時21分)[1316]
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15・賑はへる新島旧邸めをと雛 投稿者: (2013年02月13日 (水) 07時33分)[1192]
 3点(保子 榮一)


月番 > 新島襄の旧邸でしょうか。そして、めをと雛。 (2013年02月14日 (木) 01時27分)[1221]

保子 > 新島旧邸、さぞやさぞの「めをと雛」だったのでは、と思います。
(2013年02月16日 (土) 16時13分)[1264]

榮一 > NHKの大河ドラマ新島八重ですね。ドラマが始まるとその地が観光ブームになるようです。そのことにいっも嫌なものを感じます。そんなことを思いながら一票いれました。新島襄は八重さんのことをハンサムウーマンと呼んででいたようです。めをと雛が納得です。 (2013年02月19日 (火) 06時00分)[1305]

> 安田循子さんでした。 (2013年02月20日 (水) 09時20分)[1315]
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16・エレベーターの明りが二つ寒の闇 投稿者: (2013年02月13日 (水) 07時32分)[1191]
 3点(進二 梟夢庵)


月番 > 「闇と明り」書き込みが楽しみ。選をされなかった方も宜しくお願いします。 (2013年02月14日 (木) 01時22分)[1220]

進 二 >  都市の空間と時間の中に実在する無機質で寂寥感に満ちた一角を切り取って、見事に寒夜を表現したと思います。
暗い寒空の中をゆっくりと上下する小さな灯りを配置することにより、都市の寒々しさを際立たせている。俳句ですね。 (2013年02月17日 (日) 10時49分)[1280]

> 松谷真佐子さんです。 (2013年02月20日 (水) 09時19分)[1314]
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17・舟屋舟屋の立春大吉光る波 投稿者: (2013年02月13日 (水) 07時31分)[1190]
 3点(鈴子 榮一)


月番 > とてもリズムの良い作品ですね。 (2013年02月14日 (木) 01時19分)[1219]

梟夢庵 > 月番さんの発言に逆らうようですが、「とてもリズムの良い作品」とは思えません。
一般的な句の構成としては、前半が名詞どめとなっているときには、後の留めは動詞どめとするのが普通です。
掲句は前半に名詞が多く、中七も「立春大吉」と体言どめとなっていますので、座五は「波光る」と動詞の終止形で留め、変化をつけたいと思います。
それと、「光る・波」では「3音・2音」で先すぼみとなり窮屈な感じですが、「波・光る」なれば「2音・3音」でゆったりとしたリズムとなります。 (2013年02月16日 (土) 16時45分)[1268]

鈴子 > 先生、ありがとうございます。勉強になりました。
舟屋の人々の待春の喜びが伝わって来ました。 (2013年02月16日 (土) 19時25分)[1274]

月番 > 「舟屋舟屋の」に惹かれました。「波光る」「光る波」違いが良くわかりました。有難うございました。 (2013年02月18日 (月) 01時49分)[1292]

> 樋口進二氏でした。 (2013年02月20日 (水) 09時18分)[1313]
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18・湯たんぽの水をゆらしてゐる無聊 投稿者: (2013年02月13日 (水) 07時30分)[1189]
11点(惠美子 孝子 進二 花紅 保子 章子 循子 順子 千尋 梟夢庵)


月番 > 湯たんぽ、優しい響き、皆様の書き込みが楽しみ。 (2013年02月14日 (木) 01時17分)[1218]

梟夢庵 > まだ、拝星子先生ご存命中の水鳥誌(雑詠欄)に、次のような私の句が載りました。<喇叭吹けばすすきが咲けり埒もなや>そして先生は、この句を評して、「埒もなや…とまで言ってしまってはオシマイである」と。
掲句を見て妙に懐かしく思い出されたので、思わず一点を投じました。もちろん、この句に賛成したわけではありません。私の句同様に最後が説明になってしまっています。掲句の「無聊」が説明であり答になっているのです。
私なら<湯たんぽの水をゆらしてゐたりけり>とします。
(2013年02月14日 (木) 22時51分)[1234]

孝子 > 先生のことば。勉強になりましたし、またよく応えを書くべきでないという教えも頭にうかびました。それでもなぜ、頂いたかといえば、以前句会でこの無聊を使っているのが残っていて、作者が同じとは思いませんがもし同じで、この無聊にこだわっているなら私はこれは面白いとおもったのです。作者さんにはごめんなさい。でも単純に違う作者さんとしてもきっとシルバー世代の感覚はいたりけりだけでは私的には感じられないのでたとえ答えになってもいいかなと、おもいました。自分で何が言いたいのか混乱しています。 (2013年02月15日 (金) 14時01分)[1243]

循子 > 梟夢庵先生のお書き込みに、深く感じるものがありました。
まず私は下五に飛びついたということです。説明するな、答えを出すな、と耳が胼胝になるほど聞いて、目がソコヒになるほど読んで(?)いるにも関わらず、です。つまりわたくし、俳句とはいつまで経っても遠いところにいるのです。たしかに「ゆらしてゐたりけり」という措辞に「無聊」は含まれています。「述べたい」という潜在的な願望はなかなか抜けきらぬものです。 (2013年02月16日 (土) 11時32分)[1260]

梟夢庵 > 孝子さんの書き込みを読んで、正直憮然たる思いを隠すことができません。 (2013年02月16日 (土) 16時17分)[1265]

順子 > 迷わず頂いた句なのですが、以前に「・・・いる無聊」について、説明してしまったね。ご指導いただいてから注意しています。中七までが好
きです。たぽたぽとした水の音も・・ここまでで作者の心情が充分に察し思われます。でも、つい書たいのですよね。梟夢庵先生のご指導は、はっきり覚えています。
(2013年02月16日 (土) 17時54分)[1269]

孝子 > 先生申し訳ありません。今までの教えていただいたことを、自分で無視してしまいました。自分の未熟を棚に上げてせっかくの教示に頭がついていきませんでした。無聊というなんか魅力的なことばばかりに気がいって、説明も答えもわかっているのにどうしてもひかれてしまい、先生のせっかくの指導についていきませんでした。がっかりさせてすみませんでした。でも言っていただいたことで、再度新しいこころでみなおしました。たしかに俳句は先生の教えのとおりです。生徒は出来の悪いのもなかにはおります。これに懲りずにご指導おねがいいたします。未熟ものの生徒より、がっかりしないでまた叱ってください。 (2013年02月17日 (日) 11時31分)[1282]

> 剛です。 (2013年02月20日 (水) 09時16分)[1312]
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19・幼子のおかあさん坐り春の雪 投稿者: (2013年02月13日 (水) 07時29分)[1188]
 4点(杏花 眞佐子 梟夢庵)


月番 > なんとも可愛らしい情景ですね。 (2013年02月14日 (木) 01時15分)[1217]

眞佐子 > 保育園では「おかあさん坐り」が正座で、お父さん坐りが胡座、お姉さん坐りが横坐りだと教えてもらいました。
幼子のままごと遊びの様子かと思いました。春の雪が優しくて良かったです。 (2013年02月18日 (月) 20時11分)[1299]

> 太田鈴子さんでした。 (2013年02月20日 (水) 09時15分)[1311]
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二月定例句会について 投稿者: (2013年02月13日 (水) 07時27分)[1187]
 句会の準備中です。

日向ぼこしていて人生に出遅れし 斎藤慎爾
外套の奥は枯野へ続きけり    鳴戸奈菜
熱燗の夫にも捨てし夢あらむ   西村和子

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新年の定例句会について 投稿者: (2013年01月12日 (土) 21時24分)[1066]
 年が改まりおめでとうございます。本句会に参加の皆さまを始め、俳誌「玄鳥」の会員の皆さまが、お元気で越年されました事をお喜び致します。私は今年も「大過無く無事に一年を過ごしたい」と願って居ります、本年もどうか宜しくお願い申し上げます。
 初句会に参加されました20名の皆さまの互選による最高点は12点の句に決定致しました。依って、新年句会に寄贈を戴きました両先生の短冊は17番の句に進呈致したいと思います。
 今月の月番は太田鈴子さんです。お忙しいようですが宜しくお願い致します。


鈴子 > 謹んで初春のお慶びを申し上げます。初句会の月番を務めることになった太田鈴子です。
主宰先生、梟夢庵先生、本年もご指導をよろしくお願い申し上げます。また句会に参加された皆様、沢山の書き込みで初句会を盛り上げて頂きたく宜しくお願いいたします。 (2013年01月13日 (日) 10時01分)[1067]

月番 > 関東では思いがけず、雪が降り、本当に冷えてきました。いよいよ句会も中盤になりました。書き込みのない句は寂しいです。みなさん、沢山の書き込みをお待ちしております。 (2013年01月16日 (水) 19時42分)[1112]

月番 > 寒い日が続いております。句会もあと二日になりました。まだ書き込みのお済みでない方、お待ちしております。宜しくお願いします。 (2013年01月18日 (金) 18時33分)[1155]

> 昨日は関東連合の新年句会が横浜で開かれ、また17日は阪神淡路大震災の追悼の日でもありました。皆さまお忙しかったようで少し寂しい句会でしたが、両先生はじめ月番の鈴子さん、参加の皆さま有難うございました。
 期日になりましたので作者名を記載しました。最高点者は「嫁が君」の伊藤保子さんです、よって主宰と顧問の短冊は保子さんに進呈されます。新年早々おめでとうございました。来月の月番を宜しくお願いいたします。
 今日から大寒に入り寒さも一段と厳しさを増しますが、もうそこまで春が近づいています。皆さまお元気でお過ごしください。
(閑話休題)
阪神淡路大震災から18年が過ぎましたが、思えば震災に遭われた当時の神戸周辺の皆さまは如何ばかりであったか、胸にこみ上げるものが有ります。18年の歳月の過ぎるのがとても早いと感じています。 私は転勤を重ねて東京にいましたが、宿舎で早朝に目を覚ましテレビの前で呆然と立ちすくんでいました。当時神戸にいた勤め先の友人達もみな定年になり、それぞれの出身地に帰りましたがO.B会などで会うとその頃の話になります。今でも神戸鉄道粟生線の南五葉と北五葉に宿舎が有りますが、ポートアイランドの事務所まで、歩いたとか、どうとか、丁度娘がお産で宿舎に居て産気ついたとか。神戸の管理職は殆ど転勤者でしたが、彼らに震災に遭遇した不運をもう嘆く者は居りません。笑い話になりますが、抜擢された人事が行われ昇進が早かったのです。
(2013年01月20日 (日) 10時25分)[1182]

鈴子 > 剛さん、最初から最後まで、ほんとうにお世話をおかけしました。みなさま、
至らぬ月番のためご迷惑をおかけしました。
初句会の最高点句、伊藤保子さん、おめでとうございます!!こいつぁ春から縁起が・・・ですね。
大寒に入り、寒さも一段と厳しくなります。今年一年みなさまにとって、お健やかなお年でありますように。
ありがとうございました。 (2013年01月20日 (日) 10時53分)[1183]

保子 > 二月月番の伊藤保子です。主宰と顧問の短冊頂くことになりまして、とても嬉しいです。宜しくお願いします (2013年01月20日 (日) 21時32分)[1185]
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01・廃品に銘酒のラベル四日かな 投稿者: (2013年01月12日 (土) 21時17分)[1064]
 6点(剛 華文 杏花 鈴子 吉章 千尋)


月番 > 正月も終わってみれば、ずいぶんと空いた酒ビン。銘酒のラベルはどんな銘柄だったのでしょうか? (2013年01月13日 (日) 10時14分)[1068]

千尋 > 我が家は酒豪ぞろい。なぜ?と思えば、わたしの父方も母方も夫の父方も母方も血の繋がっている人は、多少好き嫌いはあっても、みんなお酒が飲めるとのこと。アルコール分解酵素を持っている家系なのだ。
親戚にご挨拶に行くときも来られる時もお饅頭なんか手土産にしない。各地の銘酒となる。
さて、今年もよろしくなどと言いながら酌み交わす。まあまあと空ける瓶。並ぶ瓶となったと想像しました。 (2013年01月16日 (水) 23時35分)[1117]

> 四日ですから、廃品回収日や酒場の裏通りではないようでした。正月を終えた家庭の残滓のような空き瓶のラベルから、宴を終えた、兵どもの夢の跡のような、なにやら二日酔いから立ち上がり、仕事始めに向かう遠い昔の自分を思いました、その為か川柳もどきとも思いながらいただきました。      (2013年01月17日 (木) 09時58分)[1124]

鈴子 > 酒好きはどこにもいるものですね。私の弟も到来ものの焼酎の一升瓶を一週間の逗留の果て、全部飲み切って、二日前に帰りました。
酒とは別に、銘酒のラベルのコレクターの方を雑誌で見た事がありますが、廃品のなかの銘酒のラベルは、コレクターからすれば、なんとももったいない。 (2013年01月17日 (木) 10時24分)[1125]

吉章 > この句の空き瓶のラベルからは元旦に一族揃って屠蘇の席に座してあれこれ語り合った名残のような寂寥感を覚えて戴いた句です。私宅は日頃は四名の静かな家庭ですが、年に二三回は嫁いだ娘夫婦と孫二人や東京や京都の大学生の内孫二人など総勢十名に膨れます。その賑やかさを物語るような空き瓶の無残な姿を上手に捉えていると思いました。 (2013年01月17日 (木) 10時40分)[1126]

杏花 > 皆様我が家のお酒について
楽しさが伝わって来ます・我が家と言えば女ばかりお酒好きお正月嫁、娘、杏花で男性達に気づかいビンを開ける程ではなありませんでしたが
四日がすべて物語っているようです。 (2013年01月17日 (木) 19時34分)[1137]

> 四方花紅さんでした。 (2013年01月20日 (日) 09時56分)[1162]
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02・日焼けした岩波文庫雪催 投稿者: (2013年01月12日 (土) 21時17分)[1063]
 1点(剛)


月番 > 通りすがりの古本屋の店先で見かける光景ともとれます。季違いの両極端ともとれる季語が二つ。選をされた剛さん、よろしくお願いします。 (2013年01月13日 (日) 10時19分)[1069]

> 月番と同じで外しているかも知れないが、古書店の店先のケースに並んだ古本と思いました、それゆえ日焼けはカバーの無い表紙や開いて見たページの変色と取りました。神田の古書街や大学の周囲は特別な場所で古本屋は多く残っていますが、地方都市の古本屋は殆ど姿を消して、古本を含む古物を扱う店に統合されました。版を重ねた一冊100円均一の値札が本を物語って、また雪が降る前の寒さも言い得ていると思いました。岩波文庫に限らず文庫本は多くありますが、通勤の電車の中で読んでいたとか、作者にとって愛着の深い本と思いました。想像を拡げると、昔日に住んだ中央線沿線の高円寺や阿佐ヶ谷の街外れの古書店を思いだして、とても懐かしい。 (2013年01月15日 (火) 08時22分)[1095]

循子 > 日焼けと雪催はあまり気になりませんでしたが、皆さんこれを嫌われたのでしょうか。剛氏と同様に懐かしさタップリですが、私は未だに捨てられないでいる古本たちを思いました。岩波文庫は郷愁のシンボルですが、いま学生時代からのものを取り出してみると、小説・詩集の類は昭和49年に始まった角川文庫が圧倒的に多い。でもやはり句に仕立てるには岩波文庫なのでしょうね。鈴木六林男さんの《遺品あり岩波文庫『阿部一族》のせいでもないでしょうが、何だか刷り込まれている感じ。…というようなことで、好きですが頂かなかった。作者さま、すみません。 (2013年01月17日 (木) 00時05分)[1118]

> 小川紫翆さんでした。 (2013年01月20日 (日) 09時57分)[1163]
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03・お降りや菰張まわす猿の檻 投稿者: (2013年01月12日 (土) 21時16分)[1062]
 2点(孝子 千尋)


月番 > 菰張まわす猿の檻は動物園というより、地域の子供たちの遊び場の公園でしょうか? (2013年01月13日 (日) 10時27分)[1070]

千尋 > 多くの公営動物園は年末30日から正月1日は休園ですが2日から開けているようです。お正月休みを利用して遊びにきた孫たちを連れて行った動物園かな〜と思いましたが、遊園地でも猿か鳥くらいいるところもありますよね。
人にとっては豊穣のありがたい三が日の雨だが、猿には正月の雨は冷たいだろうな。「菰張りまわす」は少し気になりましたが。 (2013年01月16日 (水) 00時14分)[1100]

孝子 > 実感はなくて想像の範囲なのですが、お正月とかいろいろなところで、猿回しのサルがみられます。先日も池上本門寺の初詣のさいにいつものように門のちかくでたくさんのお客を集めているのを見ました。余談ですがこの頃は若い娘さんがやっているのがおおいですね。そんなわけで、そのひと仕事のあとのお猿さんにやさしい心づかいもあるのかと思いました。お降りもおめでたいことにおもえました。 (2013年01月16日 (水) 14時52分)[1106]

月番 > 孝子さん、ありがとうございました。猿回しが若い女性ですか?そういえば最近のテレビで見たのですが、女子高生が鷹匠の訓練をしているところを放映しておりました。いまや、女性もいろいろの分野で活躍しているのですね。 (2013年01月16日 (水) 16時16分)[1111]

> 松谷真佐子さんでした。 (2013年01月20日 (日) 09時57分)[1164]
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04・暦日のしみじみ遠のく夜の雪 投稿者: (2013年01月12日 (土) 21時15分)[1061]
 0点(無し)


月番 > 暦日のしみじみ遠のくは少し丁寧に詠みすぎたのでしょうか? (2013年01月13日 (日) 10時33分)[1071]

循子 > 心情的なものは、よく伝わってきます。年を加えるごとに、これは日々の感懐ですらあります。「夜の雪」が置かれていることでもあり、「しみじみ」は月番さんの書かれているとおり、無くもがなの措辞と思うのですが…。でもそれを書かずに居れないのですよね。 (2013年01月16日 (水) 00時18分)[1101]

> 推し量ると一枚もののカレンダー、そのカレンダーに書かれたメモや目印。そこへ目が届いて、過ぎ去った月日を振り返る感慨のように思いました。窓の外は夜の雪であれば尚更のことで、しみじみと遠のくは少し重たいのではと、私は感じています。 (2013年01月17日 (木) 09時27分)[1123]

> 大賀華文さんでした。 (2013年01月20日 (日) 09時58分)[1165]

華文 > ありがとうございました。 (2013年01月21日 (月) 10時23分)[1186]
名前

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05・フラダンス冷や水ながら初稽古 投稿者: (2013年01月12日 (土) 21時14分)[1060]
 1点(鈴子)


月番 > 「冷や水ながら」は年寄りの冷や水のからきたことだったのでしょうか。少し分かりずらい気がしました。 (2013年01月13日 (日) 10時38分)[1072]

鈴子 > この頃はフラダンスを楽しむシニアのひとも多いとか。ハワイアンのリズムに合わせ、体をリラックスさせることが健康につながるとも云われているようです。今年も元気で頑張りたいと初稽古に励む作者にエールを送ります。 (2013年01月15日 (火) 10時50分)[1098]

> 三島章子さんでした。 (2013年01月20日 (日) 09時59分)[1166]
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06・老いの春きりんの顔へ肩車 投稿者: (2013年01月12日 (土) 21時13分)[1059]
 5点(進二 章子 保子 主宰)


月番 > きりんの顔へ肩車は面白い表現ともとれますが・・・ (2013年01月13日 (日) 10時43分)[1073]

保子 > 「老いの春」そうかもしれないけど、ちょっと寂しいかな〜。きりんの顔へ肩車できるくらい元気なのにね。中七以下が好きでした。 (2013年01月17日 (木) 01時23分)[1120]

榮一 > 老いを自覚するのは寂しい限りですが晩年の穏やかさを感じさせます。 (2013年01月18日 (金) 04時30分)[1143]

章子 > 主宰先生の短い選評で言い尽くされている様に思いました。達観した明るさがお正月の句に相応しいとおもいました。 (2013年01月18日 (金) 10時42分)[1149]

>  浅村惠美子でした。 (2013年01月20日 (日) 10時00分)[1167]

> もとい、浅村恵美子さんです。 (2013年01月20日 (日) 19時08分)[1184]
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07・初かもめ隅田河畔の芭蕉像 投稿者: (2013年01月12日 (土) 21時13分)[1058]
 10点(眞佐子 章子 順子 保子 循子 紫翠 梟夢庵 主宰)


月番 > 具象句の強みでしょうか。高点句がうなずけます。 (2013年01月13日 (日) 10時50分)[1074]

梟夢庵 > 深川界隈は好きなので、小名木川に架かる万年橋の北にある芭蕉稲荷…芭蕉が門人の杉山杉風の生簀の番屋を改築して深川に移り住んだ芭蕉庵の跡地といわれています。その北側にある芭蕉記念館、その別館の小公園にある芭蕉の座像には二三度いったことがあります。これら実在する物が、月番さんの言われるとおり、この句を強力に支えていることは確かです。
しかし、それだけではこの句を読んだことにはなりません。その裏側にある、ゆりかもめと関わりのある、歌なり句なりを含めて読むべきです。

   (2013年01月16日 (水) 23時04分)[1116]

月番 > 先生ありがとうございます。そういえば梟句会主催の隅田川吟行の折にも立ち寄りましたね。 (2013年01月17日 (木) 09時00分)[1122]

循子 > 《名にしおはばいざこととはむ都鳥わが思ふ人はありやなしやと  在原業平朝臣》
この東下りの条の歌を踏んで《塩にしてもいざことづてん都鳥  芭蕉》
「初かもめ」が、どうぞ塩漬にされませぬよう。新年早々この句には「やられたッ!」と思いました。
(2013年01月17日 (木) 11時12分)[1128]

紫翠 > 新鮮味や迫力に欠ける点はあるけれど、受け入れやすい素直な情景句。 (2013年01月17日 (木) 11時21分)[1129]

梟夢庵 > 循子さんありがとう。その芭蕉の句は、まだ芭蕉庵に移り栖んでいない、若いころの芭蕉の句であったと記憶しています。
この句があってこそ、掲句の読みが完結するわけです。 (2013年01月17日 (木) 22時03分)[1142]

榮一 > 実景がすぐ浮かんでる句です。初かもめも素直でいいと思いました。 (2013年01月18日 (金) 04時38分)[1144]

梟夢庵 > この句の作者に敬意を表します。初かもめ(都鳥)から在原業平の歌を引出し、最後に芭蕉像から都鳥の塩漬けの句でもって連鎖のトライアングルを仕上げるとは見事なものです。
それにしても、芭蕉さんもなかなかやるじゃないの。 (2013年01月20日 (日) 00時00分)[1160]

> 今井紋子さんでした。 (2013年01月20日 (日) 10時01分)[1168]
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08・世界平和と絵馬に墨書き初詣 投稿者: (2013年01月12日 (土) 21時12分)[1057]
 1点(紋子)


月番 > 初詣の神社でよく見かける絵馬の「世界平和」のフレーズ、墨書きは如何でしょうか?紋子さんお願いします。 (2013年01月13日 (日) 10時56分)[1075]

紋子 > 世界平和」をと、思いっきり黒々と太く書かれた絵馬。作者の平和を願う大きな心は、新春に相応しいと思い頂きました。
(2013年01月18日 (金) 17時12分)[1152]

> 樋口進二さんでした。 (2013年01月20日 (日) 10時01分)[1169]
名前

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09・まだ生きるつもり目瞑る初詣り 投稿者: (2013年01月12日 (土) 21時11分)[1056]
 2点(華文 章子)


月番 > まだ生きるつもりと言い聞かせての初詣り。選をされたお二方、如何でしょうか。 (2013年01月13日 (日) 11時03分)[1076]

循子 > お二方を差し置いて、失礼いたします。「老いたりと言えど、まだまだ元気に若々しく生きるわよ」というポジティブな決意か、それとも、「悪いが、どっこい、まだまだ生きてやるぜぇ」というシニカルな老人か。どちらなんでしょうね…と考えていると、なにやら楽しくなってきました。「目瞑る」だから、どっちも外れているのかなあ? (2013年01月17日 (木) 11時27分)[1130]

章子 > まだ生きるつもりは作者さんだけの心の内、何か心に決することが、目瞑る初参りかしら。 (2013年01月18日 (金) 10時54分)[1150]

> 新保吉章さんでした。 (2013年01月20日 (日) 10時02分)[1170]
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10・蒲鉾の板の焼印寒の入り  投稿者: (2013年01月12日 (土) 21時10分)[1055]
 5点(惠美子 杏花 孝子 眞佐子 順子) 


月番 > 正月に食べた蒲鉾の板の焼印は、店の屋号でしょうね。季語の寒の入りとの取り合わせは如何でしょうか。 (2013年01月13日 (日) 11時14分)[1077]

孝子 > 暮れから三が日、いつもと違い、特別にいい蒲鉾をつかいますが、これはうちだけかもしれませんが、その少し大き目の、高級感のある蒲鉾の板がたくさん残っている。ちょっといい板だと何か使い道はないかと、すぐにはすてられない。焼印までかっこよくみえる。そんなことに目がいくのが三が日すぎの寒の入りころ。よく目がきいてると思いました。 (2013年01月16日 (水) 15時10分)[1107]

恵美子 > 孝子様とまったく同じことを思い頂きました。 (2013年01月16日 (水) 15時40分)[1110]

杏花 > スーパーで買うのが多くなりました、市場の焼物屋で買われておられる様子焼印で暖かく微笑ましく暖かく美味しそう・ (2013年01月17日 (木) 19時41分)[1138]

眞佐子 > 富山では蒲鉾に板は付いていないのですが、頂き物などで見かけることがあります。板の焼印と寒の入りの取り合わせがいいと思います。 (2013年01月19日 (土) 20時09分)[1156]

梟夢庵 > あの板は、蒲鉾の湿度を調節する目的と、製造販売業者を明らかにするものでしたが、最近では、包装技術の進歩と共に商標なども包装に印刷されますので、板は使わないのが主流のようです。 (2013年01月20日 (日) 00時17分)[1161]

> 太田鈴子さんでした。 (2013年01月20日 (日) 10時03分)[1171]
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11・初春や親子四代の鼠算  投稿者: (2013年01月12日 (土) 21時09分)[1054]
 6点(惠美子 進二 花紅 循子 主宰)


月番 > 鼠算のように増えていった家族四代?うらやましく、微笑ましく思います。 (2013年01月13日 (日) 11時22分)[1078]

循子 > 凋んでゆく家系には、眩いばかりの一家ご繁栄ぶりです。鼠算とは四代でどれほど増えるものやら数オンチの私にはわかりませんが、大げさな表現もお正月ならでは。 (2013年01月14日 (月) 16時49分)[1093]

榮一 > 鼠算は四代が一堂に会した集合写真を思わせる。しかし、回答のように理落ちになっていることも気になります。 (2013年01月18日 (金) 04時46分)[1145]

> 久野孝子さんでした。 (2013年01月20日 (日) 10時04分)[1172]
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12・初詣仕上げに海を見にゆかむ 投稿者: (2013年01月12日 (土) 21時09分)[1053]
 8点(剛 華文 孝子 鈴子 吉章 宜子 紫翠 千尋)


月番 > 初詣仕上げに海を見にゆかむ。こころ惹かれる句です。 (2013年01月13日 (日) 11時34分)[1079]

千尋 > 紅白歌合戦を最後まで見て、それからそばを食べながら年を越して、そのあと近所の神社へ初詣に行くのがここ何年かのスタイルになっています。西舞子の六神社は旧街道を挟んで鳥居がありその向うは海。いつも海を見て波音を聞いて帰ります。「仕上げ」は気になっていますが。 (2013年01月16日 (水) 12時33分)[1102]

鈴子 > 最近は出不精になり、つい近くの神社に初詣にゆきますが、海を見に行くなんてなんだか素敵ですね。千尋さん、いつも海を見て波音を聞いて帰るとは羨ましい気がします。「仕上げ」はやはり気になりましたが、ほろ酔い気分の続きのような気もしました。 (2013年01月16日 (水) 13時18分)[1105]

孝子 > 我が家は東京の川崎よりの多摩川沿いですが、近隣のちいさな氏神さま、神社等では大みそかの鐘とともに神社ごとに甘酒や破魔矢絵馬ねづけなどを配ります。この頃は寒いので私たちは行きませんが子供は友達とあっちの神社、こっちの神社といって、そのあと海に出て初日の出を見て帰ってくることがおおかったです。さすがにいい大人になった今は日の出まではいかないようですが。そんなわけで初詣のあとに海までいける若さに乾杯です。たしかに仕上げをもう少し詩的なことばになればとおもいます。 (2013年01月16日 (水) 15時27分)[1108]

吉章 > 確かに「仕上げに」が気になります。大差ありませんが「終わりに」の方が少しは柔らかくなりそうですが? (2013年01月17日 (木) 11時05分)[1127]

紫翠 > 「仕上げに」は気にかかるのですが、納得させられる作品です。 (2013年01月17日 (木) 11時28分)[1131]

宜子 > 海・川・湖と、水のある風景はやはり落ち着きます。初詣の後でさえ海を見に行く、行きたいという気持ちに共感しました。 (2013年01月18日 (金) 06時50分)[1147]

> 「見にゆかむ」に自分に言い聞かせている決心とか決意のような気持ちがあると思いました。年越しを神社で迎え、その足で海に向かい初日の出を見て帰る。穏やかで良い一年がきっとその先に見えるのは間違いない。 (2013年01月19日 (土) 21時08分)[1159]

> 岡部主宰でした。 (2013年01月20日 (日) 10時05分)[1173]
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13・到来の花びら餅や若菜集 投稿者: (2013年01月12日 (土) 21時08分)[1052]
 11点(杏花 進二 紋子 孝子 鈴子 保子 章子 順子 宜子 梟夢庵) 


月番 > 花びら餅の感触が伝わってきて思わず手が出そうになりました。この句も高点句です。 (2013年01月13日 (日) 11時39分)[1080]

孝子 > 花びら餅、あまい牛蒡の一本がアクセントの縁起物の花びら餅。幸い、母の頂き物のお相伴にあずかって、感動したことがあります。当然季語は花びら餅そして藤村の青春抒情詩集をぶつけたところが上手だと思いました。 (2013年01月16日 (水) 15時40分)[1109]

杏花 > 花びら餅は初釜に無くてはならないお菓子です到来は大げさでしようか、新年花びら餅から茶事にもちいる若菜集を開いておられる新しい年を迎える新鮮さでしようか・ (2013年01月17日 (木) 19時49分)[1139]

梟夢庵 > 貰ったことは一度もありませんが、新神戸支部の田渕夜州子邸の初釜で、二度ばかり花びら餅を頂戴したことがあります。
もともと宮中のおせち料理の一つであったと言われるだけあって、上品でいかにも正月らしい情緒を感じさせる京菓子といえます。
花びら餅と私とはミスマッチ気味で、それほど好きではありませんが、掲句の藤村の処女詩集若菜集との取り合わせは見事に決まっているように思います。
 まだあげ初めし前髪の/林檎のもとに見えしとき/前にさしたる花櫛の/…
花びら餅だけでなく、若菜集も私にとってはミスマッチであります。
私の知る限り、この句の情景にもっとも相応しい男は、えつぐ・まもるなのです。 (2013年01月17日 (木) 21時39分)[1141]

鈴子 > 自宅で料理教室を開いている友達が、和菓子教室で作ったという花びら餅をごちそうしてくれたことがありました。杏花さんが書いておられるように、初釜になくてならないお菓子だなんて全然知りませんでした。それにしても、なんでゴボウがはさんであるのでしょうか?、 (2013年01月18日 (金) 13時42分)[1151]

紋子 > 花びら餅と若菜集の取り合わせに、淡い郷愁のようなものを感じて、頂きました。
(2013年01月18日 (金) 17時25分)[1153]

> 安田循子さんでした。 (2013年01月20日 (日) 10時06分)[1174]
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14・船箪笥のごろりごろりの御慶かな 投稿者: (2013年01月12日 (土) 21時07分)[1051]
 3点(剛 花紅 宜子)


月番 > 船箪笥は錠前など飾り金具で覆われているようです。ごろりごろりの御慶?選をされた方教えてください。 (2013年01月13日 (日) 11時46分)[1081]

循子 > 「の」という格助詞があるので、ごろりごろりしているのは船箪笥ですね?船中で転がっているのですか、それとも船箪笥の抽斗のなかで、なにかが転がっているのでしょうか?ちょっと私のアタマで御慶とは結びついてくれませんでした。教えてください! (2013年01月16日 (水) 13時04分)[1103]

> 今どき御慶などと言う言葉は、俳句以外には滅多にお目にかかることは無い。周囲でも眺めながら新年を祝うとか、新年を喜ぶことのようである。この句の船箪笥も現代ではアンティークな装飾品として知られるばかりで、その昔に北前船や千石船に乗っていた金庫であったのも余り知られていない。その材料や意匠をこらした造りから、船主の富とか権力の象徴でもあったようだ。ときに海が時化て転がることも有ったのかも知れないが、堅固に作られた四角い箪笥が転がるなどとは誰も思はない。そんな船箪笥を眺めながら転げさせて見せたのは作者の感性とか力量と云えばよいのだろう、何ともお目出度い年の明けではある。 (2013年01月16日 (水) 20時45分)[1113]

循子 > ありがとうございます。遊び心ですね。確かにあの重い船箪笥がごろりごろりと転がっているのは愉快です。それにしても凄まじい時化ではありますね。鑑真和上の渡航の折もかくやと、ふと思いました。 (2013年01月17日 (木) 11時36分)[1133]

宜子 > 船箪笥そのものの重たさ、頑丈さをまず思いました。ズシン!という感じです。その箪笥がごろりごろり、なぜか船の中ではなく、湊近くの、大きな船問屋、廻船問屋などの倉の中を想像しました。もうこれは手を叩いて御慶!御慶でした。 (2013年01月18日 (金) 08時19分)[1148]

> 若林千尋編集長でした。 (2013年01月20日 (日) 10時08分)[1175]
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15・お雑煮を吹いて確かに70代 投稿者: (2013年01月12日 (土) 21時06分)[1050]
 1点(保子)


月番 > 私自身よく言われたことですが、60代と70代の違い、主に健康面など。作者の気持ちが読み取れます。 (2013年01月13日 (日) 11時51分)[1082]

月番 > 先ほど書きもらしましたが、選をされた保子さん、書き込みを宜しくお願いします。 (2013年01月13日 (日) 12時34分)[1083]

保子 > 「確かに70代」と気持ちの良いほど言いきっているのが素晴らしい。健康な作者さんにあやかりたいです。 (2013年01月17日 (木) 01時33分)[1121]

> 石田 剛です。 (2013年01月20日 (日) 10時09分)[1176]
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16・陣痛の疼き枯木のピシッとして 投稿者: (2013年01月12日 (土) 21時05分)[1049]
 3点(杏花 華文 吉章)


月番 > 陣痛の疼きは想像できますが「、枯木のピシッとして」は吉章さまどのように捉えたのでしょうか? (2013年01月13日 (日) 12時38分)[1084]

吉章 > 陣痛という女性の宿命のような痛みは何となく解るような気がします。作者は寒中に凜凜と耐える枯れ木の逞しさから、やがて来るであろう春の息吹を予測し、嘗て体験した今は遠くになった痛みに思いを馳せているのでは?などと考えました。 (2013年01月17日 (木) 11時36分)[1134]

杏花 > 陣痛びっくりです、枯れ木との取り合わせ、枯れ木の強さを感じました、うまく言えませんが女性なら納得です・ (2013年01月17日 (木) 19時54分)[1140]

> 山内宜子さんでした。 (2013年01月20日 (日) 10時10分)[1177]
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17・嫁が君天地無用の箱二つ  投稿者: (2013年01月12日 (土) 21時04分)[1048]
 12点(惠美子 紋子 眞佐子 花紅 循子 順子 宜子 紫翠 梟夢庵  主宰)       


月番 > 天地無用の箱の中身に興味がわきます。初句会の最高点句で、両先生の短冊を頂ける作者はどなたかしら?楽しみです。 (2013年01月13日 (日) 12時48分)[1085]

循子 > 何の箱かどんな形の箱か全然書かれていないところに惹かれます。箱は大抵が天地無用だと思うけれど、こう書かれると仰々しくてそれも楽しい。「嫁が君」が所を得た感じです。 (2013年01月16日 (水) 13時17分)[1104]

梟夢庵 > 何でつまらんことを、と叱られそうですが、最後まで「二つ」に拘っていました。
<嫁が君天地無用の箱の陰>くらいだったら、安心して箱をあれこれ想像して楽しめるように思います。
最初は、初髪を結ってもらう鬘の入った箱を、大事に枕もとに置いて眠っている娘子を思いましたが、最後は昔ながらの針金で作った箱状の鼠取りまで思い浮かべました。少しやり過ぎかも…。 (2013年01月16日 (水) 22時18分)[1114]

循子 > 恐れながら申し上げます。針金で作った鼠捕は、あれは箱(状)ではなくて、籠ではないでしょうか、先生?
そう言えば、「山之辺の道」吟行会の折、奈良町の荒物屋で眞佐子さんと一緒に見た記憶があります。 (2013年01月17日 (木) 00時21分)[1119]

紫翠 > 忌み言葉の「嫁が君」と下句の取り合わせで採りました。 (2013年01月17日 (木) 11時31分)[1132]

榮一 > 二つが気になります。独居、一人、ひとつ、など数を限定する言葉に何故か限界のようなものを感じます。ですからできるだけ使わないように気を付けています。集合住宅は天井裏がないので鼠が走る音も聞けなくなりました。なんでもないものですが取り合わせの妙ですね。 (2013年01月18日 (金) 04時56分)[1146]

紋子 > さ〜て、どこから齧ろうかな?、など考えている「嫁が君」の貌。想像するだけでも、楽しい気分になりました。
(2013年01月18日 (金) 17時36分)[1154]

眞佐子 > 天地無用の箱の中身がきになります。
「嫁が君」も箱の中身が気になっているのではないでしょうか。 (2013年01月19日 (土) 20時18分)[1157]

> 最高点者は伊藤保子さんです。おめでとうございました(拍手)。 (2013年01月20日 (日) 10時12分)[1178]
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18・初夢やあの世この世と馬車を駆り 投稿者: (2013年01月12日 (土) 21時03分)[1047]
 6点(惠美子 進二 紋子 花紅 梟夢庵)


月番 > あの世この世と馬車を駆り、なんとも楽しい一句と思います。 (2013年01月13日 (日) 12時56分)[1086]

循子 > 俳句の世界に入ったころ、好きだったのが中村苑子というひとの世界でした。その作品で忘れられない一つが《春の日やあの世この世と馬車を駆り》があります。したがって掲句も好きです。「初夢や」もよく効いていると思いますが、もう十数年前に覚えた感動と置き換えることはできませんでした。 (2013年01月14日 (月) 16時01分)[1091]

梟夢庵 > ややっ!そんな句があったとは露知りませんでした。
でも、この初夢の句の方が、切なくもあり楽しくもある現在の心境に、ぴったりの実感の句です。 (2013年01月16日 (水) 22時34分)[1115]

> 枡室杏花さんでした。 (2013年01月20日 (日) 10時13分)[1179]
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19・ひと目覚めゐて元旦の空漆黒 投稿者: (2013年01月12日 (土) 21時02分)[1046]
 1点(循子)


月番 > ふと目覚めた一瞬ではなく、ひと寝したあとのことでしょうか?そこには、漆黒の元旦の空。循子さん宜しくお願いします。 (2013年01月13日 (日) 13時05分)[1087]

循子 > ちょっと吃驚です。私は「ひと」=「人」と読みました。年が移ってまだ明けきらぬ元旦、まだ眠れずにいる、あるいは早や目覚めたか、いずれにせよ、あるひとが漆黒の空を見ている。心象風景かも知れません。ちょうど年が移るその瞬間、私はひとり外に出て空を見上げました。今年は月も星も見事でした。掲句、お正月にしては暗いなあと思いましたが、それもあるだろう、と身に即して。 それに句またがりも結構好きなものですから、かくのごとき孤軍奮闘となりました。 (2013年01月14日 (月) 16時36分)[1092]

月番 > 循子さん、ありがとうございます。「人目覚め」ですか?私は思いつきませんでしたが、やはり、そう読むのが自然でしょうね。月も星も見事な空を見上げたなんて良かったですね。 (2013年01月14日 (月) 17時34分)[1094]

> 安田さんの評を読みながら、考えているのですが、人間の目覚めは死から生へ転ずる事であると云っている人たちもいます。私などは睡眠をずーっと生理的現象と思っていましたが、この歳になって身体にも異常を感じてきたりすると、朝の目覚めは時折生きていたなんて思う事が多いのです。原始から人間が待ち望むのは太陽の光であり、とくに元旦の朝まだきに夜の明けるのを待ち望む、太陽の出は漆黒の空を破って始まり、そしてそれを初日の出と人は崇める。今はなかなか漆黒の空は望めないので、この句の空漆黒は心象にも思えるが、素直に読めば、この句は覚醒しながら、ひと(人間)が、ひと(人間)を眺める存在、自分も目覚めているが、また隣人もと云うことになるのでしょうか。 (2013年01月15日 (火) 10時22分)[1097]

循子 > 意味的にあまり深くは考えなかったのですが、ひとつ付け加えると、「元旦の空漆黒」という硬質の収め方もこの句に似つかわしい気がしています。 (2013年01月15日 (火) 23時45分)[1099]

> 梟夢庵先生でした。 (2013年01月20日 (日) 10時14分)[1180]
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