三回目です!昼の回に、中学生の娘と行ってきました。
初回は上手、二回目は下手、そして、最後にセンターの席。
計算したように、いろいろな角度から見られて幸せ。
ロビーで、私もショカツっ子さんと同じく、ダブルスのポスターを娘にお披露目しました(笑)。
今回は、大坂公演を控えたせいか、いくつか変更点があって、驚きました。
たった四日前の公演では最初と変わらなかったのに。
最初の武田さんのギャグ。
「おっぱい欲しいと言ったら」のところが、「パンティが落ちていたら」に変わっていた。
「おっぱい」の時は、全く受けていなかったので、それで変えたのかな。
今回はちゃんと受けていましたね。
平沼紀久さんが沖縄のファーストフード店を列挙するところ。
山口さんの反応が「ファーストフードばっかりね」から「佐世保バーガー」に。
これもしっかり受けていましたね。
こうなったからには、きっと相撲ネタも変えるんだろうと期待したんですが、それはそのままだった・・・(苦笑)。
山本さんがボールをバットで打つところ。
今まで打ち損ねで、当たっちゃった前列のお客さんに謝るのが面白かったんですが、今回はしっかり遠くまでとばしていました。
たまたまうまく行っちゃったのか、変更なのか分からないんですが。
娘は、山本さんが謝るのを楽しみにしていたので、がっかりしていました(笑)。
私が気づいたのはこれくらいです。ショカツっ子さん、前回はどうでしたか。
いつから変わったのか、知りたいなあ。
さて、今回の一番の注目は、黒川くんでした。
ブログで、本番前に嫌なことがあって、それを引きずったまま舞台に出たら、ネガティヴな演技になったと。
しかし、それが非常にいい効果で、共演者にも褒められたと書いてあったんです。
観客にも分かる変化だというので楽しみにしていました。
そうしたら、・・・確かに違う!
今までだっていい演技だったんですが、どこか一本調子で、一生懸命な若者というだけでした。
でも、今回は湿度が違うというか、情感が見事に出ていて、悲痛な感じになっているんです。
感動しました。戦艦大和のデータを言う時も、血を吐くように叫んでいる。
前は、誇らしげな科白になっていて、若さしか感じなかったのに、彼のおかげで既に沈みゆく船という運命を感じました。
それに、面白いことに、他のカンパニーの演技にも影響が出ていて、皆同じように絞り出すように話すんです。
一人の影響ってすごいなと思いました。三回通った甲斐がありました。
板の上での、若い役者の成長!いいものを見させてもらいました。
今日のお客さんは、土曜日のせいでしょうか、皆さんよく笑っていました。
「猪鹿です」も受けていたし、納豆も受けていましたね。
武田さんが出てくるだけで、周りはクスクス笑っていました。
相撲ネタ以外は、ほとんど笑いはとれていたんじゃないでしょうか。
我が事のように、嬉しかった。観客の皆さん、ありがとう!(違)
山口さん、武田さんが素晴らしかったのは言うまでもなく。
平沼紀久さんもよかった。彼のギャグは全部受けていたし、最後のセリフも感動的でした。
リアさんは・・・言いたいことは多々あれど、最後のセリフですべてを許しましょうか。
それほど、あのセリフに込めた彼女の感情がいいんですよ。泣けます。
今日の筧さん。結構乗っていました。
黙って聞いている時の表情がいつもより豊かだったし、
原爆のボタンを押せと命じられる辺りは、迫真の演技で、圧倒されました。
百合子が帰ってきた時に、「はい」と二度言うところ、素晴らしかった。
その前の動の部分が、こちらの心臓を鷲づかみにするくらいの演技なので、
その後の静が活きていて、心痛さえ覚えました。
それで・・・、筧さん、科白が走る!!最後の長セリフのところは、
寧ろゆっくりかなと思ったんですが、真珠湾攻撃の説明部分。
なんでそんなに早口!?というくらいに走る!
あれだけ早くても、決して噛まない滑舌はお見事なんですが、
すみません、こちらの耳の処理速度を超えています・・・。
私は三回目だから内容は分かるんですけど、初めての人は多分???だったかと。
しかし、制御不能なほど早く正確に話せるって、どういう能力なんでしょうか・・・。
あと、長セリフで思いっきり噛んだところがあって、うわあああっと思いました。
あれだけの量と速さだから、どうしようもないことなんですが、
やっぱりクライマックスなので、見ている方が辛かった。
娘も「あそこで噛んじゃって、可哀想だったね」と言っていました。
(その視点は、既に完璧なカケイストですな・苦笑)
まあ、でもいいんです。私は、いつもよりずっと感動していましたから。
やっぱり楽日が近いせいか、皆さんの乗りが一段アップしていたように思えたし、
何より私自身が、これで見納めなんだと思ったらジーンとしちゃって。
アンコールの筧さんは、今日はニカッでしたが、それを目に焼き付けるのに必死。
幕が下りる時、辛かったなあ。10月のシェイクスピアまでお別れかあ。
さてさて、うちの娘です。前の日にショカツっ子さんに探していただいたようで、
密かに嬉しかった私ですが、実は中学生に見えません。
かなりのおチビさんなので、見た目小学生。でも、中身はけっこう辛辣。
彼女の評価はかなり気にしていたんですが、上演中は完全に引き込まれていたらしい。
一度か二度、意味を聞いてきたくらいで、後は微動だにしませんでした
110分が10分にしか感じなかったと言っていました。
題名からしてもっと堅い話かと思っていたので、こんなに感動できるとは意外だったと。
彼女は劇団四季しか見たことがないんですが、「笑えて、考えさせられて、感動できる芝居」に出会えたことを喜んでいました。
帰り道、両手を広げて「こんなに感動できるなんて、いい夏休みだなあ!」と言ったのが、印象的でした。
ああ、そう言えば、キャノン砲。初回は届かず、2回目は発射さえ気づかなかったんですが。
今回は娘と私の膝に落ちてきました。金と銀のテープ、記念にしっかりお持ち帰り。
次に筧さんにお会いするまでのよすがにします!