宮西達也さん原作絵本の映画の感想があったので驚きました。
[118]ヤーン
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2013年01月15日 (火) 11時58分
初めまして
おまえうまそうだな映画って宮西達也さんの絵本の何冊かの映画化ですね、一応。 それでその映画を見たのですね。 長文な上に制作スタッフや原作者の裏話も踏まえた意見なので不愉快に感じたら申し訳ありません。 裏話なんて客にはどうでも良い事かもしれませんが、この映画のように「おいおいそれはないだろ」と感じるのもあります。幾らなんでも受け狙いばかり重視するのはかえって逆効果じゃないのでしょうか?と思いました。
■映画版のコンセプト等 そこで、映画版は、作者の方が企画会議にも参加して「原作と違うもの」と意見を言った事から、 割と最初から原作とは違う物になる事が決まってたようですね。宮西達也さんのインタビュー ttp://www.netdetirasi.co.jp/cinema/interview/059.php ttp://mi-te.jp/contents/cafe/1-9-742/ 少なくともセールス側にとっては、これはありがたいと思ったかもしれません。 「原作と違うもの」って頼まれた以上、原作よりもキャッチーさを優先するという余地も出来たのですから。
■スタッフの考え でも実際にスタッフにとっては、上層部の考えはそれほど本意じゃなかったってのもあながち間違ってないのかもしれません。 ttp://photozou.jp/photo/photo_only/2860818/156276493のインタビュー(アニメージュ2011年8月号にあった)でスタッフの発言が少なからずありますがこれについて触れた意見を言おうと思います。 確かに今の所、映画スタッフの発言ではそういうあれだけプッシュされてた 「可愛い」「ハートフル」といった部分にあまり触れてないのも確かです。 そればかりか、「捕食者と非捕食者の関係で~」とか「自然描写を~」とか 「”泣ける”という題目だけで1本の映画を作るのに抵抗あった」とかと言ってて上層部の意図はあまり本意じゃなかったかもしれませんねえ。自分自身の発案じゃなかったのでは?とも取れる感じでしたし。
■作中の台詞の一部とお母さんへの評価 作中でも、マイアサウラのお母さんについて「どうするつもりだったんだ」「こいつ(ハート)を一生苦しめる気か」と言ってた 肉食恐竜のボスがいました。マイアサウラのお母さんが育てなければ今はいなかったという事も認めていましたが、 ああいう詰問をさせたので気になりました。 この肉食恐竜のボスの怒り台詞もスタッフの抵抗にすら感じたのですが考えすぎでしょうかね? そして、スタッフ自身もこのマイアサウラのお母さんについて「浮世離れしたところがある」と評していました。 このマイアサウラのお母さんへの発言は上にあるインタビューの画像に載っています。
■映画の絵柄 映画の絵柄に関してもスタッフの反応で何か含みを感じましたね。 一見、映画のデザインについて褒めてるように見えますがマイアサウラのデザイン以外は特に触れていませんからね。 マイアサウラのお母さんのデザインについては褒めてても、他のデザインについては特に褒めてる様子は見掛けませんでした。 (ただし、マイアサウラのデザインも絵本と違うのでその意味では不満に思う人もいるかと思いますが) アニメージュ2011年8月号は自分の手元にもあるのですがその褒めてた発言を引用します。 「あんなシンプルなキャラクターなのに、眉毛もないのに、ここまで表情を出せるのかと。 あの辺はやっぱり柳田さんの力のおかげです。お母さんがあんなに生々しくて色っぽいのも、柳田義明さんの力ですよね。 お母さんの色っぽさは想定外だったんですが。」
他キャラのデザインについてもどこまでがスタッフの発案なのかどうかわかりません。誰かから「丸っこいデザインにでもしてくれ」と頼まれたからなのか、そうでないのか謎ですからね。
■原作者の思い 原作者の宮西達也さんについてこういう話もあったらしいです。 ttp://mcgeorge.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/10-344a.html ・「大人が読んで楽しいから子供にも面白い」 『おまえ うまそうだな』は7年前に発表。弱肉強食の厳しい自然界で本来、相いれない“親子”の関係を描きながら、 「種族の違い、敵対する者同士の壁は越えられるのか」と問いかける。 小学校低学年までが対象年齢だが、硬派なテーマが受け、大人のファンも数多く獲得している。 「最初から子供向けにと考えて描いていません。大人が読んで楽しいから子供も面白いと思えるのです」
■もしもの話 そして、今となっては野暮な話ですが、もしスタッフも映画版の上層部の意図を無視して、 ある程度好き勝手やっていたらまた内容が違ってたかもしれません。 出来はどうなってたかは知りませんが、実際よりもスタッフの意図が強調される内容になってたかもしれません。 裏話を読む限り、手放しに好き勝手する余地があったわけでもないんだな、と思いましたから。 映画版は作品紹介やコンセプトと、映画スタッフのインタビュー画像を見比べて見ると、 いかに映画の売り手だか企画は本当に重要な物は二の次でとにかく「可愛さ」「ハートフルさ」ばかりに拘ってるかのように見えました。 その上、プロデューサー側からの「とにかく女の人が泣ける物を作ってくれ」という要望に 最終的には「泣けるという部分を苦労していれつつ」と言ってるので、少なくとも好き勝手やったわけでもないと思います。
■とにかく女の人が泣けるという要望 この映画は漫画アニメファンが好むような絵柄じゃないし、漫画アニメゲームにあるようなイケメンキャラの話でもないし、ライダーみたにイケメン俳優も出ないし、 映画版あらしよるにみたいに細かい絵柄のヤギと狼の友情物でもないのですから、これで「女の人が泣ける」っていうのは女の人をも馬鹿にしてるのかと思いました。 ただ可愛いキャラでほんわかストーリーでも作れば、女の人が喜ぶとでも思ってたのでしょうか?って言いたくなりましたね。
声優が豪華だったね、的な
[119]氷河二代目@どこ狙いか全然わからなかった
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2013年01月15日 (火) 19時06分
気合い入った書き込みありがとうございます!
この映画に関しては私も見て「どこをターゲットにしているかまったくわからない」という迷走した感じを 強く受けました。 皆の要望を入れてったらこうなりましたよ、みたいな出来上がりなんですかね。
キャラクターはかわいらしくしている割にストーリーはえらく残酷な部分があって、「さあ泣いてください」と いわんばかりの盛り上げ、というような。 これを「女性が泣けるように作りました」と言われたら確かに「それは違う」って思いますね。
いろんな映画を見てきましたけど、面白かった映画はテーマとか伝えたいものがしっかりしていて、それが 見ててわかるものでした。 この映画は「結局何が言いたいの?」ばかり残ったような気がします。
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