甘酒
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人間暗器さん>
狐憑きと聞いてネタが思い付いたので一つ…
……
─こっくりさんこっくりさん、お越しください…─
とある町のとある学校
この学校では「おまじない」が流行っていた─。
ある人は勉強のおまじない
ある人は夢のおまじない
そしてある人は、「恋のおまじない」と言った───。
それだけでこのおまじないが流行るのは充分な効果があった
特に、女子に対してである。
………
日も沈みかけた教室、4人の女の子が一つの机を囲んでひたすらに唱えている
「「「「こっくりさんこっくりさんお越しください」」」」
事の始まりはA子だった。
「─恋のおまじない、しよ?」
私はオカルト染みたものは嫌いでおまじないにも興味は無かった。
だが、仲の良い友人と言うこともあり私は二つ返事で了承してしまった。
そして放課後、A子は何処からか2人の仲間を連れてきた。名前も学年も知らない人だったが気にはしなかった。
そしてA子の説明が始まる。
「こっくりさんは現世に漂う動物霊や低級霊を呼び寄せる降霊術です」
淡々と説明が過ぎていく。私は驚く、A子がここまでオカルトにのめり込んでいるとは意外だったのだ。
まるで別人みたいに感じるほど──。
そして「こっくりさん」がはじまった──。
指先の10円玉が動く
途端に背筋が凍りつく
周りの音が聞こえなくなる
視線は10円玉から完全に話せなくなった
……
───ちょっと、大丈夫?
A子の言葉で私は我に返った。いつの間にか呆けていたようだ。
もう終わりらしくこっくりさんにお帰り頂くようお願いするという。
「こっくりさんこっくりさんお帰りください」
10円玉は
─はい─
ほっと胸を撫で下ろす、が「……!?」
まだ10円玉は動いている
─……う・え
「………上?」
瞬間、頭を殴られたような衝撃が
「……」
目に映ったのは「人の形を成していない人」が私を見ている姿だった。
私はA子に助けを求め振り替える
が、その顔は笑っていた。他の二人も、まるで「別人のような笑みで」
危険を感じ、10円玉から手を離し逃げようとすると三人が私を取り押さえる
「逃げたりしちゃダメじゃない、折角キモチイイ事しテあゲルのニ…」
もはやAの声では無かっ
た私はまるで磔にされた罪人の如く付き出されていた
人ならざるものは私の前に近づいてくる
「ひっ…やめて、やめてやめてやめてやめてやめてやめてぇっ!」
恐怖により麻痺していた思考が正常を取り戻し力の限り叫ぶ
「それ」は私に憑こうとしている。直感で理解できた。
そしてそれは私に触れると
ず る ん っ
何の抵抗もなく私の体に入り込んでくる
瞬間。
「んぁぁああああ……っ//」私の体に凄まじい快感が襲ってくる
まるで神経そのものを侵されているような。脊髄も、脳髄も浸食されているのがわかる。
「ぁぁー………ぁあ……//」もはや声らしい声も出ない、出るのは雌としてのの声。
──キモチイイ
頭の中がそれだけで塗りつぶされていく。
次から次と「それ」は私の体に、沈み込むように侵してくる。液体のようでもあるそれ口から、耳から、また
**から入ろうとする。
キモチイイキモチイイキモチイイキモチイイキモチイイキモチイイキモチイイキモチイイキモチイイキモチイイ………!
塗り替えられる、どす黒い意思が私の全てを真っ白に…
コワレル────。
「私」の意識はそこで途絶えた。
……………。
目を覚ますとA子が微笑んでいる。辺りはすっかり暗くなっていた。
「気分はどう?」
「……」
「俺」は自分の体を弄りながら返事を返した
「最高の気分よ…♪」
甘い吐息を漏らすとA子は俺の腰に手を回してきた…とある町のとある学校
ここではおまじないが流行っている
「俺」は親しい友人を見つけると仲間を増やす為に声をかける
「ねぇ──恋のおまじない」しない?」
長文失礼、しかし反省はしても後悔はしない←
No.856
(11/05/(Mon) 11:33:17)