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久しぶりに映画館で映画を見ました。
ポランスキー氏のオフィサーアンドスパイです。 史実、ドレフュス事件の真相を、ドレフュス氏が無実だ、と気づいたピカール中佐の視点と立場から描いています。
この事件を聞いたことはありましたが、ほとんど知りませんでした。そして19世紀、フランスでこんなにもユダヤ人が嫌われ、軍が強く聖域で(どこのヨーロッパの国でもそういう傾向だったかもわかりませんが)、しかしそうはいっても明らかな不正はいけないだろう、正義は一番大切だろう、という考えもあり、クレマンソー、エミール・ゾラなど、論客が味方をして、この事件はもつれにもつれて、判決が覆された、ということを知りました! 今、たまたま画家のモネに興味を持ち、モネの交友関係にクレマンソーやゾラが出てくるので、19世紀フランスの様々な中枢に活躍した人々を想像しました。 ゾラは反ユダヤ主義者に妨害され、最後一酸化炭素中毒、という不可解な死(煙突が塞がれていたらしい、とも言われる!)を遂げていたことも知りました! ポランスキーは昔の映画、ゾラの生涯を若いころ見て、いつかこの事件を映画化する、と誓ったとの事。
この映画を撮影している現代でさえ、パリにあるドイツ系ユダヤ人のパンやさんのお店にユダヤ人マークが落書きされたりしたそうで、・・・根深い。
映画は冷静で硬質で、しかも19世紀を景色も建物も衣装もインテリアも絵画のように美しくとらえており、完璧な1本、だ・・・とうなりました・・・ 語りつくせません・・・
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