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| [54] 小さな組織の不思議な物語 |
- JC IMPACTⅡ (/) - 2011年06月19日 (日) 16時12分
ここに記したことは、東京在住の「小さな組織」に属する方から耳にしたことである。その限りにおいては「物語」というよりは「ひとつの事実」と申し上げていいのかもしれない。公開の掲示板に記す以上、一応「特定のモデルはない」ということにしておく。だが、創作では勿論ない。
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小さな組織であっても、選挙もあれば総会もある。その時の選挙を巡って、執行部の理事職に就く者が「委任状」の提出をある会員に求めた。会員はそれを拒否。「ならば君に組織の一切の仕事を与えない」これは恫喝と申し上げていい内容である。
書類に残したわけではない。しかし、だからといって「記録」に残らないかといえば、話は別である。総会の際に恫喝された者はその事実を明らかにした。ある方法で「証拠」を保全していたのである。「一切の仕事を与えない」と伝えたその理事はさぞ驚いたであろう。脇が甘いといえばそれだけのことでもあるのだが。
私など「そこまで総会に明らかにしたのであれば」白黒をはっきりつければいいと考える。ただ、総会の席上、具体的な名前までは明らかにしなかった。何故か。解決の方法を第三者機関に委ねたからである。ただし、第三者機関が介入するかといえば、性質上、なかなかそういうことにもならない。この時に、かって第一線で活躍した会員が「はっきりさせようではないか。もしそれが事実というならば、執行部の責任、退陣も含めて大きな問題となる」そう声を大にして述べた。私はその会員の著作も読んだし、スマートな方でもあるから、その方がここまで迫った「総会」というものを想像してみた。実に暗澹たる気分に陥った。
ここから先は別の話である。
ある会員が「半年間、仕事を奪わせる処分を受けた」公の場で口にした、ひとつの舌禍事件のようなものである。主催者が問題にしたようだが、褒められたことではないにしても、眦を決するような内容とはとても思えない。既に故人となられた方が「その類の問題」に言及されたことがある。厳重注意程度の内容で、処分があまりに重すぎる。舌禍云々というなら、この組織自体、それは全く珍しいものでもない。
これもまた別の話である。
例えば「ある行為」というものが、それが善意であろうとなかろうと「できない」ということは、世の中にはいくつかある。その場合にどうするか、これも色々な考え方がある。
「やろうと思ったこと」が「できなかった」場合、それはそれとして「開示」すべきだと私は考える。「できなかった」ことを責めるつもりは私自身全くないが「できなかった」ことを「なかったこと」にしてはいけない。
問題は「できなかったこと」を方法論を変更して、偏った、もっというならば弱い立場の人々に事後報告的な形で押しつけてしまうことである。それを「善意」に仕立ててはいけない。これでは単なる「取り繕い」になってしまうからだ。「できない」ことは「できない」ままにして、自分たちができることを粛々とやればいいのではないだろうか。
偏るということは「総体」としてではないことを意味する。事後報告的に自動的に弱い立場の人々に事実上、強いるということを普通「善意」とは呼ばない。それを「善意」にしてもいけない。
これでは年貢のようなものである。
私はこの組織に属する人々に対して、それは呪縛と言われようと何と言われようと、圧倒的な尊敬というものを有している。だから、この組織自体を悪しざまに罵ったり、特定個人を攻撃するようなことは基本的にはしたくない。小さな組織であっても、そこそこの人数が所属しているのだから、万人が納得するような制度や組織の在り方を構築するということも並大抵のことではない。それは重々、承知しているつもりだ。
ただし「力だけが正義」ではない。組織の下支えをしてくださる方々に(どんな組織でも圧倒的にその方が多い)横車を押し続けてはいけない。組織の大部分は「黙ってみている」のかもしれないが、だから「諸手を挙げて賛成」ということじゃない。
とりわけ若い世代が、これでは本当に育たなくなってしまう。
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