【広告】Amazonから1月31日から開催スマイルセール!

「言葉の対局室・別館」リレー将棋対局室

本掲示板は「リレー将棋対局室」です。
リレー将棋や棋戦情報、詰将棋、次の一手検討などにご活用ください。
上記以外の「議論」に発展する内容は「言葉の対局室」にてお願い致します。
本掲示板では1スレッドの上限を100に設定しています。継続する場合は、新しいスレッドを立ててください。

合計 今日 昨日

ただいまの閲覧者

ホームページへ戻る

名前
メールアドレス
タイトル
本文
アップロード
URL
削除キー 項目の保存


RSS
こちらの関連記事へ返信する場合は上のフォームに書いてください。

[47] 将棋界、あの人この人
まるしお (/) - 2013年09月03日 (火) 18時36分

―――――――――――――
 ・男性棋士
 ・女流棋士
 ・強豪アマ
 ・将棋好きの有名人
 ・観戦記者
 ・知り合いの将棋仲間
 ・故人
 ・著述家
   等々
―――――――――――――

 人物評・エール、ときには苦言など、「人」をテーマにしたスレッド。

Pass

[48] 本田小百合
まるしお (/) - 2013年09月03日 (火) 18時39分

―――――――――――――
 本田小百合(女流棋士)
―――――――――――――

 九月六日に女流王座戦の挑戦者決定戦がある。「里見香奈 VS 本田小百合」の一戦だ。
 これは去年と同一カード。
 昨年はこの決定戦をなんと本田が制し、初のタイトル戦出場を決めた。

 十四歳で「女流プロ棋士」デビュー。以来苦節二十年にして初のタイトル挑戦、三十四歳(当時)の快挙であった。
 加藤桃子女流王座との注目の五番勝負は三連敗と悔しい結果になったが、二年連続で挑決まで上りつめたのは見事というしかない。

 こんな本田小百合だが、マイナビ女子オープンでは厳しい現実に直面している。
 予選一回戦を三年連続で敗退し、規定により、来期はなんと「チャレンジマッチ」からの出場を課せられてしまったのである。

 なぜこんなことになったのか。
 ズバリ、予選の対戦相手が悪かった。

 2011年 里見香奈
 2012年 室谷由紀
 2013年 伊藤沙恵

 里見・伊藤という奨励会員との対戦。これに負けるのはまあ仕方がなかったが、そうなると、2012年の室谷由紀との対局を落としたのが非常に痛かった。

 来期のチャレンジマッチを本田小百合はどのような心境で臨むのだろう。
 昨今の女性アマは油断できない。対戦相手によっては本田でも一発食らう可能性がある。先頃里見を下して女流王位に復位した甲斐智美でさえ、その少し前に石本さくらアマから一発食らっているのだ。

 また、チャレンジマッチを勝ち切っても、予選一回戦で強豪と当たる可能性もある。それに勝たないと来期もまたチャレンジマッチからということになってしまうのだ。
 本田小百合にとっては心理的にもなかなか厳しいことになったが、こういう逆境に立つ本田小百合に、大沢一公さんが自分のブログでこんなエールを送っている。

一公の将棋雑記

――――――――――――――――――――――――――――――
本田女流三段はマイナビ女子オープンにおいて3年連続で初戦に敗退し、来期のチャレンジマッチ行きが決まった。これ、来期はアマチュアと指してください、といわれたわけだから、食らったほうはかなりの屈辱である。そんな本田女流三段が、もうひとつの最高棋戦で挑戦者になれば痛快ではないか。
――――――――――――――――――――――――――――――

 私もまた痛快な出来事を期待し、本田小百合を応援したい。

女流王座戦中継サイト

Pass

[49]
ビルバル (/) - 2013年09月03日 (火) 19時14分

本田小百合先生にはぜひタイトルを獲ってほしい。
そういえば矢内センセは近ごろ檜舞台に全く登場しないなあ・・。
どんどん強い女流が後から後から登場してくるからなのかな?

巷では、美しすぎる市議とか美しすぎる海女とかいるそうなんだけど、美しすぎる棋士って誰になるんだろうか?

ヒゲの濃すぎる棋士ならタイトル3期のあの先生一択なのだが・・・。

Pass

[52]
さっちん (/) - 2013年09月03日 (火) 21時38分

―――――――――――――
 渡部 愛(女流棋士)
―――――――――――――

彼女には会ったこともなければ 話したこともない。どこかで見かけたことすらない。なのに なぜか応援したくなるのである。LPSAの棋士だから? それも少しはあるが やはりデビューに至までのゴタゴタにもめげず 一途に、ひたすらに将棋に打ち込んでいる姿が想像できたからだ。
 
噂によれば 力は中井さんや石橋さんに引けを取らないらしい。水に慣れれば一気に上り詰めるかもしれない。

目下の関心事は 竜王戦の挑戦者でもなく、里見香奈さんの奨励会の成績でもない。 近く行われるであろう女流王位戦 渡部3級対斎田晴子五段戦である。

ぜひとも勝利し 出来れば本戦まで駒を進めてほしい。
微力ながら 渾身のエールを送りたい。



Pass

[73] 香川愛生
まるしお (/) - 2013年09月05日 (木) 18時23分

―――――――――――――
 香川愛生(女流棋士)
―――――――――――――

 香川愛生が女流王将戦本戦トーナメントを制し、タイトル挑戦を決めたとのこと。現在二十歳。
 もちろん初挑戦だ。

 以前NHKの「将棋フォーカス」で「女流棋士お喋り会」みたいな特集があった。そこで香川は、「大学在学中にタイトルを獲る」と述べている。「獲りたい」ではなく「獲る」と決意するような喋り方だった。
 「囲碁将棋チャンネル」の「駒桜通信」でも同様の宣言をしている。

 私はこれを聞き、まあノビしろのある若手実力者であることは認めるが、タイトルはまだ当分無理なのではないかと感じていた。
 ところが今回早くも挑戦者として名乗りを上げている。
 これは正直意外だった。

 香川愛生は2008年に15才で女流デビュー。約一年後に奨励会を受験し、一年半を奨励会員として修行している。(当時は兼業禁止であり、女流は休業)
 5級で入会、退会時は4級。最高級位は3級だったか2級だったか1級だったか、私もよく覚えていない。
 ともかく、思わしい成績が残せずに奨励会を断念したことは、本人はもちろんのこと、師匠の中村修九段も残念だっただろう。
 退会後女流棋士として復帰するまでに一年ほどのブランクがあるが、これは大学受験に備えたものなのだろうか。
 2012年の初めから女流棋戦に参加、四月に立命館大学に入学。本年度の成績は13勝4敗の好成績で対局数も多い。(註・未放送の女流王将戦の勝数は含んでいない)

 だいぶ前に銀河戦の聞き手をしている香川愛生を観たが、利発そのものといった感じの女性で、やや猫背気味に大盤を眺め、真剣に読みを入れている姿が印象的だった。
 とにかく、今はやる気満々なのだろう。現役奨励会二段の里見香奈にどれだけ通じるか、腕の見せ所だ。全力を出し切って欲しい。

女流王将戦トーナメント表

Pass

[74]
JC IMPACTU (/) - 2013年09月05日 (木) 21時40分

ひとつ映像を紹介させてください。

中原名人VS森八段(当時)の第36期「将棋名人戦」(第3局)のドキュメンタリー番組です。森九段は今期のNHK杯トーナメント本戦に出場されましたし、里見香奈二段のお師匠さんでもあります。

放映日は1978年5月8日

NHK特集 勝負 将棋名人戦より

寝ても醒めても「将棋」を指していました。この頃は。

番組中に紹介される挑戦者の「ことば」に驚き、名人を応援したことは言うまでもありませんが、今改めて視聴してみますと、何と言いますか、森八段が「演じたこと」が何とはなくわかるような気がします。

Pass

[82]
さっちん (/) - 2013年09月06日 (金) 18時36分

>香川愛生二段 

女流棋士としてデビューした頃はボーイッシュな感じでしたが、近頃めっきり女性らしくなりましたねぇ。

将棋よりその点に注目していたのだが、女っぷりに比例したのか棋力も調子もうなぎ登り、全く知らぬ間に女流王将の挑戦権を獲得してしまった。おそらく中井,甲斐、上田といった強豪を撃破してのことだろうから大したものだ。

倉敷藤花戦でもベスト4に勝ち上がっている。この一年で急速に力をつけたのは関西の水が合っているからか? 立命館で鍛えられたからなのか? 丁度羽化する時期だったのか?定かではないが両面で変身したのは間違いない。

倉敷藤花戦の2回戦を勝った頃 あと3番勝たねば意味がない・・と呟いたり、タイトルを取る!と公言したり、勝負師としての図太さは持ち合わせているようである。

しかし、聞き手を務めているときのため口調はちょっと気になる。猫背気味なのも見た目がよろしくない。この辺りはお師匠さんの奥方に手ほどきを受けるがヨロシ。しぇいシェイ!

Pass

[83] 「中原−森」剃髪名人戦
まるしお (/) - 2013年09月06日 (金) 18時45分

 JCさん紹介のビデオ、「中原−森」の1978年剃髪名人戦第三局ですね。

 約50分丸ごとそのままYouTubeにアップされているとは…。
 ナレーションを一切使わぬドキュメンタリー。
 ハイビジョン画質で現代の大画面テレビで観られたらさぞ迫力ある絵になるだろう。

 このビデオ、まさに見所満載。

 ・対局開始早々、立会人(主催者?)があろうことか両者に話しかけている。「昨夜はよく眠れましたか」と。もうすでに指し手が進んでいるのに。
 ・盤側の記者が平気でタバコを吸う。
 ・相手の側に回って盤面を見つめる姿。中原・森、両者ともそういう場面があった。なあんだ、これは加藤一二三九段の専売特許でもなかったんだ。

 いちばん強く感じるのは中原名人のどっしりとした重み。このとき三十歳、名人五期。
 谷川永世名人にこの重みはない。羽生永世名人もそういう重みを欠いている。

 森挑戦者の、「中原さんは強くない、相手が自分で転(こ)けているだけだ」という発言。
 マイクやカメラの前であえて一歩踏み越えた言葉を発する。三十五年後の今観ると、やはり「演じている」部分があると感じる。それと、この発言で自分を鼓舞していたのだろう。が、それは一方で気負いともなる。

 私は次の森さんの言葉が好きですね。

 ――対局中の自分の顔を後で写真で見ると、普段の自分ではない。まるで鬼の形相のようだ。これは私ではないと思う。けれども、自分はその顔が好きなのだ。ぎりぎりの勝負の場では人間の本当の姿が出るのだと思う。――

Pass

[98]
JC IMPACTU (/) - 2013年09月09日 (月) 20時43分

まるしおさん

--------------------------------------
いちばん強く感じるのは中原名人のどっしりとした重み。このとき三十歳、名人五期。
谷川永世名人にこの重みはない。羽生永世名人もそういう重みを欠いている。
--------------------------------------

私もそう感じます。中原十六世名人、加藤一二三九段、米長邦雄永世棋聖以外、年齢は私より「下」なのですが、それにしても、醸し出す雰囲気は全く違うと思いますね。

さて、森九段と中原名人再びの映像です。最後までご覧いただくとわかります。

この映像を私はまざまざと記憶していますね。

ただただ「悲しかった」信じたくないという気持ちでぼんやり映像を眺めていました。([将棋]中原誠永世十段のA級陥落(第58期A級順位戦)

森九段は、B1に中原さんがきたら云々ではなく、「中原ガンバレ」じゃなかったのかなぁと、そんな気がしています。


Pass

[228] はや大学生
さっちん (/) - 2013年09月25日 (水) 00時23分

―――――――――――――
 成田弥穂(アマ)
―――――――――――――

小学生名人戦がプロ棋士の登竜門とすれば、全国中学生選抜将棋選手権大会の女子部門は女流棋士へのエントランスである。過去にそうそうたるメンバーが優勝している。

2001年に貞升南女流初段 2003,2005年には室谷早紀女流初段 2004年に室田伊緒女流初段

以下2006年が香川愛生女流二段、2009年に西山朋佳奨励会2級、2010、2011年は山根ことみ女流3級 2012年、石本さくら研修会C2、2013年、迎琉歌 奨励会6級。

プロへの道を進まなかったのが 2000,2002年優勝の笠井友貴さんと 2007,2008年優勝の 成田弥穂さん。この二人はその後もアマチュアとして大活躍している。

さて 今回取り上げた成田弥穂さんの将棋を初めて見たのはLPSAの第3回日レス杯に初代女子アマ王位として参加した時であった。中学生でありながら 松尾、島井、中井、中倉彰子と連破し なんと決勝に進んだのである。決勝戦では石橋四段に敗れ 優勝はならなかったが その活躍は特筆すべきものであった。

なかでも2回戦の中井さんとの一局は彼女の才能、強さを推し量ることが出来るすばらしい内容であった。

掲載図はその中井さんとの将棋で 今 後手の中井さんが△4二金と先手の成り銀を払った所である。金、香の持ち駒では先手がやや苦しいと見られていた。

が、ここで解説者の片上六段が「凄い手でしたねぇ」と評した一手が飛び出したのである。さてその一手とは? ちょっとだけ考えてみましょう。

ところで この時中学3年生であった成田さんは 今春高校を卒業し、無事大学に進学された模様。あいまいな記憶ではたしか医学部の希望であったような気がする。そうならば 数年後、将棋の強い女医さんが誕生するかもしれない。そしてまた 大学在学中に多くの大会で活躍する姿も見てみたいものである。さしあたっては、11月の第45期女流アマ名人戦に出場があるかどうかだが・・・。

Pass

[230]
世渡り下手爺 (/) - 2013年09月25日 (水) 12時03分

ほ〜、詰めろでカチコミましたかな。なるほど、受けが難しい。

Pass

[231] 成田弥穂は伝説の人になってしまうのだろうか?
まるしお (/) - 2013年09月25日 (水) 20時07分

 実力者の成田弥穂さん。高校選手権には毎年出場していたみたいですが、高校時代にマイナビや女流王座戦には出ませんでしたね。「将棋は学校生活の中でだけ」と決めていたのでしょうか。(高校選手権は昨年優勝、一昨年準優勝)
 大学進学後、どのように将棋とかかわっていくのか。今年のマイナビ・女流王座戦にもエントリーしなかったし、女子アマ棋戦にも出ていない様子。

 プロに匹敵する力を秘めている逸材なので残念ですが、他分野で優秀な人を無理に女流の世界へ引きずり込むのはちょっと気が引ける部分もある。女性将棋の世界がもっともっと魅力的なものになって、笠井・成田のような人を引き付けられるようになって欲しい。

 成田弥穂で思い出すのは第三回マイナビ女子オープンの予選(2009.7.25)。
 女子アマ王位戦で優勝したことで出場資格を得た。当時中学三年生。
 一回戦で野田澤彩乃をボコボコにして実力の差を見せつける。
 二回戦では野田澤の姉妹弟子・上田初美に敗れたが、両者の力にはそれほどの差はないように思われた。

第3期マイナビ女子オープン棋譜


 そしてもうひとつ印象に残るのは、さっちんさん紹介の第三回日レス杯と共に、その翌年の第四回(2010年)。
 前年準優勝の実績でこの年も出場した成田弥穂(高校一年)は、初戦に渡部愛ツアー女子プロと対戦。
 これはもうマニアにはたまらないカードで、渡部愛の実力が問われる戦いでもあった。

 終盤、成田が反撃してどちらが勝っているのか分からない接戦になったが、渡部の読みがわずかに深かったか、下図で▲8九金打として攻めを凌ぎ、大物を下した。
 渡部愛現女流3級にとっても記憶に残る一戦になっているのではないでしょうか。

第4回日レスインビテーションカップ一回戦「渡部愛TJP−成田弥穂アマ」棋譜(2010.6.13)

Pass

[247]
さっちん (/) - 2013年09月26日 (木) 22時17分

成田さんは速度重視の小気味良い将棋指しますね。見ていても気持ちよい。プロの道に進んでいてもきっと成功していたでしょう。今後は魅せるアマチュア女流棋士として各種の大会で活躍して欲しいものです。

さて 前述の中井さんとの終盤で放った一着も速度重視、センスの良い一手であった。掲載図の▲4一金である。私なんぞは間違いなく▲5二桂成りと指す。この手は確実な攻めではあるが 成り桂が竜の効きをさえぎり攻めが遅くなるのである。

中井さんは△同金と応じたが、ここは△5二歩が良かったかとの感想がある。△同金以下は成田さんの流れるような寄せが炸裂。▲5二桂成り△3二玉▲4二成り桂△3三玉▲2五香△3四歩▲5二竜△4四銀▲4五金△2二玉▲4四金まで 97手で女流トップ棋士を投了に追い込んだのであった。

Pass

[248]
世渡り下手爺 (/) - 2013年09月26日 (木) 22時22分

さっちんどの

>中井さんは△同金と応じたが、・・・・

同玉では?でないと素抜かれる〜〜〜〜。

Pass

[250]
さっちん (/) - 2013年09月26日 (木) 22時36分

ありゃ〜〜 大変失礼しました 同金と応じるのはヘボのさっちんぐらいですぅ

 中井さんは△同玉でした。 そこで▲5二歩成りではなく桂を成ったのです。ここらあたりも時間のない中 細心の注意を払っている。とても中学生とは思えない。

それに比べて 同玉を同金と間違えるとは何たるドジ 注意力が散漫か?根がそそっかしいのか?単なるアホか?

Pass

[812] 相川春香の二年間
まるしお (/) - 2013年11月13日 (水) 18時58分

―――――――――――
相川春香(女流棋士)
―――――――――――

マイナビ一斉予選終了後の出来事

 「今日は私が予選を抜けたことよりも姉妹弟子の相川さんが抜けたことが本当にうれしいです。すごく頑張っていて……」

 2013年八月十七日、マイナビ女子オープン予選一斉対局を終えた加藤桃子女流王座(奨励会1級)は、壇上で感想を聞かれこのように答えた。そして、感極まってしまい、溢れ来る涙をぬぐったのである。

 先程嬉しそうにインタビューに答えていた「姉妹弟子の相川」も、この言葉に涙してハンカチで目元をを拭く。大御所の清水市代までもが貰い泣きをした。

 加藤の言葉により、華やかだった会場は、一転して静かな感動に包まれた。


日の目を見ない二年間

 相川春香、十九歳。安恵照剛八段門下。
 加藤桃子奨励会1級(十八歳)もまた安恵門下である。

 研修会C1昇級により2011年10月に女流3級となった相川春香だったが、「女流3級」というのはあくまでも仮資格。二年以内に規定の成績を上げなければこの資格は取り消され、元の研修会に降級となる。

 その期限がすぐそこまで迫っていた。
 そんな厳しい状況で迎えたのが2013年八月十七日のマイナビ女子オープン予選一斉対局だったのである。

 「一年前くらいから、自分はもうだめなんじゃないかと思っていました。勝てなかったし、私よりもあとから女流棋士になった方に抜かれていったのもあったし、もし、今回2級に上がれなかったら、女流棋士を目指すのはやめようと思っていました。また研修会に戻っても、同じことの繰り返しになりそうだから」(「将棋世界」2013年11月号掲載のインタビューより)


同期生との落差

 相川と同じ年に研修会を抜けた女流棋士に長谷川優貴がいる。
 この長谷川は相川より年齢は一つ下。
 しかしデビューからの活躍は凄まじく、研修会卒業以前にアマチュア枠(主催社推薦)で出場していたマイナビ女子オープンでは予選を勝ち進みすでに本戦入りを果たしていた。
 この2011年、相川もまたチャレンジマッチを制してはいたのだが、予選は一回戦で敗れている。

 長谷川はその後本戦で甲斐智美女流王位・斎田晴子・清水市代という強豪連を撃破し、なんと挑戦者になってしまう。と同時に、正式デビューからわずか四戦にしていきなりの女流二段昇段である。むろんこれは前人未踏の新記録。
 一方の相川はといえば、女流3級デビュー後は、女流名人位戦・倉敷藤花戦・女流王将戦と、いずれも一回戦負け。苦難の出だしとなっていた。

 もっとも、囲碁将棋チャンネルで行われた「新春フレッシュ対局2012」(2012年1月2日放送)では長谷川優貴と対戦して勝っているので、実力がはるかに劣るということではないだろう。
 しかしながらなかなか芽は出なかった。


突然の目映い光

 こうして迎えた2013年夏のマイナビ予選一斉対局だったが、相川は一回戦で中村真梨花と当たる。
 これはもう誰の目から見ても勝敗は決しているも同然。若手強豪として定評のあるタイトル挑戦経験者中村だ。女流3級で低迷している相手に星を落とすことなどあり得ない。

 ところが、相振飛車の将棋を制して相川は中村を倒す。
 番狂わせ。
 そして二回戦も勝ち、ついにマイナビ女子オープン本戦入り。規定により女流2級の正資格が与えられた。

 二年弱の苦しい道中の果てに、突然目映い光が差し込んだのである。

 「すごくうれしかったです。最後の集合写真も、笑って撮られたかったんですけど、泣き顔になっちゃって」

 「ライバルは?」と問われ、「いま2級の人全員です。負けたくないです」と答える相川春香。「タイトルを取れるくらい強くなりたい」と抱負を述べている。

 通っていた将棋道場の席主もこの光明に嬉し涙を流したそうだ。
 必死に努力する姿を見て応援していた人も多かったのだろう。
 とりあえずは危機を脱出した。
 さあ、これからが本番である。

Pass

[1030] 変身? 丸山忠久
まるしお (/) - 2013年12月02日 (月) 19時39分

━━━━━━━━━
丸山忠久(棋士)
━━━━━━━━━

 丸山九段は、寡黙というか、はっきりとものを言わないような印象があった。
 テレビ解説でも、どうも言葉が少ない感じ。

 ところが、十二月一日放送のNHK杯で対戦者として登場した丸山忠久九段がずいぶんハキハキしていたのでびっくりした。
 そういえば、前回解説者として出演したときにもおやっと思った。
 極めて明瞭に、積極的に解説をしていたので、「あれ? 丸山さん、性格変わったのかな」と感じたのである。

 今回、パンクバンドのリーダーのような怒髪天髪型は一層際立っていたが、対局前のインタビューではびっくりするほどハキハキしている。言葉も多かった。
 明瞭な言葉で、感情豊かに、力強く視聴者にアピールするといった趣なのだ。

 そして何よりも驚いたのが対局開始の挨拶だった。
 これがもう「声高らかに」という感じ。私は最初、これは金井恒太五段の声かと思った。
 しかし再生し直して確認すると、なんと丸山九段の声である。

 それはまるで、奨励会員が高段者に教えを乞うかのように、若々しく大きな声で「お願いします」と発声している。しかもこれは対戦相手の金井五段より一瞬早かった。そして髪の毛が将棋盤に付きそうなくらい深々と礼をしてこの対局が始まったのである。

 私は何か清々しいものを見たような気分になってしまった。

 終局時、金井五段が「負けました」と言って礼をしたときも、直ぐさま深い礼を返し、一拍置いてからすっと、笑顔で、金井五段に指し手について話しかける。
 それは相手の健闘を称えるかのようでもあった。
 金井五段もすぐに口を開き、重苦しくなりがちな感想戦は一転、激戦後にボクサーが抱き合って互いの健闘を称え合うような雰囲気になったのである。

 本当に、丸山さんってこんなにいい人だったの?
 どちらかと言うと、私は勝手に「ヒール」のイメージを抱いていたのだが……。
 なんだか裏切られたような、でもホッとしたような……。

 私は丸山九段を応援したくなってきたのである。

Pass

[1032]
さっちん (/) - 2013年12月02日 (月) 23時09分

>どちらかと言うと、私は勝手に「ヒール」のイメージを抱いていたのだが……

あれ〜そうですか

確かに口数は少ないけれど、対局以外ではいつもニコニコしてる印象でございます。(笑顔は棋界で一番キュートと思う)

同じような棋士には藤井九段かな?



Pass

[1088] 香川愛生の評価
まるしお (/) - 2013年12月05日 (木) 19時28分

 畠山鎮の香川愛生評
 ――――――――――

 銀河戦「竹内四段−今泉アマ」(2013.9.12 対局)を視聴。
 聞き手は香川愛生女流(タイトル獲得前)で、解説は畠山鎮七段。
 畠山七段も香川女流を買っているらしく、「そあ、ここで香川さんならどう指しますか」などと、何回も水を向けてくる。

 で、その香川女流の指し手が結構良いところを突いていて、対局者もそう指す場合がしばしば。
 さすがである。
 聞き手の女流はこうでなきやいけない。

 話は香川愛生の対局姿にも及んだ。

 「香川さんは解説の時には気配もないんですけど、対局中はもう闘志満々で、非常にプロ棋士が見ても好感が持てる。闘志満々で向かっていって、あれは鏡ですよね。負けたときにはもうハンカチでふうーっとずっと目を押さえたり。あれくらいじゃなきゃいけませんね、プロたる者」

 熱血漢・畠山鎮らしい香川評であった。

 これが九月十二日のこと。
 香川愛生が里見香奈から女流王将位を奪ったのは十月二十三日である。

Pass

[1378] 元奨励会三段・天野貴元
まるしお (/) - 2013年12月25日 (水) 20時51分

 LPSAのメールマガジンを見ていたら「天野貴元」という名前が載っていた。久々に見る名前。
 「渡部愛昇級記念・クリスマストーナメント」に出場して優勝したとのこと。

 御自身でこんなブログもやっているようです。

 新・天野ブログ「あまノート」

 癌とか、言語障害とか、大変なことも書いてある。
 健康回復を切に祈ります。

Pass

[1389] たまに見てます
さっちん (/) - 2013年12月26日 (木) 09時54分

天野ブログ拝見

<サンタさーん、

プレゼントはいらないので、私に出会いの場を提供して下さい!w

これ おいらも同じ思い

サンタさーん、下取り出しますから 若くて、優しいの お願い!


>自分を最初に拾ってもらった会社ですし、いつか恩返ししなきゃなって思いはあります。

確か、日本一の女流棋士を育てるぞ!とか言っていましたね。期待してたのですよ。
でも いつか いや 一刻も早く女流棋士を育てることで恩返しを・・

Pass

[1604] 二十八歳の研修会員
まるしお (/) - 2014年01月10日 (金) 19時39分

 ━━━━━━━━━━━━
  高浜愛子(研修会員)
 ━━━━━━━━━━━━

 高浜愛子という研修会員をご存知だろうか。
 関西所属で、現在の地位はC2。
 しかしbに落ちたりして、長い間なかなか星が伸ばせないでいた。

 なんとこの人、現在二十八歳である。

 関西研修会の対戦表を見ると、高浜以外は皆十代だ。しかも八割方は十五歳以下。
 だから彼女は自分より一回りも下の少年と日々戦っているのである。

 私は彼女のことをよく知らないが、関西将棋会館の「将棋ビギナーズセミナー」でアシスタントなども務めているようだ。関西では結構な「古株」なのかもしれない。
 彼女は育成会員時代にこんな発言もしている。

 「高校を卒業して、女流棋士の道を目指すから大学に進学しないって決めて、育成会に入りました。今、4期目ですけど、絶対、23歳までにはなりたい」

 そして現在二十八歳。

 「ああ、こういう人生もあるのだなあ」と思う。
 一回り、あるいはそれよりさらに下の少年たちと、いったいどういう気持で研修会の将棋を指し続けているのか。なにか切ないものも感じてしまうのである。

 「もうこの人はだめだろう」――正直、私はそう思ったこともあった。

 ところがである。
 そんな彼女が昨年最後の例会で四連勝した。
 今度二連勝すればC1(女流3級資格)に昇級する。
 一月十二日がその日である。

 女流3級に年齢制限があるのかどうか知らないが、飯野愛が二十六歳で研修会を抜けたのだから、二歳上の高浜にも資格はあるのだろう。

 踏ん張って踏ん張ってここまで来た二十八歳の女性。
 人生のドラマを見せて欲しい。


 関西研修会対戦表

Pass

[1683] 皆で泣こうではないか!
まるしお (/) - 2014年01月14日 (火) 19時02分

 ドラマです!

 高浜愛子、十二日の関西研修会で四連勝。
 二連勝の時点でC1昇級が決定。
 女流3級の資格(女流棋士仮資格)を得ました。

 二十八歳だと思っていたらもう二十九歳になっていたんですね。
 もう立派なオバサンじゃないですか。(いえいえ、冗談です)

 苦節十年。

 これは女流棋士最年長記録ではないかな。
 こういうのって、わたしゃ嬉しいです。
 皆さんも祝ってあげてくだされ。

 関西研修会対戦表

 高浜愛子研修会員が女流棋士3級の資格を取得

Pass

[1772] 中村真梨花が見せた神聖空間
まるしお (/) - 2014年01月18日 (土) 22時46分

 ━━━━━━━━━━━━━
  中村真梨花(女流棋士)
 ━━━━━━━━━━━━━

 ●指を震わせて

 指が震えているのである。
 指が震えて駒が升目にうまく収まらない。
 動かす駒が他の駒とぶつかって乱れる。
 まだ序盤。しかしそれを直す余裕もないのだ。

 私は見てはいけないものを見てしまったような感に捕らわれた。

 2012年の女流王将戦三番勝負第二局、「里見香奈女流王将 対 中村真梨花女流二段」戦の光景である。
 挑戦者中村は宮崎県都城市で行われた第一局を勝ち、連盟での第二局に臨んだ。
 私はだいぶ後で、囲碁将棋チャンネル無料放送の日にこの対局を観た。

 解説は先崎学八段。
 中村の震えは中盤以降次第に治まってきてはいたが、まだ正常な状態ではなく、自分の駒をうまく置くことができないときもある。
 自駒がほとんど斜め45度くらいに向いてしまう場面さえあった。
 しかし彼女はそれを直せないのだ。

 たまりかねた先崎八段が言った。
 「自分が対局者なら相手の駒であっても真っ直ぐに直しますね」

 結局中村はこの戦いを落とし、第三局(第二局と同日)もまた負けてしまい、せっかくの初戦勝利を活かすことができなかった。
 中村の指の震えは第三局でも見られた。

 今このときの光景が甦ってくる。
 「見てはいけないものを見てしまった」とそのとき私は感じた。しかしこれは、実は尊いものだったのではなかろうか。そんなふうに今思い直すのである。

 あれはまさに神聖な空間だったのだ。
 緊張。高揚。期待。不安。
 そんな勝負師の裸の姿を中村真梨花は何も隠さずにわれわれの前にさらしたのである。
 乱れた駒を直すことも忘れ一心に読みふけるあの姿。
 美しいではないか――今はそう思う。


 ●一途な姿こそ

 中村真梨花は不器用な人だと感じる。
 銀河戦の聞き手を務めたりもするが、まあ見ていられないときがある。
 愛想笑いが下手。
 相づちもぴたっと決まらない。
 将棋の手は見えるのだが、聞き手としての所作には、正直ハラハラさせられる。

 一方、こういうことを無難に、また如才なく、あるいは味良くこなす女流棋士も多い。
 そして聞き手や司会などを通じて彼女たちはアイドル化していく。
 そんな女流がチヤホヤされもてはやされたりもする。

 しかし中村真梨花はそんなところを目指さなくても良いのだ。
 ただ一途に将棋に打ち込む。
 その姿を見せるだけで十分である。

 不器用だっていい。
 大舞台で指を震わせるほど緊張し、駒の乱れを直すのも忘れて読みに没頭する。
 その入魂の姿。
 そこにこそ将棋指しとしての誇りがある。
 中村真梨花の輝きがある。


 ●奨励会三段に挑む

 そんな中村が、あの女流王将戦から一年三ヶ月ぶりに里見香奈のタイトルに挑む。
 今期女流名人位戦リーグで七勝一敗という圧倒的成績で挑戦権を獲得。
 女流棋士十一年目、現在二十六歳。
 五歳年下の奨励会三段との戦いだ。
 はたしてどんな将棋になるのか。
 精一杯の姿を見せてくれるに違いない。

Pass

[2479] 武骨な男の昇級
まるしお (/) - 2014年03月07日 (金) 17時16分

 ━━━━━━━━━━━
  佐々木 慎(棋士)
 ━━━━━━━━━━━

 佐々木慎六段がC級1組を勝ち抜き、B級2組への昇級を決めた。
 現在三十四歳。
 中村太地を押さえての昇級は価値がある。

 私がこの人にはじめて注目したのは銀河戦の解説者として登場したときだった。
 何年か前のことだが、お相手の聞き手は久津知子女流初段だったと思う。佐々木より七歳ほど年上。

 ところが佐々木の解説は、解説というよりも対局者と一緒になって盤上没我という感じで、危なっかしくてしょうがない。若い中村太地が堂々たる解説で視聴者を唸らせるのとは対照的。
 しかしそこを久津姉御が上手くリードし、佐々木の良さを引き出しているという印象だった。

 しばらく無言で大盤を凝視し、「あ、こういうことか」と言って手順を示す。
 そこにはリップサービスとか視聴者への配慮といったものはまるでない。
 現前で展開される将棋に自分も一緒になってただただ読みふける。
 その不器用な感じ、武骨さが私は気に入った。

 佐々木慎はかつて朝日オープン(2003年)で有名になった。
 相手のアマがトイレに立っている間に指し、結果、アマの時間切れ負けになったのである。
 賛否両論あったようだが、温情を込めずに指してしまうという感覚も私は好きである。

 すでにタイトル戦二回登場の中村太地と比べるとそれほどパッとした成績は残していない。
 しかしここ数年では王座戦のベスト8(2011年度)、王位リーグ入り(昨年)が光っている。

 スマートなサラブレッドという印象の中村太地――この人はいずれA級に上るだろう。
 一方の佐々木はどうだろうか。
 せっかくの昇級だ。もう一つ上を勝ち取って欲しいと思う。

Pass

[2481] おたくの領域?
さっちん (/) - 2014年03月07日 (金) 18時56分

いやはやあきれるほど棋界に詳しいですねえ

 朝日杯のエピソードを知ってるファンが何人いることか

おいらなんか名前さえ知らなかった

 佐々木と来れば勇気しか思い浮かばぬ まだまだじゃな

Pass

[2827] こんな男もいるのだ!
まるしお (/) - 2014年04月01日 (火) 22時05分

 ━━━━━━━━━
  熊坂 学(棋士)
 ━━━━━━━━━

 ●あなたは熊坂学を知っているか?

 来期NHK杯の対戦表が発表された。

 NHK杯テレビ将棋トーナメント表

 注目はなんたって「香川愛生女流王将 vs 熊坂学五段」だ。
 世間ではすでに、NHK杯に於ける久々の女性勝利の声も聞こえる。
 熊坂は昨年度1勝9敗(NHK杯予選を除く)なんだから、まあこれも頷けよう。

 だが、しかし――。
 私はむしろ熊坂の方に大注目したい。
 この男、なんとも面白い経歴の持ち主なのである。
 どうか皆さん、次のリンクを御覧あれ。

 Wikipedia(熊坂学)

 どうですか、世の中にはこんな棋士もいるんです。
 この Wikipedia の記事を書いた人は抜群のセンスの持ち主に違いない。

 熊坂学。
 四段になったと思ったら三連続降級点でフリークラスへ。おそらくこの最短記録は誰にも敗れないでしょう。
 そんな棋士が二〇〇五年、棋王戦で本戦に出場というんだから驚く。
 数年前には竜王戦で5組に昇級してしまったり、面白いじゃありませんか。

 私は以前囲碁将棋チャンネルの「週刊!将棋ステーション」にゲスト出演した熊坂を見たことがある。結構面白い人物だと思った。成績は振るわないが、なぜか好感が持てるのだ。

 また、銀河戦の解説をしたときもあった。
 これがまたハキハキしていてなかなか良かった。読みも結構深い。銀河戦に登場するベテラン解説者の中には、ろくに読みもせずにいい加減な話をしてお茶を濁すような不届き者がいるが、フリークラスの熊坂の方がよほどマシだった。
 たしか結婚したか子供が出来たかのときで、生活が充実していたのだろう。


 ●断崖絶壁に立つ男

 熊坂学の命はあと一年である。
 フリークラスに落ちてから十年目、本年度中にC2へ上がらないと引退なのだ。
 そんな断崖絶壁に立っている棋士が、NHK杯の予選を勝ち抜いてテレビに出る。

 立派じゃないか。
 面白いじゃないか。

 そしてこの男、なんと中原誠十六世名人の弟子だったのだ!

 もうすぐ三十七歳、歴史的な引退記録を作るのか、ここで踏ん張って何かをやらかすか。
 私は何かをやらかして欲しい。

 今回のNHK杯、香川愛生を応援する自分ではあるが、熊坂学に勝ち進んで欲しいという思いも強いのである。
 ああ困った。
 今からドキドキだ。

 

Pass

[3040] 羽生さんていい人だなあ。
まるしお (/) - 2014年05月02日 (金) 16時52分

 羽生善治三冠が王将戦最終局を明後日に控えた三月二十四日、女流名人位就位式に突然姿を現し、体調不良で休場宣言をした里見香奈を励ましたという記事。

 いささか私的すぎる取材後記(北野新太)第26回「先駆者の訪問」

 筆者は北野新太(報知新聞記者)。以前紹介した「女流名人リーグ 将棋新顔」を書いた人だ。
 良い記事を書く。

Pass

[3220] 熊坂学、竜王戦で6組に陥落
まるしお (/) - 2014年05月23日 (金) 18時21分

 熊坂学、竜王戦で6組に陥落
 ━━━━━━━━━━━━━━

 熊坂さん関連なのでこちらに書きます。

 名人戦の翌日五月二十二日にひっそりと行われた一戦、「熊坂学 vs 川上猛」(竜王戦5組残留者決定戦)に私は注目していた。
 熊坂はフリークラスに落ちてから十年目。これから抜群の成績を収めてC2に昇級しない限り今年度が現役最後の年度となってしまう。
 ただし、竜王戦に限っては5組在籍のため、この戦いに勝って意地でも5組に残留したいところだった。しかし果たせずに、とうとう6組へ降級。

 今年の末から始まる竜王戦6組の戦いで勝ち進み、再び5組昇級となれば引退時期は延びるのだが、まあ難しいだろう。
 NHK杯の出演(対香川女流王将戦)が最後の晴れ姿になるかもしれない。こちらはぜひ良いところを見せて欲しい。

Pass

[3463] 八歳の県代表
まるしお (/) - 2014年06月21日 (土) 17時14分

 ━━━━━━━━━━
  藤本 渚(八歳)
 ━━━━━━━━━━

 昨日(6/20)の読売新聞朝刊に「史上最年少でアマ竜王戦全国大会に挑む」という記事が載っていた。
 香川県大会を勝ち抜いたのは藤本渚君。なんと小学三年生だというから驚く。現在八歳。
 さらに、将棋を覚えたのは六歳のときというのだからビックリ仰天である。

 アマ竜王県予選、最年少8歳が王者…香川(YOMIURI ONLINE KODOMO)2014.4.16

 五十肩と8歳の快挙(将棋よろず屋の徒然日誌)2014.4.18

 そのアマ竜王戦全国大会が本日(6/21)から山形県天童市で行われている。(明日まで)
 どんな結果になるのだろうか。

Pass

[3756] 米長邦雄を論じた斬新な文章
まるしお (/) - 2014年08月28日 (木) 17時15分

 ━━━━━━━━━━━━
  米長邦雄(将棋棋士)
 ━━━━━━━━━━━━

 米長邦雄、死して一年八ヶ月。
 この人の晩年はいったい何だったのか。

 エンターティナー会長として他の棋士にはできないことをいろいろやった。
 だが一方で、喜び一杯の新四段を呼び出し、「お前はLPSAに行ったらどうだ」などと嫌みを言うなどは棋士の風上にも置けぬ悪行で、もうこれだけで人間失格である。米長が出した何冊もの人生指南書が全て吹っ飛ぶ。

 こういうところまでを含めた人間・米長邦雄を描いて欲しいものだ。良いとこ取りのお追従文ではなく、文学の名に値するものを私は将棋ライターに期待したいのだが、残念ながら出てこない。

 下記リンクは有田英樹という人が書いた一風変わった米長論だ。
 「泥沼と呼ばしめた米長の〈泥〉とは何だったのか、そして、それは将棋界に何をもたらしたのか」とは冒頭の言葉。
 この文章の中で筆者は、米長の一生を貫いたのは「棋士至上」という考え方だと述べている。そして、さらにその先には「母親至上」という本当の終点があったのではないかと推論する。

 実に斬新、そして秀逸。
 有田英樹という人を私はよく知らないが、名前を覚えておこう。
 ぜひ御一読を。

 有田英樹「米長邦雄(前編)〜先手を指し続けた男」(All About 2014年05月29日)

 有田英樹「米長邦雄(後編)〜究極の後手を引いた男」(All About 2014年06月26日)

Pass

[3970] 杜の熊さんに大注目
まるしお (/) - 2014年10月18日 (土) 16時57分

 熊坂学の現在
 ━━━━━━━

 竜王戦や新人王戦といったビッグマッチの陰で密かに行われた一戦、「藤森哲也 vs 熊坂学」(10/16、王位戦予選)。
 なんと熊坂五段の勝利。

 四段になったと思ったら三回連続降級点を取ってしまい、いきなりフリークラス落ち。そして今年が十年目、引退までのカウントダウンが始まっているわれらが熊坂学だが、いやはや、このところの追い上げが素晴らしい。

 棋士別成績一覧(熊坂学)

 ここ数年の勝率は三割台。それが今年度は七割に近い数字をはじき出している。いいとこ取りで二月のNHK杯予選三連勝を含めればこの九ヶ月間は七割越えだ。
 NHK杯予選では村山慈明にも勝っており、今回の藤森哲也も強敵だった。なにしろ、二年連続新人王戦の番勝負に勝ち上がり、今年は加古川清流戦で同じく番勝負を戦うというのだから藤森には勢いがある。

 その藤森に勝つ熊坂とは何者ぞ?

 引退回避の道は正直険しいが、このラストスパートぶりは嬉しくなる。
 対局の度に仙台から遠征してくるというのも、なかなかいい。

 杜の熊さん、応援してまっせ!

 熊坂五段の順位戦復帰の目を考える(一公の将棋雑記)2014.9.14

 熊坂五段の順位戦復帰の目を考える・2(一公の将棋雑記)2014.10.11

 熊坂五段の順位戦復帰の目を考える・3(一公の将棋雑記)2014.10.18

Pass

[3987] 応援のしがいがある!
まるしお (/) - 2014年10月23日 (木) 17時52分

 熊坂学の奇跡
 ━━━━━━━

 いやー、凄いことが起こりました。
 杜の熊さん、現竜王を破るとは!
 一公さんの記事(下のリンク)をお読み下さい。

 「キタコレ熊坂五段が森内竜王を破る!」熊坂五段の順位戦復帰の目を考える・4(一公の将棋雑記)2014.10.23

Pass

[4139] 可能性がある限り…
まるしお (/) - 2014年11月30日 (日) 19時19分

 熊坂学の現在(2)
 ━━━━━━━━━

 引退かC2復帰かの瀬戸際に立つ男・熊坂学の三連戦は一勝二敗だった。(NHK杯は録画だが…)

 ・11月19日の朝日杯(対塚田泰明) ●
 ・11月20日の王座戦(対千葉幸生) ○
 ・11月23日のNHK杯戦(対畠山鎮)●

 これは正直痛い。
 私は三連勝を期待していたのだが、負け越してしまった。トーナメントだから負けるともうこの棋戦では次の対局が付かない。
 これが痛いのである。熊坂五段にとっては一局でも多く戦うことが重要なのだ。

 しかしまだ望みはある。
 香川女流王将とのNHK杯一回戦自戦記でも、「可能性がある限り、ひとつでも上を目指し、自分らしい将棋を見せていきたいと思う」と書いている。(「将棋講座」テキスト 2014年10月号)
 残りの棋戦ではなんとか踏ん張って貰いたい。

 畠山七段とのNHK杯戦は面白い将棋だった。
 攻めっ気の強い先手畠山がいきなり▲7四歩と仕掛ける。勝算ありの急襲だ。
 けれども後手熊坂も対応を誤らない。次第に有利になっていく。

 中終盤の見所は、熊坂が守りの金をグイグイと前進させて先手玉に圧力をかけてきたところだ。
 中川大輔解説者も、「こういう勢いのある手は好調でなければ指せない」と感心していた。
 だが、結果的にこれで自陣が薄くなり、そこを突かれた。
 残念な結果だったが、大いに見せてくれた。

――――――――――――――――――――――――――――――――――
 当たり前だが、勝ちたいとか、皆が観ているから綺麗な将棋をとか、さまざまなことが頭をよぎる。でも一番大事なのは、対局者が一生懸命に指している姿を視聴者に見せることだ。そのなかで好手も悪手も記憶として残してもらえると、うれしく思える。
 棋士はそれぞれの個性があり、その個性がぶつかり合うことでドラマが生まれるのだ。
――――――――――――――――――――――――――――――――――

 これは一回戦自戦記末尾の熊坂五段の言葉。
 確かに、今回のこの金出は悪手だったかもしれない。しかし記憶に残った。

 さて、次なる対局は十二月初旬になる。

 ・12月3日 王位戦予選3回戦(対佐藤慎一)
 ・12月4日 棋王戦予選(対藤倉勇樹)

 今度も個性がぶつかり合うドラマを期待したい。
 そして勝って欲しい。

 熊坂五段の順位戦復帰の目を考える・6(一公の将棋雑記)2014.11.21

Pass

[4147] まだまだ目はある
まるしお (/) - 2014年12月05日 (金) 17時10分

 熊坂学の現在(3)
 ━━━━━━━━━

 大フィーバーの竜王戦。その陰に隠れて行われた二つの対局は私にとって竜王戦と同等の価値があった。

 ・12月3日 「熊坂学 vs 佐藤慎一」王位戦予選3回戦
 ・12月4日 「熊坂学 vs 藤倉勇樹」棋王戦予選

 結果は、佐藤慎一には○、藤倉勇樹には●の一勝一敗だった。
 ああ、ここで二連勝して欲しかったのに……。
 引退回避への道がさらに厳しくなりつつある。

 しかし王位戦予選で四回戦まで行くというのは大したものである。あと二回勝てばリーグ入りではないか!
 四回戦の相手は佐々木勇気、これはさすがに強敵だが、精一杯頑張って貰いたい。
 王座戦予選も三回勝ち星を上げ、これもあと二回で二次予選進出。次の相手は堀口一史座。
 とにかく、どの対局も崖っぷちで行われるようなもの。タイトル戦とはまた違う緊張感に満ちている。目が離せない。

 熊坂五段の順位戦復帰の目を考える・7(一公の将棋雑記)2014.12.5

Pass

[4165]
升田がNo.1 (/) - 2014年12月20日 (土) 00時45分

「将棋棒銀くん」の「将棋パイナップル」のtwitterで
桐谷7段とテリー伊藤の対談(アサヒ芸能)1〜4を読んだ。
4の中で再び過去の爆弾発言を! 本当に正直な人だ。
林葉さんとのエピソードもおもしろかった。特に
「将棋マガジン」の話が。

http://www.asagei.com/29238

Pass

[4170]
升田がNo.1 (/) - 2014年12月27日 (土) 14時40分

仕事が中休み。
久しぶりに『棒銀くん』を見たら、
『棋士ブログ』欄に今泉新四段のブログが掲載されていた。
新年より介護職を辞し、将棋一本で生活する由は、まあ
想定内のことでしょう。

年明け、天野元三段と中川アマが三段リーグ挑戦の試験を
受けるとの発表もありました。棋界の流れは変わりつつあるようですが、総本山トップの思考回路は不偏でしょうか。。。ね。



Pass



Number
Pass

ThinkPadを買おう!
レンタカーの回送ドライバー
【広告】Amazonから1月31日から開催スマイルセール!
無料で掲示板を作ろう   情報の外部送信について
このページを通報する 管理人へ連絡
SYSTEM BY せっかく掲示板