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[27] 貴方の望みを叶えましょう
日時:2017年01月07日 (土) 23時28分
名前:加賀谷 竜徒  




「はい、サイファー。誕生日おめでとう」
「おう。ありがとよ」


 そう言ってリノアが差し出したプレゼントボックスを受け取るサイファー。
それを見て、スコールは、今日が12月22日───恋人であるサイファーの誕生日であった事を思い出した。

 毎年、スコールが無視したくとも忘れられないのが、サイファーの誕生日とであった。
何故なら、その日が近付いて来ると、サイファーが遠回しに判り易く主張するからだ。
石の家にいた子供達にとって、誕生日と言うのは自分が主役のささやかなパーティが催される日であったから、成長した今でもその感覚は沁み付いている。
G.Fの影響で、どんな誕生日を過ごしていたのか、スコールには最早思い出せない事も多いが、サイファーが自分の誕生日の時にはしゃいでいた事は覚えている。
それだけ、サイファーの誕生日と言うのは、良い意味でもそうでない意味でも、スコールの記憶に残り易かった。

 それが今年は、完全に忘れていたまま、当日を迎えている。
何故、と思ったスコールは、自分にそんな事を気にする暇がなかった事を理解した。
と言うのも、スコールは昨日までエスタの任務に出ており、昨日の深夜───ほぼ今日の未明にバラムガーデンに帰って来た。
それからつい先刻まで寝倒し、昼になってようやく起きて、のろのろと報告書を書いていた所だ。
任務は移動も含めて一週間に渡った為、サイファーの主張を聞く事もなかった。
ついでに、先週はと言うと、サイファーの方が任務でドールに出ていて不在だった。
お互いに擦れ違いの生活となった為、誕生日も何も気にする余裕はなかったのである。

 仕方がないと言えば、仕方のない事だ。
任務の都合で擦れ違いになるのも、行事事がお流れになってしまうのも、これが初めてではない。
任務続きで、スコールがイベント事を忘れてしまうのも、よくある事だった。
以前のサイファーならば、自分の誕生日を忘れた恋人に噛み付いて来そうなものだったが、魔女戦争を経て戻って来た彼は、どうも“大人の対応”が出来るようになったらしい。
指揮官職等と言うものを任されてしまったスコールの胸中も少なからず理解してくれているようで、無理に自分の都合をスコールに押し付ける事もなくなった───ように思う。
だから今回も、サイファーが誕生日について何も言って来なかったのは、事前に出ていたスコールのスケジュールを汲んでの事だったのかも知れない。
そうでなくとも、サイファーが何も言わないのなら、自分が気にする必要はないのだろう、とスコールは思っているのだが、


「ダウンか。中々良いじゃねえか」
「でしょー?探すの大変だったんだよ。サイファー、体ばっかり大きいから、サイズが中々見付からなくって」
「おい、体ばっかりってのはどう言う意味だ?」
「そのまんまだよーん。あ、それね、キスティスとセルフィも探すの手伝ってくれたんだよ。二人にもちゃんとお礼言ってね」
「へいへい」


 白を基調とし、背中に黒のロゴマークが描かれたダウンジャケット。
デリングシティで流行りのブランドのものだと、スコールにも直ぐに判った。
同じブランドの服を、サイファーは何着か持っている。
贔屓にしていると言う訳ではないが、デザインが彼の趣味に合うようで、時々カタログを眺めているのを見る事がある。

 サイファーはトレードマークの白コートを脱ぎ、早速ダウンジャケットに袖を通す。
威圧感を醸し出すコート姿とは違い、少しカジュアルな印象になったサイファーに、似合う似合う、とリノアが手を叩く。
褒められれば悪い気がしないのがサイファーだ。
褒めるリノアに、当たり前だろう、と言いつつ、顔は判り易くニヤけていた。

 そんな二人を遠目に眺める指揮官の眉間に、深い谷が出来ていた事を知っているのは、黙々と書類を整理しているキスティスのみであった。




 ───何故、こんな事になっているのだろう。
腹の上に乗っている幼馴染の恋人を見て、サイファーは思案する。
するが、その答えは一向に見えない。

 スコールはよく「何を考えているのか判らない」と言われる。
サイファーにしてみれば、あんなにも判り易い奴はいないだろう、と言う所なのだが、それはやはり幼馴染と言う間柄があってのものだろう。
故にスコールの些細な癖と言うものを、本人以上に知っており、総合的な情報と照らし合わせて、スコールの思考を読み取る事が出来るのだ。
キスティスがスコール研究家を自負し、彼の考えを先んじて当てて見せる事が出来るのも、同じ事である。

 だが、そんなサイファーやキスティスでも、時折、スコールの行動が読めなくなる時がある。
それはスコールが、色々な感情を溜めに溜めて、爆発させた時だ。
限界まで膨らんだ風船の破裂のように、内側に押し込めていたものを一気に放出させて、突拍子もなく走り出す。
普段、大人しい───ふりをしている───だけに、その時のスコールの行動力と言ったら。
普段の消極性は何処に行ったのかと思う程、大胆な事をしたり、平時は絶対に言わないであろう事を吐き出したり───その勢いを普段ももう少し出せばいいのに、とキスティスはよくボヤいていたりする。

 今日のスコールも、正しくそれだ。
仕事を終えたサイファーが部屋に戻り、シャワーを浴びてそろそろ寝ようかと思っていた所に、スコールはやって来た。
正直に言うと、彼が来てはくれないかと、少しだけ期待していた所があったので、顔には出さなかったが嬉しかった。
何せ今日はサイファーの誕生日だ。
昨日までのお互いの忙しさを考えて、毎年のように催促を匂わせる行動は控えていたが、それでも忘れずにいてくれたのなら有難い。
忘れていたとしても、思い出したとか、何かを切っ掛けに気付いたとかでも良い。
ついでのついでに言うと、忘れたままであったとしても、深夜に恋人が自室を訊ねて来る事を、悪く思う理由はない。

 しかし。
しかしである。


(これは予想してねえぞ……)


 スコールは、部屋に入るなり、サイファーをベッドに押し倒した。
服を脱ぐ暇もない、いつになく性急で大胆なスコールに、少し驚きはしたものの、これもまた悪い気はしなかった。
早速キスをして、しっぽりと洒落込もうとしたサイファーだったが、スコールはそれを赦さなかった。
腰を抱こうとしたサイファーの両手を捕まえて、捕縛したように確りと強い力で掴んだまま、


「どうしたい?サイファー」


 何処か生意気さを感じさせる笑みを浮かべて、スコールはそう言った。
その言葉の意図が読めず、腹にスコールを乗せたまま、サイファーは固まっている。


(どうしたいって何だ?なんでこうなってんだ?何考えてんだっつーか、何があったんだ、こいつは……)


 いつにない大胆な行動と、表情と。
誰か何か入れ知恵でもしたのだろうか、と考えて思い浮かぶのは、いつもと同じ幼馴染の顔。
最初に女子メンバーに何某か焚きつけられたのかと思ったが、それでこんな挑発的な顔はしないだろう(要らぬ知識を植えられていなければ)。
後はゼルとアーヴァインだが、性格的な影響を考えるに、ゼルの所為でスコールがこんな行動に走るとは思えない。
となれば、残るはアーヴァインだ。
アーヴァインは現在、ガルバディアガーデンの再建に力を貸す為、ガルバディア大陸に出ている。
だが、電話位は出来るだろう。
帰って来たら捕まえて話を聞き出さなければなるまい───この時点で、サイファーはスコールの行動の原因はアーヴァインにあると、勝手に結論付けていた。

 状況から来る混乱も含め、思考に沈んだまま固まっているサイファーの上で、スコールが体を揺らす。
捕まえたままのサイファーの手を、ゆっくりと体の横に下ろして縫い止める。


「サイファー。あんた、どうしたいんだ?」
「……どうってのは、何に対しての話だ?」
「決まってるだろ。セックスだ」


 いつもの恥じらいは何処へやら、スコールはきっぱりと言い切った。
これは何かを相当煮詰まらせていたと言う事だろうか。
この時になって、サイファーはようやく、俺が何かしたのか?と言う思考に行き着いた。
が、それもまたスコールが答える気配はなく、スコールは猫が甘えるようにサイファーの体に身を重ね、


「フェラするか?手の方が良いか?素股でも良いぞ。あんたがして欲しいようにやってやる」
「お前なあ、何処でそう言うの覚えて……俺か」
「当たり前だろ。他に誰がいる」


 潔癖ではないが、性的な事に疎かったスコールに、その手の知識を教えたのは他でもないサイファーだ。
恋人となってからは勿論、それ以前でも、スコール相手に猥談を振った事もある。
その時はスコールはまるで相手にしていない風だったが、知識だけはそうして蓄積されたのだろう。
そしてサイファーと恋仲になって、実際にそう言う経験をして、知った事も数多い。
───もしもこれで、スコールがサイファー以外に“こう言う事”を教わったのだと言ったら、とんでもない事件である。


「其処んとこは、まあ、安心したけどよ」
「そうか。で、どうしたい?」
「…その前に、なんでお前はこんな事してんだ?」


 答えを急かすように同じ質問を繰り返すスコールに、サイファーは自分を宥める時間を作る目的も含めて、質問を返した。
スコールは応えないサイファーに焦れたように眉間の皺を深くしたが、渋々と言う顔で答える。


「あんた、今日、誕生日だろ」
「ああ。覚えててくれたか?」
「……忘れてた。でも、思い出した」


 微かにばつの悪い表情を滲ませて、スコールは正直に言った。
代わりに、何を切っ掛けに誕生日を思い出したのかを、スコールは言わなかった。
突いても言わないんだろうな、とサイファーは何となく悟る。
思い当たる節としては、やはり、リノアが持って来た誕生日プレゼントだろうか。
指揮官室でスコールがいる時に渡されたので、それを見て思い出したと言うのは、想像に易い。


「いつもはあんた、十日も前から煩く催促する癖に、今年は何も言わなかったから」
「仕方ねえだろ。先週は任務だったし、今週はお前がいなかったし」
「……だから何も準備なんてしてないんだ」
「んで、代わりにお前がプレゼントになってくれるって?」
「………」


 口元に笑みを浮かべたサイファーの言葉に、スコールは肯定も否定もしなかった。
言葉の代わりに、微かに耳が赤くなる。

 赤らんだ耳を隠すように、スコールはサイファーの胸に顔を寄せ、厚みのある胸板に頬を押し付ける。
つう、と濡れた艶めかしいものがサイファーの胸を這う───スコールの舌だ。
今日はとことん大胆にすると決めているらしい。


「もう俺の事は良いだろ。それとも、ずっとこうやって喋ってるのが良いのか?」


 顔を顰めるスコールの言葉に、サイファーはそれも悪くないな、と思った。
二人のスケジュールの都合上、こうして二人きりで逢瀬の時間を得たのも、実に二週間振りになるのだ。
スコールを腹の上に乗せたままと言う点はともかく、下らない、どうでも良い話を交わして誕生日の夜を過ごすと言うのも、穏やかで良いかも知れない。

 しかし、折角スコールが此処まで積極的になっているのだ。
此処に至るまでに、スコールが悶々と思考の海を転がっていたのは間違いない。
それを乗り越えた大胆な誘いを蹴るのは勿体ない。


「そうだな……じゃあ、キスしてくれよ。口にな」


 やはり、先ずは雰囲気が大事だ。
しかしスコール自らそれを匂わせる事は難しいだろう。
誘導する為にサイファーがそう言うと、スコールは一瞬白い頬を赤らめた後、そろそろとサイファーの唇に顔を近付ける。

 ふ、と触れるだけのキス。
サイファーは思わず笑いそうになった。
ベッドに押し倒し、腹の上に乗って、フェラだの素股だのと生意気な顔で言った癖に、キスはその勢いに乗せられないのだ。


「……これで良いか?」
「もう一回。舌も入れて良いぜ」


 深い口付けを求めるサイファーに、スコールの頬がまた赤くなる。
スコールはぎゅっと唇を噤んで、もう一度サイファーに顔を近付けた。
唇の重ね方は怖々としたもので、不慣れさが滲んでおり、薄く隙間を開けたかと思うと、舌先がちろちろとサイファーの唇の表面をくすぐった。
蒼灰色の瞳は、至近距離で見詰める碧眼に耐えられなかったようで、瞼の裏側に隠れている。

 サイファーが微かに唇を開けると、そろそろと舌が侵入してきた。
様子を伺うように探る舌を、捕まえて絡め取ってやりたい衝動を堪えて、スコールからのアクションを待つ。
スコールはしばらくの間、サイファーからの反応を待っていたようだったが、口付け合ったまま動かない状況に焦れたか、恐る恐るサイファーの中へと入って行く。


「ん…ふ……」


 スコールの唇の隙間から、熱を孕んだ呼気が零れる。
サイファーの咥内で彷徨っていた舌が、サイファーのそれに触れて、絡み付く。
自分がされている時は、ただただ翻弄されていたスコールには、どうすればサイファーが心地良くなるのかが判らない。
ぎこちない動きの舌先が、何度もサイファーの舌の表面を撫でくすぐった。

 愛撫に必死になる内に、段々と息苦しくなって、スコールは唇を放す。
はあ、とスコールの濡れた唇から甘さを滲ませる呼吸が漏れる。


「……これで良いか?」
「ああ」
「…次は?」
「なんでも良いのか?」
「良い。あんたの事だから……フェラか?」


 滅多に自分からしないキスを終えて、少し調子を取り戻したのか、またスコールが挑発的な顔を見せる。
それに対し、サイファーが口角を挙げて見せると、肯定の意と取ったのだろう、スコールはもぞもぞと体の位置を下げて、サイファーの腹下で蹲る。

 カチャカチャと、ベルトのバックルを外す音。
下肢が寛げられると、下着の中に節のある手が滑り込んで、膨らみかけている一物に触れた。
取り出した雄にはしっとりと湿り気を帯びており、此処から先を期待するようにドクドクと脈を打っている。
それをスコールの両手が包むように握り、先端に艶めかしい吐息が当たった直後、


「あむ…ぅ……っ」


 ねっとりとしたものが雄を這い、てらてらと唾液が糸を引く。
スコールはぴちゃぴちゃと音を立てながら、サイファーに奉仕を施していた。
サイファーが上半身を起こして見れば、背を丸めて己の一物をしゃぶっている恋人がいる。


「スコール。下の方、扱いてくれ」
「んむ……」


 サイファーの言う通りに、スコールの手が雄の根本を柔らかく握る。
指先で薄い皮膚を擦りながら、スコールは手淫を始めた。


「んぁ…む、はっ……んん、」


 カリの凹みを舌先でぐりぐりと苛めながら、皺の集まる根本に指を立てるスコール。
ぴくっ、ぴくっ、と雄が反応を示すのを確かめながら、スコールは大胆な舌の動きで、サイファーの熱を煽って行く。

 手の中でむくむくと一物が質量を増して行く。
スコールは思い切って口を大きく開けて、サイファーの雄を口の中へと招き入れた。
まだ膨らみ切ってはいないのに、スコールは口の中が雄の匂いで一杯に満たされる。
頭の天辺から食んだそれを、スコールはゆっくりと頭を上下に動かして扱いてやる。
竿を擦っていた右手を移動させ、玉袋をやわやわと揉むと、じわりと苦いものが口の中に滲み出た。

 ちゅっ、ちゅっ、と先端を啜る音。
とろとろと溢れ出して来る液体を、スコールは夢中でしゃぶっていた。
瞼をとろんと半分下ろした蒼灰色の瞳が、熱ぼったく雄を見詰めている。


「ん、んむ……は、あむ、ぅ」
「スコール。下脱いで、ケツこっちに向けろよ」
「んん……?」


 サイファーの要望に、スコールは雄を咥えたまま、微かに眉根を寄せる。


「…シックスナインか?」
「ああ」
「……嫌だ」
「おい」


 今日は俺の希望を叶えてくれるんじゃないのか。
思わぬスコールの反応に、サイファーが顔を顰めると、スコールはじゅるう、と音を立てて雄を舐め、


「んぁ……あんたは、今日は…んっ、何も、するな」
「何だよ。全部やってくれんのか?」
「……ふ、む……そう、だ……ふぅ、んっ」


 ぢゅうっ、とスコールが雄を啜る。
サイファーの太腿がぶるりと震えた。


「今日、んっ……あんたは、誕生日、なんだから……はぁっ、ふ……」
「その気持ちは有難いけどよ。俺だってお前に触りたいんだよ」
「……や、だ……」


 赤い舌を竿に這わせながら、スコールは断固としてサイファーからの刺激を拒否する。


「……あんたが、触ったら……すぐ、訳判らなく、なる……」


 そうなったら、奉仕が出来ない。
サイファーの希望が聞けない。
スコールはそう言って、赤い貌でサイファーの雄に食い付いた。

 じゅぽ、じゅぽ、と音を立てながら一物を扱くスコールの口の中で、サイファーの興奮は募って行く。
今のスコールの言葉が、どれだけ目の前の男を煽っているか、彼は気付いていない。
そんな事を言われたら、益々触りたくなるではないか。


「だったら、手加減してやるから」
「……んぅ……」


 咥えた雄で頬袋を膨らませて、スコールは疑わしげにサイファーを見上げる。
サイファーはスコールの膨らんでいない頬をつんつんと指で突き、蒼の目許にかかる長い前髪に指を絡ませた。


「俺のしたい事、聞いてくれるんだろ?」


 「な?」と優しく髪を撫でるサイファーに、スコールは不満そうな顔をしつつ、もぞもぞと自身の下肢を寛げ始める。
恥ずかしさもあってか、蹲ってサイファーを咥え込んだままなので、その作業は遅い。
焦らされているみたいだ、とサイファーは思ったが、急かす事はしなかった。

 ズボンと下着を脱いで、スコールの下肢が晒される。
いつもがちがちに防備している所為で、日焼けを知らない白い肌は、血色が良くなると直ぐに桜色の赤みを浮かばせる。
その体を、スコールはもぞもぞと身動ぎ回転させて、サイファーの体を跨がせた。


「んはっ……これで、良いな?」
「おう」
「…んむぅ……っ」


 僅かに赤い顔を隠すように、スコールは性急に、サイファーの雄を咥え直した。
ちゅぽっ、ちゅぽっ、と唾液と蜜液を絡める音が聞こえる。

 サイファーは顔を跨ぐスコールの足に手を添えた。
引き締まった太腿をゆっくりと撫でると、くすぐったさを嫌うように、スコールの足がもぞもぞと逃げ場所を求める。
眼前には薄らと肉の乗った尻があり、小さな窄まりがヒクヒクと物欲しげ伸縮を繰り返していた。
其処を指先でツンと突いてやると、ビクッ、と小振りな尻が震える。


「ん……っ、サイ、ファ……」
「判ってるよ」


 余り触るな、と言いたげなスコールに、サイファーはくつくつと笑う。


「っとに、敏感だなあ、お前」
「んっ、んっ……!ふ、むぅ…んっ」


 指先で土手をつんつんと突かれて、スコールの体が小刻みに跳ねる。
雄をしゃぶっていた舌の動きが鈍くなり、代わりに喉奥から零れる熱い吐息が、むわあっとサイファーの中心を包み込んでいた。

 つう、とサイファーの指が土手の縁を辿る。
ぶるり、とスコールの体が震え、股間にぶら下がっている淡い色の雄が頭を持ち上げていた。
その裏筋を逆の手で握り、上下に扱いてやれば、スコールは雄を咥えたまま、ふるふると頭を振った。


「うっ、んっ!はっ、さいふぁ…や、りすぎ……ふぅう…っ!」
「これでも加減してる方なんだけどな」


 ただでさえ敏感なスコールが、今日はそれ以上に過剰な反応を示している。
思い切って行為を押し進めていたスコールだが、元来、彼は羞恥心と理性の強い性格だ。
頭の隅で自分の行動を冷静に認識して、恥ずかしさから体が火照ってしまったのは想像に難くなかった。

 甘い呼吸を零しながら、蒼灰色が恨めし気にサイファーを睨む。
サイファーは苦笑して、スコールの竿を苛める手を放してやった。
支えるものを失くしたスコールの中心部であったが、既に其処は大きく膨らんでいて。
先端から先走りの蜜を零している。


「はっ…んん……っ」


 体の熱を誤魔化すように、スコールは身を捩った。
細腰をくねらせる仕草は扇情的で、サイファーの熱が益々昂る。
そうしてまた大きくなった雄を、スコールはまた口に含んで、舌に唾液を絡ませながら、たっぷりと舐めしゃぶる。

 余す所なく奉仕を行う恋人を甘やかしながら、サイファーはスコールの尻を掴み、穴に顔を寄せる。
ぬる、と艶めかしいものが秘部に触れるのを感じて、スコールの腰が逃げを打った。


「んぅっ!さい、んふぅんっ…!」
「解す位良いだろ?お前の中、結構狭いんだから」
「んっ、んっ…!しゃべ、りゅ、むぁあ……っ」


 秘孔にかかる息で、スコールの顔が蕩けて行く。


「ほら、スコール。お前も舐めてくれよ」
「は、はふぅ……っ!んむ……っ」


 下肢から上って来る快感信号に思考力を奪われながら、スコールは雄を咥えて頭を上下に揺らす。
いつもは蕩け始めると直ぐに何も出来なくなってしまうのだが、今日は奉仕せねば、と言う意識だけは、確固たる信念となっているらしい。
誕生日一つでそんなにも必死になってくれる恋人に、可愛いもんだな、と思いつつ、サイファーは目の前の秘孔に舌を捻じ込んだ。
「んんんっ!」とくぐもった嬌声が上がり、サイファーの胸の上に、ぴしゃっと蜜液が噴き出す。


「うっ、ふっ…うぅ…ん……っ」


 自分がイってしまった事を自覚して、スコールの体が熱くなる。
恥ずかしさに涙目を浮かべながら、それでもスコールは口淫を続けた。

 スコールの口の中で、サイファーの雄もまた、限界まで膨らんでいる。
既にスコールの小さな口には収まり切れない程になっており、スコールはカリ首から上を口で、竿を両手で愛撫していた。
唾液で濡れそぼった竿を洗うように、汗を滲ませたスコールの手が竿を扱いていたかと思うと、悪戯に球袋が揉まれる。
精嚢の溜まった蜜を絞り出そうとしている動きに促され、サイファーは下腹部に熱が昇って来るのを感じていた。


「く…スコール……っ!」
「んん、ん……っ」
「出すぞ。そのまま咥えてろ」
「ふ、うぅん…っ!」


 限界を訴えるサイファーに応えるように、スコールは口を大きく開けて、サイファーの雄を喉奥まで迎え入れた。
艶めかしい湿気に覆われた咥内の感触に、サイファーはぶるりと全身を戦慄かせ、絞り出さんばかりに大量の**を吐き出した。
びゅるるるるっ、と勢いよく押し出された**を、スコールはびくびくと体を震わせながら受け止める。


「んっ、んっ!んふぅっ!うぅうんんっ…!」


 サイファーの舌に苛められていた秘孔が戦慄く。
きゅうっ、きゅうっ、と締まる肉壁の味を、サイファーはたっぷりと堪能した。

 **が終わると、サイファーはスコールの尻から舌を抜いて、引き締まった小振りな尻を揉みながら言った。


「スコール。フェラはもう良いから、こっち向け」
「ん、ぐ……」


 のろのろとスコールの体が持ち上がり、サイファーへと向き合う。
振り返ったスコールは、口端から白濁液を零しており、雫を滲ませた目で顔を顰めていた。
こく、こくん、と喉仏が上下している。
サイファーが吐き出した熱が、まだスコールの口の中に残っているのだ。

 サイファーはうぐうぐと動いているスコールの唇に指を宛てた。


「全部飲めるか?」
「う……ん……っ」


 サイファーの言葉を要望と受け取ったか、スコールはぎゅうっと目を閉じて、思い切って喉を大きく動かした。
独特の酸っぱさと苦みのある味と匂いに、スコールの整った眉が思い切り寄せられる。


「飲めたか?見せてみな」
「んぁ……っ」


 サイファーが指先を口の中に捻じ込むと、スコールは大人しく唇を割った。
粘り気のある白い液体が、スコールの口の中で糸を引いている。
舌に絡み付いているそれを、サイファーが指で拭いながら擦ってやると、口の中の性感帯を刺激されて、スコールの肩がピクッ、ピクッ、と跳ねた。

 サイファーの指に舌をくすぐられるスコールの瞳は、すっかり熱の海に溺れている。
キスしてくれ、とサイファーが言うと、スコールは素直にサイファーに顔を近付けた。
唇が重なると、苦い味がサイファーの口の中に伝染したが、サイファーは構わずにスコールの舌を絡め取る。


「んっ、んっ…ふ、うん……っ」
「ん……っは、苦ぇな」
「は……あんたが、出したんだろ……」


 虚ろな瞳で言い返すスコールに、そうだな、とサイファーは言って、また唇を重ねる。
スコールの口の中で、くちゅくちゅと唾液が交じり合う音が鳴っていた。

 濃厚な口付けを終えて、サイファーはスコールの尻を撫でて囁く。


「で、今日はお前がリードしてくれるのか?」
「……あんたが、そうして欲しいなら」
「じゃあ頼む」


 そう言ってベッドに倒れるサイファー。
スコールはサイファーの腹の上に乗ったまま、訊ねた。


「……俺が上で良いのか?」
「その方がお前が動き易いだろ?」
「…ん」


 スコールは腹の上から少しずれて、サイファーの股間を跨いだ。
自分の手で尻肉を持って穴を拡げ、**しているサイファーの雄を其処に宛がう。
先端に触れただけで、その固さと熱を感じ取って、スコールの唇から熱を孕んだ悩ましげな吐息が漏れた。

 くぷ、と先端が孔の中に入る。
スコールはサイファーの腹に両手を突き、立たせていた膝をゆっくりと曲げて、腰を落として行く。
一番太いカリ首も侵入時に、スコールは一瞬顔を顰めたが、思い切って腰を落とすと、ぐぽっ、と穴縁が広がって亀頭を迎え入れる事に成功した。


「あぁああ……っ!」
「く……っ!」


 唾液と先走りで濡れた**は、先端を咥え込んだ後は、スムーズに奥へと滑って行く。
深くなって行く侵入に、スコールは天井を仰ぎながら嬌声を上げ、サイファーは絡み付く肉壁の熱さに眉根を寄せる。

 全てを飲み込み終えて、スコールははふ、はふ、と覚束ない呼吸を繰り返す。
きゅんきゅんと締め付ける肉襦袢の中で、サイファーの雄もどくどくと脈を打ち、弾けんばかりに怒張していた。
その圧にスコールは体を震わせつつ、震える膝に力を入れて、腰を浮かす。
ずるう、と太いものが内肉を擦る快感に声を上げながら、スコールは腰の上下に動かし始めた。


「はっ、はっ、あっ…!あっ…!」
「は……良い眺め」
「んっ、バカ……ふ、うんっ!う、んん…っ!」


 見上げる男の言葉に、スコールは顔を顰めたが、自ら貪る快感の心地良さに、直ぐに眦は解けた。
すっかり汗を吸い込んで肌に貼り付くシャツの端を握り締めて、頽れそうになる体を気力で支え、揺らし続ける。
サイファーはそんなスコールの体に手を伸ばし、揺れる腰を捕まえようとするが、


「んっ…く、だめ、だ……あっ!あんた、大人しく…してろ……っ」
「良いじゃねえか、ちょっと位」
「だ、めって…言ってる……うんっ…!あ、あんたが、動いたら、あっ、お、俺……はうぅんっ!」
「判ったよ。でも、キスはしても良いだろ?」
「は、う、あっ、」


 シャツを掴んでいた手を引かれ、スコールの上体がサイファーの胸へと倒れ込む。
スコールが頭を持ち上げれば、直ぐ傍にサイファーの見下ろす顔があった。
少し首を伸ばして、唇を重ねる。
サイファーの舌がスコールの咥内を舐める度に、雄を咥え込んだ媚肉がきゅうっと締まった。

 スコールは震える膝で尻だけを高くして、懸命に腰を振る。
挿入時にはいつも狭い秘孔だが、中はとっくの昔にサイファーの形を覚え込んでいて、あっと言う間にサイファーの形に馴染んだ。


「んっ、あっ、サイ、サイファー…っ!はっ、ああ……っ!」
「ああ。お前ン中、最高に気持ち良いぜ、スコール」
「ふ、う……はっ、はぁ、んっ!」


 囁くサイファーの声と吐息に、ぶるりとスコールの体が震えた。

 締め付けの中で、スコールの秘部が奥深くまでサイファーを咥え込む。
ぐりっ、と先端で秘奥の壁を抉られて、スコールの体が一際大きく戦慄いた。


「んっ、クる…っ!はっ、はうっ、うぅんん…っ!」
「う、ぐ……俺も、もう…っ!」
「はっ、あっ、あぁああっ!」


 **全体を万遍なく熱い肉褥に包み込まれて、サイファーは息を飲んだ。
どくん、と雄が脈を打ったのが伝わって、来る、と思った瞬間、スコールの体が絶頂へと駆け上がる。
堪えきれなくなった嬌声を挙げて、スコールが果てへと導かれると同時に、絞らんばかりに締め付ける肉壁に誘われて、サイファーも濃い蜜液を恋人の体内へと注ぎ込んだのだった。




 夜は長かった。
いつもならサイファーが二度も達した所で───スコールはその倍は果てている事も多い───体力を使い果たしてスコールが気を失うのだが、今回は違った。
スコールは度々サイファーに「どうしたい」と訊き、サイファーが「まだヤりたい」と言えば、それに応えた。
行為のリードは常にスコールが持っていたが、進め方はサイファーの要望に応える形が最後まで続く。
その内スコールは腰が立たなくなって行ったが、それでもサイファーが求めれば受け入れた。

 日付が変わっても、濃厚な夜は続き、結局彼等は、カーテンの隙間に朝ぼらけの光が滲むまで交わっていた。

 最後のセックスを終えると、スコールは直ぐに落ちた。
いつものようにされるがままのセックスとは違い、彼が積極的に動いたので、いつも以上に疲れているのは想像に難くない。
サイファーは寝落ちたスコールを風呂に運び、汗と体液で濡れた体を清め、またベッドに戻った。
間もなくサイファーも欠伸を漏らし始め、眠る恋人を腕に抱いて、夢の住人となる。

 泥のように眠った二人が次に目を覚ましたのは、昼を過ぎてからだ。
出勤を催促する電話も、起こしに来る者もいなかった。
先に起きたのはサイファーの方で、重だるい躯をどうにか起こし、朝食兼昼食を作る。
凝った食事を作る気にはなれなかったので、目玉焼きとハム、インスタントのコンソメスープ、買い置きのパンで食卓を整える。
動けないであろうスコールの為にトレイに乗せた食事を持って行くと、スコールは目を覚まし、ベッドの上で猫のように目を擦っていた。


「よう。起きたか」
「ん……」


 幼い仕種で眠気を払おうとするスコール。
サイファー以上に重いのであろう体を、のろのろと起こして、くん、と鼻を鳴らした。


「飯……」
「ほれ」


 サイファーがトレイを差し出すと、スコールは両手でそれを受け取る。
スコールは胡坐の膝にトレイを乗せると、痛む腰を叩いた。
サイファーはベッドヘッドに枕を立たせ、其処に移動するように言うと、スコールはずりずりと尻這いで移動しえ、枕を背凭れに寄り掛かった。

 スコールがもそもそとパンを千切り始めたので、サイファーもベッド端に座って食事にありつく。
作り置きのサラダが冷蔵庫の奥に入っていた事をこの時になって思い出したが、まあ良いか、と思う事にした。
千切ったパンを片手に、きょろきょろと辺りを見回すスコールに、サイファーは自分のトレイに乗せていたイチゴジャムを渡してやる。
スコールはパンにたっぷりと赤いジャムを乗せてから、パンを口に運んだ。


「今日、どうする」
「どうって……?」
「お前、立てねえんだろ。仕事なんざやってらんねえだろうが」
「……ん……」


 いつもなら、多少の疲労は押し殺して、生真面目に指揮官室に向かうスコールだが、今日はそんな気力はないらしい。
体力と言う体力は、昨晩全て使い果たしてしまったのだろう。
それを訊ねるサイファーも、今日は何もする気が起きない位には疲れている。


「……今日は寝てる……」
「判った。何かあったら俺が代わりに行ってやるから、お前は遠慮なく休んでろ」
「……ん」


 むぐ、とパンを齧って、スコールはサイファーの言葉に頷いた。
それからスコールは、咀嚼したパンを飲み込んだ後、


「……サイファー」
「ん?」
「……昨日の、どうだった?」
「どうって?」
「………プレゼント」


 プレゼント───即ち、昨夜の濃厚な睦み合いの事か。
スコールの問の意味を察して、珍しい事を聞くな、とサイファーは思った。
その後、スコールの意識がまだ寝惚けている事に気付く。

 普段は素直ではないスコールだが、寝惚けていると幼い頃の素直さが垣間見える時がある。
後天的に身に着いてしまった、自分を取り繕う為の壁が剥がれているからだろう。
そういう時のスコールは、普段は理性やプライドが邪魔して出来ない事をさらりとやってのけてしまう為、幼馴染のメンバーには其処をよく玩具にされている。
しかしスコールは寝惚けているので、その時の自分の言動を碌に覚えていない。
覚えていないからこそ、自分の気持ちに素直な言葉が出て来るのだろう。

 ちらり、と蒼灰色の瞳がサイファーへと向けられる。
様子を伺うような視線に、サイファーはくっと笑って、寝癖のついた濃茶色の髪を掻き撫ぜた。


「最高だったぜ。ありがとよ」
「リノアのプレゼントより…?」


 思わぬ名前が出て来て、サイファーは目を丸くした。
それから、昨夜の行動───プレゼントの代わりに自分をプレゼント───が、リノアが渡しに来たプレゼントの事を気にしていた所為だと判って、サイファーは噴き出した。


「お前……ひょっとして妬いてたのか?」
「………」
「リノアだぜ?別に大した意味はないだろ」
「でも、あんた、嬉しそうだった……」


 拗ねたような貌でスコールは言う。
サイファーはくつくつと笑い、スコールの口を左右からむにゅっと挟んでやった。


「そりゃあな。俺の誕生日祝いだぜ。嬉しくない訳はねえよ」
「………」
「でもな、安心しろよ。お前のプレゼントが一番嬉しかった。頑張ってくれたしな?」
「……ん」


 サイファーの答えに、スコールの頬が安堵したように綻んだ。
ジャムがついて薄らと光る唇を舐めてやると、甘えるようにスコールの腕がサイファーの首へと回された。



Fin.

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(なんで俺には言わなかったんだ、期待してないのか、いらないのか)
(いらないんなら何もしなくて良いよな、でもあいつの事だから期待してるとかありそうだし、嬉しそうにしてたし……)
↑こんな事を悶々と考えた後、何かのネジが吹き飛んだスコールでした。

自分から仕掛けてきた癖に、キスは中々出来ないし、恥ずかしくない訳じゃないスコールとか楽しかったです。
後でサイファーに「来年もコレで」とか言われて、絶対嫌だって言うんだと思いますw
(5)

[29] Re:貴方の望みを叶えましょう
日時:2017年01月09日 (月) 21時56分
名前:トモ  



積極的なスコール!!!ムハー!!(*゚∀゚*)=3
一生懸命サイファーを喜ばせようとするスコール最高です…!
そうか嫉妬ゆえだったのね……可愛い奴め…

そしてやっぱりサイファーの包容力の高さ…たまらんです。
スコーつの扱いはばっちりですねサイファー…///

素敵なサイスコありがとうございましたー!



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