時々「ケミコンを変えたら音が全く変わった」との記述を見かけますが、それを裏付けるデータは見たことがありません。
オーデオ界のオカルト言説は置いておいても、耳で聞いて違いがわかるなら、測定器で何かしら見つけられるのではないかと、
若干の測定をしてみました。
オーディオ用として売られているものと、電源用として売られているもの(どちらも秋月)を比較してみました。
@10μFのものを10個選んで、容量、Q、ESRを測定してみました。
やはりオーディオ用の方がESRが大分小さいようです。
Aこの10個を、差がより鮮明になるように直列に接続して、1kHzの信号を通過させ歪率を測定してみました。
意外なことにほとんど差はなく、むしろ電源用と称するものの方が若干好成績です。
さらに普通デバイスの測定では、レベルが高くなるとひずみが大きくなるのにケミコンでは逆になりました。
高レベルで歪率が一定になるのは、発振器の歪そのものが現れていると考えられます。
Aのような結果が得られたのは、入力電圧ではなく出力電圧をそろえて比較したのが影響しているのかもしれません。
電源用の方がESRが大きいので出力を一定にするためには、入力電圧が大きくなるからだろうと考えます。