紅白梅を刺繍した筥迫を作りました。流水地紋の乳白色の絹地に、草乃しずかさん図案集からの梅で、おこがましくも「紅白梅流水紋の筥迫♪」と琳派気取りの趣向です。調子に乗って内布にも朱色に金の流水紋を使ったところ、これが熱に溶ける金色で、慌ててトレーシングペーパーの上からアイロンを当てると、うまくいきました。

さて今回は、初めての表＆背の「両面柄合せ」で、地紋の曲線まで合せたところが欲張りポイントです。が、刺繍の柄は胴締めをつけるとやはりずれてしまいます。厚みというものは難しいものですね。それに花芯を胴締めに配置してしまったせいで、雄しべの粒つぶが玉縁に触れて、開け閉めのたびに大丈夫かとひやひやさせられます。絹糸さん、ごめんね。

ところどころ納得いきませんが、そんなコワレモノでも完成すると愛おしくて。眺めるだけでなくおでかけの機会があるかもと、さっそく春待ち気分で試着をしてみました。
　羽織にふわふわの襟巻きをつけて…抹茶色＆鴬色の飾り房で大人っぽく…
　　妄想も続きますよ…、どこまでも…。

前作からは約一年ぶりで、大変ご無沙汰しておりました。先日、筥迫工房のショップに仕上げの真紅のかがり糸を注文したわけですが、いつもながらすぐのご手配をくださりありがとうございました。実はそれまでに何か月も、表布の梅の刺繍だけにかまけてモタモタしておりまして、貼り込み作業に入る時にはすでに丸一年たっていたのでした。（いやはやいくら日本刺繍といっても時間がかかりすぎですね）

Rom筥さまにおかれましては、お変わりなく日本文化の探求の道を歩んでおられ、制作の実践もなさっておいでで、また、この掲示板をそのままおいてくださり大変ありがとうございます。こちらはとても参考になるので、ぜひアーカイブとしてでもずっと見られるようにしてくださると嬉しいです。（新しい媒体などに個人的にいまだ追いついておりませんですみません。環境に対応する柔軟さも必要ですのにね。）

ちゅん [767] 12/19/(日) 18:41:46