多分、寒かったせいだから(ソニ×シャ) (59) |
- 日時:2010年02月19日 (金) 20時48分
名前:名無し
「しっかし寒いなー…」 そうソニックは独りごちた。それはそうだろう。今は2月だから冬でも一番寒い時期な訳で、 しかも街には雪が降り始めているんである。 「そう思わないか?」 ソニックはそばにいたシャドウに同意を求めた。 「ん、まあな…。予報だと明日の昼頃まではこの雪も降り続くらしい」 シャドウは空を見上げながらそう答えた。 この二人が一緒にいることに特にこれといった理由はない。ソニックは散歩代わりに町中を走って いただけだし、シャドウはGUNの仕事を片付けた帰りだ。そんな二人が街中でばったり会ったので、 雑談ついでにぶらぶらとしていた訳である。 「これからもっと寒くなるぞ?そろそろ家に戻らないと風邪を引くんじゃないのか?」 と、シャドウはもっともなことを言ったが、ソニックからは 「うーん、なんかそれももったいない気がするんだよな…雪の降る街ってのも綺麗だろ?」 という返事が返ってきた。ソニックとしてはもう少し外にいたいらしい。 何をのんきな…、とシャドウは思った。究極生命体である彼は多少の寒気にさらされた ところでそれほどたいしたことにはならないが、ソニックはそういう訳にはいかないだろう。 まあ、ソニックが風邪を引いたところで構うものか、とシャドウは考えたりもしているのだが。 そんなときに突然、 「そういえば雪山で遭難したときってお互いに抱き合って暖めあうとか言うよな? 俺たちでやってみないか?」 とソニックがにやけながら言い出した。 「…は?」 シャドウはそう言ったまま硬直してしまった。ソニックがいつものようにジョークを言っているのだろう というのはわかるが、いきなり抱きしめ合うというのは発想としてはどうなのだろうか。 「いや、遠慮しておく…」 「えー、なんでだよ?」 断るシャドウとは対照的に、ソニック相変わらずのにやけ顔ではじりじりと彼に近づいてくる。 「そういうのは僕相手にやるようなことではないだろう!そもそも…」 とシャドウが言いかけたところでソニックが軽く跳躍し、抱き付いて来てしまった。 「んー、お前って意外と体温高いんだな」 と、ソニックが楽しげに感想を述べる一方で、シャドウは (君の体だって温かいじゃないか…) などと考えていた。予想外の状況に混乱しつつシャドウの思考は進んでいく。 (ソニックが僕を抱きしめてる…それにこの匂い…) と思うところまできて突然シャドウはハッとして 「…っ!やめろっ!!」 と叫んでソニックを突き飛ばした。 鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしたソニックを一瞥してから、シャドウは 「…もう僕は失礼する…っ」 という言葉と、苦しげな表情とともにその場を走り去った。
とにかく走り続けて、シャドウは自室に飛び込んだ。そして荒々しい息とともにとある棚にある 引き出しの中を急いで物色し、あるものを取り出した。 粘り気のある液体、つまりはローションの容器だった。 その中から多めの液体を手に取り、ベッドに仰向けに身を投げ出して、足を大きく広げて後孔と、 そしてすっかり堅くなったシャドウ自身をいじりだした。 「っ…ソニック…ソニック…っ!!」 ついさっきまで一緒にいた青いハリネズミの名前を叫びながら、シャドウは自らを慰める。 後ろの穴はローションまみれになっていて、自分の指が激しく出入りしていた。 いつの頃からか、シャドウの心の中にいるソニックの存在は出会った頃とは全く違ったものに 変化していた。彼のことを考えるだけで甘酸っぱい気分になり、いつしかそれが癖のようになった。 この気持ちが恋愛感情であると気づいたときには激しく動揺したが、既にそのときには 引き返せない状況になっていて、ソニックとの甘いひとときを想像するところまでになっていた。 最初はキスをする想像をするだけだったが、すぐにそれはエスカレートし、興奮したソニックに 犯される自分の姿を脳内に思い浮かべて自慰をするのが当たり前になってしまっていた。 もし気持ちを打ち明けてしまったらソニックは自分を拒絶するようになってしまうかもしれない。 それは今のシャドウにとって最も恐れていることだった。自らの体を貪って欲しい。そんな願望が あっても言い出す訳にはいかないから、ただ側にいるだけで我慢するしかない。でも体の方は すごく正直で、ソニックの事を考え続けるだけで疼き始めてしまう。特に今日ソニックに抱き付かれた事は、 シャドウの体にいやらしい変化を起こさせるにはこれ以上ないほど強力なスイッチだった。 そろそろ限界が近づいてきた。それに合わせてさらに激しく両手を動かす。 「ソニッ…ク!す、き…だっ!あ、あぁ…!もう……イ、クッ…!」 シャドウが限界に達した途端、自室のドアが勢いよく開けられた。
そこにいたのはソニックだった。その目は大きく見開かれている。 「……さっきのお前普通じゃなかったからさ…心配になって来てみたんだ、けどさ…」 そう言って彼は黙ってしまった。 シャドウもまたこれ以上ないと言うほど目を開いてソニックを凝視していたが、白濁液の放出はまだ収まっていなくて、 容赦なく彼の体を汚していた。ソニックはそんなシャドウの姿をただ驚いた様子で眺めているだけだ。 「う…そ…」 シャドウはそう呟き、次の瞬間に横向きに体を丸めて、 「見ないでくれっ!頼むから、僕を見ないでくれっ…!!」 と叫んだ。目にはうっすらと涙さえ浮かんでいる。 間違いなく終わりだ。ソニックの名前を呼んでいた事も聞かれていたかもしれない。これから ソニックは自分を軽蔑の眼差しで見続ける事になるだろう。シャドウは今までにないほど絶望的な 気分になっていた。 ゆっくりとドアが閉められた。 でも、ソニックが立ち去った訳ではなくて、シャドウのいる室内にいた。彼は後ろ手にドアに鍵をかけた。 涙に濡れたシャドウの視界にゆっくりと近づいてくるソニックの姿が映っている。ソニックは すぐそばまで来て、膝立ちになり、顔をシャドウに近づけて 「…なあ、お前さっきオナニーしてたけど、俺の名前読んでたよな…?」 と、優しげな声で聞いた。シャドウはそれに対して何の声も発することなくうつむいてしまった。 ソニックはそれを肯定と受け取ったのか、 「お前って俺の事好きなのか?」 とさらに質問を重ねた。シャドウはそれにも答えることなくひたすら黙ったままだ。 沈黙が二人の周囲を支配した。しばらくしたのち、痺れをきらしたのかソニックが 「おい、何とか言えよ!別に怒ってる訳じゃねーんだ!!俺の事が好きなのか嫌いなのか 聞いてるだけなんだよ!!」 と少々声を荒げて言った。 ようやくシャドウは反応を示し、横目でソニックを睨めつけながら返事をする。 「ああ、そうだよ!僕は君の事が好きなんだよ!!」 まるで絞り出すような声だ。 「ただ好きなだけじゃない!君の事を邪な目で見てて、いやらしい事をして欲しくて、そんな妄想で 僕の頭の中はいっぱいなんだ!!しまいには欲望に負けて一人であんな事までしてる!!君にとっては さぞかし不愉快だろうな!軽蔑しただろう!?なら好きなだけ軽蔑しろ!!好きなだけ僕を罵ればいい!! だけどもう僕は自分で自分を止められないんだ!!」 シャドウは震える声で一気にまくし立てた。どうにでもなれという心境だったのかもしれない。 「…別に不愉快なんかじゃないぜ?」 ソニックからは実に意外な返事が返ってきた。これには流石にシャドウも驚いたようで、どういう事なのか という表情で正面からソニックを見た。ソニックは照れくさそうに自らの頬を人差し指で軽く掻きつつ 「つーか今すげーうれしいんだよな、好きって言われて」 と言った。 「お前って他人とは結構距離置くじゃん?結局俺もお前にとってはただの他人で、どうでも言い存在 なのかななんて考えたりしたりして、そういうときすげー寂しい気持ちになってたりしてたんだよ。 だからさっきみたいに無理矢理抱き付いてみたりして…。でも全然そうじゃないってのがわかって 今俺なんていうかもう、さ…えっと……あーっ!わけわかんねー!!」 ソニックは下を向いて頭を掻きむしり始めた。顔は明らかに真っ赤だ。 シャドウは混乱した頭の中でどうにか状況を整理しようとしていた。まず、自分がソニックに対して 恋愛感情を抱いている事が当の本人にばれた。だけど、ソニックはそれを嫌がっている様子は全くない。 そして、今のソニックのこの反応…。 「まさか、とは思うが……もしかして…」 シャドウは勇気をフル動員して聞いた。 「き、君も…僕の事が…」 それに対してソニックは 「ん…」 と短い返事とともにうなずいた。 結局のところ、二人は両思いだったようだ。ただお互いにそのことを言わなかっただけ。
シャドウは少し落ち着いてきたのか 「しかし見苦しいところを見せてしまったな…すまないがシャワーを浴びてきていいか?」 と言った。お互いの気持ちの確認が出来たとは言え、どろどろの液体まみれの自分をいつまでも 相手に見せておく訳にはいかない。ところが 「待てよ」 とソニックから制止が入った。どうしたのかと思っているとソニックはおもむろにシャドウの手を取り、 自分の股間に当てた。 「えっ…!?」 シャドウは思わず声を発してしまった。自分の手が触れているのはソニックの分身、それもカチカチに 堅くなってしまっているそれだ。 「ごめん、お前のその格好見てたら俺もムラムラしてきちゃって…」 予想はついていたが、シャドウは次の言葉を待った。 「……お前とエッチしたいんだけど、いい?」 やっぱり、とシャドウは思ったが、ソニックの自分を見る目がこれまでにないほど熱い。そんな視線を 浴びて冷静でいられる訳がなく、シャドウの体にも再び火がつき始めた。 「…嫌だと言ってもするんだろう、君は?」 シャドウは素直にしたいと言えない自分を苦々しく思ったが、長い間ひた隠しに隠してきた願望が叶うと なると、すぐにそんな事も忘れてしまった。
「ンッ…」 まずはキスから。 といっても唇を触れあわせるだけのような軽いものではなく、いきなりお互いの舌を絡め合い、 口腔の中を犯し合うような濃厚なものから始まった。二人にとってはまさに夢のような瞬間で、 意識の中に未だ残っていた堅い部分も、クチュクチュという舌のふれあう音とともに全て蕩けていった。 ソニックの手がそっとシャドウの後孔に触れた。一瞬シャドウがビクリとする。 「…痛くするなよ?」 「…善処シマス」 指がシャドウの中に侵入してきた。先ほどの自慰で程よくほぐれたそこは、ソニックの指を簡単に 受け入れた。とにかく丁寧に、優しく中を愛撫する。 「ん…あ…ぁん」 シャドウが甘い声をあげ始めた。どうやらソニックの指で感じてくれているらしい。そのことが無性に うれしくてソニックはさらに愛撫を続けた。 「はあぁ……うあっ…」 いやらしく声を出し、身をよじるシャドウを見ながら (クールだと思ってたけど、コイツってこんなに可愛かったんだ…!) とソニックは静かに感動していた。 それとは別に、ソニックの分身がシャドウの中に入りたいという強烈な自己出張をしている事も 自覚できた。これ以上は流石に我慢できそうにない。 「シャドウ…挿れていいか?」 熱い呼吸を繰り返しながらソニックは聞いた。 「ああ…もう、挿れて…くれ…」 シャドウもまた愛撫だけでは足りなくなっていた。ソニックと一つになりたい、彼の堅い物で思い切り 貫いて欲しいという欲求に支配されつつあった。
ズブリ、とシャドウの胎内にソニックの欲望が潜り込んできた。 「うああ、あ…」 「う、うう…」 二人の体をこれまでに感じた事のないような快感と何もかもが満たされたような満足感が襲った。 「シャドウの中…すっげーいい…」 ソニックはゆっくりと腰を動かしているが、それだけでもだらしない声が出てしまいそうだ。 「ああ…ソニック…うれ、し…」 シャドウはシャドウであまりの快感にとろりとした表情になってしまっていて、口の端から よだれが垂れている。 「ソニ、ック…好き…好きぃ」 「俺も…シャドウが好きだ…」 ソニックに限界が近づいてきた。 「ごめ、…もう俺、出そう」 それはシャドウも同じだったようで、 「僕も…もう、イ…ク」 と言いながら自らの口をソニックの口に押しつけ、再びディープキスをしつつ腰を激しく揺さぶり始めた。 「ン…ンンンーーーーッ!!」 ソニックが欲望を放出すると同時にシャドウの分身もはじけた。絶頂が続いている間、二人はお互いを 力強く抱きしめ、舌を絡め合わせ続けた。
「悪い、俺も風呂入りたいんだけど、いい?」 とソニックが言った。行為を終えた二人の体は体液その他でどろどろだ。早く洗い流してしまいたい。 「ああ、先に使え。僕は後でいい」 とシャドウが答えた瞬間、 「えー?一緒に入ろうぜ−?」 とソニックが文句を言った。シャドウは眉をひそめ 「何故だ?別にそんな事をする必要はないだろう」 と淡泊な返事をしたが、 「自分が洗い終わるまでお前をほっとくのは気が引けるだろ。それに洗いっことかもしてみたいんだよねえ」 とまたソニックがにやけながら言った。 「子供か君は…」 シャドウはそう言いながら呆れたようにソニックを眺めたが、断る事はしなかった。
そんなやりとりの後すぐに二人は浴室に入ったが、一度体を交えた二人がただの洗いっこをするだけで 済むはずがなく、結局その場でもう一度愛し合ってしまったんである。
浴室から戻ってきて落ち着いた後、 「なあ、もう俺たちって恋人同士でいいんだよな?」 とソニックがシャドウに確認を求めた。 「ん、まあ、そういうことになるかな」 そうシャドウが認めると、ソニックが突然シャドウを抱きしめた。 「なっ…いきなり何するんだ君は!?」 そうシャドウは抗議するが、ソニックは一向に介することなく 「俺、本当に憧れてたんだからな、お前とこういう風にするの」 と、抱きしめる腕にさらに力を込める。 「外で抱きしめたとき突き飛ばしただろ?あれものすげーショックだったんだからな?」 あのときのソニックはてっきりふざけているだけだと思い込んでいただけに、 この言動はシャドウにとって実に意外だった。 (君も結構本気だったという事なのか…?) そう理解するに至り、シャドウは正直に 「あれは…すまなかった」 と謝った。だがソニックは 「言葉だけじゃ足りねーなー」 と思わせぶりに言った。 「じゃあ、どうすれば僕を許してくれるんだ…?」 そう言うシャドウは実に不安そうだ。そんな彼を見てソニックはニヤリと笑い、 「毎日抱きしめさせろ。もちろんキス付きだ。それから…」 ここでソニックはいったん言葉を句切った。 「それから?」 シャドウが先を促すと、 「俺、もっと積極的なシャドウが見てみたいな。そのうちでいいから俺にエッチなイタズラとかしてくれよ」 さすがにこれを言うのは恥ずかしかったらしい。ソニックの顔が微妙に赤い。 「まったく、バカか君は…」 そう言ってシャドウは下を向きそのままソニックに抱き付いた。下を向いたのは今のソニックが とても可愛らしく見え、思わずにやけてしまった顔を見られたくなかったからだ。そして、彼の内心では (僕がソニックにエッチなイタズラ…) という呟きが響いて、淫らな妄想が始まってしまっていた。
END
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