『じゃじゃ馬馴らし』ネタバレ掲示板
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さて、本日(もう昨日ですが)見て参りました。ちょっと端の方の席で、役者さんが逆向いて話すと聞きづらいところもありましたが、かなり前の方だったので、表情などもよく見えて、まあ、いい席だったと言えるのではないでしょうか。それで、感想ですが、いやあ、楽しかった!!すごく楽しかったです。舞台見て、あんなに声に出して笑ったの、久しぶりだなあ。周りのお客さんも皆受けていましたね。ほろりと来る部分もあったし、久々に感情をずいぶん運動させたような気がしました。まあ、何と言っても、亀治郎さんが圧巻なんですよ。歌舞伎調とは聞いていましたが、あそこまでとは思いませんでした。キャタリーナが興奮すると、突然女形のしゃべりに変化する。それだけならまだしも、歌舞伎は歌舞伎でも男口調にすり替わったり。女形の甲高い喋りの中で、いきなり現代語調の男声で「待て!」と言ってみたり。亀治郎さん、もうやりたい放題でした。途中で見得まで切っていましたよ。あの武蔵坊弁慶みたいに、より眼でぐっと睨むポーズ。すごい拍手だった。大向こうから「よっ、澤瀉屋!」って声がかかりそうでした(笑)。最初登場した時(一人だけ拍手でしたね^^;)、顔でかいし女に見えないと思ったんです。でも、話が進むにつれ、だんだん美女に見えてくるから不思議。特に、途中からペトルーチオにぐっと来たらしい辺りで、一本線が細くなって、調教されて、また一本背骨が抜けて、それで、最後の大演説のところが、まあ、きれいなこと。女らしくなっているのに、実は最初にはない芯が通っているような清々しい気迫があって、潔くて美しいんです。女らしくて突き通るんです。それで、カーテンコールで登場した際に、ドレスの中に沈み込むようなお辞儀をするんですが、もうその所作が美しすぎて・・・。あの時は、絶世の美女月川くんより絶対に美しかった。その月川くんですが、何故あんなに美しいのかと思うくらいきれい。あの肩の線の細さ。私より何倍も華奢じゃん・・・。ちょっと声は太いけれど、本当にきれいだ。女も惚れる。(女装の男に惚れる女・・・。複雑)でも、ビアンカはただキレイじゃなくて、実はお姉さんよりしたたかだったりする。その点でも、男性がやっているといいですね。ビアンカはいわゆる同性に嫌われるタイプなので、女がやると嫌な女と言うだけになりますが、男がやると意外に可愛い。小悪魔的な部分も、何だか許せる気がするから不思議。月川くんも、時々男の部分を垣間見せたり(山本くんを負ぶっていました)するので、それもいい味になっています。ここでは言いませんが、その点では最後も面白かったな。山本くんは、合格点ではないでしょうか。爽やかなルーセンショーでしたよ。トラーニオとの掛け合いで転んだりするところも身体張ってやっていました。思いっきりがよくて、見ていて気持ちがよかった。トラーニオとのコンビもよくて、山本くんだけだとどうしても王子様風になってしまうから、トラーニオの軽いノリと合わさると、いい化学反応が出ていたように思えます。さて、わざと最後までとっておきましたが、筧さん。いやあ、やっぱり筧さんだった。おしまい。ではなくて!!・・・そんな失礼な感想があるか!しかし、本当に筧さんだったんです。シェイクスピアやって、蜷川さんの演出受けて、どう変わるのかなと思っていました。シェイクスピアという偉大さの中に埋もれてしまうかなとか、蜷川色に染まるのかなとか。あっはっはっ。全然心配なかった。何もかも筧さんでした。衣装も動作も何もかも、筧さんらしさ満開。舞台上で、全く止まらないんですよね。ずっと足が動いている。跳び上がっていなければ、ステップ踏んでいます(笑)。わーっとあっちへ行って、だーっとこっちに駆けて、テーブルひっくり返して、誰かと体当たり。絶対に楽しんでやっているだろうなと思いました。もう亀治郎さんとの掛け合いなんて、すごい迫力。客席の通路に降りてきて、真ん中のブロックを挟んでやり合うんですが、はっきり言って何言ってるか分からない。でも、リズムよくぽんぽん言い合うのが、それだけでも面白いし、息が合っているようで、どこかずれているのが絶妙なんです。ペトルーチオは筧さんしかできないでしょうねえ。亀治郎さんを敵に回して、あの迫力満点の科白をやりこめられるのって、やっぱりマシンガンしかないし、あの歌舞伎で鍛え上げられた気迫を踏みつけられるのも、筧さんの「天才的な狂気」(byつかさん)しかないわけです。キャタリーナは、丁々発止のバトルの途中で、ペトルーチオに手を掴まれた瞬間に、ぐっとなったみたいなんですが、それも納得できる気がする。ペトルーチオって、「僕は君を愛してる〜〜〜!!!」と世界中に叫んでいるも同然ですが、そんなことが出来るのって筧さんだけですよ。最後には、しおらしく可愛くなるキャタリーナ。あのペトルーチオ相手では、降参もするかなと思います。どんなにハチャメチャでも、ものすごい愛し方ですからね。一歩間違えばDVだけど。最後のキャタリーナの大演説。あれも、筧さんの狂気あってこそだなと思います。妻が夫に従う美徳を歌い上げるキャタリーナですが、何も夫に負けた訳じゃない。「夫は王様」「女は力弱い」とは言いますけれど、誇りとか尊厳とか捨てていないんですね。もっと上の次元に上り詰めた感覚さえあって、キャタリーナが美しく輝きます。「小さなプライドは捨てるべき」と妻の心得を説く彼女ですが、それこそがペトルーチオが教えたかったことなんでしょうね。つまらないプライドや、目先の意地ではない。本当に愛し合えば、表面的な自我などは意味を失い、その代わり真の自尊心を得られる。そういうことだと思います。キャタリーナが剣を床に突き刺す強さに、その真実が現れていたかなと。まあ、とにかくいいコンビでしたよ。絶対に見て損はない舞台でした。明日も見に行きます。アフタートーク付きで。それでは、おやすみなさい。
☆たまきさんわ〜〜〜い、素敵レポ 本当にありがとう!!亀治郎さんの女形が 楽しみで仕方ありません(*^□^*)もちろん、筧さんらしいちょこまかした(笑)動きも ああ早く見たいな〜♪アフタートーク 思いっきり楽しんで来てくださいね!また書き込みよろしくお願いしま〜す。(^O^)
>いやあ、やっぱり筧さんだった。おしまい。 わかりますわかります(*´ω`*) 筧さん健在!!ですよね! >舞台上で、全く止まらないんですよね。 そうそう!セリフがないシーンでも背後で全力で動いてて笑いが・・・。 亀治郎さんの歌舞伎キメはほんとに受けてましたね!しかも違和感ないし・・・何事(*´ω`*)アフタートーク聞きたかったなぁ。うらやましい!残念です><