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生長の家・開祖の『御教え』全相復活
を目指す掲示板

「生命の實相」第14巻 <和解の倫理>

われわれは天地一切のもの(実在)と和解しなければなりませんけれども、
虚説に対して和解してはならないのであります。
虚説に和解したら実相をくらますことになります。
虚説を容れることをもって寛容と和解の徳があるように思うのも間違いであります。
虚説を排撃すること、いよいよ明瞭であればあるほど真説は明らかに照り、
それに照らされて救われる人間もまた多いのであります。

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[910] インターネット道場――辨道聴き書(べんどうききがき) (25)『生命の實相』第34巻より
信徒連合 - 2015年10月23日 (金) 08時07分




インターネット道場――


辨道聴き書(べんどうききがき) (25)


『生命の實相』第34巻より




<痛くない所に礼を言え>


「七十一歳になります家内が五年ほど前、自動車に衝突して肋骨を一本折りました。それが足へ来て痛み、耳が遠くなり、寒くなると痛んできます。」

「痛みはないのですよ!」と谷口先生の答えはハッキリしている。しかし老人は「そう言い聞かすのですが、やはり痛がりますので」と痛みに執着しているのだ。

「痛むなら痛いと思ってもよろしい。しかし、痛くない所にお礼申すよう伝えなさい」と谷口先生はいよいよ単刀直入の答えである。アトは微笑で「そうすれば痛いところもお礼言ってもらいたくなって治りますよ。」

 感謝の心は生かす心である。平易に説かれるお言葉であるが、さすがに味わいの深い真言である。「だけども------?」とその老人は言う。

「だけども------?それがあなたの痛む心だ。痛みというものは『我』の傷つけられた思いが肉体にあらわれるのだ。『我』をなくして、すべての人々に感謝して何でも素直に『ありがとうございます』と周囲と調和するようになされば治るのだ。衝突する心が自動車と衝突したのですよ」と先生は言われた。




<「お山」最後の面会日>


 その日は谷口先生お宅での最後の面会指導日であるので、小金井におられる誌友の一人が起って感想談を述べられる。

「私が初めてお山に上がらせていただきましたのは、五月も風薫るころで、お山の門を入りますと神々しい、繁った樹木、庭の趣き深い風致、それに似つかわしいお玄関、しかも先生の崇高な御慈愛深いお顔、平明流暢にお説きしてくださるお言葉、私はただもうありがたい、何ともいわれぬ気持ちに心打たれて観音菩薩の化身のように思われるお姿を拝ましていただいてまいりました。

いつも一定の座について温顔を湛えていらっしゃる辻村閣下、明朗闊達なる先達野村氏や春風駘蕩の中に熱心に聴き入る修行者の様子、厳粛の中に生命の躍動する神想観。

私は三十年来未だかつてない感激を覚え精神的にも肉体的にも限りもないお恵みを頂き、ただ今では悩みも雲散霧消いたしまして毎日楽しく天に歓び地に歓び、感謝の日々を過ごさせていただけるようになったのであります。

 私は三十年ばかり熊本県で小学校長を奉職しております時、肉体的にも神経痛を患い、精神的には二十七、八才ごろからどうも頑迷固陋で人生のわからないのに苦しみました。『孟子』の『富貴も淫す能わず、貧賤もうつす能わざる』本来自由の境地、白隠禅師の『坐禅和賛』に『衆生本来仏なり、水と氷の如くにて、水を離れて氷なく衆生の外に仏なし。かたじけなくも此の法を一度(ひとたび)耳に聞く者は、福を得ること限りなし、------無相の相を相として往くも還るも外所(よそ)ならず、無念の念を念として、謳うも舞うも法の声。三昧無碍の空広く四智円妙の月冴えて、-------寂滅現前する故に当所即ち蓮華国、此の身即ち仏なり』とあります。

こうした境地にはどうしても至りつくことができないと思ったのでしたが、こうした境地にはなんとしても届くことができなかった。だが、私は何としてもそうした悟りに入りたいと思って最もわかりやすいといわれる浄土真宗の門を五、六年前に叩いたことがありましたがどうしても暗い闇路から脱することができなかったのでした。

本年の四月も終わりに近いころ『生長の家』の三月号を頂き、五月三日から参らせていただいたのであります。実に此の聖地、このお山において先生にお救いしていただいたのでございますから、何ともありがたくて言葉もありません。」誌友は涙とともに語を止めた。一座はシンと静まって皆合掌の心して傾聴していた。

 十一時になると、お山の御指導は千秋楽というので野村氏起って挨拶され、谷口先生奥様をはじめ参会者一同においしい夫婦饅頭が出、皆嬉々として頬張る。やがて「生長の家」の旗をふりながらお山の庭々を列をなして回りに回る。

秋田氏らの映写機に収まりながらお門を出た一行百五十名ばかりは、野村氏の露払いで先生御夫妻に続いて明治神宮に参拝する。蜒々(えんえん)と長い行列を作りながら、神の子が神の森に入る。神前に整列して礼拝すれば谷口先生の天津祝詞「高天原に神つまります-------」と澄んでさびのあるお声に一同ただ清浄の神域に襟を正す。秋天高く日うららかに、宮居の軒下の菊の香も聖壽無窮を讃えるかのように高く高く匂っているのだった。





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