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生長の家・開祖の『御教え』全相復活
を目指す掲示板

「生命の實相」第14巻 <和解の倫理>

われわれは天地一切のもの(実在)と和解しなければなりませんけれども、
虚説に対して和解してはならないのであります。
虚説に和解したら実相をくらますことになります。
虚説を容れることをもって寛容と和解の徳があるように思うのも間違いであります。
虚説を排撃すること、いよいよ明瞭であればあるほど真説は明らかに照り、
それに照らされて救われる人間もまた多いのであります。

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[954] インターネット道場――辨道聴き書(べんどうききがき) (30)『生命の實相』第34巻より
信徒連合 - 2015年10月28日 (水) 06時58分




インターネット道場――


辨道聴き書(べんどうききがき) (30)


『生命の實相』第34巻より




<講演中白髯の老翁を見る>


 昭和十年四月九日、谷口先生が関西地方の講演旅行を終えて、東京の自邸へお帰りになった日、例の砂糖研究家の才木信治氏が、こんな話をした。

「一月九日の軍人会館の講演の日に私は片方の歯がしきりに痛んでおったのです。先生の御講演を半ばまで聴いていますと、先生の額のところから、光芒が――あの野蛮人の酋長の頭飾りのように光芒が射してくるのが見えました。

あまりにもありがたい感じがしましたので、思わず合掌しまして神想観と同じように瞑目していました。そのうちにピタリと歯痛が止まってしまいましたのです。

眼をひらいて御講演の声のしてくる演壇のほうを見ますと、不思議なことには先生のお姿が全然見えないで、白髪のとても大きな姿の老翁が演壇に立っていられるのです。まっ白い長い眉がとてもふさふさとして蔽いかぶさるように生え、その口髭も真っ白で眉と同じくふさふさしている。白髯が腹のところまで下がっていて、実に柔らかな温か味のある中に威厳のあるお姿でした。

そのお姿から受ける感じは支那の古代の医術の神様神農伏羲氏というような感じでありました。その大きな白髪の老翁の顔をよく見ていますと、先生のお顔が老翁の顔の真中に小さく見えました。このお姿を私は一時間あまりも連続して眺めていました。

三月二十日の軍人会館での第二回目の御講演の際にも私は参りましたが、その時は私の精神統一が悪かったせいか、その神様のお姿をチラチラと幾度も短時間ずつ眺めただけで、前回のように一時間も連続して見つづけていることはできませんでした。もっとも前回は私は合掌瞑目して神想観同様のことをした後でしたから精神がよく統一していたのでありましょう。」

 なお谷口先生が昭和十年四月八日大阪国民会館で御講演中に顎髯の生えた神様のお姿を拝んだといって、本山村字田中井上喜久磨氏と尼崎市外小田村の原義一氏が先生をお見送りに来たときに言った。

原義一氏は谷口先生の前額の冠にような形が見えたようにも見えたが、それは明らかではなかったそうである。




<講演中荘厳なる神姿を拝す>


 辻村楠造翁に紹介されて生長の家誌友になった建築家斎藤氏は三月第一日曜日の服部氏邸における誌友会で数名の生長の家誌友が二月九日の講演席上で谷口先生がながい顎髯を生やしていたのを目撃したと精華女学校の先生はじめ数名が証言したので、不思議なこともあるものだと半信半疑でいたのだった。

そして軍人会館での第二回目の講演会に出席して谷口先生の御講演を聴いていた。ところがご講演の途中で谷口先生に顎髯が生えたのが見えてきた服部氏邸での集まりで顎髯が生えて見える話を以前に聞いていたので、そんなことは実際はないのに、ただ幻覚でそう見えるのではなかろうかと斎藤氏は自分の眼を疑って、眼を幾度もこすっては注視したが、やはり顎鬚があるように見えるのである。

斎藤氏は幻覚に捉われまいとして、眼を瞑ってしばらくしてから眼を開いた。顎鬚は半白のようで、時々その寸法が長く見えたり短く見えたりした。顎鬚が顎の先から生えているように見えたり、咽喉のところを這うように見えたりするのだ。

これは光線の具合で陰影のさせる幻覚ではないか。斎藤氏はまた眼を瞑った。そして再びそれを見定めるために眼を開いた。やはり顎鬚が見えるのだ。顎髯のある誰かの姿と谷口先生のお姿とが重なり合っているようにも見えるのだ。その誰かの姿は笏(しゃく)をもっているようにも見えた。幻覚か何だろう。斎藤氏は再び眼を瞑った。

 もう谷口先生の御講演は終わりに近づいていた。斉藤氏が再び眼を開いたとき、谷口先生のお姿はかき消すように消えてしまっていてただ講演の声だけが聞こえてきていた。そして谷口先生のお姿のかわりに、そこに、普通人よりもよほど大きく見える白髯の老翁の姿が立っていた。

ニス塗りの演壇の机の色が真っ黒に変わり、後方に垂れた幔幕の演壇の高さと同じあたりから下方は、一面に白色の台(うてな)のように変わって、その台の上のところには老翁の姿の左右に、御簾が浮き出してきて、その御簾には鏤(ちりば)めたように星がチラチラ輝いているのだ。

これがはたして幻覚だろうか。斎藤氏は呆然と眺めていた。眼は現実にハッキリと見開いているのだ。谷口先生は、茶色の羽織を着ていられたのにその白髯の神様は緑色の、縦に縞のような光のある着物を着てい、講演がまさに終わろうとする挨拶の言葉が始まった瞬間、その白髯の神様の姿は消えて、もとの谷口先生のお姿に帰った。

斎藤氏はその時の白髯の神様の姿がいつでも想い出せるほどハッキリと心に印象づけられた。そしてその神様の姿を写生した絵を辻村楠造翁に見せた。谷口先生もそれをおもしろがってごらんになった。また、そのほかにも、この霊姿を見たものはたくさんあった。




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