| ■
「魔法少女特殊戦あすか」の思ひ出 |
■
江◯島平八
(4572)投稿日:2024年11月29日 (金) 22時32分
|
 |
グロ、百合、虐待、ミリタリー、ファンタジーがテンコ盛りで、「マジカルファシズム」なるワードまで生まれてキワモノ扱いされ易い作品だが、ワイには非常に読み応えがあった。
日米仏中露の魔法少女達を主人公にして、それぞれに国の特性を活かしたキャラ設定と背景付け。 中盤の山場の舞台設定がなんとウクライナで、連載してた時はちょうどロシア侵攻が始まる2年前だった。 しかも、中露の魔法少女が日米の魔法少女を裏切って侵略者側に付くとゆー、何ともよく見極めたとしか言いようのない設定。
特にロシアは徹頭徹尾、クサレ扱いで、中露の魔法少女は最後、生まれた国を自ら離れ、国連所属の魔法少女になる。 (各国にランダムに現れる魔法少女自体、大量破壊兵器扱いで、国際条約で管理されてる設定。各国とも軍や諜報機関で処遇してる。)
NYの国連魔法安保理総会が侵略者の襲撃に遭い、ニッポンの外務大臣は自らの護衛に就こうとする魔法少女に向かって、前回侵略された戦争の時から自分は疾うに覚悟は出来てる、と。 だから、自分のコトは構わず、侵略者を討ちに行け!と彼女らを送り出した後、国連ビルが墓標のように倒壊して、大臣たぶん、殉死。 カッコ良すぎて、泣くわ。
主人公の日本の魔法少女あすかがリーダーで最強だが、同時に前回戦争で最も心が傷付き、あまりにナイーブなため、シビアな描写も多い。 が、最後の戦いで、もう心が折れて倒れる寸前のあすかに向かって露の魔法少女が自らも立ち上がりながら、「あすか!あと1時間だけ頑張れ!」て鼓舞するトコは、何だかワカらんが、妙に感動した。
この露の少女は、唯一のひんぬーだが実は中々の教養人、かつイイ奴で、最終話で 「あすかはもう戦わなくてもいいと思う…でも私は待っている。再び、ともに戦う時を」 という気遣いと戦乙女としてのエールを送るのもヨロシいが、同時に、あすかに引用した米国の神学者の有名らしいセリフが非常に含蓄深い。 「神よ 我らに変える事のできない物を静かに受け入れる力を与えたまえ。 変えるべき物を変える勇気を与えたまえ。 そして変えられない物と変えるべき物を区別する賢さを与えたまえ。」
ホントにねぇ… 戦いが終わっても、平和になんかならないトコとかも… ( ´ー`)y-~~
|
|