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[225] 題名:後期第4回本の交換会報告テーマ「その他新書」〜その紹介で何人に手を挙げさせようと考えているのか〜 名前:清野彩奈(22期生) 投稿日:2010年12月13日 (月) 09時55分
12/7(火)に行われた本の交換会報告をします。テーマは「その他新書」です。
●○●紹介本リスト●○●
■先生、OB
出品者
著者名『本のタイトル』出版社 評価 購入者
―紹介コメント
三戸先生
岡田英弘『歴史とは何か』文春新書 A 中村
―“何か”とは哲学である。“歴史”を概念として教えてくれた本であり、読んでみて
「ほう」と思った本。大学では哲学を教えなくなってしまったので、“何か”を問う本として
読んでみてはどうか。
飯田史彦『日本経営の論点―名著から探る成功原則』PHP新書 A 松井
―日本的経営をこれほど整理して書いてある本はない。学でありつつも現実に即している
内容になっています。日本的経営のガイド本とも言える一冊。
安田喜憲『森と文明の物語―環境考古学は語る』ちくま新書 A+ 竹田
―環境問題を考慮しなければ政治もしていけなくなりました。ポイントはタイトル通り、
“森”にあります。ちなみに現在は絶版となっているので入手はブックオフで!
池田清彦『環境問題のウソ』ちくまプリマー新書
武田邦彦『偽善エコロジー―「環境生活」が地球を破壊する』幻冬舎新書 B+ 市川
―本当に我々は環境問題に取り組んでいるのだろうか。この二冊は徹底的に今ある環境問題の
情報に対して批判的に述べています。環境問題の実態はどうなっているのかを今一度向き合って
考えてみてはどうだろうか。
大野さん
内田樹『街場のメディア論』光文社新書 A− 安齋
―「新書と言えば内田樹です」と著者押しで紹介されました。去年ゼミでも注目を浴びた
『日本辺境論』の著者、内田樹がメディア論について書き、内容は現代社会が如何にして
動いているのかまで踏み込んでいます。
■現役生
[評価]
出品者 著者名『本のタイトル』出版社 購入者
―紹介コメント
[A−]
中村 堺屋太一『日本を創った12人 前編』PHP新書 竹田
―日本と日本人の歴史の流れを見ることで、日本社会が如何にして形成されてきたのかが
分かる。そこで歴史上の人物を紹介し、その人物の行動を現代の出来事にあてはめるなど、
非常にユーモアあふれる本です。
松井 伊藤真『続ける力―仕事・勉強で成功する力』幻冬舎新書 竹田
―目標に向かって続けるのは難しいことである。そして、人生において一番難しいことは
「生き続けること」である。本書では続ける力を発揮するコツを伝授しています。
[B+]
市川 苫米地英人『テレビは見てはいけない』PHP新書 清野
―「“天才”と聞いて誰を思い浮かべますか。…僕は三戸先生だと思います」この紹介から
後に記述しますが、“天才とは何か”について先生からの考察をお聞きします。
天才の奇抜さを感じたい人にオススメの作品!
近藤 志澤秀一『ディズニーに学ぶ満足循環力―「お客様満足」+「社員満足の秘密」』学研新書 松井
―前期で取り組んだ野毛の町興しの参考にと購入した本。CSRとCSをかけての紹介です。
町興しに興味ある人にオススメです。
安齋 津田大介『Twitter社会論―新たなリアルタイム・ウェブの潮流』新書y 近藤
―「21時で本の交換会なう」今年の流行語を用いての紹介はさすがでした。この本を読んで
Twitterの社会的影響力を知り、つぶやいていこう!
[B]
竹田 加藤乙彦『悪魔のささやき』集英社新書 市川
―実は“悪魔”という言葉は最近できたもの。“魔が差す”という言葉があったとはいえ、
自分ではない者の意思のような力、つまり“悪魔のささやき”とは如何なるものなのか。
悪魔のささやきの正体を突き止め、防ぐ方法を講ずる一冊。
清野 青井汎『宮崎アニメの暗号』新潮新書 大野
―もののけ姫を重点的に解説している本作では、宮崎駿がキャラ一つに対してどれだけ
考えられているのかが分かります。エンターテイメントを生みだす難しさが学べる一冊。
▼△▼本日の先生のお話:天才とは何か▼△▼
市川くんが紹介した苫米地英人の『テレビは見てはいけない』PHP新書で「“天才”と聞いて
誰を思い浮かべますか。…僕は三戸先生だと思います」の一文から話は始まります。
先生からは「自分は天才ではない。そして秀才でもない」との返答がなされました。
天才:有能であるが学習はしない
秀才:有能であり学習をする
凡才:無能であるが学習をする
○才:無能であり学習はしない
との分類がされ、天才の必要条件は「学習能力がない」だから自分は天才ではないと、
そして秀才は「努力が少なく済む人」「小まめに対応ができる人」のことを表すので
あてはまらないとされました。
▼△▼本日のエピソード▼△▼
事件はそう、私、清野の青井汎『宮崎アニメの暗号』新潮新書を紹介した時に起こりました。
本の内容がもののけ姫の話を重点的に解説しているところから序盤で“もののけ姫”という
キーワードを引き出そうと考えたのです。
そこでクイズ形式を用いて誰もがもののけ姫という答えに辿りつけるよう、ヒントも用意して
取り図ったのです。
「さて、大野さん問題です。宮崎駿といえばジブリシリーズですが、20世紀の日本映画歴代
興行収入第1位になった映画は何でしょうか?ヒントは主題歌を米良美一が歌っています」
米良美一といえば「はりつめた弓の〜ふるえる弦よ〜」でお馴染みのもののけ姫ですよね!?
米良だなんて珍しい名字とあの時代では時の人として取り上げられていたのですから
皆さんご存じのはずです!
で・す・が…!
大野さん「え、分からないなー」
と、まさかの解答が大野さんから返ってきてしまいました…!内心「なんだとぉおおお!」
と思いながら大野さんをよく見るとものすごく意地悪そうなニヤニヤ顔をしているでは
ありませんか…!
この時にピーンときました。「あ、これは大野さんに試されているんだな」と。
前回のスピーチで長濱さんが私のまさかの解答に予想外の展開を受けて臨機応変な対応が
取れてないことを思い出しました。
「実は想定通りのもののけ姫という解答を出すこともできたのに、わざと知らない振りを
して私がどんな対応をするのか試しているんですね…!」
と、解釈した私はすぐに市川くんに振るということでクリアしようとしました。
な・の・に…!
市川「…すみません、分かりません」
と、またもや予想外の展開に…!何故、もののけ姫という答えに辿りつかないんだ…!
もうどうしようと思ったところで先生から「じゃあ応えが分かった奴はどれくらいいるんだ。
手を挙げてもらおう」と提案され、「では皆さん、分かった方は挙手お願いします」
とお願いしたところ、これまた驚きの結果に。もののけ姫と分かった人が3人しかいない!!!!
…なんてことでしょうか。米良美一はそんなに有名人ということではなかったということ
なのだろうか。こ、これは衝撃の結果です。
皆さん、三戸ゼミに入る前とはいえ、一応は時の人であった米良美一を認知するくらいは
アンテナ張り巡らせておきましょうよ。
<オマケ>
「では、中村さん。もののけ姫といったら何のキャラクターが印象的ですか?もののけ姫
といったらこのキャラだろ、というものをお願いします」
ちなみに私は本の紹介文の都合上、「もののけ姫といったらシシ神様ですよね!」と答えを
用意していました。そしてシシ神様以外なら「違いますよ」、シシ神様なら「その通りです」の
二択を返答として考えていました。
もののけ姫では主役級のキャラクターが多いのでサンやアシタカ、エボシなどが挙げられる
確立が多いので、勿論、対応は考えておきました!
し・か・し…!
私はここで致命的なミスを犯していたのです。相手が中村さんだということを忘れていた…!!!!
何かとファインプレーを生みだす中村さんがここでミラクルを起こす可能性は十分に
あったのに、それを考慮することを忘れてしまっていたのです。
そして案の定、予想外のミラクル解答をしていただきました。
中村さん「…えーと、乙事主(おっことぬし)」
清野「何言ってんですか」
予想外すぎるキャラクターすぎて、用意していた「違います」でなく本音のツッコミを
してしまいましたよ。しかも瞬殺の速さで。
臨機応変な対応というものは難しいですね。次回の本の交換会は12/14(火)で「学校」です。