since 2009.06.19
[259] 題名:今週のゼミで学んだこと(第2回) ―「心」そこにあらざれば― 名前:中村貴治(20期) 投稿日:2011年04月23日 (土) 02時51分
4月19日の「ゼミで学んだこと」を投稿します。
このシリーズも2回目となりました。まずは「連載」のかたちが整ったことを祝いたいと思います。
今週はゼミで数年ぶりに集中的に"テキストの読み方"を学びました!
■今週のゼミで学んだこと■
“テキストの読み方”より ―内田樹『街場のアメリカ論』(文春文庫)を題材として―
(1) 本を読んだら関連する知識を総動員せよ<先生のお話より>
内田樹は「日本近代史百五十年余というのは…(中略)…一貫して「対米関係」を基軸に推移してきた」
(上掲書p.9)と捉えている。今までの近代日本論では、世界における日本の位置づけを、ペリー(開国)来航
以降は「脱亜入欧」、「和魂漢才→和魂洋才」とアメリカをヨーロッパに次ぐものとしてあつかっており、
マッカーサー(敗戦)以降にしてようやくアメリカとの関係を中心として考えてきた。内田の主張はペリー来航
以降の日本は「全て”アメリカ”であった」とするものであり、既存の近代日本論を覆すものである。
これが内田樹『街場のアメリカ論』の独自性であり、知識を関連させることでそれが見えてくるのである。
(2) 「視点」の重要性<自分が学んだこと>
休憩の間、先生を追って生協を回らして頂きました。先生は、生協の棚を見て“以前の棚に比べて
…である”“○○系の製品と○○系の製品に分けてみれば…である”といったことをよくおっしゃいます。
私は上記の『街場のアメリカ論』を読んだ時も、「脱亜入欧」「和魂洋才」といった言葉は全く浮かんで
こず(流石に言葉は知っていましたが)、漫然と文章を追っていました。
「目の前にある対象から自分がどれ程の意味を引き出せるか」は自分がそのものに対してどれ程の
「目」を既に持っているかが決定的に重要であり、その意味において究極的に言えば自分が得られる
情報の質はその対象に触れるよりも前に、半ば決定されているといってもいいかもしれません。
だからこそ、そういった「視点」を自分の中につくることが「学ぶ」ということであり、私達は
一生を通して学び続けていかねばならないのだと強く感じました。
◇今週のゼミトピック◇
○ GWは御宿ニュー日の丸で!?
今週のゼミでは、先生から「GWに御宿ニュー日の丸に一泊二日でいってはどうか」と
ご提案頂きました。震災の影響によって昨年度の追い出し合宿が中止となり、長く続いていた
御宿ニュー日の丸とのお付き合いも、一時的ではありますが空白があいてしまいました。
また、現在海辺の観光施設は全国的に避けられる傾向にあることも事実です。御宿のご主人には
「今年は来られなかったから」と、わざわざゼミに“ゼミの木”のみかんを送って頂き、
温かい心遣いを頂きました。予定などの調整は済んでおらずまだ具体的には全く決まって
いませんが、なんとかお訪ねして「お礼」と「応援」をしてきたいと思います。
◆今週の一冊◆
○ 『仕事学のすすめ』(NHK出版)
今週の一冊は、先生からオススメ『仕事学のすすめ』です。「超有名」ではないんだけど、
ユニークな形式をとっていたり、注目される企業の経営者を扱っていて企業を見る目が
養われるとのことです。先生も本屋ではこういったNHKのテキストは必ずチェックするよう
にしているとのことでした。恐らく先生が今回購入されていたのは2011年4月号で似鳥昭雄を
扱っているようです。(私も早速ゲットしました!)
次回は「“テキストの読み方"第二弾」です!(楽しみだなぁ…)