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[538] 題名:平成26年度秋学期第14回三戸ゼミナール 名前:〇笹井純也(26期) 投稿日:2015年01月28日 (水) 04時23分
今週は19期生の酒巻さんが、ゼミに参加されました!
今ここでの学びの場や仲間たちを大切に、毎日を過ごしていきたいと思います。
≪目次≫
T.基本情報
U.スピーチ大会
V.討論会へ向けての勉強
W.本の交換会
X.先生のお話
Y.来週の予定
Z.刮目・今日イチ
T.基本情報
【日時】2015年1月27日(火) 16時30分〜22時00分
【場所】経営学部C棟501
【出席情報】(敬称略)
4ryu :渡邊、安藤、(馬、新山)
ラフレーズ :笹井、木田、三厨
PS4 :佐藤、浦林、石嶺、(飛田)
温故知新協働組合 :高橋、坂本、藤田
院生 :阪本、陳、(中村)U.スピーチ大会
以下、先生やゼミ生に言われたことを書きこんでください。
またスピーチ大会掲示板のリンクです。
原稿をアップして、書き直しましょう。
http://bbs4.sekkaku.net/bbs/mitospeech.html
1. 木田世界−笹井純也を語る
2. 三厨昌平−木田世界を語る
3. 石嶺佑騎−坂本恵理奈を語る
4. 阪本夏美−馬辰卿を語るV.討論会へ向けての勉強
三井ゼミとの討論のため、共通の問題設定を考えました。
ゼミ生の議論と先生のアドバイスの結果、
@先進諸国における顧客の創造は可能か?
Aグローバル市場において、日本企業は日本人従業員を雇うべきか?
(Bピケティの主張する格差社会はあるべき社会であるのか? ※補として。)
以上の三つを三井ゼミに提案していくことになりました。W.本の交換会
テーマ「古典名著」、4年生の先輩方にとっては最後の本の交換会でした。
古典は、現代社会にどう活かすのかという視点で紹介していきましょう。
場合によっては、読み方まで紹介すべきです。
交換会幹事、報告お願いします。X.先生のお話
1. いい話とは何か 〜「心」がなければ「上手い話の壁」は越えられない〜
今回は上手い話にはなっていても、いい話はなかった。
仏像は彫った所で心がなければ、「仏像」とは言えない。
手を合わせられてこそ初めて、「仏像」となるのと同様に、
スピーチも「心」があって初めて、いいスピーチとなるのである。
では、いい話のためには何が必要か、
コンセプトをよく理解し、
@役に立つ、A面白い、B心に残る(感動する)の条件を
満たす話である。
そして話とは、
@誰を(語られる相手)、
A誰に向かって(ゼミ生全体と、語られる相手)
B何のために(聴き手をどう変えたいか)
によって、どのように話すのかが変わってくる。
2. エピソードとは何か 〜臨場感のため、意識の共有を図るため〜
今回はエピソードらしいエピソードがなかった。
では、エピソードとは何のために話すのかを考えなければならない。
エピソードは事実を並べるのではなく、臨場感を生み出すためにあり、
臨場感とは、共感を生むため・意識の共有を図るために必要なのである。
3. 「この人を語る」で使えるであろうエピソード 〜ゼミ生の発見と、自分自身の自己再発見〜
秘密の共有、知られざるゼミの一コマ、ゼミ生の一面。
これを語ることによって、ゼミ生の発見、また、
自分自身の自己評価・自己再発見につながる。
ただし、ただの裏話ではなく、ゼミ生の姿・その人の本質に迫らなければ、
その人を変えることはできないだろう。
4. 言葉と価値観 〜メディアの言葉は国民の価値観〜
ニュースの「言葉遣い」がずれてきている。
これは、軽く扱われるべき問題ではない。
なぜなら言葉には価値観が表れており、
言葉が崩れれば、「価値観」が崩れるからだ。
言葉により価値観が崩れた例として、「キレる」がある。
最近「キレる」という言葉が、日常的に使われるようになった。
キレるとは、理性の糸が切れる、という意味だ。
以前は認められない概念であって、
「キレる」も「逆ギレ」も許されなかった。
しかし、「キレる」という言葉が日常的に使われるようになった。
これにより「キレる」という価値観も認められたのである。
価値観が認められたから、今キレる若者・キレる中高年が表れている。
同様の例として、「我が儘」がある。
企業が「お客様の「我が儘」を認めます」と言ったために、
言葉としての「我が儘」を、消費者は平気な顔で行なうようになったのだ。
私たちは情報源を、TV・ラジオ・雑誌といったメディアから得ている。
そのメディアが「適切な言葉遣い」で表現しなければ、
私たちは崩れた価値観を そのままに受け止めてしまう。
つまり、メディアの言葉が崩れれば、私たちの価値観も崩れてしまうのだ。
(追記・1/28 18:09 笹井)Y.来週の予定
○渡邊諒太(26期, 2/1, 18:40)
2月3日のゼミは英語統一テストの終了後、13:00に集合を予定しています。
その後の流れは、討論会に向けた勉強、寿司とそれにまつわる企画、刮目という流れで進めたいと考えています。
また、今学期の区切りとして、刮目は全員に述べてもらいます。
その際、三年生はこの一年ゼミで学び変わったこと、
4年生は今までのゼミ活動を振り返り、刮目を述べてください。
タイムスケジュールは、以下の通りを予定しています。
13:00-18:30 討論会に向けた勉強(一部ずつ一時間半程度、結論部再検討1時間予定)
18:30-19:30 食事企画
19:30- 刮目Z.刮目・今日イチ
〇笹井純也(26期 1/28 4:24)
■1. 古典名著のテーマ理解について
本の交換会で、十返舎一九『東海道中膝栗毛』を紹介しました。
「来週からテストで、古典名著は読み始めるまでに苦労する本が多い。
だから読みやすい本を持って来よう。」と考え、それ以上は考えませんでした。
古典名著を読む状態に置かれた際にどのような観点で薦めるのか、ではなく、
そもそもなぜ古典名著を読むのか、古典は古典として残り、名著は名著として残る理由は何なのか、
という問いを持つべきでした。
テーマを意識しようと心掛けた点では本当にほんの少しの前進ですが、
もっともっとテーマを意識して、コンセプトをしっかりと把握できるようになりたいです。
○三厨昌平(25期 2015/02/01 0:17)
今回のスピーチ、良いネタ、良い話し方は意識できました。
しかしコンセプトを詰めることはできませんでした。
【誰を語るか:木田】【誰に向かって語るか:木田、ほかのゼミ生】は自ずと決まっていたが、
【誰のために語るか】という視点、これが抜けていました。
木田に語る。では何のために語るのか、考えていませんでした。
「木田に語る」ということを明確に意識して、「木田のために語る」
「木田を良くするために語る」「木田を動かす」というところまで発展させられなかった。
「よいスピーチをする」ということしか考えていなかった。
ネタは2か月前から貯めはじめてたくさんもっていたが、
それをどのように、どんな順番に使うのかということをしっかり考えられていなかった。
前回のスピーチ大会でも同じ木田を語り、「褒めるだけではなく、けなす(改善する)こともすべき」と勉強したが、
結局それが何のためだったのか、ということをしっかり理解していなかった。
○渡邊諒太(26期, 2/1, 18:30)
◼︎スピーチをどう評価するか。
前回のスピーチ大会において、中村さんより、三年生の評価があまり的を得たものとして入ってこないというご指摘を受け、
今回のゼミでは、先輩方がどの様にスピーチを評価して居るかを注意して見ていました。
先輩方はまず、何をスピーチで伝えたかったのかを把握し、その上で構成が適切であったかや話し方が適切であったかを評価していました。
それと同時に、テーマのコンセプトと照らし合わせ、伝える内容が適切であったか、合致していたかを評価されていました。
この様に見ていくと今までの自分の評価は感覚的で、頭から漫然と聞いて引っかかったことをただそのまま言ってしまっていました。
また、話全体から評価を考えていても、コンセプトと合致しているかという視点が無かったのだと気がつきました。
そうではなく、引っかかったことを聞き終わった後に再構成し、言うべき点を整理する必要があるのだと学びました。
次回以降、先輩方がスピーチ大会の場で評価をしてくださる機会は大きく減ってしまいます。
しかし私の手元には、先生や先輩方が二年生の時からずっと評価をしてくださった、その蓄積である評価シートがあります。
よく読み、この評価シートを踏まえてまだ荒削りである今回の分析を深めるとともに、
次回からのスピーチを磨き、卒業する時、あるいは何処かで会った時に先輩方を刮目させる様な話が出来る様になりたいです。
◼︎仲間がいれば、失敗は乗り越えられる。
19期 酒巻さんの刮目とその後の先生からのお話を聞き、自分の事と照らし合わせて考えたことがあります。
私は高校生の時に所属していた部活を挫折して辞めており、辞めたことも、その辞め方も、三年以上経っても未だに
「これで本当に良かったのか」と迷い、どこか後悔している気持ちがぬぐい切れません。
しかし、挫折や失敗なども仲間がいれば乗り越えることが出来るのだという話を聞いて、
ナンセンスかもしれませんが「確かに、あの時に仲間は居なかったよな…。」と振り返り、一つ納得することが出来ました。
今、私が何か困った時や、ゼミに出れなくなった時に声をかけてくれる仲間が居ることがとても嬉しいです。
また、これからは自分からもその様な関係性を作れる様に、誰かから仲間だと言ってくれる様な、そう言える様な人間になりたいです。
○中村貴治(20期,2015,02,02, 10:30)
三厨君、渡辺君、動画の撮影を有難うございました。
確認したら、先週分のスピーチが挙げられていたので、当日できなかった評価をしたいと思います。
まだ全員分ではありませんが、ひとまず。
■木田世界(相手:笹井純也)
@まだ表現力に乏しいね。話し方については、声を張ることを覚えた方がいいね。どこが強調し、伝えたいことなのかがわかりにくくなっている。
特に、身振り手振りの表現には大いに改善の余地があり、意識するだけで一気に表現の幅が広がるでしょう。
A笹井を評価している点が散発的ではないだろうか。頑張り屋、創意工夫、等。
表現力の乏しさも相まって、結局全体的として何を伝えたいのか、という点が不明確だと思う。
特に、「ドラえもん(特定意志薄弱児監視指導員)」の着眼点はいいが、最後の「笹井が来年どんなドラえもんになっているか〜」は、それまでの展開から導き出せるだろうか?
自分と相手がどんな関係なのか、一言で表したほうがいい。それが結論であり、スピーチのコンセプトになる。
(問題意識−)論理展開−結論を意識すること。これは、「この人を語る」に限らず、どんなスピーチにも言えることでしょう。
※なお、論文と違ってこんなに明確な構造をとらないことも多々あることが、スピーチの奥深さではあります。
Bスピーチの後に片づけを始めるのが早すぎる。最後の締めとして、余韻をもたせることを意識しましょう。
→自分が話すことに意識が言ってしまい、聞き手との空気づくりが意識できていないのでは?
【総評】
サラッと言ってしまったけど「一つ一つの機会を大事にし、いつも一生懸命に物事に取り組む」が大切だったのではないかな。
それを、最後のドラえもんと上手くつなげられるように原稿を再構成すれば、もっと良くなるのではないかと思いました。
「ドラえもん」は記号に過ぎないから、内容を持たせることがむしろ大切だと意識すべきだね。
◯木田
>中村さん、コメントありがとうございます。ご返事が遅くなってしまい申し訳ありません。
@の声の張り、強弱などは自分でも反省点として意識していたのですが、
身振りについては意識していなかったので、次回しっかり意識したいです。
スピーチの練習をする際に動画を撮って、どんな身振りをすればいいか考えたいと思います。
A原稿を書いている段階では、前中半で「頑張り屋」というキーワードを繰り返し、
最後に、ただ頑張るだけでなく人を助けるドラえもんになってほしいという構成にしようと思っていたのですが、
キーワードの表現のインパクト、言うタイミング、回数、口調などを十分に意識していなかったので、
キーワードとして残せていなかったと思いました。結果、どういう構造のスピーチなのかも不明確になってしまいました。
B僕が話す前の週の三年生のスピーチで、すぐ去ってしまったことを見て、同じことを感じていたのですが、
自分のスピーチに行かせませんでした。
正直、緊張に負けて慌てて去ってしまったと思います。実績と準備に基づいた自信をつけることを意識し、
そのために少しずつより高い準則を乗り越えていく経験を積み重ねていこうと思います。
結局、エピソードが多く散らかってしまい弱かったこと、
キーワードと構造が不明確であったことが、
最後のドラえもんになってくださいという言葉に重みを持たせられなかった原因となってしまいました。
先生が仰っていたように、次回はエピソード二つを4,5分、掴みと締め、つなぎで1分ほどで話したいです。
■三厨昌平(相手:木田世界)
@少ない動き、声のトーンで聞かせる表現力は流石だなと思う。木田のキャラも相まって、エピソードの情景が想像しやすい。
ただ、こちらが驚くような内容のエピソードではなかった。
語る相手が相手(ゼミに深くかかわっており、しかもキャラが立っている→みんながよく知っている)なので、
難しい部分だろうが、上手く突破してほしかった。
A表現力のせいかあまり気にならなかったけど、振り返ってみると、説明調のエピソードが多いね。
セリフを挟んだり、光景を描写するなど、まだ臨場感を出して相手を引き込む工夫の余地があると思う。
タモリの弔辞でも、赤塚不二夫のセリフをいくつか挟み、光景の描写を入れていたよね。
逆にモノローグ的な「赤塚不二夫がきた。あれが赤塚不二夫だ。私をみている」も、変化球としてアリだよね。
B文脈として一番大切だったのは、「悔しいことに、彼ほどの真摯さを持ち合わせていません。俺は今、彼のように本気で物事に接しているのだろうか。そう自問自答した。」
という部分ではないかな。そこに焦点を合わせ、そこまではずっと、木田が「頑張り屋だけどちょっとな…」という、一歩引いた三厨の視点を出していき、
最後に、「しかし、そんな彼のことを、僕は内心ではこのように思い、羨ましく、尊敬していたんだ!」と出すと、ぐっと三厨と木田の関係のオリジナリティが出たように思う。
そして、「ずっと一緒にいた気がする」以降の話は、切るか最初の方に回して、「悔しいことに〜」の後はすぐに結論に入った方が、全体の文脈が締まると思うよ。
【総評】
三厨が木田世界を語るのは二回目で、二年連続だったと思う。一回目と何が変わっただろうか。
その点を意識してほしかったし、みんなに伝わるように話してくれれば、関係や想いの濃さがわかるし、話に深みが出たんじゃないかなと思います。
>中村さん、ありがとうございます。
やはりyoutubeで撮影すると、(公式的に「残る」「残す」かどうかとは別に)記録として残るので、
それに対してコメントを付けて頂いたのは非常にありがたかったです。
先生がいらっしゃらなかった先々週の回にも思いましたが、先生と先輩のコメントシートがあることで
勉強できる量が大きく変わるのだと改めて感じました。
さてスピーチについてですが、
エピソードの描写というところでは、他のゼミ生の知らない木田とのシーンを、まるで他のゼミ生がそこにいるかのように話す、ということは
前回に比べてできませんでした。
今回は、前回の中村さんの「とっちらかってしまった」というコメントを受けて、
木田のできない部分(まとめる力、マネージメント)を話した後に、尊敬する部分(真摯さ)を語り、最後に一緒に過ごした時間を語る、
という順番でまとめましたが、結果的にまとまっていたかというとそこまでにはできず、
聞いていて中身をどれだけ面白くできるか、惹きつけられるか、という点まで落としてしまいました。
これはコンセプトとしてどういう方向に持っていくのか、というのがやはり曖昧になってしまったのが大きいと思います。
コンセプトレベルで考えた時に、今まで自分と木田のあいだにあったこととして、去年のスピーチ大会がはっきりと挙げられると思いますが、
それを「背景」としてスピーチに組み込めなかったのは非常に残念です。
それまでやってきたことを「背景」として自分のものとして血肉化して語る、というのは、論文を書く上でも非常に重要なことであり、
まだできるようになっていないことを感じました。
■藤田航平(相手:高橋篤史)
@「彼」と「高橋」どちらが良かったのか。終盤で直接語り掛けるところになって「彼」と続けていたところを、
「高橋」に変えた狙いはわかるものの、ちょっと関係性として遠いところにいる印象を聞き手に与えたように思う。
その距離感は、下のAの問題につながるものであり、親密さがもっと欲しかったように思う。
A藤田が高橋に色々と想いって色々と伝えたことはわかったが、相互のやりとりから関係性が見えず、
一方通行のシーンが多かったと思う(もちろん、実際の関係性はそうではないと思いますが)。
高橋の反応やセリフ入れたり、もっと踏み込んで、「高橋から俺も学べた」というかたちに持って行った方が、
良かったんじゃないかな。エピソードとしても、臨場感が出ると思います。
B表現力等々については、特にもう言うことはありません。
恐らく本質的に重要なんだろうと思うことは、長くなったこともあり、下に【総評】としてまとめました。
【総評(半分藤田に対するメッセージ)】
僕の印象では、藤田は環境への適応能力が極めて高い人間で、やろうと思えば、
大抵は求められていることを70〜80点代のレベルですることができる奴なんだろうと思っている。
しかしそれは、仮に環境適応が「(@)環境に合わせる、(A)環境を変える、(B)その環境から離脱する」の三つであるとするなら、
(@)の「環境に合わせる」ことであって、(A)の「自らが環境を変えていく」ことではないでしょう。
何かを成し遂げ、記憶に残る人間とは、大抵は(A)「自らが環境を変えていく」ことのできる人間であり、
そこまでに至っていないことが、藤田がゼミでその高い能力を認められ一目置かれながらも、
惜しくも惜しくも高い存在感を発揮するにまでになっていない理由なんだろう、というのが藤田自身に対する僕の評価です。
これ以上、(スピーチの)力を伸ばすためには何が必要なんだろうか。
それは「何が、何故重要なのかを掴む力」であり、それが「自分で環境を変えていく」ための推進力となり、
スピーチにおいては「何のために語るのか」、コンセプトに立ったスピーチができることにつながるのではないでしょうか。
その力をつけるために必要なことは、まさに「哲学」であり、とにかく「考える」ことでしょう。
本当は、テキストを読み込み、学問に打ち込むことがそのための一番の手段なんだと思います。(僕自身も最近になってわかってきたのですが)
ただ、4月以降は中々そういう機会を保つわけにもいかなくなるのだろうと思います。
ゼミでは掲示板、そして毎年の浩友会という形で、常に考える場、何が何故重要なのか掴む力を養う場が残されています。
卒業までの数か月、そして卒業してからも常に力を磨き、これからも成長した姿を見せてほしい。
■石嶺佑騎(相手:坂本恵理奈)
@話し方については、表現の幅が広がって来たような印象を受けました。
ある程度、思った通りのリアクションを引き出せるようになっているんじゃないか。
後は、相手を感動させたり、心に残る話をし、そのための話し方ができるようにするというのは、皆と共通の課題だろうと思いました。
A現役生にとっては驚くような話ではなかったのかもしれないけど、坂本さんが「誉められたことがない」と呟いている話は、
聞けて良かったと思っています。私は先生ではありませんが、もう少し、意識的に誉めた方が良かったなあと思いました。
誉める部分はいっぱいあるので。そう意味では私にとっては役に立つスピーチでした。
B話し方に拡がりが出たのはいいが、そのせいで「気が抜けた感じ」がずっと続いてしまうことが気がかりです。
おそらく原稿上も、あえて「ハズし」たり、皆を思わず笑わせたりする個所が随所にみられるのではないでしょうか。
特に、最後の坂本さんへのメッセージの部分は、笑いを誘うような話はいらなかったんじゃないかな。
【総評】
先輩らしいが、先輩らしくない。強いて言えば石嶺らしいスピーチだった。話し方も原稿も。
けれど、ここぞというときに先輩として後輩を動かすには言葉に「重み」が必要ではないだろうか。
そのための話し方、演出を考えてほしい。来年は、25期生が抜けて頭一つ抜けた存在になるので、いい機会ではないか。
■阪本夏美(相手:馬辰卿)
@話し方については、特に言うことはありません。私は普段から留学生にどう思っているのか、から始まることが面白い。
現象に対する関心が強いことと同じように、人への関心が強いのでしょう。
その分け隔てのなさが、阪本さんの良さであり、相手に好感を持たせるところなのかなと感じました(偉そうですみません)。
A恐らくエピソードの数が限られた中で、「桜の並木道」をキーワードにして聞き手を引っかからせつつ、
馬君個人の話と留学生一般の話を、上手くリンクさせ、行き来しながら話を進める、というのは、
上手い戦略だと思いました。その点はなるほどと思いました。それも、普段から留学生に対して色々と思っていないとできないことですが。
Bしかし、そのこともあって、結局、「馬君自身がどういう人間であるのか」という部分については、
謎のままになってしまったと思います。強いて言えば(@)馬君の話と留学生一般の話を分けて話をし、「馬君と留学生一般の『違い』」を強調するのも一案ですし、
(A)もしくは、三戸先生の下で勉強したい、学ぼうとする志の高さがが馬君の特徴なんだと、明確に結論付けて言った方が良かったと思います。
そうすると、最後の「それにも関わらずゼミに来ていない、頑張れ、もっと一緒に学びたい!」というメッセージを強調することにもなると思います。
【総評】
語りたい相手がゼミに来ていない現状を見て、原稿を変えることができるという胆力と、構成力は素晴らしいと思います。
阪本さんの場合は将来教育者になるということを考えると、その時に学生に対してどんな話ができるようになりたいのか、
という視点も持ってスピーチ大会に臨むことが重要なのかなと思います。
○安藤陽介(25期,2015/02/02,23:46)
スピーチ大会の2週目、今回は評価する側として勉強になりました。
自分自身はスピーチをつくるとき「誰に」「何を」というのは明確に考えるようにしていました。
しかし、昨日の皆のスピーチや、先生のお話をきいて、自分のスピーチには「なぜ」がなかったことがわかりました。
「なぜ自分がこの人を語らねばならないのか」
「なぜこのことを相手に伝えなければならないか」
そのようなことが明確であればあるほど、スピーチに感情がこもり、「人を動かす」スピーチになるんだなと感じました。
そして人を動かし、相手を変えるためのスピーチにはシメが重要ということも今後頭に入れておきたいです。
世の中をよくするには仕組みを変えるか、人を変えるかの2つしかない。
人を変えるのは言葉であり、無言のふるまいである。
自分は仕組みを変えることで世の中がよくなる、ずっとそう考えていたような気がします。
会社を選ぶとき、あらゆるものの価値判断をするとき、「仕組みを変えていること」に
ものすごく価値を高く置いていたような気がします。
一方「人を変えている」「人を良くしている」というところには目を向けていませんでした。
人を良くすることで世の中はよくするということにも、もっと目を向けて生きていきたいなと思います。
○陳媛
スピコン原稿 『この人を語る』
「流浪に剣心」。研究しか眼中にない中村さんはこのアニメーションが好き、
しかも、家に漫画の全巻も置いてあると聞いたときにびっくりしました。几帳面で
研究好きな中村さんはまさか漫画が好きだなんで思うもしなかったです。しかし、
中村さんを剣心に照り合わせてよく考えてみたら、何となく分かって来た気もしました。
「そっか、確かに中村さんに武士が住んでいるんだ、それは中村さんの無私、滅私奉公
という精神のところに見えることだ。」ある日、中村さんになぜ剣心が好きかと聞いたら、
「昔、デンマークに住んで、剣心の漫画しか売らなかった。」というアバウトな返事をもらいました。
しかし、彼の中で武士魂が住んでいるから好きだと信じます、そう信じたいです。
中村さんの無私さは留学生たちの頼みに几帳面に応えるところにありました。大学院ゼミの留学生の間
でラインのグループがあります。普段静かなあのグループはある日、一枚の写真でものすごく騒いでいました。
それは、中村さんとある留学生とのライン会話のキャプチャでした。日付や時間がわざと丸づけられていました。
夜中の2時、4時、6時!一月の一日、三日!内容は留学生の論文の直しとアドバイスでした。その写真で、
本人でない留学生の私たちまで感動しました。元旦の日、日本の家族と団楽し、お年玉を抱えて唾液を垂らして
スイートな夢を見る日です。しかし、中村さんは何夜も眼をとじらず、論文をチェックしアドバイスを
考えていました。まさに、武士のように、周りの人に何かあったら、自分の欲を全部犠牲にし、
助けにいくのようです。
中村さんの無私さは公正であるところにもありました。私のテイーチング・アシスタントのために
春学期に何度か文章のチェックを確認してもらい、宿題を先生に渡してもらうことがありました。文章を
中村さんチェックしてもらうことが本当に怖いです。ある時、先生に渡す大学院授業の宿題がありました。
正直、ごまかすように宿題を書きました。中村さんを経由で先生に渡すため、中村さんに提出しました。
チェックと頼んでないのに、なぜかその宿題をばーっと見ました。ごまかし宿題がすぐ見抜かれたようで、
まあ優しい顔をしている中村さんの顔が急にこわばり、赤くなり、いまにも先生らしく怒り出すようでした。
隣で盗み見していた私は殺意を感じ、どっかに逃げました。「ああ、昔、山梨に住み、帰り電車が同じなので、
二人でよく立ち話をしました。それで私の友情が生じたと思うのにな。私の友情があっても、
テイーチング・アシスタントであってもいざ宿題を前にしたら、決してかばってくれないね!」
ああ、怖い怖い、これからちゃんと勉強しないと、危険にさらされた時に、武士の中村さんは
助けに来てくれなかったらどうしよう!
危険なときにも武士中村さんが助けてくれるように勉強頑張りますよ!
来年の元旦に私の修士論文の直しをよろしくお願いしますね!
○酒巻塁(19期、04:25 2015/02/03)
皆さん、改めて先日はありがとうございました。
このトピックがゼミ終了から数時間後にアップされていることは素晴らしいと思います。
そのスピード感は社会人になっても非常に重要かと思います。
さて、あの場でお話しできなかったことを一つ。
ゼミ中先生のお話をお聞きしていて、「うんうん、そうなんだよなぁ」と頷きっぱなしでした。
これは学生のときにはなかった感覚です。
心構えが変わったことは当然としても、当時と今で何が違うんだろう…と、考えていて一つ考え付いたのは、
社会人として働いた数年間に、思い当たる・共感する出来事が多くあったということです。
実際ゼミ活動だけでなく、大学の授業で学んだ理論やケーススタディが自分の会社に当てはまっていると感じたことは多々あります(当たり前の話なんですが)
ここで皆さんにお伝えしたいのは、大学での経験は社会人になってからも役立ちますよーなんてありきたりなことではなく、
如何に自分の中に落とし込むか が重要ということです。
良い話の要素の一つに「役に立つ」というものがありますが、聞く人自身に何かに活かそうという意思がなければ意味がありません。
例えば授業で紹介されたケースを身の回りのこと(サークルやアルバイト、ゼミ等)に当てはめてみる。
あるいは自分がその立場だったらどうするかを考えてみる。
そういう経験が社会人になってからとても活きます。
というより学生のうちにそういう訓練をしておかないと、いざ社会人になってからしようとしても大変です。
僕自身に当てはめてみると、当時の自分には「活かす」という感覚が欠けていたために、
先生のお話を聞きながら「これは良い話だ」と感じながらも自分の血肉とすることが出来ませんでした。
いかに良い話であろうと、"ジブンゴト"として聞かないと駄目です。
ただそもそもですが、将来どうなりたいか、どのように生きていきたいのかという方向性が定まっていなければ、何に・どのように役立てるかも考えにくいとは思います。
3年生はいよいよ就活の時期でしょうか。
大変だとは思いますが、まず自分自身と向き合って自分の将来像を作り上げることから始めてみてはいかがでしょうか。
4年生は大学生活も残りわずかですが、上記のことを少しでも意識してもらえたらきっとより良い2か月になるかと思います。
それではまたの機会にお会いしましょう。
【記事No.538 編集キー:538】