since 2009.06.19
[351] 題名:2012年度・本の交換会 名前:新山 公太(24期生) 投稿日:2012年05月27日 (日) 10時57分
今年度の本の交換会は「本」、「企業・経営者」の二回が行われました。
こちらの詳細も加えて書かせてもらいますが、
取り急ぎこれからの本の交換会のテーマについて、前回のゼミ生の話し合いを加味し、
この掲示板上で決定しようと思います。
前回のゼミでテーマの候補から一人6票の投票制にしたところ、
以下の結果となりました。
投票者:中村さん、清野さん、松井さん、新山、高橋
○「言葉」…3票
「食」 …3票
○「勝負」
○「教育」…2票
○「衣食住」…2票
○「環境問題」…1票
○「小説・物語」…2票
○「愛」 …1票
○「日本」…1票
○「宇宙」…2票
○「文学」…1票
○「岩波文庫」…1票
○「宗教・哲学」…2票
○「伝記・ノンフィクション」…1票
○「何度も読みたくなる本」…1票
○「歴史・時代・幕末」…1票
○「我が子に贈る」…1票
まず次週5月30日のゼミで行う本の交換会については、
3人からの支持を得た「言葉」がテーマとなります。
前回のゼミを欠席した人は、
推すテーマを6つまで、書き込むようにして下さい。
[6.8 2012]
6月13日に行われる本の交換会のテーマは「食」となりました。
【2012】
○中村貴治(20期)
・新山君、書き込み有難う。
既に投票を済ませた人が誰か、わかるようにしておこう。
・後から投票する人は、「言葉」以外のテーマを選択するようにしましょう。
○新山
中村さん、追記ありがとうございます。
投票者の名前を加えさせてもらいました。
[349] 題名:第6回「社会的起業論」 名前:中村貴治(20期) 投稿日:2012年05月16日 (水) 06時36分
第6会の社会的起業論のまとめ、報告を行います。
今回は、前回のSHOEIの講演内容("企業再生")を受けつつ、
主に「財務諸表の見方」の観点から講義が行われました。
1.講義のあらすじ
【日時】5月15日(火) 5時間目(16:15〜17:45)
【場所】国大 営108号室
<SHOEIのまとめと財務諸表の見方>
(1)経営破綻の危機
→ 危険(リスク)があるところに機会(チャンス)がある。
(2)起業が失敗する原因
@商品、サービスの(市場との)不適合、A環境適応力、軌道修正力の弱さ
B経営管理能力の欠如、C成長スピードの制御不能、D取引先コントロール力の欠如
(3)起業のポイント
綿密な計画と準備、謙虚に学び相談し受け容れる、小さく初めて確実に成長
(4)SHOEIの分析…3つの選定基準(人、共生、匠)から
「 人 」 ⇒ 正規・非正規雇用の区別なし、同一労働・同一賃金、退職率の低さ、
給茶機(社員への愛・人情)、「世界一楽しい会社」を目指す
「共生」 ⇒岩手・茨城の地域密着、世界規模の修理サポート網、
トップライダーからの共感
「 匠 」 ⇒Made in Japanへのこだわり、トヨタ生産方式、安全性・機能性
造形の美しさ・デザイン、グローバルブランド
(5)財務諸表をみるポイント
@)財務諸表をみる視点と適正割合の目安
自己資本比率…6割、流動性比率…200%、売上高経常利益率…10%、
売上高研究開発費率…5%、フリーキャッシュフロー
A)注意点:上記の割合は主に次の5つのポイントで変動する
業界別での数値差を理解する、業種別で観る数値差を理解する
創業年数による数値差を理解する、時系列に観る必要がある
目的によって使い分ける
(6)Caseツムラ(財務諸表から)
※ツムラはバブル崩壊以降赤字となり、厳しい経営が続いた
(7)ツムラの経営についての解説と議論
<再建>
・ムダ(子会社、資産、経費、人員)を削減
→リストラにより優秀な人間が辞めていったことが最大の後悔
・西洋医学だけでなく漢方医学を取り入れることで、
「世界に類の無い最高の医療提供」を目指す。
<特徴的な取り組み>
・大卒採用を増やすために、授業に漢方を取り入れてもらえるよう働きかける。
・ラオス、夕張で栽培(夕張では、税金が市に落ちる仕組みをつくる)
・障害者雇用率3.93%(法定雇用率1.8%)
→リストアップした退職者のスキルを、障害者にまかなわせることで実現。
・経営難時に金融機関に”借り”があるので、有利子負債を敢えて持っている。
2.講義後の議論
■ゼミ生からは、「全体の内容が掴むことが難しかった」という感想が多く聞かれた。
■先生のまとめ
(1)講義内容の構造について
@.テーマが明確化されていない
@投資 …(1)、(5)
A起業 …(2)、(3)
B社会的企業…(4)
※()内の数字は、上記「1.講義のあらすじ」と対応している
これら大きく3つのテーマが錯綜しており、
意識的に組み合わされていないため、
話が二転三転しているように感じられてしまった。
A.結論(主張したい点)について詰める余地がある
@ 企業再生…(1)→(2)→(3)
(2)でせっかく起業の失敗について列挙してまとめていたのに、
(3)のポイントはそれに対応している形になっておらず、
何故(3)起業のポイントがそのようにがそのようになるのか、
説得力に欠けてしまった。
また、最初に危険(リスク)があるところに機会(チャンス)があるというなら、
なおさら関係性を持たせねばならなかっただろう。
A財務諸表を中心とした企業の健全性…(5)
講義では会社四季報(CD−ROM版)が紹介されていたが、
財務諸表を観る各ポイントを具体例を用いて説明する形になっていなかった。
数字だけでは実感がわかず、生徒には残りにくい。
講義では会社四季報(CD−ROM版)が紹介されていたが、
財務諸表を観る各ポイントを具体例を用いて説明する形になっていなかった。
数字だけでは実感がわかず、生徒には残りにくい。
(2)「社会的企業」である所以は、どこに表れるのか
今回の講義に結をつけるなら、
「経営は数字に表れる。しかし、表れないことを見抜くことが、大切である」ではないだろうか。
財務諸表に表れている数字だけでは、その状態に何故なったのかはわからない。
例えば、SHOEIは何故(適切な)無駄を見極められ、実行できたのかは見えてこない。
その企業が社会的企業である所以は、数字ではない部分に表れる。
(3)今回出てきた疑問点
「財務諸表」は会社を観る3つの視点の一つであったが、
他の2つ(構想・想い―プラン―広がり、人―共生―匠)との組み合わせで、
何割位の感覚で用いるのだろうか。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
〔削除キー〕financial
※感想を言い残した方、その場に参加できなかった方などは、
画面最下部の「Pass」欄に削除キーを入れて編集し、
先にこの下にコメントをしていきましょう。
○中村貴治
鎌倉投信によれば、“会社を観る視点”には3つあり、
「3MAP(構想・想い―プラン―広がり)」、「3つの選定基準(人―共生―匠)」、
「財務諸表(PL―BS―CF)」がある。
財務が安定しないが、社会的企業である、ということもあるのだろう。
“いい会社”と“社会的企業”とは必ずしも一致しないのだということを強く感じた。
そういう意味で、鎌倉投信が「財務諸表」をどのくらいの割合で考えているのかには、
自分としても興味がある。
[348] 題名:第5回「社会的起業論」 講義後 名前:新山 公太(24期) 投稿日:2012年05月15日 (火) 15時17分
「社会的起業論」の第5回講義のまとめ・報告を行います。
この回では2回目のケーススタディとして株式会社SHOEIが取り上げられ、
特別講師として代表取締役でる山田勝氏にお越しいただき、講義をしていただきました。
1.講義のあらすじ
【日時】5月8日(火) 5時間目(16:15〜17:45)
【場所】国大 営108号室
【講師】株式会社SHOEI 代表取締役会長 山田勝 氏
(→株式会社SHOEI ホームページ)
●株式会社SHOEI
SHOEIはプレミアムヘルメットに特化したヘルメットメーカー。
現在、世界市場50%以上のシェアを占めて、国内外にも高い人気を誇っているが、
1990年代に一度倒産を経験している。
1998年に「シヨウエイ」から今の社名へと変更し、
現取締役である山田勝氏が社長に就任して再建された。
≪なぜSHOEIが一度破綻を迎えたか≫
山田勝氏は、以前の会社状況が、
公私混同(ワンマン経営)、経費垂れ流し、過剰設備と人員、過剰在庫、工場・従業員への愛情不足、
といった「放漫経営」による「ムダの塊」であったと指摘している。
≪再生後の「お金の使い方」≫
1.設備投資 〜 必要なものには惜しまず投資し、自分たちで作れるものは作る 〜
(1)無駄な設備をなるべく持たず、バランスシートから不要なものを除く。
(2)ただ設備を導入するだけでなく、自分たちで改良。
(3)手近な素材ですぐに作り始まる。
2.リードタイム 〜 単純化&タイム短縮 → スムーズ&高速化 〜
(1)お金を生むサイクルをシンプルにして、スムーズに回す
・過剰な設備や固定資産、また原材料や商品在庫が滞留することを防ぐ。
・手形決済を行わないことで、資金の流れを見やすくする。
(2)リードタイムを短くして、お金を生み出すサイクルを高速化
・工程管理などの無駄が減り、製造プロセスがよりシンプルになる。
2.講義後
作成中です。
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【shoei】
[347] 題名:前期第四回のゼミにて 名前:松井 敬祐(23期) 投稿日:2012年05月06日 (日) 23時42分
5月2日のゼミ活動で、
『野のユリ(Lilies of the Field)』(1963)
を鑑賞しました。
その映画で主演を演じていたのはシドニー・ポワチエ(1927〜)だ。
どこかで見たことがある……どの映画だったであろうか……
とずっと気になっていた。
これまでに見た映画はいくつかメモしている。
それを振り返り、探してみると……あった!!
スッキリした(=^・^=)
去年(一昨年であっただろうか)、実家に帰ってWOWOWOを見たときの『招かれざる客(Guess Who’s Coming to Dinner)』(1968)
である。
黒人男性と白人女性の結婚を巡り、双方の家族間の様子を描く作品であったが、
すごく印象に残っている。(なのに、思い出せなかった…)
私を含め、ブロックバスター映画世代の子供(爆破好き、CG好き)であれば、
すぐにチャンネルを替えているだろう。
しかし、この映画を見たことがない方は是非見てほしいです!!
シドニー・ポワチエをより一層好きになるでしょう。
⇒そうか、松井君も見たことがあるのか?
しかし「何だかなぁ…」×2だな…。
「善処」×2を望みたい
■中村貴治(20期)
松井君、投稿有難う。読ませてもらいました。
でも、ここは「ゼミ活動報告掲示板」だよ。
活動報告としては、主に次の2つの点を伝え、それらを通して学んでいくことになる。
@)記録 (後のデータとして参照する)
A)読み物(OB、欠席者にゼミの“雰囲気”や“先生から教わったこと”を伝える)
だから、次の二つの点に気を付けてほしい。
@『野のユリ』について
松井君の書き込みだと、ゼミの活動報告としては『野のユリ』を観た、
という最初の三行しか伝えられていないよ。(残念ながら、ここはブログではない)
「ゼミ」の活動報告なのだから、松井君の個人的な情報がメインに来るのではなく、
あくまで「ゼミ」であったことをメインとなることを念頭に書かなくてはならない。
(それらを書いた上で、個人的な情報を関連させてのせることは、面白いと思うよ)
『野のユリ』について、学んだことは何だったのだろうか。
先生は何とおっしゃったのか、
また、おっしゃったことを踏まえつつも、自分はどう思ったのか、
改めて書いてみてほしい。
A『招かれざる客』について
松井君は残念ながら欠席していたので知らなかったのかもしれないけど、
『招かれざる客』は、4月18日の春学期第二回のゼミで、ゼミとして観たことがある。
だから、上のように書いてしまうと、ゼミとして観たことが、
“無かったこと”になってしまう。
それは「記録」としても非常に支障がある上に、
ゼミ生としてもとてももったいなく、残念な想いになってしまう。
これについても、それがわかるように書き直してみてほしい。
――――――――
非常にややこしいことだと思われるかもしれない。
しかし、最近「三戸ゼミナール掲示板」でも問題となったように、
何故企業のコーポレート・ガバナンスが重要なのだろうか。
「何のためにやっているか」、「この場はどういう場なのか」を見失い、
そのような傾向が強まっていけば、
相手は、自分は、どのような場としてこの場を受け止め、望むだろうか。
それは、ここでやっていることの意味自体が、
恐るべき速さで薄れていってしまうことを指すだろう。
(だから、会社は誰のものか、誰のために経営するかを考えることが、
とても重要なのではないか)
それは避けなくてはならない。
これは「この掲示板だから」ということではない。(企業でも重要だ)
だから、今回に限らず気を付けていってほしい。
――――――――――――――――――――――――――――――
《提案》
前年度の最後から、残念ながら報告は一旦止める方向になりましたが、
今回のAのような齟齬にもあったように、
少なくとも「記録」としてゼミの活動を残しておく必要があるように思われます。
現在のゼミでも、過去の活動報告を参照し、参考にしているところもあるでしょう。
ゼミで何があったか、(DVDなら何を観たか、勉強なら何を・テキストのどの部分を議論したか)
+感想の場を設けるだけでも、この場に書き記しておく方がいいと思います。
ひとまず簡単な形で投稿をしてみて、新しい形を模索していきませんか?
■新山(24期)
ご提案いただき、ありがとうございます。
活動報告について、「記録」としての観点を見落としていました。
実際に行ったことを“無かったこと”にするのは惜しい、残念である、
という中村さんのご意見は、自分もその通りだと思います。
「これから」を探ってゆくためにも、
まず、これまでゼミとして扱ったDVDを情報として残すよう、後で投稿させていただきます。
【削除キー:0502】
[346] 題名: 名前:第四回 「社会的起業論」講義後 しゃべり場A 名前:坂倉尚道(22期) 投稿日:2012年05月05日 (土) 22時05分
2.講義後の感想
1.なぜ、会社やその商品に「共感」するのか?
○学生(近藤)の意見
・誰かが「良い」と思ったことを妥協することなく実行している
○三戸先生から学生への問い
「池内タオル」に就職したいと思ったか?また、それは何故か?
(=鎌倉投信は「投資」の観点から、学生は「就職」の観点から、
顧客は「商品購入」の観点からであり、それぞれ「共感」の意味や基準が異なるのでは?)
○三戸先生のお話
「「+α」があること」が「共感」の理由になる。
「ビジネス+α」「商品+α」「利益+α」の「+α」の部分に人は共感するのであり、
例えば、それは「ブランド」「CSR」「ストーリー」である。
「+α」には「モノ」だけでなく、「人の営み」がある。
2.「会社を視る3つの視点」の意味
○学生(中村さん)の問い
新たに教えて頂いた「3-map」「3つの選定基準」「3つの財務諸表」の全体を捉え、
その中での順番や優先度を考えるには、3つの視点の関係性を明らかにしなければならない。
「3つの視点の関係性」はどうなっているのか?
○三戸先生のお話
この概念図は、「人・モノ・カネ・情報」という経営学の知識で理解することができるのではないだろうか?
・「三つの財務諸表(PL、BS、CF)」=「カネ」
・「三つの選定基準」の「人」=「人」、「匠」=「モノ」、
「共生」=「社会や自然との関係(環境)」、
・「3−map」=(広い意味での)「情報」
このように考えることで、「何故この3つの視点なのか」は説明できるのではないか。
(また、3つの視点の関係性の分析も可能になるのではないだろうか。
3.「生活の木」について
○三戸先生のお話
(1)「地球・地域」という言葉の意味
「生活の木」の重永社長は、地球を「グローバルマーケット」と見るのではなく、
「人が生活する「地域」と「地域」の関係として、お互いに共存していこう」、
という「哲学」を持っている。
前回までは、「3つの選定基準」(「共生」)の「地球・地域を大切にする」の中の「地球・地域」という
言葉の使い方に引っかかりを持っていたが、「生活の木」の例を聞くことによって、その意味を理解することができた。
(2)「生活の木」の存続について
重永社長は上のような「哲学」を持っている。
中小企業にとっては、社長の交代が企業存続の一つの大きな鍵となる。
その際に「形」は伝えられても、「哲学」を伝えることは非常に難しいのではないか。
その難しさに「生活の木」の企業存続の危険性があるのではないだろうか。
4.「池内タオル」について
○三戸先生のお話
(1)なぜ「池内タオル」は再生することができたのか?
「今治タオル」の中で「池内タオル」だけが再生することができたのだとしたら、
「池内タオル」が再生できた理由の答えは、「他の「今治タオル」は何故再生できなかったのか?」
の答えになっていなければならない。
(2)環境適応の方法
「池内タオル」は一度廃業の危機になった際に、OEM供給を止め、自社ブランドで商品を
作る、というより厳しい条件となるような選択をした。
この選択は、大企業の「税金・電気料金下げなければ、海外に移るぞ」という
「環境から逃げる」という選択とは正反対の「環境適応の方法」である。
5.「生活の木」と「池内タオル」の比較
○三戸先生のお話
(1)どちらも「日本生まれ」はでない
表「「香り」と「タオル」の共通性」
西洋 日本
生活の木「香り(ハーブ、アロマ)」――――――「お香」
池内タオル「タオル」(→「バスローブ」)」―――「手拭い」(→「浴衣」)
生活の木の「香り」も、池内タオルの「タオル」も共に「日本生まれ」ではない。
西洋生まれのものを日本的な高度な感性や技術を用いて、高付加価値な商品を作り、成功している。
何故、日本生まれないものを扱っている企業が成功しているのだろうか?(「日本生まれ」には可能性がないのか?)
グローバルマーケットでは、日本文化に立った「日本にしか作れないもの」が、日本企業の武器になる。
日本生まれである「お香」や「手拭い」にもその意味では可能性があるのではないだろうか。
(2)本業が社会に絶対的に必要なものではない
「香り」や「(高品質な)タオル」は、社会に絶対的に必要なものであるとは言えない。
「香り」は今の社会が病んでいるからこそ、必要とされているものだとも言える。
二つの企業が評価されている障害者雇用や他の社会貢献は「本業」ではない。
「他とは明らかに違うものを作っている」という「誇り」と共に、
「本業が絶対的に社会に必要ではない」ことが、本業とは関係ない領域で、
「社会貢献」を行うという、動機につながっているのではないだろうか。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
〔削除キー〕kyoukan
※感想を言い残した方、その場に参加できなかった方などは、
画面最下部の「Pass」欄に削除キーを入れて編集し、
先にこの下にコメントをしていきましょう。
[345] 題名:第四回 「社会的起業論」講義後 しゃべり場@ 名前:坂倉尚道(22期) 投稿日:2012年05月02日 (水) 12時48分
第三回の「社会的起業論」の講義後まとめの報告を行います。
今回は、「鎌倉投信」新井さんが前回の「生活の木」重永さんの講演をまとめてくださり、
また新しいケースとして「池内タオル」のDVDを視聴しました。
1.講義のあらすじ
【日時】5月1日(火) 5時間目(16:15〜17:45)
【場所】国大 営108号室
【講師】新井和宏氏
(1)会社を視る3つの視点
鎌倉投信は以下の三つの視点で会社の全体像を視ているという。
その三つの視点もまたそれぞれ三つの要素によって構成されている。
@3−MAP…「構想(思い)」「プラン」「広がり」
[目的]
「事業の原点を知る」「事業を理解する」「本質的価値を掴む」
A3つの選定基準…「人」「共生」「匠」
[目的]
「日本にとっての必要性(を視る)」「経営資源配分の適切性(を視る)」「300年超の持続性(を視る)」
B3つの財務諸表…「PL」「CF」「BS」
(2)3つの選定基準と「生活の木」
会社を視る一つの視点である「三つの選定基準」(人・共生・巧)の内容について、
「生活の木」の例を使って解説して頂いた。
@人…「人財を活かせる会社か?」
[判断基準] [「生活の木」の場合]
・社員を大切にしている ・天職を通じて社会の役に立つ
・障碍者、高齢者、女性雇用に強み ・社員と社員の家族を幸せにすること
・モチベーションの高さ ・お客様が社員になる
A共生…「循環する社会を創る会社か?」
[判断基準] [「生活の木」の場合]
・共感を付加価値にする ・ウェルフェアー(障碍者雇用)
・第一次産業のイノベーション ・リサイクル、エコチャレンジ、グリーン電力
・地球・地域を大切にする ・コミュニティ・トレード
B.匠…「優れた技術・感動するサービスを提供する会社か?」
[判断基準] [「生活の木」の場合]
・変化し続ける力 ・一貫流通生産
・こまやかさ ・オール自前主義
・オンリーワン ・オリジナリティ(オンリーワン)
・製版一貫体制 ・顔の見える経営
・グローバルニッチ ・グローバルニッチ
(3)「池内タオル」DVD視聴
○DVDの内容
「池内タオル」は、愛媛県今治市にある「タオルの製造・販売」の会社である。
かつて、今治市は「今治タオル」の名で知られるタオル産業の町として栄えていたが、
人件費の安い中国で作られた安価な商品に押され、日本の繊維産業は斜陽産業となり、
「今治タオル」は不調にあえぎ、2003年に「池内タオル」は廃業の危機に追い込まれた。
民事再生の際、顧客に「何枚買えば、池内タオルは再生できますか?」と言われ、
売り上げの七割を占めていたOEM供給を止め、製品一貫体制の自社ブランドで勝負することを決意したという。
「池内タオル」は、(使ったら違いが分かる)「品質の高さ」や、
風力発電や排水処理など徹底して環境に配慮し、ブランド化した「風で織るタオル」で、
他社の商品よりも高い値段設定にも関わらず、熱狂的なファンを獲得している。
(4)なぜ、会社やその商品に「共感」するのか
(=学生への問い)
○「ストーリ−」の重要性
[344] 題名:2012年度 前期第三回 三戸ゼミナール DVD試聴 感想 名前:新山 公太(24期生) 投稿日:2012年04月29日 (日) 18時13分
場立てが遅くなり、申し訳ありません。
前回、4月25日のゼミでは、DVDの試聴を行いました。
時間の関係もあり、ゼミ生の感想を述べることができなかったので、
ここに場を立て、参加ゼミ生による感想を残したいと思います。
【試聴DVD】
■テレビ東京 「カンブリア宮殿」 2010年5月17日放送
<いま会社を強くするのは“人財”力だ 〜社員が仕事に熱狂する!外食チェーン登場〜>
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(以下番組HPより引用)
今やサービスするのは外国人が当り前!「きついし 汚いし 労働時間は長いし…」
この就職氷河期の中でさえ学生たちが忌み嫌う“外食産業”。
しかしそんな中…求人募集に1万人の学生が応募する外食チェーンがあった!
店には家族連れが列をなして殺到、
大手ファミレスが次々と閉鎖するなど土砂降りの外食産業で、なんと4期増収増益中!
就職したい学生もお腹を満たしたい客も 魅了してやまない会社の「物語」とは!?
======================================
【ゼミ生感想】
@ 学んだこと・皆に言いたい(伝えたい)こと×3
A 批判
○中村(20期)
@学んだこと、皆に言いたいこと ※時間をおいて書き足します。
・店舗経営を社員に一任「味を変えてもいい、店を潰してもいい」
・社長、本社社員による「顔の見える経営」
・「理念型」の経営→共感して入ってくるから、社員を信じられる。
A批判:
少し「『個』が大切」と言い過ぎのような印象を受けた(番組の編集もあるかもしれない)。
悪く言えば「顔色を伺って」となるかもしれないが、組織で働くことが協働である限り、
自分以外の人間のことを考えた上で意思決定をするのは当たり前ではないか。
○新山君、君の@Aを簡単でいいから読みたい。
○新山(24期)
レスポンスが遅れてしまい、申し訳ありませんでした。
初めからきっちり完成した形で書くことを目指すのではなく、
中村さんのように加筆してゆく形でも、遅れず“記す”ことを心掛けます。
@
・松下幸之助氏は「企業経営の成否の50%は、企業経営の浸透度で決まり、……」と述べている。
その点において、説明会の段階で学生たちが共感して入社してゆくために、
この会社の理念の浸透度は高いと思われる。
・大きな権限委譲を行い、責任は押し付けない。
この大胆さはなかなか他ほかでは真似できない強みと考えられる。
具体的に、20代社員に2億程の資金管理を任せるというシーンが出ていたが、
ミスを想定し、リスクを視野に入れれば、「正解」とはいえない。
しかし上がそうした意思決定を下し、下も「認められていること」を認めることができる。
・主に経営側の描写があって、客側の描写はあまり見られなかった。
実際に数字は出ているが、客からはどのような印象をもたれているのか気になる。
A
・村上龍は番組の最後に「空気なんか読むな」との言葉で締めくくったが、
これは日本の“察する”という文化をしっかり認識してはいないのではないだろうか。
【monogatari】
[343] 題名:第三回 「社会的起業論」講義後 しゃべり場 名前:中村貴治(20期) 投稿日:2012年04月25日 (水) 03時00分
第三回の「社会的起業論」の講義後まとめの報告を行います。
今回は初の「特別講師」として、ハーブ・アロマテラピーの専門店を経営する、
株式会社 生活の木より重永忠氏をお招きし、講義をして頂きました。
まずは形をつくりますので、
言い残したことなどある人は、下に編集していくようお願いします。
1.講義のあらすじ
【日時】4月24日(火) 5時間目(16:15〜17:45)
【場所】国大 営108号室
【講師】株式会社生活の木 代表取締役 重永忠 氏
(→株式会社生活の木 ホームページ)
○:生活の木とは
株式会社生活の木は、原宿を拠点として「ハーブ・アロマテラピー」の専門店を経営している。
祖父の代は「写真」、父の代は「陶器」、現社長の代は「ハーブ・アロマ(1977〜)」と、“三回の創業”を経た。
日本にハーブを広めるため、自ら用途・文化を開発、80年代にポプリブームを起こし、
近年では協会を立て、「アロマテラピー検定」を普及させるなど、積極的に市場を育て、成長してきた。
【ライフウェア=生き方の提案】を通して、
「企業活動がいかに社会の役に立てるか」、人を幸せにできる企業を目指し、取り組んでいく。
○:生活の木の取り組み
@)コミュニティ・トレード
→ガーナでシアバター産業を支援・交易し、
コミュニティの形成に寄与する。
A)CSR環境コミュニティー・トレード
→現地から供給された製品で得た利益を、再び現地の産業を促進するための植樹に使う。
ビジネスを通した「循環型スパイラル」起こす。
B)電力の自社内供給
→自社内供給により、年間30万kWhをグリーン電力(風力・バイオマスなど)でまかなう。
「企業の自主的な活動が資源問題を変えていく」時代が来る。
C)ウェルフェア・トレード
これ以外にも、本当に様々な取り組みがなされておりますので、
よろしければこちらのホームページもご覧ください。→「生活の木の取り組み」
○:生活の木が大切にするもの(ミッションステートメント)
・社員と社員の家族を幸せにすること→「会社は誰のものか」
・自然、健康、楽しさを提供する
・心と体の環境をよくする
・植物の自然の恵みを活かしていく
2.講義後の感想
(0) 講義・講演に対する評価軸について
<5社の講演に対する評価軸>
今回の「生活の木」を含め、今後講演を聞く5社の、
@ 将来性
A 就職したい度
⇒この2点を「S〜C」(4段階)で評価する
<次週の講義における評価軸>
@ 鎌倉投信の5社の評価の納得度
A 自分達の評価との比較
(1) 学生の感想
@ 生活の木の「将来性」 : S×2、A×4、B×0、D×0
A 生活の木の「就職したい度」:S×1、A×4、B×2、C×0
<「将来性」への主な評価>
⇒(Sにしなかった理由)
生活の木は、ここまで自ら市場を開拓し、
製品に対する需要を作り出すことで、成長をしてきた。
しかし今後はどのような需要を作り出すのか、その余地がなく、
成長することは難しくなるのではないだろうか、
という意見が多くみられた。
(2) 講義後のまとめ
【「将来性」への三戸先生の評価】
○まず最初に、非常に感心し、尊敬心・敬意を覚えた(感動するほどウブではない)ことを述べておきたい。
良い話を聞かせて下さった、鎌倉投信の方と重永氏に感謝したい。
応援したい会社であるのはまちがいない。
「百年後にも残って欲しい会社」かどうかは、「」付きであり、
「百年後にも残っている会社」かどうかは、講義情報だけでは「難しい」と言わざる得ない。
以下、疑問点などを簡単に挙げておきたい。
@)今後のビジョン ―発展の段階的把握について
生活の木は祖父の代は「写真」、父の代は「陶器」、そして現社長の代では「香り」と、
「各時代に適応したモノ」を扱うことで、発展を遂げてきた。
現社長は現事業のこれまでの発展を「創成期→認知期→普及期→社会貢献期」と把握し、
現段階を「社会貢献期」としている。
@祖父「写真」→父「陶器」→自分「香り」
と、「事業(商品)」が変わってきている。
この「発展(変化)」と、「(香り事業の)発展段階」は概念・レベルが異なる。
A「社会貢献期」は「創成期〜普及期」と概念が異なる。
「創成期〜普及期」は「市場・製品(環境)」の観点からの分類であるのに対し、
「社会貢献期」は「事業目的・理念(主体・意図)」の観点からの分類であろう。
B「社会貢献期」は始まったばかりであり、「社会貢献」の在り方は多種多様にあり、
いくらでも可能性があることは想像・推測できる。
だが、「社会貢献期」という把握は"最終段階"ではないだろうか?
(このあとの段階を名づけるなら「衰退期」とか「撤退期」となるだろう。)
C今後の発展段階をどのように考えているだろうか。
それが「今後のビジョン」に当たるものであり、それがなければ、今後の発展は鈍化せざるを得まい。
D私が次の「発展段階」を図式化するなら、
「社会貢献」の在り方、すなわち「地域」「ステークホルダー」「目的」など(の組み合わせ)によるものにするだろう。
A)「成長」と「畏れ」
講演をする「姿・言動」は、自分の事業の「成長」や行っている「良いこと」への、
自信や希望に満ちたものであり、聞くものを共感させ、若者たちに「参加したい」と思わせるものであった。
だが、「自分たちがやっていることが"良い(善い)こと"だという全面肯定」が伝わって来るが、
「畏れ」というものは感じることができなかったことが、気になった。
勿論、問題点(畏れ)をあの場で語る必要はない。
だが、このような「"感じ"を受けた」ということは大事なことだ。
自分のしていることへの「畏れ」がないことは、
視野を狭め、危機・リスクへの配慮を欠くことにつながり(また客の心が読み取れず)、
経営(環境適応)にとっては「危うい」のではないだろうか。
B)「グローバル化」と日本の「伝統」
事業のグローバル化によって、市場は拡大する。
それと共に、元々「香り(アロマ)」の文化をもつ海外の企業と競争することになる。
同社はポプリを始めとし、海外からモノを仕入れ、事業を展開してきた。
しかし、今後は自分達日本の「伝統(和)」がもつ「香り」の文化を、
いかに事業に取り入れるかが、強みとなり、重要になろう。
(cf/イノベーションは「新結合」)
C)「顧客」を誰に設定するか
現段階では「老若男女」における「若」い「女」性に顧客が限定されているように見え、
それでは事業の限界性につながろう。
「ハーブ・アロマテラピー」を、いかにそれ以外の顧客に対して積極的に働きかけるかが、
今後の成長の鍵になるのではないか。
「高齢化社会」において、どのように「社会を"豊か"にしていくか」こそが、
「本業を通じてのCSR・社会貢献」となるのではないか。
私は学生の頃から「香り」については、コロン・香・ハーブティー等々に関心があった。
だが、それらは「社会にとって、生きる上で」本当に必要なものか?
「"生活(life)"に必要」と「"生命(life)"に必要」は重なりつつも異なるだろう。
D)批判的なことを書き並べた。
この会社が素晴らしいことをも「具体的に」書いておかねば、ミスリードとなろう。
・【生活の木のエコチャレンジ】として、グリーン電力・精油ボトルリサイクル・循環型リサイクル段ボール
・世界40カ国にある提携農園(パートナーファーム)
・コミュニティートレード
・ウェルフェアトレード
等々。ぜひ、HPを見て欲しい。
「香り事業」スタートからの時間から考えた時、
単なる「企業成長=規模・売上拡大」ではない「発展」を見たら、誰もが感心し、敬意を抱くだろう。
だからこそ、この企業が「百年後も素晴らしい会社」であり続け、
ここに続く企業・企業家が続出してくれることを心より願っている。
だからこそ、(@)〜(C)を述べた。
これらを認識する/しているのであれば、将来性は「S」と思われる。
【社会的責任とは何か】
社会的責任とは「社会が健康に維持していくため」にすることである。
→「社会が健康に」とは、「そこで暮らす『人』が、どう生きていくのがよいのか」、
という哲学的な問いと切り離せない。
・「人がどう生きていきたいのか」という議論に「標準」は無い。
→企業の社会的責任論の研究の発展が難しい要因の一つ。
・現代は、「善」と「悪」の基準がない。
だからイノベーションという「新しい価値」を次々に生み出すことが肯定され、求められる。
(かつては、何が「善い」ことで、何が「悪い」ことかは決まっていた。)
・企業の社会的責任論とは、企業がこれまで犯してきた"原罪"に対する"贖罪"にあたる。
(第二回報告2―(2) 参照)
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【iikaisha】
※感想を言い残した方、その場に参加できなかった方などは、
画面最下部の「Pass」欄に削除キーを入れて編集し、
先にこの下にコメントをしていきましょう。
○1週間たつのに、誰も書き足さない。
また、この会社の「素晴らしさ」にも触れないまま放っておかれている。
もったいないなぁ…。
残念だなぁ…。
「心そこにあらざれば 見れども見えず 聞けども聞こえず」か…。
⇒中村:
三戸先生、ご指摘を有難うございます。
まさしく、「心」が失われていました。恥ずかしく思います。
しっかりと評価し、対象から学びたいと思います。
[342] 題名:第二回 「社会的起業論」講義後 名前:新山 公太(24期生) 投稿日:2012年04月24日 (火) 15時58分
1.講義の概要
【日時】4月17日(火) 5時間目(16:15〜17:45)
【場所】国大 営108号室
【講師】新井和宏 氏
前回の講義において、
鎌倉投信が「いい会社」と判断し、投資先とする会社は、
その要素の一つとして社会性を有することが挙げられた。
この社会性を有する会社とは、社会的課題を解決する機能を内在した会社である。
今回の講義では、「社会的課題とは何か」ということをテーマに進められた。
(1)社会的課題とは
「問題」が余所から解答を求める“他人事”であるのに対して、
「課題」とは、自らが解決すべき“自分事”である。
視点を高めて地球・社会(市民、政府、企業、…)全体の中に自分の立ち位置が置き、
その中の「問題」を「課題」として認識することが重要であり、
社会的課題とは、
「一人ひとりが、生き生きと輝いた人生を送れるために、皆が解決すべき課題」
であると結論付けられた。
(2)社会的起業に至る道筋
実際に社会的課題を発見し、
その課題解決に人が取り組み始めるステップは、以下のようであると図示された。
<動き始めるステップ>
[興味]→[気づき]→[自分事]→[アイデア]→[実行]
↑
[出会い]
興味を持っている分野・事柄から、
問題に気付いた場合、
それを解決すべき課題であるとして、
解決に向けたアイデアを企図し、
その中で他者との出会いを経て、実行に移される。
2.講義後の話し合い
【参加者】(一部敬称略)
三戸先生/大学院ゼミ生:坂倉、鄒、中村/学部ゼミ生:新山/OB:近藤
(1)<動き始めるステップ>について
上記したステップにおいて、それぞれの段階間の関係性は不透明な部分も多く、
適切な図示がなされているのか、
[出会い]や[アイデア]は概念化されているか、
ということが議論された。
具体的には、
[アイデア]を成熟するために[出会い]が重要となってくるのか、
自らが必要とするからこそ[アイデア]が[出会い]があるのではないか、
といった意見が出された。
先生からは、
ただの物理的接触として人と会っただけでは[出会い]とはならないように、
意味づけをした物事が「自分事」となり、
そこから[気づき]、[出会い]が現れてくるとされた。
(2)社会的価値創造型資本主義とは
鎌倉投信の事業には、
21世紀である現代が社会的価値創造型の資本主義であるという社会観が存在する。
この型の資本主義はなぜなったのか。
20世紀以前の資本主義(工学資本主義、金融資本主義)も、“経済的”価値創造を行っていた。
しかし、こうした経済価値を重視する資本主義の活動は、
徐々に機能不全を陥るばかりか、環境・社会に対して病理を生み出してきた。
こうした19・20世紀に引き起こされた問題解決のため、
“社会的”価値創造が重視される社会的構造の変化があり、
社会的でない企業はこれから利益を上げてゆくことが困難になると予測される。
また、こうしたパラダイムシフトが生じたために、
かつては年配者が経験によって「気づき」を得てきたが、
近年においては古いパラダイムを残していないがゆえに、
より若者の方が「気づき」を得ることが多いのではないか。
(3)講義の区分
先生から、
今回の講義の前半の話は確かに“社会的”起業の話であるが、
後半はビジネス一般の話となっているのではないかとのご指摘があった。
確かに[興味]→→→[実行]のプロセスも、
ニッチマーケットを見出し行うビジネスについて当てはめることができる。
3.今回出てきた疑問点
○なぜNPOではなく、社会的“企業”であるのか?
○鎌倉投信の特徴は「いい会社」に対する投資であるが、
ではなぜ、他の金融業者はこうした企業へ投資をしない、もしくはできないのか?
【コメント】
○新山君、よくまとまっている。感心したぞ。本当にだ!
だが、「欲」を言わせてもらいたい。
参加した者には「そうだった」とわかるだろうが、
講義を聞いていなかったものには、「論理」はわかった気がしても、
「イメージ」が湧き、これで「学んだ」ことが残るだろうか?
また、3の「疑問点」を、講義をしてくださった方が「これだけ」でわかるだろうか?
「なぜ、この質問が出てきたのか?」
「何が知りたいのか?」
を理解してもらえるだろうか?
まず最初の「まとめ(下書き)」としてはこれで十分だが、
「意が尽くされているか?伝わるか?」という点からは、書き足してみて欲しい。
読み直して、倍以上に増量してみてごらん。
また、他の参加者も、この「報告書」の作成に参加してほしい。
もう1点、君個人の感想があると、読み手に「感じ(感情)」が伝わると思うよ。
○新山(24期)
3点ものアドバイスをいただき、ありがとうございます。
この段階で苦心し、十分な報告を上げる自信がなかったために、
先生からご助言をいただけたことは励みとなりました。
これから「報告」として、より読み手を配慮し「伝わる」形を目指したいと思います。
【iikaisha】
[341] 題名:第一回「社会的起業論」講義後 しゃべり場 報告 名前:中村貴治(20期) 投稿日:2012年04月12日 (木) 08時41分
第一回「社会的起業論」講義後しゃべり場を開始します!
0.「社会的起業論」とは
2012年度は三戸先生のご紹介により、
横浜国立大学経営学部にて、
鎌倉投信株式会社の鎌田恭幸氏・新井和宏氏ともう一名の方を講師としてお招きし、
「社会的起業論」を開講、講義を行って頂いています。
(鎌倉投信は「ガイアの夜明け」やさまざまなメディアに取り上げられています。→テレビ東京|ガイアの夜明け 当該ページ)
この講義では鎌倉投信の鎌田氏らによるレギュラーの講義に加え、
更に5人の「ここでしか聞けない(!!)」経営者の方々から講義を行って頂くなど、
「いい会社とは何か」=「100年後に日本に残したい会社とはどんな会社か」、
学生にとって会社を見る目を養う、またとない機会となっています。
→ 横浜国立大学「社会的起業論」シラバス
この「講義後しゃべり場」は、
主に「社会的起業論」講義後にゼミ生から述べられた感想をまとめ、
報告として残していくものです。
今後、単にゼミ生の感想をまとめるだけでなく、
見た人に何か得られる報告を目指していきたいと思います。
(参考)講義に出席出来ないが関心がある方は、テキストをお読みくだされば、
この会社、理念・ビジョンがわかると思います。
→鎌田恭幸『外資金融では出会えなかった日本でいちばん投資したい会社』アチーブメント出版,2011 (Amazon)
1.第一回講義の簡単なあらすじ
【日時】4月10日(火) 5時間目(16:15〜17:45)
【場所】国大 営108号室
鎌倉投信では、「どういう会社を増やすのか」という観点から30社(2011年時点)を選定し、
“いい会社”、つまり“日本に100年後残したい会社”に投資をしている。
先行きの見えない社会の中で、揺るぎない信念・理念と共に、
”伝える”力、”伝わる”力のある企業が活躍するようになっている。
現在(21世紀)は社会創造型資本主義であり、社会性の無い企業は利益が出せない。
鎌倉投信は、社会に対する想いをもち、共創経営をする企業に投資をしていきたい。
それが、これからの日本に必要とされる企業だからである。
2.講義後の感想
【参加者】三戸先生、大学院ゼミ生:小泉、坂倉、鄒、中村(書記)、特別参加:草木
※学部生の草木君はゼミ生ではありませんが、講義後自ら志願し、ゼミの感想の場に加わってくれました。
(1) 学生の感想
草木:良い会社とは何か。鎌倉投信を例にとれば、経営者(鎌倉氏)が一番の熱意をもっていると共に、
そのパートナー(新井氏)が想いをしっかりと受け、体現することが大切ように思える。
坂倉:何故投資をするのか。「お金を稼げるから」という点以外にも、スポーツなどの“ファン”という観点に立てば、
“お金(数字)”以外にも人を惹きつけるものをもつことを考えていくことが会社にとって大事なのではないか。
鄒:他の投資機関が持っていない視点(→“いい会社”とは何か)をもっていることが顧客を確保できる理由だろう。
小泉:経営理念は「憧れ」といえると言われていた。
しかし、現状企業HPに行けば掲げられている経営理念に「憧れ」といえるほど魅かれるもの、
そしてそれだけの意味を込めて企業行動を決定している企業がどれだけあるか気付いた。
坂倉A:経営理念は「ある」だけでなく、「浸透」していることの方が大切なのだと聞き、
考えてみればその通りだが、そのように捉えてこなかったことに気がついた。
⇒(三戸先生)しかし、「理念」と「戦略(理念の達成への方策)」どちらが大事か大企業に聞けば、
「戦略」と答えるだろう。それが成功している中小企業と大企業の違いだろう。
(2) 講義のまとめ
(@) “いい会社”とは何か
“いい会社”とは、「日本に100年後も残したい会社」である。
それは「理念があり、その理念が従業員に共有され、愛されている会社」である。
cf1/投資は何をつくるか
投資の果実 = 資産形成 × 社会形成 × 心の形成
cf2/利益とは何か
・心の利益(働く喜び)
・社会の利益(雇用、地域産業活性化)
・公共の利益(税金で養われるか、税金を納めるか)
(A) エフピコの障害者雇用と環境への取り組み
@食品トレーの製造・販売を行っているエフピコは、
製造ラインにおいて障害者を積極的に雇用している。
勤勉で欠勤率が低く、精度も高い仕事をする彼らは、
働くことに誇りをもち、「楽しい」といって仕事をする。
Aまた、エフピコでは、使用済みトレーを回収し、
リサイクル工場でまた新しいトレーを作り出す、
「トレーtoトレー」というリサイクルシステムを世界で初めて実現した。
(エフピコ方式のリサイクル|株式会社エフピコ)
(B) 企業は何を満たすものか
⇒21世紀の資本主義観(=社会価値創造型資本主義)においては、
「社会」と「従業員」になる。※投資家満足も、「社会」に含まれる。
⇔20世紀の資本主義観(=金融資本主義)である、SRIとはどう違ってくるのか。
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※感想を言い残した方、その場に参加できなかった方などは、
画面最下部の「Pass」欄に削除キーを入れて編集し、
先にこの下にコメントをしていきましょう。
【iikaisha】
○中村:当日は書記を務めており、発言できなかったので、下に感想を残します。
・「どういう会社を増やしたいか、という観点から投資を行う」というお話に感銘を受けた。
今は基本的に、個人投資家も機関投資家も「どうやってお金を増やすか」
という観点でしか投資を行うことはないのではないだろうか。
しかし、「投資する」とはどういう行為か、どういう可能性をもつものか。
思い込みを廃し、改めて考えさせられる言葉だった。
・しかしやはり、投資信託である限り、お客さんのお金を預かり、増やす責任は負っているはずである。
そういった「数字」への責任についてはどのように考えておられるのだろうか。
志をもった投資家を募っているということなのか、もはや自分達が投資するような「いい会社」こそが、
「数字」を出せる社会になっているということなのか。
・鎌倉投信の「どういう会社を増やすのか→いい会社に投資する」“投資観”は、
既存の「稼ぎ(数字)が見えるから投資をする」という
投資観からかけ離れているように思われる。
「社会性がないと利益が出せない」という言葉からは、
もはや今までの投資観では通用しない、という意図が伺える。
私見では、それは社会が「金融資本主義」から「社会価値創造型の資本主義」の社会になった、
という社会の変容という把握(社会観)があるからのように思われる。
今までの投資観を廃し、鎌倉投信のような考え方を広めるには、
その把握をスタンダードなものにしていく必要があるのではないか。(そういう意図は無いのかもしれませんが)
「社会価値創造型の資本主義」には何故なったのか、それはどういうものか、もう少しお聞きしたかった。