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[191] 題名:【評価】夏合宿勉強総括 〜報告の「型」 ―初心に帰りましょう!〜 名前:20期生 中村貴治 投稿日:2010年10月23日 (土) 00時56分
坂倉君の [189] 2010年度夏合宿勉強総括に対し、評価を行います。
評価自体が長くなってしまいました。申し訳ありませんが、ご容赦下さい。【追記】
竹田君、気付かずに投稿してしまった!申し訳ないです。
評価が多い分にはとりあえず問題はないと思うので、このまま残します。
(書く前にメールすればよかった!!泣)
皆さん、この掲示板の上にある報告の「型」には注意をしているでしょうか。
何度もやっているうちに忘れてしまいがちになるのも人間の性なのかもしれません。
事あるごとに確認することをオススメします。初心に帰る意味を込め、今回はその中から
「1.文献の表記の仕方」「2.構造を意識してまとめる」「5.タイトルを工夫する」を選び、評価を行います。
■1.文献の表記の仕方
普段のレジュメでも散々確認していますし、これはもう大丈夫ですね・・・と思いきや、
ちょっと誤っていますね。文献表記に限らずレジュメと掲示板報告はつながりがあり、
抑えるべきところは殆ど共通していますよ!意識して直していきましょう。
「型」から引用をさせて頂くと、
〔文献の表記の仕方〕 著者名『書名』出版社、出版年
です。書名は「カギカッコ」ではなく『二重カギカッコ』でくくるものです。
また、出版年もわかるのなら、忘れずに記入しましょう。
× マイケル・サンデル「これからの「正義」の話をしよう」早川書房
○ マイケル・サンデル『これからの「正義」の話をしよう』早川書房、2010年
■2.構造を意識してまとめる
実は、坂倉君にこれから一番意識してもらいたいところは、ここなのです。
恐らくここを自ら考え、マスターしてくれれば、あらゆる文章が一気にグッとよくなります。
よって、少し力を入れて評価しますので、「文章を短くしろ」と言いつつ文章が長くなることを許して下さい。
@)伝わりやすい構造を考える
「三戸ゼミナール掲示板!」の方でも三戸先生からご指摘頂いていますが、報告自体が大変長いですよね。
「長い話は人は聞いてくれない」と言うように、「長い報告は人は見てくれない」と
基本的には思った方がいいでしょう。ですので、そうならないためにできる限りの工夫を
すればいいのです。
先生からは以下の2点をご提案頂いています。
○概要、分析と資料に分けてみる。
○「評価ポイント」の一覧表を作製し、それを使って分析・評価してみる。
坂倉君が提案した構造(=「結果」/「コンセプト」→「評価」→「要因」→「改善点」)は、
成程考え方として順序の正しい報告・反省の仕方だと言えます。しかし、読み手に読んでもらえる、
伝わる報告にしないと意味が無いのです。有用な報告を見て貰うにはどうしたらいいのか…?
一つの答えはないのかもしれません。ですので、それだけに色々試行錯誤して工夫をしてもらいたいのです。
幸いなことに、三戸ゼミはチャレンジや失敗を受け止めてくれる場です。良い形を編み出し、
自分が後に続く「型」を自分で生み出すんだというくらいの気持ちで行うといいでしょう。(竹田君が下に、一つ提案をしてくれます。ああいった「工夫」です。
上級生が考え付かなかったような案を提示してくれることを期待します)
A)情報の取捨選択をする
他にもちょっとした工夫をすることで、読みやすさを実現できます。というのも、坂倉君の
報告を見ていて気になったことがあります。それはあまりスペースが活かされていないことです。
例えば、「V.評価」の<できたこと>の欄、「@勉強の内容」の下には何も書かれてはいませんよね。
恐らく、V―Wと続く対応関係を考慮した結果なのでしょうが、そのために文量が長くなるという
報告として致命的な問題を生み出しています。ではどうすればいいかは是非自ら考えて欲しいですが、
「必要な情報は入れる。要らない情報は省く」⇒「伝わりやすい報告に!!」
を、常に意識していきましょう。
B)読み手の視点立った表現をする
ゼミのレジュメ、報告を書いていると養われることの一つが、「読み手の視点を意識する」ことです。
坂倉君の報告から抜き出すと、以下のような部分があります。
(2)勉強体制
@時間管理
A全員参加
工夫をしようという意識は伝わるのですが、残念ながらこれではどちらが上位概念(くくり)なの
か一見して判別できません。個人的には「@時間管理」「A全員参加」の方が「(2)勉強体制」よりも
上位に見えます。例えば、以下のように変えてみるとどうでしょうか。
(2) 勉強体制
@時間管理
A全員参加
これも「試行錯誤」です。何度も言いますが、自分で考えて貰うことが肝要です。
概念の構造的差異を考えた上でそれをどのように表現すれば見やすいのかその場その場に
応じて考えていきましょう。
文章が長くなることについて何度か指摘しましたが、もちろん意味内容が密度濃くあれば、
長くなるのも多少やむをえません。それは常にバランスですし、上に挙げたような(他にもありますよ!)
工夫をした上でのことだと思います。
「@内容の質を上げること」「A伝わり易い工夫をすること」を常に頭に入れておいて下さい。
(坂倉君の報告は@はほぼ満たしているであろうだけに惜しい!)
■5.タイトルを工夫する
これは一見して気になることです。例えば「V.評価〜何ができたか、何ができなかったか〜」などです。
もしかして私が個人的にレジュメに対してアドバイスした「もっと一般化して書け」という
言葉を拡大解釈してしまったのでしょうか。だとすれば不適切な表現をした私のミスです。
申し訳ありません。贖罪の意味も込めて、書きます。
報告の「型」から引用すると、タイトルで気をつけて貰いたい点は、以下の2点です。
@相手に読んでみたいと思ってもらえること
Aそこに書いてあることが掴めること
今回の報告ではAは満たしていますが、@の観点が決定的に欠けています。(ちなみに以前私がアドバイスしたのは、Aの観点からです。レジュメにおいては
何を皆で共有したいのか、論点にしたいのかを一目でわからせることが肝心です。
あまり具体例に沿い過ぎていては、共有したい論点が伝わりにくくなります)
更に、ここに「サブタイトル」が入ると、タイトルでできることができることが一気に広がります。
現在、坂倉君の報告では、タイトルとサブタイトルがほぼ=(イコール)の関係となっており、
あまり有効に活かされているとは言えません。
@とAで分けて書くのも良し、その他の利用方法だってOKです。
色々な人のタイトルを参考にしながら、どんなタイトルがいいか、楽しんで考えてみて下さい。
≪後記≫
ここまで書いてきて、“自分の報告も充分長いのだ”ということに気付かされました。
ここまで「短く書け!伝わりやすく書け!」と言っておいて…。
結局は「試行錯誤」「工夫」なのだと思います。お互い伝えたいことは人一倍持っているように感じます。
「質」と「伝わりやすさ」をどうすれば共存できるか。私はこれからの自分への課題ができたと感じ、
少しワクワクしています。同じ学生として、互いに学びあっていきましょう!