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[33] 題名:第八回ゼミ報告 (2009/6/9) 〜刮目最短記録更新!〜 名前:中村貴治(20期生) 投稿日:2009年07月11日 (土) 19時26分
太田さん、佐々木さん、大野さん。先輩としての姿勢、そして型に関する書き込みを有難うございます。
蓄積された型を意識しつつ、更に良いものを目指して、報告を改めさせて頂きます。
※第八回ゼミ報告の改訂版です。
(申し訳ありません。私が削除キーを設定し忘れたため、再投稿させて頂きます。)
【目次】
T.基本情報
U.勉強
U−1.今週の勉強に入る、その前に
U−2.草食系男子誕生・増加の背景
V.本の交換会
W.刮目T.基本情報
日時:平成21年6月9日(14:40〜22:30)
場所:経営学部B棟334ゼミ室
出欠状況
院生 :日尻田さん
(以下、敬称略) ※()内は欠席者
タケダプロダクション:竹田、片岡、安齋(山崎、高松)
さわやか興業:勝又、小泉、今村(原、石井)
毅無双 :大野、岩城、中村 (宮原、江島、木戸)
濱屋 :長濱、渡辺、大平 (守内、後藤)
出席率 =57%(12/21)U.勉強
U―1.今週の勉強に入る、その前に
今週は通常の勉強に入る前に、19期生小泉が個人で
1.前回の勉強を確認するためのレジュメ
2.討論会に向けての問題意識の確認、目次構成案のレジュメ
の2つを作成してきてくれたので、そちらの確認から行いました。
突然のことで驚きはしましたが、そこには小泉の熱い想いが込められていたのです・・・。
1.前回の勉強を確認するためのレジュメ
(1) 前回までの勉強
草食系チェックシートの実際の採点結果と、事前の他者判断に大幅なずれがみられたため、
原因を確定しようとしたが、上手くいかなかった。もう一度、草食系がなんたるかを確認し、
ゼミ生間の草食系に対する認識を共有した結果、
草食系の定義
⇒『今ある自分の世界に満足しており、あえて外の世界にかかわろうとはせず、
コンフリクトを回避し、自分の世界を大切にする』
を確認した。
(2) 本レジュメの問題意識
我々は前回草食系の『定義(上記※)』を再び共有しなおしたが、その議論を経ても、
その『定義』が草食系の世間一般イメージであるとするのには抵抗を感じる。
(例えば、この『定義』から、一般に草食系であるとされる草g君(事件以前)を連想する
ことは難しいだろう。)
我々は世間一般の『イメージ』≠我々が導き出した『定義』ということを認識すべきである。
(3) 本レジュメ概要
○我々が導き出した『定義』とは、
元々原典の著者が抱いた『イメージ』から現象分析(アンケート、インタビュー)した結果を、
我々がチェックシートに列挙し、そこから更に抽象化したものである。もはやその
『定義』は草食系にとどまらず、現代社会に生きる若者の特徴を言い表したものである
といえ、世間一般で言われている草食系の『イメージ』とは乖離してしまっている。
○我々が前回議論すべきであったのは草食系誕生の発端である『イメージ』のほうを
確認することであったのではないだろうか。まず、始まりである著者の『イメージ』を
洗い直し、そこから我々ゼミ生が抱いている『イメージ』、チェックシート、
そして、『定義』を見つめなおす作業が必要であったろう。
(下表を参照)
(4) 結論:本レジュメから導き出されること
今回、小泉がレジュメを作ってきてくれたことで、『イメージ』≠『定義』ということが
明確になり、これから何を議論すべきかはっきりした。
具体的には、以下の三点が言える。
@我々が討論会に向けて扱っていくのは、『定義』である。草食系男子を切り口として
現代の若者を定義し、今後日本的経営にどのような影響を与えていくのかをみていくのである。
また、マザコン・オタク・草食系といった若者の変遷の時代背景と、日本的経営の変容の
時代背景をリンクさせて論じることもできるかもしれない。
A草食系男子の特徴を現代の若者に多く見られる特徴ととらえ、肉食系男子を元来の
滅私奉公をしてきたサラリーマンとして対比表をつくることで、日本的経営、
リクルート、マーケティングの変化、今後の社員のモチベーションコントロールの
あり方を考えることができる。
B『イメージ』、『定義』の区別が明確されたことで、以下のような軸が見えてきた。
草食系の二軸
『定義』
自己実現
外に開いている
|
|
|
『イメージ』 趣味・家庭――――――――――仕事・会社
(釣りバカ浜ちゃん) | (島耕作)
|
|
現状に安住
自分で閉じている
※草食系は左下(第三象限)
我々が『定義』と定めているのは、縦の「自己実現」―「現状に安住」の軸
だけではないのだろうか。
世間一般の『イメージ』を意識したとき、横の「趣味・家庭」―「仕事・会社」の軸も
加えるべきなのではないか。
これにより、「草食系とは何か」よりつめられると考えられ、
こちらは論文の中で「補」として扱うこともできる。
2.討論会に向けての問題意識の確認、目次構成案のレジュメ
(1) 問題意識 ⇒ 「論文への想い=問題意識への想い」
「討論会の成功に向けて、一番重要なものは何だ?
・・・・・・・・・・・・・・それは、問題意識への想いだ!!」
論文とは、「問題意識−論理展開−結論」で構成されており、
ひとつのストーリーになっている。
そのストーリーの最初たる問題意識をしっかりもち、
「何故自分たちがこの論文を書いているのか」その理由、意味を自分たちの中で
明らかにして欲しい。
(2) 論文目次構成案
「自分たちが何をしたいのか」を明らかにするには、まず全体を見渡す必要がある。
以下が本レジュメで提示された目次構成案である。
序章 問題意識
1章 日本的経営の概要
2章 日本的経営の評価・動向
3章 日本的経営のウチ・ソト意識
1節 日本的経営のウチ・ソト意識
2節 日本的経営のウチ・ソト意識がもたらす利点
3節 日本的経営のウチ・ソト意識がもたらす問題点
4章 現代日本社会が日本的経営のウチ・ソト意識に与える影響
1節 現代日本社会の特徴〜草食系男子〜
2節 日本的経営のウチ・ソト意識に草食系はマッチングするのか
5章 日本的経営のウチ・ソト意識は変化すべきか
結 まとめ
補 やり残した課題の提示
基本的なストーリー構成自体は前回の勉強と変わらず、皆概ね賛成であった。
今回、この目次案が提示されことで、具体的な節構成や各部分の関連性を
より詰めることができ、ゼミ生の意識が共有され、
またこれからどのように勉強を進めていくか、配分や“あたり”を
全体から見て考えることが可能になった。
(3) これからの勉強の展望
論文を作成するにあたって、重要なことは2点ある。
@「問題意識→結論」の流れに納得できるか。
⇒
Aその間の論理展開に整合性はあるか。
この2点をクリアするには、「結論は何か」を明らかにすることである。
例えば、上記5章「日本的経営のウチ・ソト意識は変化すべきか」、
この「すべきか」を「するか」にするだけでも大きな違いがある。
そしてその答えをYESにしたいかNOにしたいか。それだけで四通りの結論が考えられるだろう。
また、前回の討論会論文を考えると、日本的経営のウチ・ソトを考えるだけでも、
かなりの労力と時間が必要になると予想される。現在の構成案の途中でまとめることも
考えなければならない。
もちろん、これらのことはこれからの勉強をみて、結論を出すべきことである。
「自分たちは何に向けて勉強しているのか」、全体を見据えつつ、これらの答えは
前期中に決定していくことになった。U―2.草食系男子誕生・増加の背景
今週の勉強のメインである「草食系男子誕生・増加の背景」。
レジュメは「さわやか興業」、「毅無双」の2チームが担当しました。
(1) 議論
2つのレジュメは幾つかの現象(インターネット・携帯の普及、女性の社会進出など)を
背景として挙げ、草食系男子と結び付けていた。挙げた背景として共通しているものと、
お互いにないものをそれぞれ比較しながら議論を進めようとしたが、
その2チーム間の分析方法の違いが問題となった。
「さわやか興業」は挙げた背景と、我々が作成した「草食系男子のチェックシート」を
結び付けて考えており、
「毅無双」は、背景と草食系の『定義※』を結びつけて考えていたのだ。
どちらのレジュメを基にして議論を進めればいいのか、長考が続いたが、
「チェックシートの項目にある行動(エコに気を使う、服装にこだわり)をとるからといって、
当てはまる人すべてが草食系男子だとはいえない。服装にこだわる肉食系だっているだろう。」
と、草食系の『定義』を用いて、より草食系に結び付けている
「毅無双」のレジュメを使用することになった。
早速、「毅無双」のレジュメを用いて、背景と草食系男子のつながりを
みていくことになったが、また議論が詰まってしまった。つながりをもっている
とはいっても、いまだ「関連付けられる」という段階に留まり、
背景となる社会現象から草食系が導き出される必然性に欠けていたのだ。
今回は誠に残念ながら、あまり進展のある議論ができなかった。
(2) 学んだこと
□□ 先生のお言葉 □□
○他の社会現象からの草食系への結びつけが弱い。
もっと構造的、複合的な把握が必要であり、”草食系が生まれる必然性がある”
というところまで高められなければ、相手を納得させることなどできはしない。
論文をしっかり読む作業はできるようになってきてはいるが、
まず、社会現象の分析をした本などを参考として読み、どのように論を組み立てるべきか、
方法論から学ぶ必要があるだろう。
○議論に関して、自分の思っていること、意見を言うのはいいけれど、
言うだけいって相手の意見に自分の考えを絡ませるということができていない。
だから、議論がなかなか進まないのである。
■■ 感想 ■■
自分個人としては、自チームである「毅無双」のサブゼミを通して作ったレジュメを、
活かしきれなかったことに非常に悔しさを感じました。議論の場で使うレジュメは、
数時間に渡るサブゼミの結晶といえるものです。レジュメ自体は数枚の紙ですが、
そこに込められた、メンバーそれぞれが時間と労力を出し合って完成させた
「重み」があります。それを自分たちがゼミの場で最大限活かしていかなくてはならない。
また活かしていきたいと強く思いました。
また、議論全体を見通してみても自分が今回の議論の中でいい歯車になれなかった
ことを非常に悔しく思います。先生のおっしゃるように、自分の意見をとりあえず
言うような状況であり、この意見を言って議論をどういう方向に進めたいのか、
そんなことをまるで考えられていない自分に腹立たしさを感じます。
今後は“議論する力”を伸ばすことを意識して、ゼミの場を生かしていきたいと思います。V.本の交換会〜勝負〜
本の交換会の詳細に関しては、21期生安齋が別に報告していますので、そちらをご覧ください。
6月9日 2009年度第5回本の交換会 テーマ「勝負」〜『いかにして勝つか』だけが勝負なのか〜
■■ 感想 ■■
安齋も申していますが、勝負というのは私たちの世界にあふれています。サッカーの
日本代表では、ピッチ上では年齢・キャリアに関係なく、選手間の名前は呼び捨てにする
そうですが、考えてみると勝負の場とは、目上の人も目下の人も、共に一選手、
勝負師として、対等に腹を割ってぶつかり合える良い「場」なのかもしれません。
今回は野球、武術、将棋、麻雀など、様々な「勝負の場」の本が紹介されましたが、
とりあえず、小学校以来家で眠っている将棋盤でも引っ張り出してみようか・・・。
そう思わされた交換会でした。W.刮目
小泉:「何で今回このレジュメを書いてきたかっていうと、討論会の成功には問題意識が重要で、
それが皆の中でまだぼやけてんじゃないかと思ったからなんだよ・・・・」
今回、書きたいことはいくつもあるのですが、やはり一番に書くべきは、小泉さんのレジュメでしょう。
今回のゼミが始まって2分後、私は刮目していました。刮目最短記録更新です。
レジュメを自主的に6枚!それが2つもある!!しかもゼミ全体のために書いたという!!!
小泉さんの心意気を感じ、「何とかしてこのレジュメを活かしたい」、そう強く感じました。
そして実際、小泉さんのレジュメは大いに価値を引き出され、
メインの勉強以上にゼミに有意義な時間をもたらしました。
「想いは人に伝わるなあ」 改めて思いました。
□□ 先生のお言葉 □□
皆、ゼミに入る前のただ「知識を得たい」、「なんとなく楽しそう、勉強になりそう」と
いったところから、ゼミに入ってしばらく経った今ではゼミに対する認識が変わり、
確実に意識の変化が起きているはずである。
そうして、実際の現状を体感し認識を改めた上で、もう一度「何故ゼミに入っているのか、
参加しているのか」最初の動機の部分に立ち返って確認するべきであろう。
■■ 感想 ■■
私の中でも、ゼミに入る前と現在ではゼミに向かう認識は変わっています。
1つ、大きな違いは「ゼミで自分がどんな力を伸ばしたいのか、
コンセプトが明確になった」ということでしょう。
三戸ゼミは“特別な場”です。他のゼミにはないこと、日常生活では体験できないことが
多くあります。そのような“特別な場”であるからこそ、普段の生活では伸ばせない
力があると思います。もう一度見つめ直すことで自分の振舞いを更に意識化し、
ゼミの場をより活かしていきたいと思います。
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【修正点】
1.文章の細かい加筆訂正を行いました。
2.文章の改行を他の方々を参考に読みやすく修正しました。
3.先生のお話、個人の感想をわけ、主観部分と客観部分をわかりやすくしました。
4.ホームページの「書き込み遊具置き場」を利用し、アンダーライン引き、フォント変更などを行い、
構造的にわかりやすくしてみました。皆さんも是非どうぞ。(片岡君、ありがとうございます!)
色も入れてみたのですが、いかがだったでしょうか?