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[45] 題名:ゼミ報告総括―「味」のあるゼミ報告を― 名前:今村達朗(20期生) 投稿日:2009年08月02日 (日) 08時49分
佐々木さん、太田さん、四年生としてのゼミ生の姿勢についてご指摘いただき、
またゼミ報告とその型のあり方についてアドバイスをいただき有難うございます。
大野さん、ゼミ報告の型を形式知として形にしていただき、またゼミ報告の総括について
具体的な方法を示してくださり有難うございます。
ゼミ報告の総括にあたり、大野さんから示していただいた
A自分のチームの三年生のゼミ報告を、他の人のゼミ報告を踏まえて、具体的に評価、
アドバイスをし、次のゼミ報告に活かせるようにする。
という観点から総括を行います。
T.はじめにさわやか興業三年生の勝又君の報告「第二回ゼミ報告(改善版)」に対し、
他のゼミ生の報告を踏まえ具体的アドバイスを行い、
U.それを受けて全体の総評を行います。T.ゼミ報告に対するアドバイス
第2回ゼミ報告(2009/4/21)〜新ゼミ生を獲得しよう!!〜 (改定版) 投稿者:勝又友大(21期生)
以上の報告に対し、他のゼミ生の報告を踏まえアドバイスを行います。
0.報告全体の構造・表記に関して
■報告全体の表記
報告の表記に関しては、佐々木さんから評価をいただいた長濱君の報告を踏襲し、
見やすくまとまっていると思う。頭に目次を置き、各見出しのフォントを変えること
で以前より格段に見やすくなっている。ただひとつ惜しいのが勉強の<課題>が
他の見出しと同じフォントになっている点。掲示板上ではフォントによって段落が
示されるように見えてしまうので、フォントの使い方も全体の構造を意識して使っていこう。
長濱将第9回ゼミ報告(2009/6/16)〜ゼミ室が狭くなった一日〜
佐々木さんRe:【2009年度第1回ベッティング】参加します。
■つかみと締め
報告のサブタイトルとして「新ゼミ生を獲得しよう!!」とあり、目を引かれる。
また冒頭に新体制での今後の意欲が語られ、勢いのよさと読み手が報告を読んでみよう
という意識を生んでいる。ただ報告全体としての「締め」がない。
その日一日のゼミを総括しての感想や一言を入れるようにしよう。
1.「V.新ゼミ生獲得について」に関して
■内容を構造化しよう
この報告では「チーム報告」、「ゼミでの結果」、「先生からのお話」が混在してしまい、
全体的にわかりにくくなってしまっている。それぞれを小見出しで分けて報告し、
構造で捉えるように心がけよう。
■表記を見やすく
チーム報告の表記でマトリクスを使い工夫をしているが・・やはり掲示板での表の活用は
難しく、どうしても見づらくなってしまう。今回の場合は、
1.ゼミガイダンス
2.オープンゼミ
3.ゼミ面接
として、それぞれチームごとのコンセプト・方法、ゼミとしての結果を書いたほうが
見やすくなるのでは。
2.「W.勉強」に関して
■サブタイトルをつけよう
勉強報告の冒頭に(KJ法)とあり、目を引いている点はうまい。折角なら見出しの
サブタイトルとして、「勉強〜KJ法による分析〜」としたほうがより読み手の目を引き
効果的な表記になるのではないかと思う。
■勉強内容を構造化しよう
長濱君が第9回のゼミ報告で改善しているように、勉強内容を構造的に捉え、整理して
表記したほうがまとまっていて見やすい。今回の場合は「目的・方法・結果・今後の課題」
に分けて整理すると見やすくまとまった報告になるのではないか。
長濱将第9回ゼミ報告(2009/6/16)〜ゼミ室が狭くなった一日〜
3.「X.本の交換会」に関して
■読み手に配慮した書き込みを
本の交換会で自分のほしい本を手に入れる戦略についての感想を述べている点は良い。が、
この書き方では現在の本の交換会のシステムを知っている人にしか意味がわからない。
現在のシステムでは「ゼミ生の紹介本は原則として一人一冊のみ買い取ることができる」
という説明が必要となるだろう。
■その日のテーマにそったコメントを
本の交換会から先生のお話を紹介している点は良い。ただ、その日の本の交換会独自の、
テーマに関するコメントがほしい。今回のような「Aランク以上の本」というテーマでは
少し難しい部分もあるが、中村君の報告にあるようなテーマに関する感想を載せると、
その日の交換会独自の報告ができるようになる。
中村貴治第八回ゼミ報告 (2009/6/9) 〜刮目最短記録更新!〜
4.「Y.刮目」に関して
■ゼミ生の発言も紹介してほしい
先生からいただいたお話を、感想レベルではなく要点をまとめて報告している点は評価できる。
ただ、やはりその日刮目でゼミ生が発言した内容についても報告してほしい。
その日のゼミでゼミ生が何を学び、何を話したかは読み手も気になるところ。
自分が気になった発言、面白かった発言でも良いので、一人でも二人でも紹介すると、
読み手が楽しむことができ、ともに刮目を共有することができる。U.総評
1.ゼミ報告の型から
■構造を意識してまとめる
全体的に、各見出しいずれの報告においても構造がきちんととれていないように思います。
構造を理解することは、一つ一つの内容を体系的に理解し、また他のあらゆることへの
応用に活かすための非常に有意義な勉強になります。自分が書き込もうとしていることの
一つ一つが全体の中で何を意味し、どのような位置づけにあるかを意識して
文章化していきましょう。
■記録と評価・感想を分けてまとめる
上の構造理解とも通じることですが、自分が何を報告し、何を言いたいのかを理解し、
さらにそれが読み手に伝わるような表記の仕方を学んでいきましょう。
■エピソードに語らせる
勝又君の報告は「記録」としての機能は果たせていますが、「読み物」としてはまだまだ
読み手を引きつけるだけのものにはなっていません。ゼミ報告から学べることは「記録」
の残し方だけでなく、「良い文章・読み物」を書く勉強にもなります。「良い文章」が
書けることは、良い原稿を書き良きスピーチができるようになるためにも必要です。
社会人としてのスキルアップを図るためにも、色々なことから学び、成長していきましょう。
■タイトルを工夫する
報告にサブタイトル「新ゼミ生を獲得しよう!!」を載せていることは、これまでの
報告の型を踏襲し、読み手をひきつけています。しかし、報告内の各見出しについては
形式的なタイトルのみとなっています。ゼミ報告を見る人は全員が全員すべての内容を
見るとは限りません。ざっと見出しを流してみたときに、これはなんだ?読んでみたい!
と思わせるようなサブタイトルをつけることで、自分が時間を費やし書いた報告を
より多くの人に読ませることができます。またどのようなコメントが人をひきつけるかを
考えることもまた勉強になります。タイトル・サブタイトルにも意識していきましょう。
2.味のあるゼミ報告を
ゼミ生が持ち回りで報告をする中で、「型」を受け継ぎ、他のゼミ生の良いところを
吸収していくことはもちろん大切ですが、それらを踏まえたうえでそれぞれの個性を
活かした「味」のある報告をしていくことも、また読み手にとっての楽しみとなります。
普段より勝又君から「僕は文章を長く書くことが苦手で、できるだけ簡潔にまとめて
書きたい。」ということを聞いていたので、今回ゼミ報告の改善に際して添削をする際、
大野さんが大学院掲示板で報告しているように、要点と構造をまとめて簡潔に報告する
(エピソードを盛り込み、読み手意識を踏まえたうえで)という手もあるのではないか?
というアドバイスをしました。厳しくいうと、まだまだ今の報告では構造把握も要点の
抜き出しも不十分な状態ですが、意識的に整理をしていく中で、大野さんのような報告に
少しずつでも近づいていけるのでは・・と期待しています。
長濱君の報告は「表記」に関して優れ、現在の報告の型の元を作り、さらには
ゼミ掲示板に革新をもたらせるほどの評価・効果をもたらしています。
中村君の報告は読み手への意識が他に比べ非常に強く意識されており、「読み物」として
格段に優れていると思います。
ゼミ報告においては、「記録としての良さ」と「読み物としての良さ」はベクトルが
異なり、互いにコンフリクトになっているといえます。これらをうまく統合し、
報告者の工夫に満ちた「味のある報告」をこれから一層高めていきたいと思います。