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[46] 題名:09年度前期 ゼミ報告総括―「型」の蓄積、より良い「型」へ― 名前:中村貴治(20期生) 投稿日:2009年08月02日 (日) 15時35分
太田さん、佐々木さん、大野さん。先輩としての姿勢、型に関する書き込み、重ねて有難うございます。
今回の報告修正に関する一連の動きは、三年生にとっても、四年生にとっても、
自分たちの活動を見直すまたとない機会になりました。
この機会を無駄にしないために、総括を行わせて頂きます。
方法としては、大野さんから提示していただいた、
@自分が良かったと思う人のゼミ報告を取り上げて、それがなぜ良かったのか、
その理由を考えてまとめ、次のゼミ報告に活かせるようにする。
の形をとりつつ、1.勉強、2.先生のお話、3.刮目の3点に分けてまとめたいと思います。1.勉強
■前後のゼミ報告の流れがわかる「型」をつかう
勉強に関しては、内容が難しくてまとめるだけで一苦労・・・。といった方も多いと
思いますが、それを解決しつつ、格段に「イイ!!」ものに仕上げているのが、
竹田俊亮 第6回ゼミ報告~次回はゼミ面接!~
高松真美子 第7回ゼミ報告〜自己紹介で必要なことは!?改めて確認しよう!〜
の2つです。この二人の報告は、【前回の内容】→【今回の勉強】→【次回の課題】という
1つの「型」を勉強の中に当てはめています。この「型」の何がいいのかというと、
前後のゼミ報告との関係性がわかり、勉強の流れが掴みやすいという点です。
勉強という項目は、書く人によってまとめ方が違うので、今の勉強に参加していない人に
とっては、どこから今回の勉強の内容が出てきたのかわからずにぶつ切りに感じられ、
また今の勉強に参加している人にとっても、結局次回の課題が何なのかわからないという
事態になりがちです。
この「型」を使う事で前後のつながりが明確になり、勉強の「ぶつ切り」感をなくすことも
できると共に、来年、再来年と時間が経ってみた後でも、勉強の流れが良くわかるので、
勉強の「蓄積」として優れたものにできます。
また、
においては、既に上記の型に【先生のお話】、【レジュメポイント】までもが加えられ、
更に意味の含有率の高い報告を完成させています。素晴らしい!!
■読み手に紹介する
私達ゼミ生は勉強において当事者であり、勉強の内容も把握できますが、読む人に
とってはテーマ自体に関する前知識がなく、内容に入っていけないという場合もあるはずです。
長M将 第三回ゼミ報告(2009/4/28)
は、フリー百科事典であるwikipediaのアドレスを載せ、勉強のテーマを紹介しています。
このように、紹介をする事で、読み手をゼミの活動内容に積極的に引き付けることも必要でしょう。2.先生のお話
■ゼミ生とのやり取りを載せる
報告を修正する前と後で、格段のレベルアップを見せたのが、
安齊悠太 第5回ゼミ報告〜チェックシートで草食系男子を見極めることができるか!?〜
です。この報告の以前との大きな違いは、先生のお話とゼミ生のやり取りを載せている
ということです。これにより、ゼミの場がありありと想像でき、エピソード性を高めることが
できます。それと共に、普段ゼミの場にいない人にとっても、現在のゼミ生がどんな
考え方をするのか、生の声を聞かせる事ができます。
1つアドバイスをするなら、できれば発言したゼミ生の名前も載せた方が、より生きた
エピソードになるのではないでしょうか。
■「先生のお話」に対するレスポンスをする
全ての報告を通して読んでいて気になったのが、「先生のお話にレスポンスをしている
報告が非常に少ない」という事です。
確かに、OBの方々、休んでしまったゼミ生に対して、先生がおっしゃった事を載せる
こと自体も重要でしょう。しかし、実際先生のお話とは、誰に向けて言っている事
なのでしょうか。言うまでもなく、「その場にいるゼミ生たちに」です。参加した私達が
話に対してどう思ったのかが重要であり、それがゼミの場で学ぶ1つの意義でしょう。
そして、ゼミに参加していた他の人も、他の人のレスポンスを聞く事で、
「そういう考え方もあるのか」と新たな視座を得る事もできるのではないでしょうか。3.刮目
■ 刮目のケース
刮目の項目においては書く人によって焦点をあてる部分が違っていて、読んでいる側に
とってもどういう視点で書かれているのか、「書き手による違いを楽しむ」ことができます。
しかし、大別するならば、以下の4つに分けられるでしょう。
@先生のお話を載せる。
A気になったゼミ生の刮目内容を載せる。
Bゼミを通して自分が感じた事を載せる。
C上記@,A,Bを組み合わせる。
私自身は、刮目はかなり自由な項目で、そこが読み手の楽しみの一つであると考えているので、
「こう書かなくてはならない!」という決める必要はないと感じています。ですが、
・自分がどの方針で刮目の項目を書くのかを明確にし、その中でできる限り意味内容を
豊かにする。
・@の先生のお話に関しては、その日のゼミの総括となる場合や、ゼミ生全体への
アドバイスとなる場合が多いので、積極的に載せるようにする。
といった事は必要でしょう。
■読み手を刮目させる
刮目の項目を横に並べて眺めてみると、一際異彩(?)をはなっているのが、ゼミにおける
自己紹介を絡めて書かれた、
高松真美子 第7回ゼミ報告〜自己紹介で必要なことは!?改めて確認しよう!〜
の刮目です。自分の就職活動というそれだけでもいいネタになる話を題材に、就活を
スーパーの例えを用いて上手く表現しており、グイグイ読ませる文章になっています。
もちろん、こういった文章はゼミの刮目の場において言うのが最良ではありますが、
報告をまとめる過程で受けたインスピレーションなどをこの場で発表するのもいいこと
でしょう。ゼミであったことから自分の論理を引き出し、相手を刮目させるという、
上記B「ゼミを通して自分の感じた事を載せる」の好例になっているといえます。
以上、
1.勉強
■前後のゼミ報告の流れがわかる「型」をつかう
■読み手に紹介をする
2.先生のお話
■ゼミ生とのやり取りを載せる
■先生のお話に対するレスポンスを載せる
3.刮目
■刮目のケース
■読み手を刮目させる
というかたちで、報告に対する評価を行いました。
最後に、誠に未熟ながら、四年生として、そして他の三年生と同じゼミ二年目の学ぶ立場として、
現在の「型」に対するを考えをまとめる事で総括としたいと思います。総括‐何故「型」なのか
・「型」とは発射台である
自分の考える「型」とはあくまでも発射装置です。だから、型どおりに書けばある程度の
射程は出るでしょうが、それだけで最大の効果を発揮できるとはいえません。重要なのは、
「何を載せて発射するのか」なのです。同じ「型」を用いても、人によって書き方は無限に
あります。ですから、「『型』を使うと皆同じようなものしか書けなのでは?」と思って
いる人もいるかもしれませんが、それは違います。「型」という発射台を認めた上で、
ではそこに何をどのようにのせるのか。そこが個性の発揮しどころであり、
エネルギーのかけどころではないでしょうか。
・「型」があるからこそ、「型やぶり」なことができる
この言葉はある歌舞伎役者の言っていたことの受け売りなのですが、
なにか新しいことを始めようとすると活かされてくるのが、今までの「型」が何で
あったか、そしてそれがどれだけ質の高いものであったかと言うことです。
従来の「型」があるからこそ、そこから次にどうすればいいかが見えてきます。
オリジナリティとか、創造性とかいった言葉に惑わされがちですが、優れたものとは、
何もないところからいきなり出てくるものではありません。多くは溜め込んできたものの
上に、何か1つ乗っかって出てきたものでしょう。
ですから、よりイイものをつくろうと思ったら、まず今までの「型」がなんであったかを
確認し、習熟する事が必要です。その上に載せる「何か」がなんなのかを考えるのは、
それからでも遅くないのではないでしょうか。
「型」が重要であるとはいえ、
今までの「型」にない事をやるのは悪い事だとは全く思いません。むしろ、今までの
「型」の上に何か1つ乗せる行為としてどんどんやって欲しい(というか、やっていきたい)ことです。
片岡君が「書き込み遊具置き場」を作ってくれたり、様々な事ができるようになってきて
(最近の掲示板のカラフルさには度肝を抜かれます(汗))、可能性は広がっています。
生意気な事を書いてしまいましたが、
これからも、より良い「型」、より良い「報告」を目指して一緒に精進していきましょう!!